窓からは、清々しい日差しが差し込んでいる
まだ半ば寝ぼけている頭のまま、俺は洗面所に向かう
顔を洗い、覚醒した頭で視界の端に映った時計の針を確認した
「・・・やっべ遅刻じゃんか」
平和過ぎる日常が続くと思っていた、俺の高校生活はもろくも崩れ去った
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『完』
「勝手に終わらせるな!!それに終わったのは誰のせいだよ!!」
『・・・?』
「後ろを振り返るな!お前しかいねえよ!?」
開始早々突っ込みに回る俺、興野京也(おきのきょうや)は何故か真っ白な空間にいた
『やーやー悪かったって
あ、アメいる?』
そして目の前にはへらへらと笑みを浮かべた青年
その手には○ュッパ○ャップスが乗っていた
「いらんわ!
・・・で、何だっけ?俺死んだの?あの下りから」
『イッエース!モロに死んだんだZE☆
詳しく解説すると遅刻に気づいて慌てて家を飛び出したところ偶然にも家の玄関先にバナナの皮が置いてあってそれに気付かず思いっきり踏んづけて転んで道の真ん中にひっくり返っているところに道の上の坂に置いてあったトラックがブレーキが掛かっていなかったようでゆっくりと動き出し坂の下にいた君は転んで動けないためだんだんと加速してきたトラックにはね飛ばされて吹っ飛んだ先にあった電柱に頭から突っ込んで頭部完全に潰れて即死だったZE☆』
「グロい!なんという教育上よくない映像!」
目の前の青年はうんうんと一人納得したように頷く
シバき倒すぞテメェ
『いや、でもホントに悪かったと思ってるさ・・・君が死んだ理由は僕ら神のミスだからね、君のいた世界を管理していた神には重い罰を与えさせてもらったよ』
3秒前とは違い神妙な面持ちになる神(自称)
「ほんとにアンタ神様なのかよ・・・じゃなきゃこんな状況にはならないと思うけどさ」
『本当に申し訳なく思っている・・・あの神には生きるのがつらくなるような罰を与えたけどそんなのじゃ足りないってのはわかっているけどね』
「いやそこまでしなくていいと思うけど・・・ちなみにどんな罰を?」
流石にその神が気の毒になってきた
『うん?1週間アニメ禁止令だけど?』
速攻で訂正しよう、子供のおしおきか
『ちなみに現在犯人はアニメが見られなくなったことで目が死んでおります』
「禁断症状!?」
『録画しておいた大量のアニメを一気に見ようとしてたところだったしね・・・ま、そんなことはどうでもいいとして
君には転生してもらおうと思っているんだがどうだろう?』
いきなり話を切り替えたぞコイツ
というか転生かあ・・・生きてるときに読んだ小説にもそんな話があった気がするけど、まさか自分がそうなるとは思わなかったな・・・
「ちなみに転生しなかった?」
『魂が完全に消滅します』
「・・・転生よろしくお願いします」
『そういってくれると嬉しいよ』
消滅コワイ
『さて、転生してもらうに当たって、どの世界にしようか?リクエストあったら聞くけど』
「なぁ、転生って小説の中とかにも出来んの?」
『その位は朝飯前だよ』
グッっと親指を立てて良い笑顔で言う神
さてどうしよか・・・行ってみたい世界とか山ほどあるしな・・・多すぎて決められないぞ・・・
『あ、時間なら気にしなくて良いよ~』
心を読まれた!?どうやっ『神だからね』あ、そうですか
・・・ん?あ、そういやあの作品があったな
過去絶賛してたな、周りが引くほど
『決まったかい?』
「ああ、俺が転生したいのは・・・」
********************
『・・・ふ~ん、IS(インフィニット・ストラトス)ねえ・・・確認だけど、本当に良いの?』
「ああ、是非頼む」
確認に至って冷静に返す俺
(完全に来ましたよ俺の時代が!!ISといえばメインヒロインだけじゃなく俗に言うモブキャラまでもが美少女揃いときたもんだ。そこに転生となれば、もしかしたら俺にも青い春が訪れるかもしれないぜェェェェ!!!イヤッフゥーーー!!!)
しかし思考は完全に暴走していた
『わかった・・・一応行っておくけど、さっきから君の思考が暴走してるのが手に取るようにわかるんだが』
失礼しました、とりあえず落ち着け俺
『冷静になってもらったところで、特典とかどうする?』
「あーやっぱそういうのもらえるのか
ちなみに個数制限は?」
『ないよ、きみが大量に欲しいとか言っても一応大丈夫だけど・・・』
個数制限はない、か・・・ようするに超人(ばけもの)になろうと思えばなれるってことか
でも・・・それって楽しいか?
「・・・よし決めた、俺が欲しいのは
・
・束さんと同レベルの頭脳スペック
・一人でも十分に暮らせる環境and資金
・ISに乗れる
・千冬さんまではないけどそこそこ高い運動能力
ぐらいか?」
『それだけでいいのかい?別に多くたって何の問題もないんだよ?』
いや、それだけでいいだろう
これ以上やると完全に化け物コースまっしぐら(これでも十分人間離れ)になるし
とりあえず自分でISを作ってみたかったから束さん並の頭脳は必要だろう
「まぁ・・・楽しくやっていきたいしね、このくらいで
ではよろしく?」
『OK、このゼウスさんに任せなさい
では行きますか、ポチッとな☆』
「ちょ、ちょっと待てゼウス!?ゼウスって確か最高し」
人の話を全く聞かず、目の前に現れたスイッチを押すゼウス
押した瞬間、床が開いた
「・・・あ、これ落ちるパターン?」
『つまりそういうことだね』
神に何か文句を言う前に、俺の体は闇に落ちていった
****************
side神
『・・・行ったか』
誰もいない空間の中、ゼウスは一人呟いた
これから彼の人生にはいろんなことが起こるはずだった
楽しいこと、嬉しいこと
悲しいこと、悔しいこと
どんな形であれ、彼の人生は充実していくはずだった
それを、自分たちが潰したことに、負い目なり深く反省するのは当たり前だろう
ゼウスはまた一言、呟くのだった
『・・・床に落ちた彼のファイルを
踏んじゃったから死んだって言ったら
絶対許してもらえないよな・・・』
実は反省などしていないかもしれなかったりする
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※タイトル変えました。ー神様の凡ミスによって死んでしまった主人公!お詫びにもらった特典を引っさげて第二の人生をどう過ごしていくのか!?「とりあえず完全にオリジナルIS造りたいよなー、あ、あとはラウr(ネタバレ防止」やるからには自分が最も楽しめるストーリーにするべく、主人公は今日も頑張る!!かもしれない物語。処女作ですので駄文には違いありませんが、どうぞ生暖かい眼で見守ってやってください。※今作は過去に、にじファン様で投稿させて頂いていた作品です。