弐 「これは君のISかい?」
少年は、ベッドの上で頭痛によって目覚めた。
(あれ?なんでここにいるんだ?確か、沖縄まで飛んで敵艦に特攻して・・・・・・・・思い出せない。本来ならば死んでいるのだろうが、この様なところが死後の世界というわけでは無いようだな)
と、周囲を見渡す。
機会や、配線などが散らばっており、どこかの工場ならまだしも死後の世界とはとても思えなかった。
左手を見てみる。
「!!指輪が無い!」
とあっちこっち探し回るが見つからない
あの指輪は大切な人からもらった大切なものだからいつも身につけていた
「くそっ!」
と悪態をついたら、「ハロハロ~お目覚めかい?」と女性の声が聞こえそこを見る。
「誰だ?」
と、警戒しながら聞く。
しかしながらその女性は意に介さぬようにスルーして、
「人に聞く前に自分から名乗ったらどうかな~」
と言った。
少年は、失礼したと前置き敬礼してこう言った。
「日本軍姫路海軍航空隊神風特別攻撃隊第一護皇白鷺隊所属、蒼井大和少尉である。こちらの質問に答えていただきたい」
と言った。
束はいいよ~と返事をする。
「まず、あなたの所属と名は?」
「篠ノ之束さんだよ~☆あと、どこにも所属してないぞ☆」
「今ここはどこだ?」
「あえて言うなら束さんの潜伏先かな?」
「あなたが私を助けてくださったのですか?」
「そだよ~。君がISを持ってたから勝手に解析させてもらってたよ」
ここで、大和はわけが分からない顔をする。
「どうしたんだい?」
「いえ、何も・・・・助けていただいたことには礼を言います。」
「そんなことはどうでもいいんだけど、こっちの質問もいいかい?」
「なんでしょうか?」
「そんな畏まんなくたって~リラックスリラックス‥これは君のISかい?」
と例の指輪を見せてくる。
大切な人から貰った以外になんだか、懐かしさがあった。うまく言葉にはできないけれど、戦友のような面影があるように見えた。
「その指輪は確かに俺のではあるが、ISとはなんだ?」
と疑問をぶつけると束は信じられないものを見るような目になった
そして、自分は異世界に来たのか、未来へ来たのかわからないがそのような懸念に走らされた。
ISのことから始まり、
歴史、社会情勢etc...
を聞き、新聞に目を通した。
大和はこの先どうするか考えていると、束から声がかかった。
「しばらくここで働かない?」
「何が目的だ?」
「やまくんのISの解析と私のお手伝い?」
「やまくんってのは俺のことか?俺自身ISについては知らん。さらに、日本はもう負けているのであろう?今更拒む理由は無い。さらに言えば、俺はこの先やることもないのでここで働くのは異存は無いが、お前は大丈夫なのか?」
「大丈夫も何も、お手伝いが欲しかった所なの☆やまくんなら男の子だし力ありそうだしね☆」
「了解した」
こうして束と大和の同居生活が始まった
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第二次世界大戦時の零戦パイロットが沖縄沖にて敵艦に特攻。 そのパイロットである少年がISの世界に迷い込む。 果たして彼の運命は!?