No.451236

リリカルなのは×デビルサバイバー

bladeさん

プロローグに当たる話で、タイトルは「After Day」となっています。

こちらで投稿するのは、なにぶん初めてなのでちょいと戸惑ってます。もし、こうやって投稿したほうがいいよ! などという事があれば、気楽にコメントしてもらえると助かります。

2012-07-11 21:39:27 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2703   閲覧ユーザー数:2511

 

 そこは決して明るい場所ではない。それだというのに、その場所を"明るい"と感じるのは、ひとえにその場所に集まっている三人の雰囲気のせいだろうか?

 一人は女性。金色の髪を後ろで束ねているのが特徴的で、その顔は見るものを振り向かせるほどの、美人…いや、可愛さがある。

 

 一人は男性。碧色の髪を持ち、その表情は凛々しく、正しく歴戦の戦士という風情をもたせている。

 ちなみにこの二人の共通点として、オッドアイであることが挙げられる。

 

 一人は青年。見た目で言えば、先ほどの両者に劣るが、それでも特徴のある青年といえるだろう。何処が? と言われると、その猫耳の形をしたヘッドホンだけど。

 

「お話、聞いてもいいですか? 約束でしたよね」

 

 青年は数秒、その女性の言葉について考えていると、直ぐ様思い当たることがあったのか、「あぁ!」と納得していた。

 

「それはいいな。俺も是非、話が聞きたいな。なにせ、俺達には悠久とも言える時間があるんだ。良い暇つぶしとなるやもしれん」

 

 ちょっと捻くれたような、男の言葉。

 その言葉に青年はちょっとした、懐かしさを感じつつ二人に問いかける。

 

「話しても良いけど……かなり長いよ?」

「構いません! 彼が言った通り、私達に時間は一杯あるんですから!」

 

 「それもそうだ」と、青年は独り言のように言うと、テーブルの上にある紅茶に手を伸ばす。

 

「それもそうだな……。うん、昔のことを思い出すのも悪くない……きっと、悪くないことだ」

 

 目を閉じて、全てが始まった……いや、あらゆる意味で"終わっていた"当時の青年に"始まり"を告げたあのメール。

 青年にメールを出した人物に、罪はないのだが、確かにあれが始まりであった。

 

「あれは……そう、朝起きて携帯を見て、一通のメールが届いている事に気づいたんだ」

 

 青年――天音カイトは、ゆっくりとではあるが、ポツポツと……時には詰まりながらも、当時のことを話し始めた。

 

 

 

 
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