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第二話 ついに原作メンバーと知り合いになってしまった
あれからいろんなことがあった。
まず、有希を親に説明するのが大変だった。
この子は前まで天使やってましたなんて言っても信じてもらえるはずないし。
そんな状況で俺がとった方法とは、とにかく「お願いします! この子を家に泊めてやってください!」と何度も言い続けたことだ。土下座して何度も何度も。
俺は有希について、気が付いたら知らないところにいたらしく困っていたらしい。なので家に連れてきた。と説明した。少し無理矢理な気がしたが、どうやら父さんたちは有希を次元漂流者と思ったらしく、俺たちに魔法などのことを含めてすべて教えてくれた。これに関しちゃラッキーだった。どうやって父さんに稽古をつけてもらおうか悩んでたが、これなら「俺も父さんみたいに魔法が使えるようになりたい」とか言っとけばいいだろう。
有希については父さんたちがどこから来たのか調べてくれるらしい。それが分かるまでなら好きなだけ家にいて言いそうだ。この世界には有希住んでいた場所なんてないので、つまりは永遠に家に居ていいことになる。なんだかうまくいきすぎている気がするな。
それから少しして有希も俺と同じ学校に通うことになった。ただ、クラスが違うことに俺は絶望した。有希は原作キャラ達と同じクラスになったらしく、なのは、アリサ、すずかの三人組と仲良しになったらしい。何かもう原作介入を回避することがとてつもなく難しくなった気がする。
その後は特にこれといったことは無く、二年生になったのだがここで大事件が起きた。何と俺に友達ができたのだ。二年になっても有希と違いクラスで落ち込んでるところに声をかけてきて、なんか話しているうちに意気投合して、仲良くなった。
そしてあっという間に三年生。
「ついに原作が開始される年か…」
今日から三年生になる。そして俺は今猛烈に緊張いている。しかしこればかりは運しだいと言っても過言ではない。何のことかと言うと、クラスだ。今年こそ、有希と一緒のクラスになれるか。ぶっちゃけ原作キャラ達とはクラス違くていいから、有希とだけは同じクラスになりたい。
そしてその結果は!?
「やったね翔也! ついに一緒のクラスだよ!」
そう、ついに……ついに有希と同じクラスになれた。これほど嬉しいことは無い。……あ、原作キャラ達や二年の時に仲良くなった奴とも同じクラスだ。
「翔也! 今年も同じクラスか。今年も夜露死苦! ヒャッハー!?」
俺が有希と話していると、俺の数少ない友達の
喋り方は少し特殊だが、普通にいい奴なんだ。喋り方さえ変えれば普通にモブキャラと言えるくらいに。
「お? そっちの子は誰だ? ヒッヒ、フッフー!?」
……テンションも何か異常だけど本当にいい奴なんだと言っておく。後こいつは転生者とかではない。ちゃんと能力使って調べたけど、何の能力もないし、魔力もまったく無かったし。本当にモブキャラと言っていいような奴なんだ。
「何かテンション上がってきたぜー!? ヒャッフーイ!?」
……こんな小学三年生がいたら怖いよね普通。ちょっと親のが見てみたいわ。
有希に春雄を、春雄に有希を紹介していると、
「あ、有希ちゃんおはよー」
この世界の主人公高町なのはやってきた。
「なのはちゃん。おはよ~」
有希もなのは親しげに接している。
仲いいのってほんとだったんだな。
「ん? こっちの子は?」
なのがは俺たちに気が付いたようなので、挨拶をしておくことにした。
「初めまして。宮崎翔也だ。よろしく」
「私、高町なのはって言います。なのはでいいよ。よろしくね」
「なら俺のことも翔也でいいぞ」
俺に続いて、春雄も挨拶をしたのだが、
「松島春雄って言うんだYO! 夜~露死苦ね! 可愛子ちゃん! くっくー!」
この小3は一体どこで可愛子ちゃんなんて言葉を覚えたのかとても不思議に思います。
その後なのはを交えて四人で話していると、アリサとすずかも来たのでその二人ともお互いに自己紹介をした。そうして俺は原作メンバー達と接触していまった。
第三話 俺以外の転生者発見!
小学三年生になってから、それなりに日が経った。
クラスの雰囲気にも慣れ、特に問題はない……と言いたかった。
面倒なことに、このクラスには俺や有希以外に転生者が二人いた。
そのうちの一人は、
「なぁなぁ。勉強教えてやるよ」
「いらないわよ!」
さっきからアリサに付きまとっている。
こいつの名前は、
まぁ、その結果ウザがられてるんだけどね。
「なぁなぁ。なぁなぁ」
「なぁなぁなぁなぁうるさいわよ! さっきから何なの!?」
「そう言うなよ。どっか解んない問題とかないのか? それとも今、困ってることとかないか? 俺が何とかしてやるぞ」
「今現在、アンタに付きまとわれて困ってるわ!」
容姿は無駄にイケメンでしかも金髪。ちょっと、某英雄王みたいに見える。しかも持ってる能力が
魔力はSSSクラス。デバイスも持っており、凄い高性能。見事なまでのチートだな。
例のごとく、すべてコピーしたけどな。コピーする際、
で、もう一人の転生者なんだが、こいつはなんて言うか見事なまでの主人公っぷりていうか……。
「ねぇねぇ玲衣君。今日良かったら、うちのお店に来ない? お母さんが新作のケーキを作ったから食べに来てよ///」
「あ、うん。じゃあ今日行かせてもらおうかな」
「ホント!? じゃあ約束ね///」
「うん。約束」
「玲衣君。これ、この間借りてた本。ありがとうすごく面白かったよ///」
「そう? 良かった。また今度、別の本持ってこようか?」
「う、うん。お願いできるかな?///」
「うん。任せて」
既になのは・すずかのフラグを立てている。
しかも見事なまでに鈍感。この世界が二次創ならこいつオリ主じゃね? と思うほどの主人公っぷりだ。
A's編終了までに一体何人のフラグを立てるんだろうな? こいつの最後はハーレムエンドになると俺は思う。
名前は
魔力がSSランク。デバイスもありで、これまた高性能。能力は時間操作と空間操作。
これもまたチートだなぁ。時間と空間を操るとかさ……。
言わなくても分かると思うがこれもコピー。
橋爪はアリサが立華の魔の手(?)にかからないように必死になっているので、立華が転生者だということには気が付いているだろう。立華の方も橋爪のことには気が付いている節がある。だが、二人とも俺が転生者だということには気が付いていない。俺はなのは達とはあまり喋ったりしないからな。有希がなのは達と仲がいいので少しは喋るんだが本当に少しだし。俺となのは達の関係と言ったら「有希の友達」みたいな感じだからな。
で、その俺は今。
「でさ、そいつがこう言ったんだよ! チェケラッチョ! てさ。それでもう全員大爆笑! ヒャッハー! みたいになぁ!!」
「……ごめん。意味分かんない」
春雄といつも通り駄弁っている。
てか、春雄の話の意味が全く分からない。これ何の話?
「あははははは! 何それ! おもしろーい!!」
どうやら有希はこの話が面白かったらしい。何が面白いのか全く分からないけど。
有希は学校では基本的になのは達と一緒にいるのが多いのだが、
「ア~リ~サ~」
「何ようるさいわね!」
「「玲衣君///」」
「? 二人ともどうかした?」
こういう状況の時はいつも俺と一緒にいる。
俺は自分の席に座り春雄は俺の隣の席に座っていて有希は俺の膝の上に座りながら喋っている。……ん? 何か変か? 何もおかしなことはないと思うけど。
***********
「それでですね、今日はこんなことが……」
時はあっという間に経ち、現在夕食。
今日は父さんと母さんの両方が家に居る。
有希も二人とは仲良くやっている。
「そう。楽しそうで良かったわ」
そう言ったのは俺の母さん
「もう、有希ちゃんがうちに来てから2年も経つのね」
実はもう母さんたちは有希の世界の捜索していない。と言うのも、前に母さんが「有希ちゃんのご家族の方心配してないかしら」と呟いたのが始まり。その呟きを聞いた有希が「私にはもう、家族なんていませんから……」と、演技とは思えないほどの感情を込めて母さんに言いそれを聞いた母さんがどういうことか聞くと、有希はそれ小説にできるんじゃないかってほど壮絶な過去を語ったのだ。
後から聞いたのだがその時語った話は全部即興で考えたものらしい。
その過去(嘘)の話を聞いた母さんは号泣。「有希ちゃんさえよければずっとここに居てくれない?」という母さんの言葉に有希は「はい! 喜んで!」と、とてもいい笑顔で承諾。そして今に至る。
「ところで父さん。今日も特訓には付き合ってくれるよね?」
「ああ。かまわんぞ」
俺の父さん
「今日も基礎訓練?」
「もちろんだ」
2年前から特訓に付き合ってもらっているが、今までずっとやっているのは基礎訓練。父さん曰く「基礎ができなくては何もできない。翔也はまだ若いんだから無茶なことをして体を壊したりするのはもってのほかだ」とのことらしい。父さんが家にいないときは、走り込みや筋トレをやっておくように命じられている。
基礎は大事だと思うが出来たらもう少し何か教えてほしい。もうすぐ原作開始するのに。
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二話目と三話目です