No.449019

恋姫の世界に行ってくる 第五幕

nontanさん

今回は戦闘メインです

戦闘シーン難しい・・・

あと原作キャラ出ます

2012-07-08 13:34:17 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:2497   閲覧ユーザー数:2264

 

黒兎と出会ってから数日、旅に出る準備を万全とし、今日出発だ。

 

「本当にお世話になりました。」

 

「気にすんなよ。兄ちゃんのおかげでかなり稼がしてもらったしな。」

 

今はお世話になった人達にお礼を言って廻ってる。

次が最後で、いつも良くしてくれてた、おばちゃんの所だ。

 

「おや、飯屋のアンちゃんじゃないか。どうしたい、今日は。」

 

「おはよ、おばちゃん。今日俺この村を出て旅をに出るんだ。だから、

 お世話になった人に挨拶して廻ってるんだ。おばちゃんで最後。

 

「あら、そうなの。なんだい、寂しくなるね~。おばちゃん、アンちゃんの作る

 料理結構気に入ってたのに・・・」

 

そういって少し寂しそうな顔になるおばちゃん。

 

「ごめんよ、前々から決めてたんだ。」

 

「そうかい、アンちゃんが決めたんだったら何も言わないさ。

 けど、気を付けなよ。この辺で賊の大軍が現れたって言うし・・・」

 

「ありがとう。おばちゃんも元気でね。」

 

そう言って自分の部屋に向かった。

 

そして、部屋の荷物を片付け、黒兎に旅の荷物を載せようとしたとき。

 

 

「賊だーーー!!賊が出たぞーーー!!」

 

 

 

村人が尋ねる。

「おい!どうしたんだよそんなに慌てて!」

 

「賊だ!賊の大軍がこの村に向かっている!」

 

「な、本当かそれは。おい!誰か村長呼んで来い。」

 

 

それからはとても慌ただしかった。

 

戦おう!   無理だ勝てない・・・   じゃあどうするんだ!   皆で逃げよう

 

そして村長が出した決断は、

 

「皆で逃げよう。生まれ育ったこの土地から離れとうないが、命あって事。

 それに、わしらには公孫賛様がいらっしゃる。誰か城に伝えに行ってはくれんかの?」

 

 

ならと、声を挙げたのは、村で唯一馬を持っている家の主人だ。

 

それから、その人が伝えに行くのを見送ってから、皆逃げる準備を始めた。

 

 

だが、俺は気がついていた。今から逃げても間に合わないだろうと。

 

賊が来たことを知らせた村人は朝にはこの村にいた。

あの人は俺の働いている飯屋の真ん前に住んでいる。今日も出ていくのを見かけた。

 

となれば、賊はここから半日程度で着く場所に居たということになる。

いくら大軍といえど、少なくとも今日中、あるいは明日の朝にはこの村に着く。

 

村人全員の避難がそんなに早く終わるとも思えない。

 

 

「しゃ~ない、恩返しと思って覚悟を決めるか。」

 

そう言って、荷物を置いたまま黒兎に乗り村の外へ出ていった。

 

 

左手に二振りの大太刀を下げて。

 

 

 

<公孫賛サイド>

その頃駆け込んできた村人の話を聞いた公孫賛は緊急の軍議を開いていた。

 

 

「愛紗、それで賊の数は。」

 

「はい、駆け込んできた村人の話によると、正確な数は解らないとの事でしたが、

 大軍がと言っていたので、おそらく1000は超えているかもしれません。」

 

「そうか、かなり多いな・・・星、今すぐ動かせる兵は?」

 

「そうですな、先日賊の討伐に行ったばかりですからあまり多くはありませぬな・・・

 我が軍では多くても500ぐらいかと。」

 

「うーん倍以上か、厳しいな。」

 

戦いは数いくら相手が元農民でも数の暴力には勝てない。

 

「伯珪殿、私は我が軍では、と言いましたぞ。」

 

「どういうことだ、星?」

 

「星、まさか義勇軍を出すつもりか。」

 

「成程、その手があったか。」

 

今は劉備、関羽、張飛の三人は公孫賛の客将だか、公孫賛はこのままにしておく気はなく、

少しずつだが、三人に義勇兵を募ることを許可している。

 

「なに、ずっと訓練ばかりさせてやるより、ここらで実戦を経験させたほうがいいと思うが?」

 

「たしかにそうだが・・・」

 

「愛紗ちゃん、私は賛成かな。皆いつかは戦う事になるし、それを先延ばしにしても良いことは

ないと思うんだ。」

 

「桃香様・・・分かりました。」

 

 

 

「それに、愛紗ちゃんや鈴々ちゃんがいれば大丈夫だよ♪」

 

「桃香それは楽観的すぎる気が・・・桃香だし仕方ないか。

 じゃあ話はまとまったな。義勇兵はいくら出せる?」

 

「え~と、訓練がほとんど終わってる兵は1000ぐらいなのだ。

 あとの人たちはまだ戦うには危険なのだ。」

 

「いやそれだけいれば十分だ。

 よし、桃香達三人は義勇兵1000を率いて、星は私の軍500を率いて先行してくれ。

 急げば間に合うかもしれない。

 もし数に違いが有りすぎて、危なくなったら無理せず村の防衛に徹してくれ。

 私も後から兵を率いて合流する。」

 

「りょうかい♪」 「わかったのだ」  「「御意」」

 

そうして、超特急で出陣の準備をし、輜重隊は遅れてくるように指示し。

必要最低限の準備をし村に向かった。

 

 

 

 

<海斗サイド>

 

「うわ~、すげ~数。軽く3000は超えてんな・・・」

 

海斗は賊の大軍の真正面に居た。

公孫賛の軍がどれだけ急いでも、多分間に合わないだろうと思った俺は、

賊の足止めをすることにした。

 

俺一人であの大軍を倒せるとは思えないが、一応最強の強さを持っている。

死にはしないだろ。

 

 

「おい!あれみろよ。あの女結構上玉じゃね~か。」

 

「ホントだ、良い女だ。」

 

「それもそうだが、あいつの乗ってる馬もスゲ~よ。絶対高く売れるぜ!」

 

賊がこちらに気づいたらしく、10人ほどこちらに向かってきた。

 

 

「よう、ねーちゃん。俺ら腹減ってんだ。その馬とその剣。

 あとあんたの体でもくれないかい。」

 

 

ガーハッハッハ

 

笑っている声が耳障りで仕方なかった。

 

 

「・・・失せろ。」

 

 

ジュバッッ!

 

左手に持っていた太刀を居合切りの要領で一気に振り抜き、

10人まとめて、下半身と別れてもらった。

 

「ッッッッ!!!」

 

後ろに居た賊たちが皆各々の獲物を構える。

 

「そういや、この大太刀なんて名前にしよ・・・

 う~ん、こっちの長い方が大蛇(おろち)。こっちの少しだけ短い方を蟒蛇(うわばみ)に

 しよう。

 ・・・はあ。やっぱし、何も感じないか。ますます人間じゃ無い気がしてきた。」

 

自分の手で人を殺した。だが何にも思わなかった。

少し自虐的に呟いたが、それは賊の怒号でかき消された。

 

「いいぜ、相手になってやる。感情を代価に得たこの力。並の奴じゃあ打ち破れないぜ。」

 

そういって、抜いていた大蛇を構え、蟒蛇を抜き放つ。

 

「黒兎、初陣だ。味方はお前だけだ。頼りにしてるぜ。」

 

「ヒヒィィーーン、ブルゥン。」

 

「そうか、頼もしいな。 んじゃいくぜ。」

 

 

 

 

そこからはただの虐殺だった。

 

歩兵が切りかかろうとも獲物の長さが違いすぎ、ひと振りで何人も吹き飛び、

槍兵が突きかかっても、その馬は怯む事なく槍の壁を飛び越え、後ろから切り殺される。

 

それでも賊は取り囲む事に成功した。

ここまでかなりの数がやられたが、こうして囲めば、馬の機動力も無くせ、

殺すのも他愛もないことだと、この時までは思っていた。

 

「仕方ない、降りるか。黒兎、自分の身は自分で守れよ。行け。」

そう言うと、黒兎は一気に突進し包囲を抜けた。

 

「へ、へへ。とうとう諦めたか。手こずらせやがって・・・

 やっちまえ!」

 

「諦めたんじゃない。時間稼ぎが目的なだけだ。」

 

一人が剣を振りかぶり突っ込んで来るも、リーチの差で首を切る。

槍を持った五人が一気に突進してくるのを上に飛び、槍が交差してる場所に降り、

一人一人切り殺す。

 

「な、何してやがる!囲んでるんだ、数で行け!」

と頭領らしき人物が激を飛ばすと、

 

 

「ううぅぅおおおぉぉ!!」

 

一気に突っ込んできた。

 

「・・・死ね」

 

 

 

そう静かに呟いた海斗の体を淡い黒の光が包む。

 

「はああぁぁぁ!!」

 

 

両の手に持った大太刀二本を左右に一閃。

黒い斬撃が賊達の体を切り裂いていく。

 

「う、うああああ!こ、こっちに来るな!! ああああああ!!  ゴフッッ・・・」

 

ばたっ

 

<賊サイド>

 

賊には恐怖しか無かった。今までは剣を振るえば勝手に人は死んだ。

この人数の多さで負けるはずがないと思っていた。

 

だが目の前にいるこの女はどうだ。3000対1

勝敗は火を見るより明らかだった。けど違った。こちらは1500以上やられ、

向こうは傷一つ負っていない。

 

 

殺される

 

 

その言葉が賊達の中で響いていた。

 

 

 

「だ、だめだ。勝てねぇ。に、逃げろ~~!!」

 

そうして、脱兎の如く逃げる賊だが、そこには一つの軍勢が待っていた。

<海斗サイド>

 

「ん?あれは。やっと来たか・・・」

 

 

 

<関羽サイド>

 

 

「急げ!早くせねば手遅れになるぞ!!」

 

少し出陣に手間取ってしまった。間に合うといいが・・・

 

「愛紗、少し落ちつけ。焦りすぎて賊と接触したときに、

 兵が疲れて負けました、なんてことになってしまうぞ。」

 

そう言っている星の表情のどこか余裕がない。

 

「我々は兵の命も預かっているのだ。一人で突っ走るな。」

 

「す、すまない。村の人のことを考えたら、つい・・・」

 

今この瞬間も、賊に殺されている人がいると思うと、どうしても焦ってしまう。

すぐ感情的になってしまうのは、私の欠点だな。

 

「そうだよ。愛紗ちゃんは一人で頑張りすぎ。もっと皆の事頼ってもいいと思うよ。」

 

「桃香おねーちゃんがマトモな事を言ってるのだ・・・」

 

「ちょっと鈴々ちゃん!どういう意味!」

 

「そのまんまの意味なのだ。」

 

そんなやりとりをしている義妹達を見ると、一人で気張っているのが馬鹿らしく思えた。

 

「報告!前方に敵影を確認。数はおよそ2000。」

 

む、着いたか。村の人たちが無事だといいが。

 

「して状況は。」

 

「は!賊は村から少し離れたところにおり、何者かと戦闘中のもよう。」

 

戦闘だと?城に来た人の話によれば、村人は逃げようとしていたようだが?

 

「人数はどれほどなのだ。」

 

兵数的にはまだこちらの方が少ない、味方が増えるのは嬉しい。

 

「は!そ、その。一人、です。」

 

「にゃ?「「「は?」」」」

 

一人だと!不味い急いで助けに行かねば!

 

「皆のもの。これが皆の初陣となるものも多いだろう!

 だが臆するな!皆には私や鈴々、星、そして我らが桃香様もいる!

 人から奪うことしか出来ない賊共に思い知らせてやれ!

 我らの力を!我らの義を!」

 

 

「オオオオォォォォォォ!!!!」

 

 

そしてさらに行軍の速度を上げる。

 

「桃香様は本陣の指揮を頼みます。鈴々は左翼、星は右翼を頼む。」

 

「愛紗ちゃん、鈴々ちゃん、星ちゃん、頑張ってね。」

 

「分かったのだ。」   「任されよう。」

 

「では行くぞ!」

 

 

 

ん、あれか! たった一人で賊と戦っているのは!

 

 

「な、何してやがる!囲んでるんだ、数で行け!」

 

そう激を飛ばす頭領らしき賊。

 

「ま、不味い。急げ!賊はもうすぐそこだ!」

 

 

「・・・・・」

 

 

なんて呟いたかは分からなかったが、その瞬間、彼女の体が淡い黒の光で包まれていった。

 

「なんだ・・・あれは・・・」

 

 

そして、

 

「はああぁぁぁ!!」

 

 

彼女の持った恐ろしく長い二本の太刀から、氣の塊の様なものが飛んで行き、

賊を切り裂いていった。

 

 

「う、うああああ!こ、こっちに来るな!! ああああああ!!  ゴフッッ・・・」

 

 

そして、先程から激を飛ばしていた賊も、斬撃に首を切られ絶命していった。

 

 

「だ、だめだ。勝てねぇ。に、逃げろ~~!!」

 

そう言って一人が逃げ出し、遂には全員が逃げてきた。

 

 

私たちの方に。

 

 

「ッッ!!皆のもの今こそ好機。一気に賊共を蹴散らしてやれ!

 全軍突撃ーーーーーー!!!!」

 

 

 

「オオオオォォォォォォ!!!!」

 

 

逃げ惑う賊共など私たちの敵では無く圧倒し、被害もほとんど無く勝利を得られた。

 

 

 

 

 

あとがき  

 

 

疲れた・・・戦闘シーン無理orz

 

nontanです。

 

今回やっと原作キャラがでました。

視点はほとんど愛紗だったけど。

 

 

まぁ、やっぱり俺Tueeeeeになってしまいました・・・

分かりきってたことなんですけど。

 

 

またまた支援いただきました。期待に沿えられるよう

に頑張りたいと思います。

 

そして思ったんですが、この作品の主人公ってかなりシリアスな雰囲気のある人なのに

題名軽すぎじゃね?

と思ったんですが、どうでしょうか?

 

もしよろしければ意見をくださると助かります。

 

 

ご意見、ご感想、ご指摘があればコメントしていただけると嬉しいです。

でわでわ


 
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