No.448575

リリなの世界に逝ってきて なんてこった・・・・・・

七話ですぅ。

2012-07-07 23:31:27 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3504   閲覧ユーザー数:3352

目の前では、ヴィータ嬢がはやてに抱き着いてじゃれ合っている。

うん、確実に俺の事忘れてるな。  

 

「なぁ、そろそろいいか?」

取り敢えず、意識をこちらに向けてもらおう

 

「おお、忘れとったわ。」

ヴィータ嬢の頭を撫でていたがそれをやめてこちらを向くはやて。

 

「あ・・・むぅ~」

 

頭を撫でられていたヴィータ嬢が俺をにらんでくる。

・・・・・・いや、話し進まないから。

 

「こぉら、ヴィータ?」

 

「わかったよ、はやて。」

 

どうやらおさまったようだ。

 

「どこまで話したんやったけ?」

 

「俺が弟ってとこ・・・・・・」

 

「そうやったな。」

 

「自己紹介した方がいいのか?」

 

「それは・・・・・・「ただいま帰りました。」・・・・・・ちょうどよく、みんな帰ってきたみたいやし、昼食とってそれからせえへん?久しぶりに起きておなかすいてるやろ?」

 

「まだいたのか・・・・・・しかし、そうだな。一か月何も食べてないから、さすがにな。」

 

「あと2人おるんよ?昨日の残りのカレーでええな?答えは聞いてないで。さて、そうと決まれば、進!久しぶりにキッチンまで押してってぇな。頼むで?」

 

 

 

「あ!あたしがやる!!」

 

「問答無用かよ・・・・・・別にいいけど」

 

「ごめんけど、久しぶりに起きた弟との交流なんや。今日は変わってな?」

 

「むぅ、はやての頼みなら仕方がない・・・・・・てめぇ、はやてに変なことしたら承知しねぇからな!」

 

そう言ってまたもにらんでくるヴィータ嬢・・・・・・

 

「家族にそんなことするわけないだろう。」

 

「ふん!」

 

やっぱりご機嫌斜めのようだ。

まぁ、仕方ない。さっさと行くとするか・・・・・・

 

「じゃあ、行くか。はやて?」

 

「ふふ、久しぶりやな?この感覚も。」

 

「言うて、一か月そこらだろ?」

 

「それでも長く感じたんや。」

 

「そうか・・・・・・それはすまなかった。」

 

「もう、ええって。それより早く行って。」

 

「了解しましたよ。」

 

だべりながら進む。

 

感覚的にはつい昨日話したかのような感じなのだが、なぜだか妙に懐かしく感じた会話だった。

********************************

「主はやて!そのものは何者ですか!?ヴィータはなにをしていた!?」

ピンク色の髪をしたポニーテールのお姉さんが怒鳴る。

みなさんご存じニート侍またはおっぱい侍ことシグナムさんだ。

ちなみにヴィータ嬢は手を洗いに行っている。

 

しかし、予想通りの反応ありがとう、シグナムさん

 

 

「シグナムおかえり~。前に話してた私の弟やで。今さっき目が覚めたんや。詳しい話は、ご飯の後でな?」

 

 

 

「え?は、はぁ。わかりました・・・・・・。」

 

何やら不満そうなうえに、胡散臭げに俺を眺めてくるシグナムさん。

主が大事なはわかるが、さすがにそれは不躾だぞ?

 

「進~、手伝って~!」

 

「はいはい」

 

「はい、は一回やで?」

 

「はい」

 

さてと、行きますか。

 

「主に何かしたらただじゃおかぬぞ?」

 

すれ違いざまにそういってリビングに向かうシグナムさん。

 

いや、確かにいままで顔を見せなかったけど、不本意ながら一応弟って説明されてるはずだろ?

なのに、その態度はなんなんだ?

 

まぁ、いいや。気にするのもアホらしい。

さっさとはやてを手伝いに行くか

**********************************

昼食完成!!

今日の献立は、

 

・カレーライス

・ゆで卵

・温野菜

・野菜炒め

・豆腐と油揚げの味噌汁

・ごはん

・はやて特製アイス(バニラ)

 

カレーとゆで卵以外が俺の食べられるものだ。

みんな忘れてないだろな?

仙人だから肉や魚はたべられないんだぜ?

 

「では、いただきます!」

 

「「「「「いただきます!!」」」」」

 

ウォルケンズは、ちらちら俺の方を見ながら食事をしている。

よそ見しながらなんて行儀が悪いぞ?

 

「シャマル、シグナム、ヴィータ、行儀が悪いで?」

 

「でも、はやてちゃん、知らない子が一緒だと気になるでしょう?」

 

「そうです。この者はいったい?」

 

「・・・・・・(ちらちら)」

 

シャマル、言い分はもっともだな。

なぜ、食事の後にしたし?

そして、シグナム。さっきはやてが軽く紹介していただろう。

 

そしてヴィータ嬢は野菜炒めのピーマンと俺の皿を交互に見ている。

こいつだけ違うこと考えてやがる・・・・・・

 

・・・・・・仕方がない

「(・・・・・・食えないものがあったらこっちに入れろ。)」

 

「!?(いいのか?)」

 

「(・・・・・・構わん。はやてにばれないようにしとけよ?)」

 

「(ああ、わかった!)」

 

ひょいひょいとピーマンと人参を俺の皿に入れていくヴィータ嬢。

まったく、俺の警戒よりも苦手な食べ物に意識がいくなんてな・・・・・・

まぁ、和んだからいいか・・・・・・

 

「わふっ」

 

足元で犬の鳴き声が聞こえる。

 

「む?」

 

「グルルル」

 

「・・・・・・」

 

「グルル」

 

「・・・・・・・お手」

 

「わふっ!」

 

たしっ

 

ザフィーラェ・・・・・・

 

さっきまで警戒してたのに、「お手」の一言でこれか?

そこまでしつけられてしまったか・・・・・・

いや、俺が正体を知らないから、演技しているだけか?

そうだ、そうに違いない。

 

・・・・・・しかし、これを躾けたのがはやてだとすると・・・・・・

人間状態のザフィーラで想像するとなんか絵的に背徳感がすごいな・・・・・・

 

やばい、この想像は非常にマズイので封印だな。

そしてはやてでこんな想像した自分事消し去りたいなった。

 

ああ、俺はなんて屑なんだぁぁぁorz

罪悪感がパネエ・・・・・・・

 

 

 

つんつん

 

ん?

 

不意に突かれてその方向を向くと

 

「あ、ありがとな。ピーマンとか人参とか・・・・・・食べてくれて・・・・・・//////」

 

なにこのかわいい生物・・・・・・

 

「あ、ああ。気にするな。さっきのお詫びみたいなものだと思ってくれ。」

 

「お詫び?」

 

「はやての車いす、押してあげたかったんだろ?」

 

「!・・・・・・うん。」

 

「そのお詫びってことで」

 

「・・・・・・お前、いいやつだな。」

 

・・・・・・

 

「それは、ありがとう?」

 

「なんで疑問形なんだ?」

 

「いや、そう返していいのかわからなくて・・・・・・」

 

「ぷっ。お前いいやつだけど、変な奴でもあるな。」

 

「余計な御世話だ。」

 

「すねんなって。そうだ、自己紹介がまだだったな。あたしはヴィータ。鉄槌騎士ヴィータだ。よろしくな?」

 

「あ、ああ。俺は、山辺進だ。ちなみにはやての弟じゃない。一年前にはやてに拾われてきた。」

 

「ふ~ん。一年前か。ってことは、私たちより長くはやてといるのか・・・・・・」

 

「そうなるな」

 

「・・・・・・悪かったな。」

 

「なにが?」

 

「はやてに何かしたら承知しないって言ったこと・・・・・・はやてと一年も一緒に暮らしてたやつが何かなんてするわけないもんな・・・・・・」

 

いや、それは早計では?

 

「気にするなって。初対面だったんだから仕方ないって。」

 

「でも・・・・・・」

 

「はやてのこと思っての事だろ?なら、文句を言うなんてことはしない。むしろ感謝。」

 

「え?」

 

「俺が寝ている間、はやてを守ってくれてありがとう。」

 

「!」

 

「出来れば、これからも頼む。俺はなかなか起きないからさ。」

 

「そ、そんなこと当たり前だ!はやてはあたしの主で、か、家族なんだから!!」

 

「ああ―――安心した。これで安心して眠れる。」

 

「任せろって、はやてはあたしたちが絶対に守るからさ。」

 

「・・・・・・ネタが通じないのはいささかさびしいな・・・・・・」

 

「どうかしたか?」

 

「いや、なんでもない。」

 

「そうか。変な奴だな。」

 

「わふっ」

 

「お、ザフィーラもそう思うか?」

 

「わふっ」

 

 

 

 

 

ザフィーラ、お前、それしか言ってねえな・・・・・・


 
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