No.448333 ハイスクールD×D~最強の戦車と最強の兵士(予定)~神喰いの王さん 2012-07-07 19:58:56 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:4686 閲覧ユーザー数:4554 |
第一章、第一話「学校のアイドルや有名人っていうけど実際なってる方はかなり大変だ」
最初に言っておく、俺は暴力が嫌いだ・・・・。
「平和島ーーーーー!!テメェ昨日の落し前をつけさせて貰うぜ―――!!!」
これは嘘じゃねえ。だけどなぁ・・・
「てめぇら、こんな朝早くにこんな場所でたむろってるのはよォ周りに迷惑だろうが・・・」
そう言いながら手近な道路標識を〝引っこ抜いた〝。それを見た瞬間先ほどまで騒いでいた周りの不良たちが静まり返った。
「それによぉ今俺は最高に機嫌が悪ぃんだよ・・・・・。しかもなぁ、たかが一人にこんな人数でリンチしようって言うんだから殺す気だって事だよな?」
引っこ抜いた道路標識を肩に担ぎ、ゆっくりと不良たちに歩み寄る。
「だからよぉ、殺されたって文句はいえねぇよなぁーーーーーー!!!!」
「「「「ぎゃああああああーーーーーーーーーーーーーーー!!!?!!?」」」」
もう一度言う、俺は暴力が嫌いだ・・・・。
数分後、道路には不良たちの屍(死んでないよ?)が転がっていた・・・・。
私立駒王学園、ここには色々と(いい意味と悪い意味で)有名な人物がたくさんいる。
一人は紅い髪と人間離れした美貌に完璧なまでのプロポーションを持った絶世の美少女『リアス・グレモリー』。
一人は駒王学園、いや、世界一のスケベといっては過言ではないほどのエロガキ『兵藤一誠』
そしてもう一人は・・・・。
「や。静雄くん今日も相変わらず凄かったね」
「うるせえよ、祐斗。つーか何度も言ってんだろ、ここで気易く話しかけんなってよ・・・」
ボサボサの金髪にサングラスがトレードマークの『駒王学園最強の男』、『敵に回してはいけない男』と呼ばれる『平和島静雄』。
「ハハッでもいまさら手遅れかも知れないよ?」
「・・・・チッ!」
舌打ちをしながら、静雄に話しかけてきた人物『木場優斗』を睨みつけた。駒王学園一のイケメンと言われており、その爽やかな笑顔と紳士な態度で学園中の女子の心を虜にしている人物だ。しかも、成績優秀、運動神経抜群と優等生を絵に描いた様な人物が何故獅雄の様な一般的に不良と呼ばれる人物に普通に声をかけているのかと言えば、静雄と祐斗はある部活に参加していているからである。
「そういえば、昨日部長が新しい眷属を創ったらしいね」
「ああ。そういえば今朝、朱乃がそんな事言ってたな・・・・」
食事の時に幼馴染みの言っていた言葉を思い出した。
「俺と同じ転生悪魔で、確か
「うん。部長も絶対自分の眷属にするって張り切ってたからね」
「そりゃあ、八つも消費したんだ。眷属にしなきゃ割に合わねえだろうな・・・」
(それにしても八つか・・・・余程の能力なんだろうが・・・・ま、俺には関係ねえか・・・)
今の会話から察すと思うがこの二人は人間ではなく悪魔である。そして優斗は
二人ともとても性格に合っている。駒の特性についてはまた後で説明しよう。
「んで、そいつは何時頃迎え入れるんだ?」
「う~ん・・・・今は体を馴染ませているからもう少しかかりそうだね」
祐斗は考え込む仕草をすると途端に女子が黄色い声を上げた。考え込む仕草すら絵になる男である。
「チッ・・・・オイ祐斗そろそろ席につけ。いい加減周りの女子がウゼェしSHRが始まる時間だ・・・」
「あ、うん。そうだね・・・・じゃあまたね」
そういうと優斗は自分の席に戻っていった。
しばらくするとチャイムが鳴り、それと同時に担任が入って来た。
「起立!礼!」
「「「「おはようございます!!」」」」
「着席!」
クラス委員である祐斗の号令で担任に挨拶し着席するとすぐに朝のHRが始まった。
「あ~・・・クソ・・・・クセェ・・・・」
俺は担任の話を聞き流しながら窓の外を見ながら、この町に広がる嫌な匂いを感じそう呟いた。
祐斗との会話から数日が立ち何事のない日々が続いたとある日に俺はオカルト研究部に顔を出した。本来ならほとんど顔を出さないんだが今日は朱乃とリアスが必ず来いと言われ、無視して帰ろうとしたら一年の子猫に無理やり連れてこられた。
「で?何の用なんだよ・・・リアス?小猫まで使って俺を連れてくるってんならそれなりの理由があるんだろうなぁ?」
不機嫌全開で目の前にいる紅い髪の美少女『リアス・グレモリー』と俺を無理やり連れてきた小柄な体系に何処か猫を思わせる顔立ちの美少女『塔城小猫』を睨みつけた。
「ええ、朱乃と祐斗から聞いてると思うけど新しい眷属を迎え入れようと思っているの」
「ああ?いいのかよ?」
「ええ、ちょっと予定が早まっちゃたけどね・・・・。それじゃあ、私はシャワーを浴びるから寛いでいてね」
「はっ?あ、おい!」
こちらの制止も訊かずにリアスはシャワールームに入っていってしまった。
「チッ・・・おい、子猫。羊羹まだ余ってるか?」
「・・・はい。どうぞ」
そう言って子猫は新しい皿を用意し羊羹を取り分け渡してきた。
「ああ、悪いな」
「ん・・・」
「・・・・・・」
渡された皿を貰うと子猫の頭を軽く撫でる。これをすると子猫は気持ちがいいのか目を瞑り普段無表情な顔が和らぐ。が、逆に朱乃が不機嫌になってしまうのが謎だ・・・。
「部長、連れてきました」
俺は貰った羊羹を食べ終えソファーに横になっていると祐斗の声がしたので体を起こした。
「へ、平和島、静雄っ!?」
「ああっ?」
祐斗とは違う若干悲鳴に似た声に振り向くと祐斗の隣にこちらを指さしてくる見知らぬガキがこちらと祐斗を交互に見てきた。
・・・・イラッ・・・・・・。
「おい、初対面の人を指差す上に化け物見るような眼で見るとは随分と失礼じゃねえかぁ・・・・!!」
「ひっ!?あ、いや!その・・・」
ソファーから立ち上がり、失礼なクソガキに歩み寄るとクソガキは慌てて腕を下ろすがンな事はもうどうでもいい。さっきからオロオロしているコイツの態度が無性に腹が立つ。それにここ最近妙にイライラするから・・・・ああ、もうダメだ・・・ムカツク!!
「ああっ!?」
「ひぃぃっ!」
「ちょ、静雄君。その辺で押さえて、ね?」
隣で優斗が嗜めるが、このイライラはもう抑えられない。
「シー君。その辺で抑えて?彼もちょっとビックリしただけだから」
いつの間にか後ろにいた朱乃に振りかぶった腕に手を添えて、ね?とクソガキに問いかけるとクソガキはコクコクと激しく首を上下に振っていた。
「・・・・チッ!」
というか、朱乃が腕に手を添えただけで力が抜けていくのを感じたのでさっさと自分のソファーに戻った。
昔から、朱乃がああやって振りかぶった腕に手を添えると自然と力が抜けてしまう。自分でも理由はわかんねえけどな・・・。
「静雄先輩・・・」
「あん?」
振り返ると子猫が羊羹をこちらに差し出してきた。
「どうぞ・・・・」
「・・・フッ・・・・わかったよ・・・サンキューな」
「ん・・・・」
くしゃくしゃと頭をなでてやると子猫は気持ち良さそうな顔をして自分のソファーに戻っていった。
キュ・・・
シャワーの音が止まった。
「部長、これを」
「ありがとう、朱乃」
朱乃がシャワールームにいるリアスにタオルを渡し、カーテンの奥で着替えを始めた。
「・・・いやらしい顔」
ボソリと子猫の声が聞こえたが、俺は羊羹を食べるのに夢中な上に興味がないから振り返らなかったがな。
ジャー。
「ごめんなさい。昨夜、イッセーのお家にお泊まりして、シャワーを浴びてなかったから、いま汗を流していたの」
なるほど、それでシャワーを浴びてたのか・・・。それにしても、なんでコイツの家に泊まったんだ?
「あらあら。はじめまして、私、姫島朱乃と申します。どうぞ、以後、お見知りおきを」
「こ、これはどうも。兵藤一誠で。こ、こちらこそ、はじめまして!」
朱乃の挨拶にクソガキ・・・兵藤はガッチガチに緊張しながら挨拶し返す。
朱乃とリアスはこの学園で『二大お姉さま』なんて称されているらしいが、俺からしてみればそれは上辺だけのアイツの姿で本当のアイツは『お姉さま』なんて存在から程遠い存在だな・・・。
「ほら、シー君。ちゃんと挨拶してくださいな」
「チッ・・・ガキじゃねえんだ、ンな事分かってる。ていうか、シー君て呼ぶんじゃねぇ」
朱乃に言われ兵藤の方へ向くと朱乃とは別の意味で緊張し始めた。
「平和島静雄だ。別に覚えなくてもいい・・・」
「コラッ」
適当に挨拶をすませると朱乃が軽く頭を小突いてきた。
「んだよ・・・」
「初対面の方にそういう態度はいけませんわよ?もう少し愛想よく・・・・」
「知るかよ・・・。じゃあ、なんだ?へらへら笑いながら挨拶した方が良かったか?」
「それは・・・・」
ふと自分が祐斗の様に笑いながら挨拶する光景を想像してしまった。
・・・・・ないな・・・・。
「ごめんなさい。シー君は今のままのシー君でいいわ・・・」
「だろ?」
朱乃も同じことを思ったのか、凄く嫌そうな顔で止めた。ついでに言えば周りの連中もすごく嫌そうな顔だったのは少し傷つくな・・・。
「はいはい、夫婦漫才もその辺にしてね?イッセーが困惑してるじゃない」
「夫婦っ!?」
「夫婦じゃねえよっ!!」
リアスのからかいに兵藤は驚き、俺は全力で否定した。
「そんな力一杯否定されると悲しいですわ・・・」
「ウソをつけウソを、嘘泣きも止めろ」
朱乃の嘘泣きを俺が一蹴すると可愛らしく舌を出しばれちゃいました?とか言ってきやがったがいい加減話が進まないから無視だ無視。
「さてと・・・・それじゃあ、色々脱線してしまったけど、兵藤一誠くん。いえ、イッセー」
「は、はい」
「私達、オカルト研究部は貴方を歓迎するわ」
「え、ああ、はい」
「悪魔としてね」
これが、俺とイッセー、いや、この時はまだ兵藤か・・・・のファーストコンタクトだ。
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平和島静雄の肉体に悪魔の駒の『戦車』の能力をプラスしたら?という妄想で書いた小説です。