No.448062

英雄伝説~光と闇の軌跡~ エイプリルフールネタ

soranoさん

去年のエイプリルフールで突如思いつき、2時間で書きあげた記念で書いたボツネタです。なので本編とは一切関係はほとんどありません……ただし、一つだけ『真実』が混じっています……なのでネタばれが嫌な人は今の内にお帰りの扉へ……後、R15も混じっているのでご注意を……

2012-07-07 14:36:56 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1444   閲覧ユーザー数:1370

「えっと……あなたは誰?」

「わ、私の名は『水那』と、も、申します……!あ、危ないところを助けて頂いてありがとうございました!」

「あはは、いいわよ別に。あなたを守るのもあたし達、遊撃士の義務だからね!」

表情がほとんどわからないマーリオンと違い、恥ずかしそうにお礼を言う、表情が豊かな水精にエステルは笑顔で答えた。

「え………で、でも、わ、私は人間ではないのにどうして……?」

「そんなの関係ないわ!あたしがあなたを守りたいと思ったから行動しただけよ!」

「(この人、なんとなく……さんに似ている。この人なら……!)あ、あの!私をエステルさんの使い魔にしてもらってもいいですか!?」

「へ……?なんで急にそんなことを……?」

エステルは水精が突如言い出した願いを聞いてわけがわからなかった。

「そ、その……恩返しがしたいんです……!そ、それに!あ、あなたとしばらく、い、いたいんです!」

「そっか……わかったわ……!これからよろしくね、『水那』!」

「は、はい!」

そしてエステルは新たな精霊と契約した………

 

 

 

 

 

 

 

「リウイ様、捕えた結社の幹部、『幻惑の鈴』とやらをいかがなさいますか?」

ファーミシルスは主が見守っていた女性を自分の知らぬところで妙な術をかけられて、未だ眠りからさめない状態にした結社の幹部をリウイ自身が怒りの鉄槌を下して、重傷を負わせ、牢に入れた者の処分をどうするか未だ怒りが収まっているように見えないリウイに聞いた。

「………オーク共に犯させて処刑と言いたいところだが、腐っても謎の組織の幹部だ……戦力として使い道はある。魔導鎧の生贄にしたほうが有益だろう……シェラ、確か最近発掘された魔導鎧があったな?

それをその者に使って構わん。」

「御意……では、速やかに実行いたします。」

そしてシェラは出て行き、牢に向かった後、牢に捕えられた女性に封印されていた魔導鎧の力を解放した。

「いやああっっ!ああっ、なんなのこれ!?や、やめてぇっ!!」

女性は鎧から出て来た怪しげな触手に体中に絡みとられ悲鳴を挙げた。触手は貪欲な魔物のように女性の体を自分が食するに値する肉体が吟味した。

「いやああっっ!ああっ!お願い、私の知っている結社のことならなんでも話すからお願い!助けて!!」

「話す必要など不要……『幻惑の鈴』、あなたが忠実なるメンフィル最強の戦士として生まれ変わった時、貴殿を我が軍ーー機工軍団の副団長に迎える。その時にでも、情報を開示してもらいます……」

女性の嘆願をシェラは冷酷に断ち切った。

「だ……れが……メンフィルに……忠誠を……誓うものですか……!いやああっっ!!!!!!!」

女性は最後まで抵抗しようとしたが、魔導鎧が体中に浸食した時目の光がなくなりシェラと同じく魔導鎧を全身に覆った女性になった。

「………浸食完了……シェラ団長、指示をお願いします。」

「……これより我が主に生まれ変わったあなたを紹介する。私についてくるがいい。」

「了解……」

そして女性はメンフィル機工団の副団長となり、皮肉にも自分の前にいた組織の本部を魔導鎧の装備についている強力な魔導砲を使って建物ごと消滅させたのであった………

その知らせを聞いた他国の重役は複雑な思いをしつつ、組織の壊滅に胸をなでおろした………ある一人の女性の悲しみを知らずに……

 

 

 

 

 

 

「………スを『……の生から解放する』」

「えっ……?」

美しい女性に見間違われるような男が女性にある言葉を呟くと、女性の中にあった男との結合の魔力が失われた。

「ど、どうして……」

女性は信頼していた主がなぜ、そんなことをしたのかわからず、また支えにしたものがなくなり悲痛な表情をした。

「これでお前との約束を果たした。お前を殺す、というな。」

(………フェ………は死んだ。そして生まれ変わった。これからは使徒ではなく、まして……の娘でも

ない自分の人生を生きるのだ。)

男が女性に理由を言い、男が腰に下げている魔剣が女性に男の意図を伝えた。

「……自分の、人生……」

(そうじゃ。………が………に依存していること…………となることで安息を得ていたことは分かっておった。

じゃが今の……、依存せずとも生きていけよう。己の足で、自らの途を)

「あまり喋るな………」

自分の持つ魔剣に男は女性にペラペラと男の意図を話すことに目を閉じ、注意した。

「わ、私……なんと、申していいのか……ううっ……」

女性はついに涙を流し、それを隠すように両手を自分の顔に覆った。そして落ち着いた女性を男はリウイとイリーナの元へと連れて行った。

「しばらく……を預けていいか?」

「………それでいいのか?」

男の頼みをリウイは目を閉じて聞き返した。

「リフィアの後見人か、今後生まれてくるお前とイリーナの子の教育係に据えてやってくれ。ずっと望んでいたイリーナとの絆を取り戻すまでの間だけでいい。」

「承った………」

「……カ殿……ありがとうございます……」

リウイは男の頼みを受け、イリーナは涙を流しながら男に礼を言った。

「……様、わ、私……貴方にお仕えできて……幸せでした……その気持ちは変わらない……ずっと……いつか……また……帰っていいですか?貴方のいる御屋敷に……?」

「好きにしろ。」

そう言った男は元の世界に戻る門へ行こうとした時、男は振り返り女性に伝えた。

「俺はあそこにいる。ずっとな……お前が帰ってくるまで……ティ……を探す旅には出ない………」

そして男は背を再び向けて元の世界へ去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

「黒き翼の少女よ……どうやら自分の居場所を見つけたようだな……」

「はい……今まで心配して下さってありがとうございました……私の居場所はここです!」

少女はリウイに答えた後、今まで誰にも見せたことのなかった最高の笑顔で自分を受け入れた仲間の内の若きリーダーーー青年の右手に抱きついた。

「ちょっ……オ!?」

「……ちゃん!?」

「ヒュー~……やるじゃないか……助。」

少女に抱きつかれた少年は慌て、仲間の中でも年長の男性は口笛を吹き、女性は慌てて

「な、なら私も!」

「ちょっ……ィ!?」

さらに女性も青年のもう片方の手に抱きついた。

「おお、お嬢も行ったか!(これは面白くなってきたぜ……!)両手に花じゃねえか!しかも、お嬢の姉や皇族の義理の兄も認めているから一夫多妻が実現するじゃねえか!マジで羨ましいね~……ド!」

「……ィ!?ぐ、ぐぐ……絶対にあなたなんか認めませんわ!!」

女性が青年に抱きついたことに女性の親友は青年を睨みつけ、男性は青年を茶化し、非常時でもあるに関わらずしばらくの間その場は賑やかになった………

 


 
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