No.446888 IS『に』転生ってふざけんな! 第1話ヒビトさん 2012-07-05 23:32:16 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:9103 閲覧ユーザー数:8882 |
気付くと、俺は真っ暗な空間にただ1人いた。
(なんだ・・・・ここは・・・・・?夢の世界ってヤツか?)
「ここはあなたの処刑場です」
女性の声が聞こえた。 ってちょっと待て!
(なんだよ処刑場って! ていうかあんた誰だ!? あれ?声が出ない・・・・)
「私は神様です。ここではあなたは魂だけの存在なので声は出ません」
(ああ、なんだそういう事か・・・・って納得できるか!!)
「五月蠅いですよ」
神様(自称)は冷たい声でそう言った。
「まず説明しなければなりませんね。人の寿命は、その人が生前犯した罪によって減っていきます」
(あ、ひょっとしてそっちの手違いでまだ死なない俺を殺しちゃったからどっかの世界に転生させてくれるとか・・・・・って俺死んだの!?)
「そうです。あなたは死んだんです。あと、私たちは手違いなんてしません。なんせ全知全能ですからミスなんてあるハズ無いのです」
(おおっふ・・・・じゃあ、なんで俺ここにいるの?)
「あなたは小学生の時、同じクラスの子からゲームを借りたまま返しませんでしたね?」
(・・・・・・)
「さらにあなたは別の子から借りたマンガを返さなかったり、アンティルールで決闘(デュエル)したりしましたね」
(・・・・・はい・・・・・)
「さらにあなたは物心ついた頃からつまみ食いをし続けていましたね」
(ちょっと待ってくれ! そんな程度で寿命削られてたのか!?)
「そうですね。積もりに積もった小さな犯罪が実を結んで、こうして10代でめでたくぽっくり逝く事になってしまいましたね(笑)」
((笑)じゃねえ!!何が悲しくて17で死ななきゃならなかったんだよチクショウ!)
「あ、一応言っておきますけど、あなたは本当は13歳で死ぬことになってました」
(なお酷いわ!! ・・・・・って、おい。それはどういう事だ?)
「あなたは非常識なほど悪運が強かったので、何度も死神が迎えに行きましたがあなたが死ぬことはありませんでした。なので私が直接手を下す事になったのです」
(・・・・俺って、何度も死神に迎えに来られてたんだ・・・・・)
「ったく、役立たずが・・・・・。それで、私が直接人の生死に手を出す事はあまり望ましくない事なので、その処置としてあなたをどこか適当な世界に転生させます」
(今、神様が真っ黒になった気が・・・・・。つーかこれ、棚ボタなんじゃないか?)
「あなたが思っているほど楽な世界なんてありませんよ。それじゃあせめて行く世界くらいは選ばせてあげましょうか」
(ならISの世界で!ちゃんとIS動かせるようにしてくれよ!)
「誰が貴様のようなゴミ虫の言う事なんか聞くか」
(・・・・・あれ?なんかキャラ変わってない?)
「ごたごた五月蠅い! ISですね! それでは逝ってらっしゃ~い」
(字違う!! ・・・あれ・・・・なんだか意識が遠のいていく―――――)
(・・・・・あれ? ここはどこだ?)
俺が意識を取り戻すと、目の前には何台もの機械と大勢の研究者が忙しそうにしていた。
(あ、まさか俺、ここの研究者にでも憑依転生したのか?それにしても、ここの研究者は外人ばっかだな。外国語なんて何も出来ないぞ、俺)
などと考えていたら、俺の方に向かって金髪の20歳くらいのすげー綺麗な女性が歩いてきた。服装はレオタードのような格好をしている。おそらくアレがISスーツだろう。
(・・・ってちょっと待て!あの人なんで俺の方に来てるんだ!?まさか俺の事が好きなんじゃないだろうか!!)
その時、俺は気付いた。『俺、さっきから声出してなくね?』と。
そして目の前の女性は・・・・・3巻末と6巻の初めに出てきたナターシャさんじゃないか!
まさか・・・・まさかとは思うが・・・・・・・俺、ちゃんと人間に転生してますよね、神様ァ!!
「これからよろしくね、『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』」
やっぱりかぁぁぁぁぁい!!!!
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これは、米国の軍用IS『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』に憑依転生してしまった少年と、その操縦者であるナターシャ・ファイルスの噺である。