爽やかな晴れ模様のある日、白猫は今日も気持ちよく過ごせる場所を求めて気ままにお散歩。
日向を、日陰を、のんびり気儘に軽快な足取りで闊歩していたら、お友達の猫が暖かそうな場所でひなたぼっこしていた。
「まんまる猫さん」
「今日もポカポカ、いい天気なんだよ~」
赤いマフラーをしたまん丸な猫がそう言った。
白猫はそれにつられて、まんまる猫さんの隣で丸くなって、昼寝を始めた。
それからしばらく、昼寝を楽しんだ後、まんまるネコさんと一緒に街の中を散歩していると、お友達の三角つり目の猫に出会った。
「さんかく猫さん」
「二人とも探したぞ。そろそろ飯時だぞ」
三角つり目の猫がそう言った。
さんかく猫さんはいつもご飯をご馳走してくれる。
「わ~い、ご飯なんだよ!!」
そう言って、まんまるネコさんは駆けていった。
「ほら、行こうぜ。ワンコさんも待ってるぞ」
そう言って、いつもの場所に向かうさんかく猫さんのあとについていく。
「そうだ、なんか食いたいものあるか?」
「・・・ねこかん食べたい・・・」
「おい、紗雪!起きろ、朝だぞ!」
「ん~・・・」
未だ、ほとんどあちらの世界に旅立たれているようだ。
「腹減ってるんだろ?みんなも待ってるから、朝飯くおうぜ」
「・・・ごはん?」
「そうだ」
「ごはん・・・たべる」
「たべる・・・兄さん」
「・・・兄さん?」
「そうだぞ兄さんだぞ」
「・・・兄さん・・・っ!!」
ようやく目を覚ました紗雪。
今日もまた一日が始まる。
これは、ある日の紗雪の夢の話。
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ある日、紗雪が見た夢のできごと。