私とユーノ君、そして先ほど再会したくーちゃんと一緒に次元空間航行艦船であるアースラに乗り、私が知らない管理局員の一人と、先ほど目を覚ましたクロノ君について行きました。
「あぁそうだ。バリアジャケットとデバイスは解除して」
「はい、分かりました」
私はクロノ君の言うとおりにバリアジャケットとデバイスを解除して、先ほどまで来ていた私服姿に戻りました。
「君も、元の姿に戻って良いのではないか? そっちが本来の姿ではないんだろ?」
「あぁ、そういえばそうですね。なのはには一度見せたことがあると思いますけど」
次にクロノ君はユーノ君の方を向いて言い、ユーノ君は元の姿に戻ろることにしました。
前の時はユーノ君が人間だと知らなかったのですけど、今回はどうしましょうかね。ちょっとからかいましょうか。
「え、えぇぇぇぇ!? ユーノ君って男の子だったの!?」
「あれ、一度も見せたことなかったっけ?」
「見せてないよ!! っていうか、男の子だったら私が着替える所も見ていたという事!?」
「あ、あれはその……」
ユーノ君は少し顔を赤くしながらも、頬を掻きながら言っていました。
結構からかいがいがありますねこれ。意外と楽しいです。
「とりあえず、先を急いでいるのでその話は後にしてくれないか?」
「あ、うん」
ちぇ、もうちょっとからかいたかったですが、仕方ありませんね。
とりあえず私たちはクロノ君ともう一人の管理局員について行きました。
あ、そういえばくーちゃんから話を聞いていませんでしたね。
《そういえばくーちゃん、戻ってきたという事は何とか建物は手に入れることはできたの?》
《一応、なのはが思ったような建物は手に入った。かなり苦労したけど》
《それならよかったです。時間があれば行きたいのですが、今はどう見ても無理だからね。まぁ、今まで私の頼みでずっと探してくれてありがとうね》
《クォン》
それから私はくーちゃんとの念話を切り、誰とも話さずに歩いていきます。
ん? くーちゃんが饒舌っぽく感じます? それは私が言葉を教えたからですはい。
途中で一緒にいた管理局員の一人と別れ、クロノ君の後について行くと、ある扉の前で立ち止まってそ
の中に入ります。
扉の中は日本をイメージしたような部屋なのですが……今思うとすごく違和感がありますね。っていうか日本文化を侮辱されているようにも思えますし。
またその事はくーちゃんも思っているような感じでした。そういえばくーちゃんは妖狐で300年も生きていますから、それは違和感ありまくりでしょうね。
「まぁ、とりあえずリラックスしてね」
その部屋の中に正座で座っていたリンディさんに言われ、私とユーノ君は座りました。
それからユーノ君がジュエルシードを発掘し、落ちてしまったジュエルシードを回収しようとしたとユーノ君が言いました。
「ロストロギア、ジュエルシードを回収しようとしたのは立派だわ」
「だが、それと同時に無謀すぎる」
クロノ君の言葉にユーノ君は落ち込みます。
「さて、ロストロギア、ジュエルシードの事についてですが、時空管理局が全権持ちます」
「君たちはそれぞれの世界に戻って元通りに暮らすといい」
「まぁ、急に言われても気持ちが整理できないでしょうし、今晩ゆっくり考えて二人で話し合ってからまた話しましょう」
……やはりそうなりますよね。前もそうなりましたけど。
今思うとものすごく茶番ですよねこれ。
呆れてため息が吐きたくなりますね。っていうかため息吐きました。
そして私は立ち上がり、私はリンディさんに言い放ちます。
「そのことについてですがお断りします」
「な、ジュエルシードは危険な物なんだぞ!! 民間人が関わるようなことではない!!」
「そんなことはとっくに知っています。それに、ジュエルシードが落ちているのは私の世界ですよ。そんな危険なものが落ちているのにそう簡単にのんびりと暮らせとよく言えますね」
そんな話、無理に決まっているじゃないですか。ジュエルシードが落ちているのに平和に暮らせという事なんて。
「……それで、どうしたいと言っているのですか?」
「それ以前に一度考えさせるってどういう事です? それって間接的ですが私たちに協力をしてほしいと言っているようなものではないですか?」
「……どうしてそう思うのかしら?」
「そんな危険なものならば、一度考えさせる事なんかせずに関わらせなければいいじゃないですか。そんなことを言わなくていいはずです。ならどうしてそのような言い方をしたのかと考えれば、協力してほしいからそのような言い方をしたのだと思います」
私の言葉にリンディさんは言葉が出てこずに黙ってしまいました。クロノ君は私の言葉に言い返せなかったリンディさんを見て驚いた顔をしていました。
そして少しすると、リンディさんは口を開きました。
「……それで、あなたはどうしたいのですか?」
「艦長!!」
「いいのよクロノ。現に私は二人に協力をしてもらう事を望んでいましたから」
リンディさんがそういうとクロノ君は何も言えなくなり、つい立ち上がったけどすぐに座るのでした。
そして私はリンディさんの質問に答えるのでした。
「別にどうしようとも思いませんよ。唯、ジュエルシードを集めるのはこれからも勝手にやらせてもらいます」
「けどそれだと!!」
「話しは最後まで聞いてください。ジュエルシードは尚も集めますが、すべて集めたら管理局に渡します。心配なら今持っている13個のジュエルシードを渡しても構いませんが」
「……わかりました。ですがこの前みたいにあなたが六つもジュエルシードを強制発動なんかさせたら、すぐに阻止します」
やはり、あの時の強制発動に管理局が気づいたのですか。まぁ、あの時みたいにすることはもうないと思いますけどね。
さて、話しが着いたことですしそろそろ帰りましょうかね。あ、でもその前に……
「ユーノ君はどうするのですか? 私としてはどちらでも構わないのですが」
「僕はなのはについて行くよ。巻き込んでしまったのも僕ですし」
「別にそこまで気にしなくてもいいのですけどね。それでは私たちはこれで」
「とりあえず送っていくわ。クロノ執務官頼んだわ」
そういって私たちはクロノ君について行き、先ほどいた海鳴臨海公園へと戻されるのでした。
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新暦85年、高町なのははある任務の途中で死亡する。
任務は全て嘘であり、全てはなのはを殺害するための一部の管理局員による計画だった。
なのははその計画通りに殺されるが、その任務に向かう途中に偶然何故か落ちていた拾ったジュエルシードによって、なのははタイムリープをするのだった!!
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