No.446372 魔法少女リリカルなのはStrikerS ~赤き狂戦士~ゼロ・スパークさん 2012-07-05 12:47:06 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:2465 閲覧ユーザー数:2407 |
第一章 赤き狂戦士
第三話「機動六課」
Sideハーナ
早朝に出たおかげで機動六課についたのは指定された時間よりも早く着く事ができた。
今私は機動六課の部隊長「八神はやて」二佐と会って挨拶をしている。
兄の後輩と聞いていたからどんな気違いが出てくるかと思ったら、想像以上の常識人だった。・・・
八神部隊長、勝手におかしなイメージを持ってすみません・・・
「ええって!!まぁお兄さんがあんなんじゃまぁ・・・そう考えても無理ないんかな?」
「・・・・・」
ものすごく同情されてる事が伝わってきます。アナタも兄に苦労させられたんですね・・・
「でもまさかカリス先輩が自分の妹さんを推薦するとは予想できへんかったわ」
「・・・兄の考えている事が予想できたらある意味自分の頭が大丈夫かと心配した方がいいですよ?」
しまった・・・上官相手に何を言ってしまってるんでしょう・・・つい本音が出てしまいました。
「せ、先輩の妹さんやからその言葉の意味が本当に深く伝わってきて怖いわ・・・確かに先輩の思考を読めたら絶対頭おかしくなっとるな・・・」
「・・・ご理解頂けて恐縮です」
こんなに兄の事を理解するのが早い人は初めてです。・・・やはり苦労させられたんですね・・・
「でも私も謝らへんとな」
「?どういう事ですか?」
「いや、な・・・先輩の妹さんやからどんな悪魔がくるんやろうかと思っとったんよ」
あぁ・・・すごい失礼な事を言われたのにもかかわらず訂正できないくらいの正論です。どうやら八神部隊長は私と同じ事を考えていたようです。
「そしたらこないな可愛らしい子が来たから驚いたわぁ~!なぁ私が妹ととしてもらってええか!?」
「・・・・・」
あぁやはり少し変わってらっしゃいます・・・でも兄より遥かにましなので問題ないですけど。
「・・・主はやて、カーティスが困っていますよ」
「ああ?あ、ごめんごめん!ついハーナの顔見っとったら自然と・・・あはは」
隣に立っていた女性---ライトニング分隊シグナム副隊長が八神部隊長に
話しかけて止めてくれました。
シグナム副隊長・・・何故かヴァンと同じオーラを感じるのは私の気のせいでしょうか?
「ほな早速・・・オホン」
空気を変える為か咳払いしてから私を改めて見る八神部隊長。
シグナム副隊長は特に変化はありません。
「先輩・・・カリス・カーティス少将から聞いてると思うんやけど、私達機動六課の仕事は第一級捜索指定ロストロギア「レリック」の回収及び封印する事が仕事なんや」
兄が話した事をもう一度話す八神部隊長。あの咳払いだけでそこまで人が変わるなんて・・・漫画だけかと思ってました。
「六課が設立されてから今のところは表だった事件は起きてへんけど、近い内に必ず何か動きがあるはずなんや」
「動き・・・ですか・・・」
「そや。シグナム」
「はい」
八神部隊長がシグナム副隊長に話し、シグナム副隊長は端末を懐から取出し、ある画像を見せた。
「ガジェット・・・」
「このガジェットは明らかに何者かがレリックを回収させる為に作ったもんや」
「ガジェットの能力は出現するたびに性能がアップされている。特に厄介なものは・・・」
「アンチマギリングフィールドですか・・・・」
そう、この能力が本当に厄介な物なのだ。
「通称AMF。一体だけやったらそれほど強力ってわけでもないんやけど、集団で現れたり、囲まれでもしたら並みの魔道師なら終わってまう」
「そんな状況には遭遇したくはありませんね・・・」
ガジェットに逃げ場を奪われ、囲まれ一斉に攻撃される光景・・・考えるだけで身震いする。魔力は拡散されているからプロテクションすら張ることができないのだ。
「そやな。せやからそんな状況にさせへん為にも今ウチにいる新人、フォワード達には対策として、本物に近いホログラムで再現したガジェットで訓練をしてるんや」
実物に近いホログラム・・・確か聞いた事がある。でもまさか実用かされてるなんて・・・
「でな、話しが飛ぶんやけどな。なんでハーナをわざわざ呼んだかちゅーとな」
「新人達に訓練指導をさせる為ですか?」
私の言葉に八神部隊長とシグナム副隊長が驚いている。何か変な事を話したのでしょうか?
「流石あのカリス先輩の妹さんやな。よく気づいたもんやなぁ・・・」
兄と比べられても正直嬉しくないです・・・
「ん?」
「どないしたんやシグナム?」
シグナム副隊長が何かに気付いたようで、私に顔を向けた後どうしたかと聞いた八神部隊長に理由を話す。
「今さらですが、確かインフェルノから推薦された人員はカーティスを含めて二人ではなかったのではありませんか?」
「そや!!なんか忘れとるなぁ~と思ってたんや・・・えっと・・・」
机の端末を操作して私達の資料を探しているんでしょう。そういえば誰も彼の事に気付いていませんでした。
「みっけた! え~と・・・」
その時八神部隊長が話すのを止める。いや止めざる事が起きたからだ。突如訓練場の方で爆発が起きたからだ。
「な、なんや!?なんで爆発したんや!?」
訓練場の方角を見る八神部隊。訓練場から爆煙が上がっている。
「すぐに調べてみます!!」
シグナム副隊長が自分の端末を操作して何処へと連絡を入れている。
「まさか・・・敵襲!?せやったら第一級警戒警報鳴らさへんと「八神部隊長・・・」なんやハーナ!?」
こんな時になんだと言うかのように八神部隊長は私を見る。だけどそれでも私は言わなければならない・・・
「あの爆発についてなのですが・・・」
気が重い・・・
「何か知っとるんかハーナ!?」
「詳しく教えろカーティス」
ここに来て早々にこんな目に会うなんて・・・昨日あんなことを彼に言った私が惨めに思えてくる・・・
「あの爆発の原因・・・いいえ、爆発を起こしたのは・・・」
再び爆発が起きる。
だが私はかまわず話す。そして二人は私から聞いた内容で、
鳩が豆鉄砲を食らったような顔になる。
・・・仕方ないですよね・・・きっとこの人は彼をこの部隊に迎え入れた事に
これから後悔するでしょう・・・
お悔やみ申し上げます八神部隊長と六課の隊員の皆さん。
Sideハーナ End
Sideなのは
「みんな下がって!!」
「新人どもはアタシらの後ろにいろよ!!」
ついさっきまで私とヴィータちゃんは新人達に訓練を付けていた・・・けど止めないといけない
事が起こったのだ。
突如紅い閃光が現れ、ホログラムでできた一つのビルを倒壊させたのだ。
「な、なのはさ・・・」
「黙っててスバル。今は話している場合じゃないよ」
「「「「!!」」」」
私はスバルの言葉に感情を込めないで返した。
スバルだけでなくティアナとキャロ、エリオも動揺しちゃってるな・・・
まぁ仕方ないよね状況が状況だし。
「一体何が起こったんだよ・・・っ!?」
「あ、あれは・・・」
ヴィータちゃんが倒壊したビルの瓦礫の中で何かを見つけたみたいだった。
私もそれにつられてそれを見る。
煙が上がったいる中一つの影が見える。
だんだんと煙が晴れていく。
そして・・・
「何者ですか?ここが何処かわかってこんな事をしたんですか?」
煙の晴れた先には、短い金髪に緑の顔を覆い隠すバイザーを付け、
全体が赤の印象の男の人が立っていた。
右手にはトンファーと似た大剣を持っている。
「・・・・・」
「おい!黙ってねーで何か話せよ!!」
私の問いに答えない目の前の男に対しヴィータちゃんが怒鳴りだした。
それでも何も男の人は話さい。
「わかりました。なら貴男を捕まえてから詳しい話を聞くとしましょう」
バインドを男の人にかける為にレイジングハートを構える。けど・・・
「えっ?」
バインドの対象にしたはずの男の人が突如私の視界から消えた。
どういう事なの!?今私は目を逸らしていなかったのに!?後ろいる新人達からも驚きの
声が上がるのがわかる。
でも今は・・・
「!!なのは!!上だ!!」
「なっ!?」
ヴィータちゃんの教えてくれた通り、上を見る。そこには・・・
「あげゃげゃげゃげゃげゃ!!」
奇怪な笑い声を上げながら私に大剣を振り下ろそうとしている仮面の男が向かってくる。
「ハッアァァ!!」
私とヴィータちゃんはその場から離れる。
大剣がそのまま叩きつけられる。
そこには大剣の落ちた中心から、直径5メートルほどのクレーターができていた。
「なんつー威力だ!!」
あの鉄槌の騎士の異名を持つヴィータちゃんでも驚いている。
それほどまで異様な光景を仮面の男は作っているんだ。
「はっ!?」
仮面の男の隣のビルが傾き始めた。
よくビルの近くの地面を見るとあのクレーターから地割れが出来ちゃってる・・・
見た感じ非殺傷設定が設定されているとはいえあの一撃を食らえばタダでは
すまないかもしれない・・・
でも一番の問題は・・・
(オイなのは!!)
(何ヴィータちゃん?)
隣でアイゼンを構えるヴィータちゃんが私に視線を合わせないまま念話で話しかけてくる。
(アタシ達はこのまま十分とは言えねぇーけど戦えるけど、新人達をあのまま観戦させるのは正直危険だぞ?)
(だね・・・今のところあの仮面の男は私達と戦う意思を持っているとはいえいつそれが変わってスバル達に行くかわからない・・・)
あんなクレーターを作る力を持つ人だ。
もし新人達に攻撃を始めたら私達は止められるかが問題だよね・・・
(なのは・・・ここは私が押さえるから今の内に新人達を避難させろ)
(なっ!?何言ってるのヴィータちゃん!?)
思わず顔をヴィータちゃんに向けてしまいそうになり必死に抑える。
(その方が効率がいいだろ?アイツのあのパワーを正面から直接受けるのはアタシとアイゼンが適任だ)
(む、無茶だよ!!まだ相手の事がほとんどわかってないのに一人で挑むなんて!!)
(うっせえー!!早くしろ!!)
(・・・・)
こうなったら全く引き下がらないんだよねヴィータちゃんって・・・
「オイ」
「「!!」」
クレーターの中にいる仮面の男が初めて自分から話しかけてきた。
仮面の男は面倒くさそうな感じの態度で大剣を肩に担ぎながら私達に話す。
「最初に言っとくがァ、俺様はオマエ達二人としかヤル気はねぇ。ンでそこの
雑魚4人組には興味はねぇ」
「ざ、雑魚ですって!?」
「て、ティア、落ち着いて!!」
仮面の男の言葉にティアナがキレちゃった。
悪いけどスバル、ティアナをちゃんと押さえててよ。
「あの子達は雑魚なんかじゃないよ」
「あン?」
「これからドンドン強くなっていくんだよあの4人は。その内私を追い越すぐらいの」
私の言葉に偽りはない。きっとあの子達はこれからもっと強くなっていくはず・・・だから守らなきゃいけないんだ!!
「ハッ・・・ンな事はわかってんだよ・・・相変わらず自分の事より他人の事ばかり気にしてるみてェだなァ」
「え?」
相変わらず?一体どういう意味なの?だけど私は考える事ができなくなる。
いや考えさせられなくされたんだ。
「まァ楽しもうぜ・・・なァ?」
「「!?」」
強力な殺気が私達の体に突き刺さる。
なんなの、この人!?
「さァ!!始めようじゃないかァ!!」
殺気がドンドン上がったいる!!まるで血に飢えた猛獣が目の前にいるみたい!!
「楽しいゲームをなァ!!」
叫ぶと共に仮面の男は私達に大剣を向けながら私達目がけて走ってくる。
助走の為に地面を蹴った時再び爆発が起きた。
彼は本当に人間なの?
SideなのはEnd
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時空管理局特務殲滅部隊---通称「インフェルノ」。そこには管理局員、次元犯罪者の両方が「赤き狂戦士」と恐れる青年が所属していた。そんなある日彼は、インフェルノの部隊長の命を受け新しく設立された部隊「機動六課」に異動する事になり、狂喜的な笑みを浮かべ素直に異動を受諾する・・・彼の笑みは何を意味するのか?