No.446125

テイルズオブエクシリア〜転生者はイレギュラー〜

第13話 知人との再会

2012-07-05 00:15:40 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2095   閲覧ユーザー数:2028

~レオンSIDE~

 

 

あの後、俺達は急いで樹界から離れ、カラハ・シャールの近くまで来ていた。全員が落ち着きを取り戻した時、ミラが俺に聞いてきた。

 

 

「それにしてもレオン。あの惨状はなんだ?どうすればあそこまで森を破壊できる?」

 

 

あーそのことか……。

 

 

「簡単さ。ジャオの戦闘スタイルとはその外見にと同じように鎚を使った強力な力技を繰り出す。俺がそれを避け続けたら地面が抉れ、俺の放った斬撃をジャオが鎚で吹き飛ばすか避けるかをしたら木々が切り倒される……これをミラ達が来るまで永遠と続けていたんだよ。まあ、俺は隅に精霊術を使っていたがな」

 

 

「なるほどな。だが、これから1人で戦おうとしないでくれ。心配してしまったではないか」

 

 

少し、悲しそうな表情をするミラを見て俺は焦った。

 

 

「わ、わかった!わかったから悲しい表情をしないでくれ」

 

 

「……わかった。……私はレオンが心配なんだ(ボソ)」

 

 

ミラが最後のあたりに何かを言った気がしたが聞き取れなかった。

 

 

「とにかく行こう。カラハ・シャールはもうすぐだ」

 

 

「ああ、行こう」

 

 

俺とミラは一緒に並んで歩いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後ろでは、

 

 

「ねえーねえーアルヴィン君」

 

 

「なんだ?」

 

 

ティポがアルヴィンにあることを聞いた。

 

 

「レオン君とミラ君って付き合っているのー?」

 

 

「いや、付き合ってはいなさそうだが……お互いに気があるのは確かだな」

 

 

「え……でも、傍から見たら……恋人同士に……見える……ですよ?」

 

 

「ん~俺から見たらレオンはミラが好きだが、告っていないふうに見えるし、ミラはレオンのことが好きってことがわかっていないな。でも、ミラの奴は嫉妬はしているみたいだぜ?お嬢ちゃんがレオンの事を『お兄ちゃん』って言った時に、レオンの奴が嬉しそうにしてたろ?」

 

 

アルヴィンに言われてエリーゼはその時のことを思い出す。

 

 

「はい、確かに喜んでいました……です」

 

 

「んで、その嬉しそうな表情をしたレオンを見て、ミラはエリーゼの言った言葉がレオンを嬉しそうにさせたことが気に食わなかったんだろうな?それか、自分以外がレオンのことを嬉しい表情にしたことへの嫉妬だったのか……さすがにわかんないけどな」

 

 

「そう……なんですか……私は……2人がお似合いだと思い……ます!」

 

 

「まあ、美男に美女だからな……絵になるのは確かだ」

 

 

「2人はラブラブ~」

 

 

3人?がそんな話をしている時、ジュードは……

 

 

「………」

 

 

仲よくしているレオンとミラを見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、一行はカラハ・シャールへ到着していた。

 

 

「やっとカラハ・シャールに着いたね」

 

 

「えらく遠回りしちまったな」

 

 

「もうでっかいおじさん来ないかなー?」

 

 

ティポが俺達の来た方を見て言う。

 

 

「大丈夫だろ。いくらなんでもこんな街中にまで入ってきてエリーゼとティポを連れて行こうとはしないだろうさ」

 

 

「ああ、レオンの言うとおりだ。それにこの雰囲気で追ってくるとは思えんしな」

 

 

そういい、俺達は売り場を見る。

 

 

「いらっしゃい!どうぞ見ていってください」

 

 

「骨董か……ふむふむ」

 

 

ミラは真剣に骨董品を見ている。

 

 

エリーゼも先客の後ろから骨董品やカップなどを見ている。

 

 

俺は周りにいる兵士たちのことを自然な形で見ている。

 

 

「なんだか、街のあちこちが物騒だな」

 

 

アルヴィンはアルヴィンで売っている人に情報を聞いている。

 

 

「ええ。なんでも首都の軍研究所にスパイが入ったらしくてね。王の親衛隊が直々に出張ってきて、怪しい奴らを検問してるんですよ。まったく迷惑な話で……」

 

 

売主は俺達の顔を見て、一瞬驚いていた。それにジュードが慌て、

 

 

「あ、あの、えっと……」

 

 

俺は慌てるジュードを見て、密かに苦笑した。

 

 

 

 

一方、エリーゼは先客が持ったカップを見て、

 

 

「……キレイなカップ」 

 

 

「でも、こーゆーのって高いんだよねー」

 

 

売主はそれを聞いて誇ったようなふうに言う。

 

 

「そりゃあ、そいつは『イフリート紋』が浮かぶ逸品ですからねぇ」

 

 

その説明に驚く先客の女性。……あれ?この子、どこかで見たことがあるような……はて?

 

 

「『イフリート紋』!イフリートさんが焼いた品なのね」

 

 

それを聞き、女性の手元からカップを奪い、指先で回したりするミラ。

 

 

「ふむ。それは無かろう。彼は秩序を重んじる生真面目な奴だ。こんな奔放な紋様は好まない」

 

 

「ああ、それにあいつはそんなことをしていないはずだがな……特にここ20年は」

 

 

俺とミラはイフリートのことをよく知っている。こんな紋様をあいつが作るはずがない。

 

 

すると、女性の隣にいた……あ、ローエンだ。ってことは……この女性はドロッセルか!

 

 

「ほっほっほ、面白い方たちですね。四大精霊をまるで知人のように」

 

 

目を瞑ってしゃべっていたローエンが話し始める。

 

 

「確かに、本物のイフリート紋はもっと幾何学的な法則性をもつものです」

 

 

ローエンはカップの皿を手に取る。

 

 

「おや。このカップが作られたのは十八年前のようですね?」

 

 

「それが……何か?」

 

 

ローエンの言うことに少し焦りを見せる売主。

 

 

「おかしいですね。イフリートの召喚は二十年前から不可能になっていませんか?」

 

 

「う……」

 

 

ローエンに言われてローエンから視線を外す売主。

 

 

ドロッセルはミラノ手元からカップを取り、残念そうに言う。

 

 

「残念、イフリートさんがつくったんじゃないのね……。でも、いただくわ。このカップが素敵なことに変わりないもの」

 

 

そんなドロッセルの笑顔を見た売主は、ガックリとした仕草をし、ローエンやドロッセルを見て言う。

 

 

「は、はい。……お値段の方は勉強させていただきます」

 

 

 

 

 

 

 

ドロッセルはカップを買い、少し離れたところで俺たちにお礼を言ってきた。

 

 

「ふふ、あなたたちのおかげで、いい買い物ができちゃった。ドロッセル・K・シャールよ。よろしくね」

 

 

「執事のローエンと申します。どうぞお見知りおきを」

 

 

2人は自己紹介をして、ドロッセルは俺たちに言った。

 

 

「お礼に、お茶にご招待させて頂けないかしら?」 

 

 

「お、いいね。じゃあ後でお邪魔するとしますか」

 

 

「私の家は、街の南西地区です。お待ちしておりますわ」

 

 

そういい、ドロッセルはローエンを引き連れてこの場を離れて行った。俺に気づかないとは……まあ、数年前に会った時よりも身長や顔つきが変わっているから仕方ないか。

 

 

「そんな暇など無いのだがな」

 

 

「ま、この街にいる間は利用させてもらう方が色々好都合だろ」

 

 

 

 

 

 

その後、兵士たちとかの関係でドロッセルの家に行くことになったのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、街で情報収集をしている時、ティポの家族のことを聞いた。何でも商売をしていた商人はイラート海停へ向かったと……。今度、時間ができた時にでも行くことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、街での情報収集を終えた俺達は南西地区へ来ていた。南西地区へ来て見るとドロッセルとローエンが待っていた。

 

 

「お待ちしておりましたわ」

 

 

「すごいお屋敷……」

 

 

ジュードはドロッセルの屋敷を見て、驚いていた。すると、その屋敷から数名の兵士と……ナハティガルと副官のジランドが出てきた。

 

 

そして、そのまま馬車に乗ってどこかへ去っていった。

 

 

「……お客様はお帰りになりましたか」

 

 

ローエンは少し暗い表情を一瞬したが、すぐにいつものような表情をする。

 

 

そして、ドロッセルは俺達を見て笑顔になり、歩き始める。俺達もドロッセルの後についていく。

 

 

 

そして、屋敷の門前に来ると、屋敷からクレインが出てきた。

 

 

「やぁ、お帰り。お友達かい?」

 

 

クレインが出てきたのを見てドロッセルは嬉しそうに笑顔になりながらクレインに近づいていく。

 

 

「お兄様!紹介します……あ、まだみんなの名前を聞いていなかった」

 

 

肝心の名前を聞いていなことに気付いたドロッセルは困ったように言う。

 

 

そして、クレインは俺達を見て……いや、俺を見て驚いていた。

 

 

「レオン!レオンじゃないか!」

 

 

「よお、クレイン。久しぶり」

 

 

俺はクレインに向けて手を振った。

 

 

「え?レオンさん?どこにいるんですか?」

 

 

「どこって……そこにいるじゃないか。昔よりも背も伸びているし、顔つきは変わっているけどレオンだろ」

 

 

クレインにそう言われ、俺の顔をじっと見るドロッセルは嬉しそうな表情をし、

 

 

ダキ!

 

 

俺に抱きついた。

 

 

「なっ!?」

 

 

それを見たミラが顔色を変えた。

 

 

「レオンさん!お久しぶり!元気でしたか?昔よりもカッコよくなっているのでわかりませんでしたわ」

 

 

「あ、あはは。まあ、気にしないでくれ……それよりもドロッセル」

 

 

「はい?なんでしょうか?」

 

 

?を浮かべるドロッセルに俺は言った。

 

 

「そろそろ離れてくれないか///?(胸が当たっているんだが//////)」

 

 

「…そうですか。わかりました」

 

 

少し寂しそうにするドロッセル。

 

 

そして、

 

 

「…………………………(ゴゴゴゴゴゴゴ)」

 

 

黒い怒りのオーラを纏うミラ。

 

 

そんなミラを見て、エリーゼとティポはジュードの後ろに隠れた。

 

 

「あ、あははは。レオンと再会するとは思っていなかったよ。さあ、みなさん立ち話もなんですし、屋敷へどうぞ」

 

 

クレインに言われて俺達はシャール家へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~オマケ~

 

 

屋敷へ行こうとするレオンたち。だが、レオンはミラに肩をいつものように掴まれ、

 

 

「な、なんだ、ミラ?」

 

 

「さっきは随分と……嬉しそうだったな」

 

 

「そ、そうか?」

 

 

ミラの雰囲気に押されるレオン。

 

 

そんなレオンの後ろからミラは、

 

 

ダキ!

 

 

抱きついた。自分の大きい胸を押しつけるかのように。

 

 

「な、ミ、ミラ///!?」

 

 

レオンはいきなりのミラの行動に顔を紅く染める。ミラのことを見ると、ミラ自身も顔を紅くしていた。

 

 

「わ、私ので我慢しろ///!これぐらいなら……い、いつでもしてやる///」

 

 

「わ、わかった///わかったから離れてくれ///」

 

 

レオンの言葉を聞いて満足したミラはレオンの背中から離れた。

 

 

「で、では、行くとしよう///」

 

 

「あ、ああ///」

 

 

2人は顔を真っ赤にしながら屋敷の中へ入って行った。


 
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