No.445825 料理が趣味な一般人(自称) 「第一話 最後の日常」Delayさん 2012-07-04 21:27:36 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:3523 閲覧ユーザー数:3305 |
「────約束された勝利の剣は範囲攻撃しかできないから×。妄想幻像は自分の分身を作れるから○。刺し穿つ死棘の槍は一撃で相手をしとめられるから○っと」
「久しぶりだな司、今なにやってんの?」
「やあ、久しぶりだね海斗。久しぶりの学校だったから楽しみで早く来すぎちゃったんだ。だから」
俺は久しぶりに見た親友の新藤司に挨拶を交わしてなに書いてんのって聞いたらさっきまで書いてた紙を俺に渡してきた。
「こんなの書いてた」
「え~と何々、『サバイバルなどで使える型月の宝具・魔術集』……お前またこんな変なの書いてんのかよ」
「変なものとは失礼な」
まだいってなかったが、こいつは普通の人と感性が少しおかしい。
宝具でサバイバルするって二次創作じゃないんだから、なんでそんなもんを書いてんのか俺にはさっぱり分からん。
てか必要になるときがくるのかこれ。
「いや僕の感性がおかしいって言ってるけど君の感性も充分おかしいからね」
「いや、俺は普通だろ、そして地の文を読むな」
「じゃあ聞くけど、もし目の前に妖怪が出たとしたら海斗は、どうするの」
そんなもん決まってんだろ
「料理を食わせて餌付けする」
飯を食わせれば大概のやつは大人しくなる、これは全世界の常識だろ
「いや、そんな常識ないから、……それじゃあ料理を作る前に襲われたら?」
「だから地の文を読むなって、まあそん時は正当防衛という形で気絶させる。んで伸びてる間に飯を作る」
「妖怪を半殺しにしようとしてる時点で普通じゃないって気づこうね、それとどんだけ飯を食わせたいのさ」
「む、……そんなもんか?」
「そんなもんだよ」
俺は普通ではなかったのか、ちょっとショックだ
「というか海斗が多重次元屈折現象ができること知ったときは君は人間かって問いたくなったよ」
「出来るようになるまでの道筋がちょっとアレだけどな、そして俺はれっきとした人間だ死徒になった魔法使いではない」
「確か……にんじんを一気に角切りしようとしたらできたんだっけ?」
「そうだな、おかげで料理のスピードがあがった」
俺がそういうと司はため息をついて
「君はなんでもかんでも料理に持っていくよね」
「趣味だからな」
「絶対に趣味の範囲を越えてると思う。普通なら趣味が料理だからって多重次元屈折現象を身につけるまでに至らないでしょ、どこのバグキャラだよ」
「そのおかげで就職できる仕事に料理人が追加されたよ、一つのものを極めるのも存外悪くないしな」
「……ホントに海斗って妙にポジティブだよね」
「ネガティブよりはましだと思うのだが」
「……うんやっぱり海斗は、ポジティブのままでいて」
俺がネガティブなところでも想像したのだろうか司は俺の肩を掴んでそう言った。
「もうチャイムが鳴るから席に着いたほうがいいよ海斗」
「む、もうそんな時間か。忠告感謝するぞ司。それでは、昼にまた会おう」
「いや今日は昼で学校終わりだよ?」
「────なんだって?今日は昼で学校は終わりだと?」
「うん」
俺のその問いに司は即答した。なんということだそれでは
「今日作った弁当が無駄になってしまうではないか!!」
おれが発した一言に司を含むクラス全員がドリフ又は吉本新喜劇で見るようなこけっぷりを披露してくれた。よく見たら先生も一緒にこけていた。
「先生どうしたんですか、急に転んだりして、それにみんなも」
『全部お前のせいだよ!!』
俺以外の全員の声がはもっていた。みんなを代表して司が
「え~と、海斗?君は今日、どんな弁当を作ってきたんだい」
「今日の弁当か?、今日は確か……ちょっと待ってろ(がさがさ)あった、これが今日の分だな、今日は早く起きすぎたせいで暇だったからつい作りすぎてしまった……みんなどうした」
と俺はいい机の上に重箱を三個ぐらい置いた。それを見たみんなは
『多すぎだよ!!』
またみんな大きな声を出してはもっていた。
「ねえ海斗、それまさか全部一人で食べる気?」
と司が聞いてきたので
「いや俺が食べるのはこの一個だけで、残りは先生方へ差し入れしようかと、ってなわけではい先生、この二つは先生たちで召し上がってください」
「あ、ありがとうね、それにしても何時に起きて作り始めたの?この量からして一時間じゃなさそうだし」
「それですか、そんなに時間はかかってませんよ、重箱一個作るのに10分いかないですし」
「え!?でもこの量で10分って無理じゃないですか?」
「全部気合で何とかしました、それと先生、……時間大丈夫ですか?」
もう授業開始時間になっていたことに気づいたので先生に教えてあげた。そしたら
「へ?時間……ああーーー!?み、みんな早く席に着いてくださーい!」
もう授業が始まっている時間になっていることに気づいたのか先生は、大きな声をあげてみんなに席に着くようにいった。────計画どうり(黒笑)
海斗が笑みを浮かべている
「(うわぁ、海斗が悪人みたいな笑いかたしてるよ、もしかして狙ってやった?)」
司が変なこと思っているような気がしたが、気にしない気にしない
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料理が趣味で一般人を自称する少年、八雲海斗はある日突然自分自身の人生を変える出来事に巻き込まれる。これは八雲海斗の一般人(自称)としての物語である。