葵sied
「お兄ちゃ~ん、早く~」
「ちょっとは落ち着いて」
今、僕と琴里は食材を買うためにデパートに来ている。
「は~い。…あ!これ買って!」
そう言ってカゴの中に入れたのはチュッパチャプス。
「これだけだからね」
「わ~い!」
そう言って喜ぶ琴里。これだけで喜ぶのなら、毎日買ってあげてもいいかな?そう思っていると、琴里がカゴの中に大量のチュッパチャプスを入れてきた。
「…っておい!さすがにこれは入れすぎだよ!」
「……だめ?」
「…はぁ、それじゃあこの半分だけだよ?」
「う~~、わかった」
そう言って持って来た半分を元の場所にしぶしぶ戻しに行った。
「さて、今日は何を作ろうかな~。…………よし!ハンバーグを作ろう!確かハンバーグに必要なのは挽き肉とたまねぎ、パン粉、卵、塩、胡椒(こしょう)、油だったはず。」
それぞれのコーナーに行って材料を買った後、これからの生活に必要なものを買っていく。
「えっと、歯ブラシに歯磨き粉、洗剤にその他もろもろっと。服は日を改めてみんなで来るか」
そうしていると放送が流れた。
『え~、迷子のお知らせをいたします。』
迷子?不意に琴里の事が頭に浮かんだがさすがにそれは無いだろうと思っていると
『~~~~お名前は如月琴里ちゃん、如月琴里ちゃんです。身内の方は、迷子センターまで起こし下さい』
お前かよ!!チュッパチャプス返してくるだけで迷子になるなよ!そう思いながら迷子センターに向かった。
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「すいませ~ん」
「何かな?君も迷子?」
「いえ、如月琴里の身内です」
「え?……あ、ああそうですか。少し待っててください。 」
あれ?今の人、なんで僕の姿を見て驚いていたんだろう?…………あっ!そうか!今、僕の姿って3歳の姿じゃん!だから驚いていたのか。う~ん、スーパー袋を持った礼儀正しい3歳児か。……そんな子いるか普通?ヤバイな、どうしよう?そう思っていると、琴里が跳びだしてきた。
「お~い、琴「お兄ちゃ~ん!!」……ぐえっ!」
おぅ、小さい子が大きい子にタックル食らうとこんな感じなんだね。とっても痛い。
「やめろって琴里!めッチャ痛い!」
「やだ!!」
「やだってお前」
どうすれば離れてくれるんだろう?まぁ今はお礼をしないと。
「ご迷惑を掛けてすみませんでした」
「いいえ、別に気にしないで。………ところで君、何歳?」
来たよ、来ちゃったよ。どうしよう、3歳ですなんて言っても疑われるし、8歳って言ってもこの身長だしな。やばい!八方ふさがりだ!どうしたら………………………………そうだ!!
「ええっと、5歳です。この口調は家の方針で礼儀などを教え込まれたのでこんな口調になっちゃって、それでこっちの子は従姉で僕の雰囲気がこんなのだから、兄といって慕ってくるんですよ」
どうだ!?これなら少し違和感があるけど怪しまれないはずだ!
「へぇ~、そうなんだ。それじゃあ気をつけて帰ってね~」
よし!!何とか切り抜けたぞ。
「はい!ありがとうございました!」
そう言って僕と琴里はデパートを出た。
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「お、重い」
迂闊(うかつ)だった。今の僕は3歳児なんだから、こんなに持てるわけ無いだろ!
「お兄ちゃん、私が持とうか?」
「いや、僕が運ぶよ」
男が女を頼ってどうする!男の根性見せてやる!!
…………
………………………
……………………………………
結果……………無理でした、テヘ。結局、琴里に持ってもらう事になりました。
「ちくしょ~、早く背、伸びないかな~」
「そのままでいいじゃん。お兄ちゃん、可愛いよ?」
「男として可愛いと言われるのは嫌なんだけど」
「だけど事実でしょ?」
「うぐ!」
ちくしょう!今日から牛乳を飲んで背を伸ばしてやる!そう新たに決心していると黒い車がすごいスピードで僕達の横を通り抜けていった。その際車の中が見えたけど、そのうちの1名は知っている人だった。
「なぁ琴里、今のってさぁ、誘拐だよな?」
「そうなの?」
「いや、そうだろ」
「まぁいっか。で、どうするの?お兄ちゃん」
「もちろん助ける!」
「そう言うと思った!」
「琴里、デバイスモード」
「はいよ!」
そう言うと琴里はネックレス型のデバイスになった
「セットアップ」
『了解!』
そういうと僕の体が光に包まれた。光が収まると僕はバリアジャケットを着て、手にライフルを持っていた。
「魔力はAAA+ぐらいでいいかな?……それにしても動きやすいなこのバリアジャケット。ライフルもあんまり重くないし」
『すごいでしょ!そのバリアジャケットは私が考えたんだよ!』
「へぇ、そうなんだ。どれどれ…………って何だよこの姿!?完璧に女じゃないか!」
『とっても似合ってるよ!』
そう今の僕の姿は女物のバリアジャケット、すなわち女顔の僕が着ると、どこからどう見たって女の子に見えてしまう。………………………………もう…あきらめよう。あきらめも大切だよね?
「もういいよ。…それよりも身長を変えよう。……えっと170㎝ぐらいでいいかなっと………えい!」
念じると本当に身長が、170㎝ぐらいまで伸びた。そして顔を見てみると女顔に、より一層、磨きがかかっていた。
「これが背が伸びた時の顔かぁ。完全なる美少女だね。もうここまで来るとすごいとしか思わなくなってきたよ」
「うん!すっごくキレイだよお兄ちゃん!」
男なのに美女って、すごく複雑な気分だよ。しかし今は、あの子、アリサ・バニングスを助けないと!
「よし!そろそろ助けに行こうか。…サーチング!!………見つけた!行くぞ!!」
『了解!』
こうしてアリサ・バニングスを助けるべく行動を始めた
葵siedEnd
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書くのが大変です。春休みが終わったら更新が遅くなりそうだな。
それでは本編をど~ぞ。