No.445275 【勝手に】真・恋姫†妄想 もしもあの三人が義姉妹だったら?【続き】#82012-07-03 23:14:14 投稿 / 全7ページ 総閲覧数:7054 閲覧ユーザー数:5263 |
例えばの三姉妹。 #8
――――という訳で、対連合戦初日。
「……ねね、どうしたの?」
汜水関の城壁に立つ恋は、隣で石畳に座る軍師に声をかける。
「ひっく、えぐっ…うぐぅ……ねねはここで死んでしまうのです……」
声を掛けられた少女は、膝を抱え、両の拳で目をぐじぐじと擦りながら泣き続ける。
「酷いのです……いくら恋殿とねねでも、2人では何も出来ないのです……ふぇぇぇん」
もはや間接的に死刑となった少女は、止まらぬ涙を零しながら、声を上げて泣く。
「……だいじょぶ」
「…………恋、殿?」
だが、彼女が最も慕う武人は、事もなげに呟いた。
「恋が…ねねを守る……絶対に」
「恋殿……」
その小さな呟きは、しかしながら少女が聞いた事もない程に力強く、安心させる。
その時だった。
「水臭いじゃない、恋、ねね」
「……雪蓮殿?」
彼女たちに掛かる声。桃色の髪を持つ武人が、西日を背に立っている。
「どうして、此処に……」
「いくら恋が強くても、流石に20万を1人で相手にするのは無理でしょ?助けに来たのよ」
「雪蓮……」
だが、そこで終わらない。
「雪蓮姉様だけじゃないわよ!」
「そうだよ、ねねちゃん」
「うむ、某もな」
「風と稟ちゃんもいるのですよー」
「風、私の台詞を取らないでください」
「はわわっ、北郷軍の軍師はねねちゃんだけじゃありません!」
「そ、そうでしゅ!」
「はぅ…20万という数は凄いですね……」
「えぇやないか。その方が燃えるやろ」
「そうだな。寡兵で多勢に勝てば、月様の風評も上がる事は間違いないだろう」
「その通りよ」
「へぅ…私は別に……でも、必ず勝ちましょうね」
「あぁ。……ねね、助けに来たぞ」
「みんな……」
その光景に、恋はひとつ、涙を零す。
「これが…友情
「…この寸劇の意味が分からないです」
要するに、出オチ。
という訳で、何故か汜水関には北郷軍と董卓軍の全ての将が揃っていた。
「ほら、一刀。まずは連合軍に宣戦布告しなさい」
「え、俺がやるの?華琳がやってくれよ」
「何言ってるのよ。うちの大将は貴方でしょ?」
「そうなんだけどさぁ」
華琳に背を押され、俺は城壁の端に立つ。眼下には総勢20万の兵。
「ほら、月。月も槍玉にあげられてるんだから、何か言ってやりなさい」
「へぅ…一刀さんに任せようよぉ」
「ダメよ。同盟関係にあるけれど、ボク達は月の部下なんだから。月にも頑張って欲しいの」
「へぅ……」
その光景を見ていた詠に押され、月も俺の隣に立った。
「へぅ…すごい数です……」
「まぁな。だが、こんな奴ら敵じゃないさ」
「……そうですよね」
わずかに震えながらも、月はしっかりと頷く。
「じゃぁ、俺から言うよ」
「はい、お願いします」
さて、奴らにひと泡吹かせてやろう。
「――――よく来たな、連合軍諸君!」
待てども待てども反応のなかった城壁から、ようやくかかる声。連合軍は、一斉に上を向いた。そこに立つのは、白銀に輝く衣装を身に纏った青年と、儚げな印象を醸し出す少女。
「北郷軍が大将にして、相国の北郷だ!」
その宣言に、大地が一斉にざわつく。何故敵の総大将が。ざわつきは、ひとえにその疑問からだった。
「そして私が、董卓軍が大将、董仲穎です」
静かに、しかし朗々と響くのは、白銀の髪を朱に染まった太陽に煌めかせる少女。ざわめきは、一層大きくなる。
「貴様らがどのような虚言を弄しようが、かまわない。だが、帝都洛陽にまでその軍を進めるというのならば、黙って見過ごすわけにはいくまい」
「我らは帝から命を受けた、天兵なり。天の裁きにて、そのすべてを打ち払って見せましょう」
20万の大軍に相対するは、たった2人。それでも、彼らは怯えなど見せる気配はない。
「一刀ったらカッコいいわね」
「私たちの主なのだから、アレくらいは当然でしょう」
「華琳お姉ちゃんったら素直じゃないね」
三姉妹は小声で褒め。
「ふむ。やはり某の眼は間違っていなかったようだな」
「風もそう思いますー」
「はぁ…その堂々たるお姿に惚れ込んだ私たちを、今度こそ閨へとお呼びになるのですね……あぁ、駄目です!いきなり口づけなど――――」
稟は鼻血を噴き。
「はわわ……ご主人様、かっこいいです」
「あわわわ…」
「はぅ…素敵だなぁ……」
弱気な少女達も、うっとりとし。
「月もやるなぁ。あんな雰囲気出せた事あったか?」
「ふむ、北郷殿の覇気にあてられたのだろうよ」
「えぇ。月にとってもいい経験だったみたいね」
「月…かっこいい……」
「絶対オチがある筈です絶対オチがある筈です絶対オチが――――」
ねねは若干壊れていた。
「――――袁紹よ!貴様がこの連合の発起人である事は知っている。貴様らが連合軍に大義があると思うのならば、前へ出よ!」
青年の声に、名指しで呼ばれた袁紹は、矢の心配などする事もなく前へ出る。
「あらあら。帝を傀儡にして悪政の限りを尽くすような御方が、この高貴な私に何の用があるのでしょう?」
その立ち居振る舞い『だけ』は、名門袁家の名に恥じぬものである。
「決まっている!」
「貴女に天の裁きを降す為です」
「何を傲慢な――――」
舌戦を受け、さらに言葉を発しようとした袁紹は、次いで城壁に現れた人物に固まった。
「…………劉協、様?」
ひと際豪奢な衣を身に纏った少女は、その幼さからは想像もつかない程の空気を醸し出している。その神々しさに連合は息を呑み、後ろにいた雪蓮たちも言葉を無くす。
「……袁紹よ」
風はなく、その細い声を遮るものは何もない。まるで、天すらもその意志を尊重しようかというように。
「貴様の所業はすべて知っておる。朕が治むる洛陽が、悪政に穢されていると厚顔無恥な噂を垂れ流しておる事もな」
「あの…その……」
まっすぐとその眼を射抜かれ、袁紹は続ける言葉もなくす。
「貴様は反逆の罪を犯した。それだけでなく大陸中を扇動し、徒に民に不安を与えた事は、何よりも許し難い。よって、ここに貴様の刑を言い渡す!」
言葉を切り、空はゆっくりと背を向ける。その動きを止めたかと思えば、膝を曲げ、小さな尻を突きだし、勢いよく上半身を捻った。
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ヽ /_____ヽ /
ヽ_|0l二二二二l0|_ノ
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(d| ・=ゝ ・=ゝ|b) / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
Z/ ( _ ) ヽフ < 死刑!!
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てヽ_/ lo//
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「「「「「「「「「「………………………………………………………………………………」」」」」」」」」」
「……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああん!滑ったのじゃ!滑ったのじゃぁぁぁぁぁああああああああああああっ!!兄上ぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええっ!!」
「よしよし。俺は面白かったよ、空」
がき〇カは古かったようだ。
あとがき
という訳で、#8。
出会い→太守就任→黄巾党編→……えっ?→ねねたん頑張れ→帝一世一代のギャグ(今ココ)
絶対に長引かせない。絶対にだ!
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という訳で、#7。
反北郷連合その3。
どぞ。