No.440699

ゲイムギョウ界で目指せハーレム!

ゆきさん

家が無いリクは不動産巡りをしていた。だが、そんな彼に幸運の神様が舞い降り家がタダで!?リク「凄いぞ!ノワちゃんが俺のことを」はい。これ以上はネタばれの可能性があるので打ち切らせてもらいます。まあ、今回はちょっと凄いかもです!!

2012-06-23 05:49:36 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1366   閲覧ユーザー数:1306

第7話 ノワールの告白

 

はあー。そう簡単にはいかないな。

 

「ここが最後か」

 

目の前に佇んでいるのは不動産屋。.......無料の家なんてないよな。一文無しなんです。

だが、可能性はゼロというわけではないのでとりあえず店の中に入ってみた。

 

「おめでとうございます!お客様は1万人目のお客様です!今なら無料で差し上げますよ」

 

今まで、厄日だったせいか、どでかい幸運が舞い降りてきた。

おお、神よ!後でいっぱい褒めますからどうぞもっと幸運をくださいませ!!

 

「じゃあ、お願いします!!」

 

二つ返事で返すと店員は用意していた地図を渡してきた。

 

「ここです!では、幸せな家庭をお作りください!!」

 

「は、はあ」

 

追いだされる形で店から1分もせずにでた。なんなんだ?

疑問に思いながらも、地図とにらめっこしてみる。

 

「この☆マークのところに家があるのか。教会に近いな」

 

歯切れの悪い感じで独り言をつぶやいた。

まあ、無料でもらえるならそれでいいか!食料切れたらノワールにでもお願いすりゃいいだろ。

うまくいけば新婚生活......たまらんな。

とりあえず地図を頼りにそこまで歩いて.........絶句した。

 

「ま、まさか!?自分で作れと!?」

 

そこには家などはなく、家の原料があった。周りには家があるのにそこだけ家じゃなく原料。

つまりは加工された木やセメントらしきものがあった。いいや、正確には人もいた。60代ぐらいの頭の毛の無い男。

 

「あの~、ここが俺の家でいいのでしょうか?」

 

「べらぼうめい!ん、ボウズがここの主ってわけか!ワシは大工の緒牧じゃ!まあ、おっさんとでも呼んでくれ!」

 

「そ、そうですか。えっとそれじゃあ早速家を作りたいんですけど」

 

「べらぼうめい!任せな!用具なんかはいらねえ。男は黙って拳じゃ!!」

 

そう言うとおっさんは傍においてあった木を素手で半分に割った。

お、おっさん。一緒に世界を救わないか?そう思わず心の中で勧誘してしまうほどの強さだった。

 

「じゃあ、俺も!!」

 

傍に置いてあった木を放り投げ俺自身も飛び上がり、空中で手と足による二連撃を浴びさせた。

地面に降り立った時に綺麗に四分割された木がすこんっと言う軽快な音を響かせ地面に刺さった。

 

「べらぼうめい!やるじゃねえか!!これならすぐに家は出来そうだぜ!!」

 

「おっす!俺もがんばります!!」

 

で、こんな作業を続けること30分。

おっさんは傍においてあったテーブルに腰を下ろし―――って!そのテーブル家で使うんですけど!

 

「おい、ボウズ!ここらで休憩にするか!?」

 

「おっさんはすでに休憩してるじゃないですか。....俺はいいです」

 

「そうか」

 

おっさんはぐびぐびと水を飲み干し、俺に話しかけてきた。

 

「ボウズ!お前ブラックハート様と知り合いなんだろ?」

 

「え?あいた!?.....な、何でそんなこと知ってるんですか?」

 

痛みは感じなかったが声は出てしまう。一応おっさんの前なのでわざとらしく痛がってみた。

おかげでやる気をなくしてしまった俺はこれまた家で使うであろう椅子をおっさんの近くにもって行き対面するように着席した。

 

「べらぼうめい!なんたってブラックハート様がご自分から話すんだからな!」

 

「ノワールが自分から?」

 

「そうよ!よく商店街で買い物しては「今同棲している男の子がいるの。でね、その人とってもかっこよくて!」とか何とか言ってたな」

 

「まさか、ノワール。俺の知らないところでデレを発揮していたのか!?」

 

「何言ってんだ、ボウズ?」

 

「い、いやなんでもないです」

 

「よし、ボウズの為にも急ピッチで仕上げてやるか!お前らやってやるぞー!!」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「おう!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

おいおい、どっから沸いてきたんだよ!というか、最初っからいるなら出てきてくれよ!!

心の叫びはもちろん届くことなく、俺は何人いるかも数える気にもなれない人数を見て唖然としていた。

 

 

そんなこんなで唖然すること2時間。

 

「手前ら!撤収だー!!」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「おう!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」

 

綺麗に整列しおっさんの後について行った総勢121人ぐらいの数。

暇だから、数えていました。

 

「皆さん!!ありがとうございました!!!」

 

深いお辞儀をしおっさん達の掛け声が聞こえなくなるまでずっと感謝の言葉を叫び続けた。

 

 

 

すげえー!一体どんな技を使ったらたったの2時間でこんな立派なもん作れんだ?

目の前には一階建ての一軒家があった。つい2時間ほど前は原料しかなかったのに。

 

「おう?こりゃ名前がついてるな。えーと、朝霧リク。.....えええええええ!?」

 

思わずマスオさん並みの叫びを上げてしまった俺。

目をよーく凝らして何回も確認するが、間違いは無かった。

 

「何で、ノワールの名前が?」

 

う、嬉しいんだけどこれは間違いなくノワールに怒られる。

だが、このせっかく作ってくれた名札(?)みたいなのを壊すわけにもいかないしな。

ぐぎゅうー.........腹減ったな。俺の腹時計はすでに12時を回っていた。

 

「と、とりあえず家に入るか」

 

扉を開けるとそこには一般家庭と全く同じような空間があった。

靴を玄関に脱ぎ捨て、リビングの近くにそえられていた台所に入る。

 

「冷蔵庫オープン!......やっぱり無しか」

 

冷蔵庫の中身はすっからかんだった。さすがにそこまでは無いよな。

絶望感に浸りながらリビングのソファーに腰を下ろす。

 

「ゾンビって飢え死にするのかな?いや、しないよな?......今日は断食するか」

 

そう決心したところでピンポーンとインターホンがなったので玄関まで歩いていく。

誰だ?ご近所さんかな?いろいろと期待に胸を膨らませ扉を開けた。

 

「メ、メイドよ......ニャン」

 

そこにはネコミミな可愛いメイド姿のノワールがいた。

遅れた感じで「ニャン」と言ったところは恥じらいがあったので余計に可愛く思えた。

 

「ご、ご主人様ぁ~、拾って欲しいニャン」

 

「ごふっ!も、もちろんだ」

 

ノワールの可愛い仕草や言葉によって俺の心は既にいろんな意味で崩壊寸前だった。

ノワールを家の中に連れ込むと、顔を近づけ

 

「お前、何やってんだ?」

 

「ご、ご主人様に、そ、その、....ぼれしたから」

 

「ぼれ?」

 

「ご主人様には出会ったときから一目惚れしてたの~っ!」

 

「っな!えっと、それって「ご主人様!いきなり、こんなこと言われても訳分かんないかもしれないけど、き、嫌いにならないでください!はしたない女神だなんて思わないでください!」あのな、俺がノワールを嫌う理由なんて一つもねえよ。......そっか。俺も好きだよ」

 

頬に軽くキスをし、顔を離しノワールを数秒見つめていると、またたく間に顔を真っ赤にしていく。

 

「ご、ご主人様。おなか減ってませんかニャン?」

 

「ああ、すっかり忘れてた。ノワちゃんが作ってくれるの?」

 

「~っ!ご、ご主人様~!」

 

蕩けるような瞳で見つめてきたノワちゃんに

 

「ノワちゃん。.....大好きだ」

 

「~っ!!!」

 

ぷしゅ~と沸騰したやかんの様に顔を真っ赤にしたノワちゃんは俺のほうに倒れてきた。

 

「お、おい!どうした、ノワちゃん!?」

 

「~~~っ!!!!!」

 

あ、余計ヒートアップしちまった。

ノワちゃんの肩を軽く揺らしてみるが、反応は無い。

まさかとは思うが、気絶しちまったか?とそこでノワちゃんの手元にあるものにやっと気付いた。

そこには今日の二人分の食料があった。

 

「やばいな、コリャまさかの個人ルートってやつか。まあ、いいか」

 

ノワちゃんをお姫様抱っこでリビングまで運びソファーに寝かせた。

対する俺は夕飯のレシピをキッチンにて考えていた。

何を作ろうか?こっちの食材がどういったものなのかわからないから調理のしようがない。

......今度からはこっちの世界のレシピ本でも買おうかな。

 

 

 

 

「ご、ご主人様。あ~んしてニャン」

 

「あ、あーん」

 

そして、夕飯の時間がやってきた。

結局俺は作る事が出来なかったのでノワちゃんにお願いして定番のカレーを作ってもらった。

ただ、作る工程がまったく異なっていたのでつくづく料理には手をつけなくてよかったと思った。

新婚夫婦並みにラブラブな俺たちはお互い食べさせ合いをしながら食べていた為夕飯は食べ終わるのにかなりの時間がかかった。

 

 

そうして、一日の終わりが差し迫った夜のこと。

 

「ご主人様」

 

「ノワちゃん」

 

布団の中で一緒に寝るだけなのに俺たちはお互い意識し合いすぎて寝れていなかった。

俺の場合はどうしてもあっちの方向に意識してしまう。

た、絶えるんだ俺よ!ここで変なことをしたらそれこそ終わりだ!

俺は気持ちを確かめる為に横で寝ころんでいるノワちゃんの肩を掴み強制的にこちらを向かせる。

 

「ご、ご主人様?んあ....ご主人様の体あったかいです」

 

軽く抱きついてみた。ノワちゃんは抵抗などせずむしろ受け入れてくれた。

これで確信した。本当にノワちゃんは俺のことを思ってくれているのだ。

その事実が嬉しく、俺は無意識な内により強く抱きしめていた。

 

「俺の気持ちは―――大好きだよ。でも、俺は皆のことも好きなんだ。ごめんな、こんな優柔不断な男で」

 

「う、ううん。私はそんなご主人様も全部ひっくるめて好きです。.......ご主人様は私の全てを受け入れてくれますか?」

 

「もちろんだ。ノワちゃんがそれでいいなら全部受け入れてやる」

 

「だ、大好きです―――っちゅ!」

 

刹那、不意打ちといわんばかりのキスをされてしまった。それも唇に!

終始その余韻に浸っているとノワちゃんはいつの間にやら就寝してしまった。

こ、これはハーレムの予感がするぜ!!

その後は朝までずーと興奮して眠れなかったのである。


 
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