「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおん!」
まお太が急に獲物を追うチーターのような速さで家を飛び出した。
「まお太!?待つんだよ!?」
サクラが驚きながらも布団を畳み、後を追った。
朝に弱いサクラでもすぐに目が覚めるほどにまでまお太は荒ぶっていた。
今までこんなことは起きたことがなかったが今日に限って暴れ回っていた。
「まお太!待って欲しいんだよ~」
サクラは一生懸命追いかけるが、まお太に追いつけていない。
むしろ追い離される一方だ。
このままではまずいとサクラは感じたようだ。サクラはある作戦を実行した。
「まお太!ご飯だよ!お肉だよー」
その言葉に反応し、戻ってきたと思った。その時だった。
餌が無いと分かったまお太は、サクラをギロりと睨み飛びついた。
「まお太~」
受け止めようとしたサクラはまお太に思いっきり噛み付かれた。
「ギャアアアアッ!!い、痛いんだよー!!」
引き剥がそうとするが、なかなか離れない。
「グルルルッ!ペっ!!」
まお太は噛み付くことに飽きたのか、それともサクラに飽きたのかは分からないがまお太はかぶりつくのを止め、また凄いスピードで走っていった。
「ま、まお太。は、速いんだよぉ」
サクラは疲れながらも追いかけていった・・・・・・
「ま、まお太ー出てきて欲しいんだよぉ」
サクラはまお太を見失い、途方にくれていた。見失っただけでなく、迷子になったということについては本人も気づいていない(気づけない)
「お腹が減ったんだよぉ、まお太ー早く出てきて欲しいんだよぉ」
サクラは迷子になっているということにも気づかずに必死にまお太を探していた。
一方その頃、まお太は家に帰っていた。
どうやら今までの爆走っぷりはただの散歩だったようだ。
サクラが家に着いた時には既に深夜になり、まお太は爆睡していたようだった。
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ある日突然、まお太が荒ぶり出して爆走しそれを追いかけるサクラだが・・・・・・