No.427243 真(チェンジ)!!仮面ライダーディケイド~紅蓮の破壊者~【第23話;焦燥】ジュンチェさん 2012-05-23 23:40:14 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1294 閲覧ユーザー数:1258 |
グラヴィス戦、約五分前…
「やべえ……ここどこだ?」
一護は運悪く一行からはぐれてしまい、永遠に続くような廊下をずっと歩いていた……。
模擬戦のことは聞いていたのだが、この調子では運良くつけたとしてもその頃にはとっくに模擬戦なんて終わっているだろう。
(いい歳こいて、迷子かよ……。)
溜め息をつきながらも歩くより他なく曲がり角を曲がろうとした時…
「あ、あの……」
「! あんたは……」
向かいからやってきた見覚えのあるピンク髪の少女…確か彼女の名は……
「キルモ・モリモーリアン…」
「何なのよそのモリモリな呼び方!!!?あたしはキリエ・フローリアンよ!!」
「悪かったマル○。」
「いい加減モリモリから離れろ!!!!」
どこぞの男の子と女の子を育児する羽目になったマルマルモリモリ小太り男では無く、先ほど商からつまみ出された少女、キリエ。
いや、それにしてもこんな凄まじい間違えかたをする彼の頭はどうなっているのだろうか?
まあ、それより一護にとっては唯一、まともに話せる人物であることには間違いない。ならば彼女に道を教えてもらえれるとなればそれは幸運である。
で、早速交渉してみると…
「ウゲえ…マジM・K。」
「そんな露骨に嫌な顔すんなよ。アンタ、仮にも客商売だろ…。」
M・Kとは面倒くさいの略。一護にはコレの意味がわからなかったがこの彼女の行動は上にばれれば厳重注意物だ。
「どこか誰か適当な人に……って…………待てよ?」
彼を放り出そうと思ったキリエだが、途中で何かを思いついたのか考える素振りをする。
「お客様~。さっきは失礼しました~。これからお案内しますね~。」
「…」
しばらくしてニッコリと笑みを浮かべると一護についてくるように促す。彼としては微妙に違和感を感じたものの、ついていかなければアテが無いのでついていくことに……
だが、一護はキリエが背を向けた瞬間、妖しく笑ったのに気づかなかった………。
数分後…
大きい無機質なホールのような場所に案内された。そこには商どころか四季の姿すらない。
「おい、アイツらはどこだ?というより場所あってるんだよな?」
「…」
不安になりキリエに訊ねる一護だが彼女は背を向けたまま手元の端末を操作。何やら入力すると彼らの入ってきた出入り口のシャッターが降り、ロックがかかった。
「! 何のまねだ!?」
明らかに異常を感じる一護だが、キリエはそれにニッコリと笑みを浮かべ振り返る。
「お客様~。すいませんが、これから私と少し……」
「あ・そ・び・ま・しょ♪」
そして素早く、どこからか銀色のベルトを取り出し装着。手に持った端末をたたみ、空中で一回転させるとバックル部分に挿入する。
「変身。」
『complite』
するとピンク色のフォトンブラットのラインが彼女の身体に走り黒いスーツに銀色の鎧が精製されていく。その姿は量産化されたライダー、ライオートルーパーを彼女用にチューンされたライダー、ライオートルーパー・キリエカスタム…略称ルーパーKCに変わった。
「ザッパーエッジ!!」
彼女は変身を終えると腰に引っさげてあった二丁の銃を抜き放ち、一護に向け乱射する。
「くっ!なにすんだよ!?」
「言ったでしょ?あそびましょ♪…て!」
それをかわし、文句を言う一護だが、キリエ…ルーパーKCは聞く耳を持たず弾丸を撃ち続ける。
「くそ、が…!変身!!」
とうとう耐えかねクウガに変身する一護。強化されたその身体能力は回避率や防御力をあげある程度の弾はかわし、ダメージを最小限に抑える。
だが、決して反撃はしない。
「お客様~?反撃しないとやられちゃいますよ~?」
それを見たルーパーKCは軽く挑発をしてみるもクウガは決して手をださない。
「なんでよ?なんで、向かってこないのよ!!!」
「俺は……お前と戦う理由がない!」
「アンタには無くてもアタシにはあるのよ!何が何でも、強くならなくちゃいけないわけが!!」
とうとうシビレを切らし声を荒げながら右手のザッパーエッジを垂直にし、ピンク色の刃が飛び出た剣形態にするルーパーKC。クウガもそれに反応し手首を掴み、動きを封じる。
「なら、俺に何の関係がある!?その理由ってなんだよ!!」
「アンタに関係ない!!」
「っ!……ふざけんなァァァァ!!」
【交代だ。】
ドックン
「!」
クウガの頭に血が昇った瞬間…彼の頭の中に声が響いた……。
「!……!?…!!」
【俺に何の代われ。あんな奴、俺なら一捻りで潰せる。】
途端、凄まじい頭痛に襲われ悶えるクウガ。しかし、ルーパーKCはそんなことなどおかまいなく攻撃を繰り出す。
(駄目だ………俺、死ぬのか?どうすることもできず…。クソ……そう言えば……)
(俺が……戦う理由って…何だっけ?)
とうとう、ルーパーKCの攻撃によりとうとう意識が消えた……
その時…
『うおおオオオオ!!!!』
「!」
突如、アマダムが黒く輝きクウガの姿を再び黒き凄まじき戦士、アルティメットフォームへ変える。
その黒い眼にルーパーKCを映すと嵐のように襲いかかる。
「なっ、何!?がはっ!!」
ガシャ
所詮、量産型のライダーシステムをチューンしただけの彼女のライダーシステムではスペックからして歯が立つ訳なく、クウガの拳が乱暴に彼女の仮面を引き剥がす。
「ひっ!」
そして、キリエは自らの目で見た。彼の…無情とも言うべき黒い瞳を…怯える自身の表情が写り込むが決してそれはこの戦士に認識されない。
『死ね。弱い奴は死ね……。』
(嫌だ……私は…まだ、死にたくないよ…。)
戦意をとうとう失ったキリエにクウガはその強靭な手を彼女の首にかける。
『死ね…死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!』
(いやだ…恐いよ…助けて!お姉ちゃん!!!!)
「キリエェェェェ!!!!」
『グラヴィティ・リミットブレイク♪』
『FINAL ATACK RIDE DE DE DECADE BLOOD』
まさに、絶対絶命と思われた時、シャッターを突き破りグラヴィスとディケイドBがライダーキックを繰り出しクウガを後退させる。
「目覚ましにキツい一発をくらいな!」
『FINAL KAMEN RIDE AGITO』
それを確認したディケイドBはカードをバックルに装填。その姿は白銀の鎧を纏いし赤き龍の戦士、仮面ライダーアギトの最強形態『シャイニングフォーム』へと変わる。
(タイムリミットは30秒、一気に仕留める!!)
同時に素早く、クウガの懐にパンチを叩きこむと飛び上がり両脚を使ったライダーキックの態勢をとる。
「ソイヤァァァァ!!!」
『FINAL ATACK RIDE A A AGITO』
『!!!!』
DooooN!!
そして、見事にライダーキックは直撃しクウガは火花を散らしながら倒れていく…。
「はは…やったぜ……」
ディケイドBも元の姿に戻るも、著しく消耗し息も荒い。さらに、バックルから排出されたカードも塵になるように消滅してしまう。
「また…一枚減っちまったな。」
そう呟くと変身を解除し、姉妹のほうに目線を移す四季…。そこには…
パチン!
「バカ!心配したんですよ!!アナタまでいなくなったら私はどうすればいいんですか!」
「うええ…お姉ちゃん…アタシは……アタシは……!!ウワアアア!!!」
アミタが自らの妹にビンタをするとそのまま涙を流し抱きしめていた。
(人騒がせな妹だぜ。)
これで一段落と四季は溜め息をつく。
「さあ、戻りましょう。商さんのお説教が待って…」
『アアアアアアア!!!!!!』
ギュイン、ギュイン、ギュイン、ギュイン…!!!!
「「「!」」」
アミタがキリエを抱きかかえその場を去ろうとした時、なんと、クウガが息を吹き返した。それだけではない。その姿はさらに金色に荒々しく変化する。その姿は……
「ライジング…アルティメットだと!?」
_______________________
???…
そこは時が静止したようなビル街。その道路にただ1人、一護は立っていた。
(俺、なんでここに?)
そう、自分はキリエと戦っていたはず…
それが、気づいた時に人一人いないこの空間にいた。
「おーい、誰かいないか!!」
思い切って叫んでみるも返ってくるのは自身の木霊のみ。
「オイ、誰かいねえのか!!!!」
『笑わせるなよ、ここにいるだろうが!』
「!」
ズドン!!
ヤケになり叫ぶと、頭上から声が響き『何か』が一護に襲いかかる。一護は危機一髪、逃れると『何か』は、アスファルトの地面に激突し土煙に包まれた。
「な!?…お前は一体……」
そして、土煙が晴れ彼が見た者…それは……
『俺か?……俺は黒崎一護だよ!!』
顔から下を白のアルティメットフォームの鎧で身を包んだ白黒の自身の姿であった……。
ディケイド・ブラット追加設定
ライダーの最強形態を約30秒間だけ使える。しかし、カードは各種1回だけの消耗品であり30秒を超えると四季の体に下手をすれば致死に至るほどの負担がかかる諸刃の剣。さらに暴走形態と最強形態が同じライダーの場合、暴走しかねない。(例;オーズのプトティラなど…)
仮面ライダーライオート・ルーパーキリエカスタム
略称ルーパーKC.量産型ライダー「ライオート・ルーパー」をキリエの戦闘向きにカスタム。フォトンブラットのカラーが彼女のシンボルカラーのピンクになっている。追加武装としてキリエがもともと愛用していた遠近両用武器「ザッパー」を改造した「ザッパーエッジ」を装備。これでファイズの通常形態に退けをとらない性能になったはずだがキリエ自身まだその性能を引き出し切れていない。
姉妹タイプのアミタカスタムも存在する
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なんだか自分の文章力の無さに泣けます…。
でも力をつけるには書くしかない…。がんばろう。うん。