No.425227

桔梗√ 全てを射抜く者達 第44射

黒山羊さん

本棚の恋姫無双関連の書籍が2段目に突入した黒山羊です。
いやぁ、買ってるな。
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2012-05-19 21:56:22 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:8140   閲覧ユーザー数:6808

 

桔梗√ 全てを射抜く者達   第44射

 

 

 

 

視点:一刀

 

目覚めると俺の目の前には白い布の天井が広がっていた。白い布の天井の建物なんて天幕ぐらいしか俺には心当たりがない。

俺は体を起こし、何でおれが此処で寝ていたのか思い出す。確か、最後に見た記憶は桔梗さんが俺に手を差し出した所だった。

で、その先はどうなったんだったけ?あれ?ってか、何であんな森の中に桔梗さんが居たんだろう。

 

「おぉ、一刀よ。起きたか。」

 

俺が起きて数分後に、天幕の扉が開き、入ってきたのは桔梗さんだった。

ヤヴァイ!久しぶりに会うから緊張してる!ってか!ヤヴァイぐらい美人だ。うぅ、直視できない。

 

「どうした?一刀?」

「なんでもないですよ。」

「そうか。隣座るぞ。」

 

桔梗さんはそう言うと俺が横になっている寝台に座る。

うわぁ、ちょっと足組まないで下さいよ!柔らかそうな太股が見えるって!めっちゃエロいです!

俺は頭を左右におもいっきり振って、煩悩を振り払おうとする。煩悩退散!よし、落ち着いて来た。

 

「顔が赤いぞ。わしに久しぶりに会って、緊張しているのか?」

「は……はい。」

「正面切って言われると照れるのぉ。」

「言っている自分も恥ずかしいですって。」

「ふむ。そうか。まあ、照れるのは構わんが、気絶するなよ。」

「え?」

「一刀、お前、わしの手を握った瞬間に気絶したのじゃぞ。」

 

あ!そうだった!手を握ったんだ!柔らかかったな……。綿のように柔らかった。

あれ?なんか思いだしたら、頭がホワンホワンって……なって…………。

イカンイカン!こんなことで倒れていては、桔梗さんと★⊆Π◆Ы!なんて夢のまた夢じゃないですか!しっかりしろ!俺!

不味い!警報発令!警報発令!胸キュン気絶警報発令!総員!慌てず落ち着いて行動しろ!

俺はそんな指示を頭の中に住んでいるたくさんのチビ一刀に指令を出す。すると頭の中では『思いだし鼻血の危険値が出ています!』『素数カウント迎撃砲で対処しろ!』『オーバーヒートで無理です!』などの指示が飛び交っている。

だが、そんな危機を俺は何とか持ちこたえた。

 

「やっぱり調子が悪いみたいじゃな。一刀。もう少し寝ておれ。」

「大丈夫ですって。」

「そうか?ならば、外で待っておる者に会ってやってくれるぬか?天幕前で貧乏ゆすりをしながら本を読んでいる軍師と『すくわっ

と』している人狼部隊の部下は一刀に会いたくて仕方がないらしいようじゃからな。」

「わかりましたよ。」

 

俺は気合を入れて立ち上がり、天幕の外に出る。天幕の外には、杏里と鮮花が居た。

二人とも、俺のよく知っている二人だった。若干痩せたように見える。俺は二人に声をかける。

 

「よ、杏里、鮮花。ただいま。」

 

俺は軽い感覚で二人に挨拶する。すると、杏里が笑顔で近寄ってきて、俺の胸に飛び込む。

俺は飛びこんで来た杏里を抱きしめる。あぁ、なんか妹みたいだな。

と、若干ブラコン気味だった実の妹のことを俺は思いだし、杏里の頭をなでる。

 

「おご!」

 

いきなり股間に激しい鈍痛が走った。男の弱点である金●マが滅茶苦茶痛い。え?なんでこんなに痛いの?

ってか、超イテェェェェェェェェェェェェ!!死ぬ!もう、マジで痛いって!

もしかして、俺、道中で変なモノ食べったっけ?いや、全部火を通して食べたから、寄生虫が金●マで暴れている事は無いだろう。

じゃあ、いったい何が原因でこんなに金●マが痛いんだ?俺は見下ろしてみると、俺の股に当たっている杏里の脚があった。

あぁ、なるほど。杏里が俺の金●マひざ蹴り下から、こんな痛いんだ。なるほど。

こっちの世界に来る直前に自爆テロ犯の運転する車が俺の乗っていた装甲車にぶつかって、横転したことがあったけど、アレより痛い。俺は右手で杏里の脚を下に押し、股間を左手で抑え、右足で2発目が来ない様にガードする。

あれ?なんか俺杏里の地雷踏んだっけ?そんなわけ……。って、あれ、え?何で杏里涙目なの?え?俺泣かしてませんよね?

 

「何で蹴られたか、分かりませんか?」

「はい。まったく。」

「私を心配させた罰です。」

「………ごめんな。杏里。」

「もう、良いです。ちゃんと帰ってきたので、もうこれでお終いです。」

「はは、ちゃんと帰ってきてよかった。ちなみに死んでいたら、俺どうなっていたの?」

「地獄の底まで追いかけて、三角木馬と鞭に蝋燭、縄の四重奏ですよ。きゃわわ♪」

「………死ななくて良かった。」

 

もと居た世界の会社で拷問の訓練は受けていたけど、SMの訓練は受けていないからな。

俺は金●マの激痛に耐えながら、頑張って笑顔で言う。そして、次に鮮花が近寄ってきて、手を差し出してきた。

俺はその手を取り、握手を交わす。良かった。鮮花は杏里みたいに物騒な………

 

「あべし!」

 

俺が鮮花に教えたCQCの一本背負いされた。やっぱり世の中、そう上手く行かないよな。

俺は受け身をとり、ダメージを最小にし、地面の上で仰向けに成り、目を瞑る。

杏里がスカートを穿いていたから、中が見えない様にする為だ。スカートの中見たら、顔踏まれそうだしな。

起き上がったら良いというかもしれないが、金●マが痛くて、足に力が入らないので、立ち上がれない。

 

「これは、部下である私を心配させた罰です。」

「………すみません。」

「成都攻略直前に焔耶様、楽進様、李典様、于禁様、馬騰様が来るので、お覚悟下さい。」

「マジッすか。」

「まじっすよ。」

 

俺はため息を吐き、そのまま数十秒ほど脱力する。股間の痛みが引いた俺は立ち上がり、服についていた砂埃を叩いて、払う。

砂埃を払い終わった俺は背筋を伸ばし、腰を捻り、関節を鳴らす。そして、その直後、右肩に手を置かれた。

俺は手を置かれた右へ振り向くと、その手が桔梗さんの物だったという事に気が付いた。

 

そして、俺の肩に置かれた桔梗さんの左手は俺を引き寄せる。俺は思わぬ不意打ちに反応できなかった。

やヴぁい。二度あることは三度あるっていうし、桔梗さんから『心配させた罰』と称して、何かされるのか?

だが、避けたら避けたで、なんか酷い事されそうだし、っだぁぁぁぁ!もうどうとでもなれ!

俺は覚悟を決め、ゆっくりと桔梗さんへとバランスを崩し倒れて行く。

あぁ、この時間の流れ方、死ぬ直前なんだな。覚悟は一瞬で諦めへと変わる。だが、俺は異変を感じた。

桔梗さんから闘気や殺気が全くない。え?これってどういうことだ?

俺はこの刹那な時間の間に様々な事を考えるが、何も思いつかない。

え?ちょ!桔梗さん顔近っ!

 

「ん!」

 

 

 

 

俺は驚きのあまり、頭が真っ白になる。

先ほどまで何をされるのか色々と考えていたのだが、それらの思考が停止し、何も考えられなかった。

ただただ、今俺の身に起こっている状況の把握で精いっぱいだった。それは俺の20年近い人生で初めての経験だったのだ。だから、自分の経験から何が起こったのかを把握することは出来なかった。かわりに一般常識というあまり縁のなさそうな知識が役に立った。

 

そう、接吻……キスだった。

 

桔梗さんの唇と俺の唇との間の距離が全くなく、重なる。俺の唇に重なった桔梗さんの唇は柔らかく、熱く、潤っていた。

それ以上の表現を俺は知らない。表現できないのだ。俺の頭を埋め尽くすほどの大量の情報が俺の唇から送られてくる。

更に、当然キスをしているのだから、お互いの瞳が覗けてしまう。

目の前の桔梗さんの瞳はとても綺麗でどんな宝石にも勝る至高の琥珀色の輝きを放っていた。

その輝きをずっと見ていたかった。たとえ、この輝きでこの身や心が焼かれてしまっても俺は構わない。

初めて見る輝きで会ったのにも関わらず、それが分かったのは、桔梗さんの瞳の輝きに心の潤いの様なものを感じたからだ。

他にも桔梗さんから良い香りがする。とっても良い香りだ。

たくさんの花や香草を合わせ、濃縮させたようなとても心の落ち着く香りだ。

良い香りで俺は頭がくらくらしてくる。俺はこの桔梗さんの香りの中毒になりそうだった。

そして、数秒間俺は桔梗さんの唇の感触と目の色と桔梗さんの香りを堪能した。

数秒しか時間が流れていないのだろうが、俺にとっては永遠とも言えるような長さがあった。

もう少し、こうしていたいと思った次の瞬間、俺は突き飛ばされる。

 

「これがわしを心配させた罰じゃ。」

「え?」

「では、わしは桃香様に会ってくるのでな。またな、一t……お館様。」

 

ニヤリと笑い、桔梗さんはそういうと、振り返り、何処かに行ってしまった。

 

「え?キスが桔梗さんに吾輩を?」

 

俺は意味不明な日本語を発する。

そして、……

 

「むきゅぅー。」

 

俺は再び気絶した。

 

 

 

 

視点:蓮華

 

私は拘束されていた。拘束と言っても檻の中に入れられてもいないし、縄で縛られる事もない。

それは私が孫呉の孫権だということを此処の軍の将は気がついていたからだ。

劉備、諸葛亮はあの反董卓連合に参加していたし、趙雲は一度、孫呉に客将として仕えていたことがあったので、面識があったからだ。

『うるふ』から劉備達が董卓達と同盟を結んでいるかもしれないと言っていたのは事実だったようだ。

私を牢屋に閉じ込めたり、縄で縛られないのは、此処が戦場でないのと、私が此処で暴れないというのを劉備達は見抜いているようだ。

趙雲に監視はされているが、苦ではない。むしろ、それなりに信用できる者に保護されたということから安心している。

劉備なら、変な事はしてこないだろう。

 

「孫策様も相変わらず無茶をなさりますな。」

「まったくよ。ホントいつも私と冥琳が振りまわされるんだから、もうちょっと考えて欲しいわ。」

「ですが、結果論で言えば、御遣い殿に助けられたのだから良いではないですか?」

「まあ、そうだけど。」

「おや?如何されましたかな?孫権殿?」

「何でもないわ。」

「そうですか。失敬、私には孫権殿の顔に『本当に御遣い様に会えてよかった。キュンキュン』と書いてあるように見えましたので。」

「ぶふ!」

 

私は趙雲の予想外の言葉に、お茶を吹き、咳きこんでしまう。

図星だった為、焦って『はわわ!』や『あわわ!』と言いながら、顔が熱くなるのが分かった。

趙雲は私を見て、ニヤニヤとしている。

 

「おやおや、どうしたのですかな?孫権殿?風邪でも引かれましたかな?」

「趙雲、貴方、分かってていってるでしょ。」

「はてさて、何のことやら?」

 

趙雲はそう言ってとぼける。

孫呉で客将をやっていた時から趙雲は食えない女だと思っていたが、此処までとは思わなかった。

丁度その時、劉備軍の兵が私達の居る天幕に来た。『うるふ』が目を覚ましたらしい。

趙雲はニヤニヤしながら、『射撃狼殿』に会いに行かないか?と聞かれたので、表情を表に出さない様に頑張りながら、行くと言う。

そして、兵に案内され、『うるふ』が居る所へと向かったのだが、ある天幕の前であるものを見てしまった。

 

「ほう。」

「何、あれ?」

 

ある天幕の前で、『うるふ』が知らない女と接吻をしていた。

いやいや、ありえないわよ。ねぇ、だって、『うるふ』は私の恋人になって、傍に居てくれるって言ってくれたのよ。

【注意:蓮華は一刀の傍にいると言うのには賛成したが、恋人になると言う話はしていない。】

二人っきりの甘い時間を過ごしたこともあるのに、え?あり得ないわよね?

【注意:一刀は益州の収容所からの脱出で蓮華の手を借りただけのつもりなので、甘い時間があったとは思っていない。】

え?『うるふ』が浮気?そんな訳ないわよね?

【注意:だから、そもそも一刀は蓮華と恋人になったつもりはありません。】

一緒に寝たこともあったのに…

【注意:単に収容所の部屋が一緒だっただけで、R-18イベントは1つ起きていません。】

夫婦で頑張って益州から逃げてきたのに…

【注意:だから、夫婦ではありません。少しばかり思い込みが激しいですね】

え?嘘?

【注意:現実から目を背けてはいけません。】

なによ……。あの女……

【注意:元益州巴郡の領主、厳顔で、北郷一刀の思い人です。】

 

「ほ、ほうーー、往来のど真ん中で接吻とは桔梗殿も大胆だな。そう、思いませんか、孫権殿?」

「…………。」

「………孫権殿?」

「何?趙雲?」

「い、いえ、なにもありませぬ。」

「そ。」

 

私は趙雲の方を見る。趙雲はビクッとして、半歩下がる。どうして?趙雲は私から引いたのかしら?まあ、良いわ。

それにしても、なんか目が痛いわね。あぁ、目に力を入れ過ぎたみたいで、瞬きを忘れていたわ。ふふふふふ。

何処かで今『ヤン華降臨!』とか聞こえたけど、気のせいよね。

そうこうしている内に、『うるふ』は知らない女(たぶん、『うるふ』の居た所の将)が引き摺りながら、何処かの天幕へと引っ込んだ。

その後、趙雲に酒でも飲んで気分転換をした方が良いと言われたので、酒を飲んだけど、途中から記憶が無かった。

 

 

 

 

視点:一刀

 

あっれーーーー?なんだこれ?俺何か人生の選択を間違えたのだろうか?

俺の頭の中では嘗てないほどの数の警報が鳴り響いている。

『三角関係のもつれから警報』『nice boat警報』『空鍋警報』『鮮血の結末警報』『のこぎりvs包丁警報』等々。

これらの警報が鳴り響いている原因は俺の両側に座っている2人の女性だと思われる。

 

まずは状況を整理しよう。俺はある天幕の中の椅子に座っている。

桔梗さんと接吻をして、興奮のあまり気絶し、2日後復活し、此処に無理矢理連れて来られたのだ。

何で、俺が此処にいるのかと言うと、俺が見つかったと言う報告と、俺が益州で拘束中に集めた情報の報告、蓮華が居る理由の報告、何故此処に桔梗さん達が居るのかの説明と現在の桔梗さん達の状況の説明、………と俺の女性関係の整理だった。

俺以外の人の配置は右に俺の愛しの桔梗さん、左に俺と共に益州を脱出した蓮華。

蓮華は桔梗さんに向かって殺意の籠った目で睨みつけ、桔梗さんは妖艶な笑みを含んだ余裕の表情で蓮華を見据えている。

そして、俺の正面には杏里に鮮花、劉備さん、諸葛亮ちゃん、趙雲さんが椅子に座っていた。

杏里は口パクで『女たらしは犬にかまれて死ね』と言ってくるし、鮮花は明後日の方向を向き、俺と目を合わせようとしてくれない。

他の劉備さんと諸葛亮ちゃんは抱き合って、涙目でプルプル震えている。

趙雲さんは口を手で隠してはいるが、目が笑っており、俺を助けてくれそうな気配は無い。

 

「『うるふ』この女誰?」

「俺の君主で俺の想い人の桔梗さん……厳顔さmだだだだだだぁぁぁぁ!痛いぃぃぃぃ!いきなり、脇をつねらないでくれ!」

「………へえぇ、じゃあ何?私はお遊びだったの?」

「え?」

「だから、私は遊びだったのって聞いているの!」

「ちょっと、待ってくれ。蓮華。根本的な話をするが、遊びって、俺とお前、いつそんな仲になったっけ?」

「…………え?」

「え?蓮華さん?何で泣いているんですか?」

「だって、………『うるふ』が……私と……一緒に居たのに……、傍に居てくれるって言ってくれたのに。」

「いや、まあ、それは言ったが、え?アレって告白だったのか?」

「……うん。」

 

蓮華は涙ながらそう答えた。俺はものすごい罪悪感に襲われる。周りは俺を汚物でも観るような目で見て来る。

桔梗さんですら、生温かい目で見て来る。俺は生きていすみませんと詫びて、自決したかった。

 

「……ごめん。俺気付いてやれなくて………確かに蓮華が俺を好きだって言ったことがあったけど、その俺は友人としてだと思って

 な。………今から、ちゃんとした蓮華の告白をするけど、良いか?」

「もう、良いわ。答えは分かっているから……謝らないで、私が勝手に思い込んだだけだから。」

「そうか。」

「外に行ってくるわ。」

 

蓮華はそう言うと天幕から逃げるように出て行った。蓮華の監視役だった趙雲さんもそれについて行く。

そして、天幕に残った桔梗さん、杏里、鮮花、劉備さん、諸葛亮ちゃんが俺をジト目で見て来る。

俺は5人からの無言のプレッシャーに耐えきれなくなり、椅子から降りて、正座をする。

 

「のう、一刀。」

「は、はい!なんでありましょうか!桔梗様!」

「儂一筋と言っておいて、これはあまりにも酷いと思うのじゃが、一刀のお気持ちを聞きたい。」

「え?でも、俺としても、蓮華をひっかけるつもりんなか無くてですね。」

「ほうーー、孫権殿をその気にさせておいて、その言い訳か。」

「だからですね。故意にその気にさせたなんてことはなくて……って言っているじゃ……。」

「確か、杏里も泣かせたんだったよな?」

「はわわ!杏里ちゃんも御遣い様のこと好きだったの!」

「御遣い様の様な男の人のことを女の敵って言うんだっけ?朱里ちゃん?」

「一刀さん、ほどほどにして置いて下さいね。」

「いや、だから、俺何もしてないんだって、ただ蓮華と収容所から脱獄しただけで、単なる協力者と言う関係だったから。」

「ほう、真名で呼びあっているのに?」

「いやいや、俺、桔梗さん以外も真名で呼んでいるじゃないですか。」

「王族の真名の重みは重いぞ。」

「うぐ。」

「どんなに言い訳しても、孫権さん、泣かすなんて本当に酷いよね。御遣い様。」

「……っう。」

「すけこましです。」

「………。」

「一刀さん、最低です。」

「…………。」

「きゃわわ♬…………引きちぎれろ。」

 

桔梗さん、劉備さん、諸葛亮ちゃん、鮮花に避難され、最後の杏里の言葉に俺はゾクッとする。

だが、俺にとってこればっかりはどうしようもない。たくさんの人を同時に愛するなんて、器用な真似ができるはずがない。

家族が死んでから、抜け殻の様な自分が、戦場に依存して何とか自分を保ってきたような人間だ。

そんな器用な真似が出来るなら、俺は人間失格になんてなっていないはずだ。

まあ、だからこそ、こんなことになってしまったのかもしれない。蓮華には酷いことをしてしまったと反省する。

だから、俺はもう二度とこんなことが起きない様に、此処で開き直って、宣言する。

 

「俺は桔梗さんが好きだ。猛烈に好きだ!他の女の人を異性と認識できなくなるほど好きだ!他の女を口説き落とすなんて絶対にし

 ない!だから、他の女の人が俺に惚れるなんて知ったっこちゃねぇェェぇ!!」

 

 

 

 

どうも、黒山羊です。

蓮華VS桔梗の修羅場1回目でした。はい。

修羅場書くの難しい。俺の友人の話を参考にして書きましたが、ふむ。

如何だったでしょうか?果たしてこれで蓮華が諦めるのか、他の一刀が好きな人達はどうなるのか、見所ですね。

あと、何故、あの あの場所に桔梗さん達が居たのかというのは、次回に種明かしします。

皆さんの楽しめる作品作りをしていこうと思います。

 

それでは、今日の挨拶は蜀最強の武将、愛紗さんです!

拍手でお迎え下さい。

 

「こんばんは。関羽雲長だ。黒山羊の要望に答えて参上仕った。」

 

あのーー、その右手に掴んでいるのは一刀さんですか?

 

「いや、煩悩の化身だ。」

 

いや、どう見ても、その服は聖フランチェスカ学園の制服ですよね?

 

「あぁ、訂正しよう。天の国の服を着た煩悩の権化だ。」

 

左様ですか。

 

「うむ。」

 

えぇーっと、ここで要らぬことを言ってしまっては俺の命が危ないので、早速本題へと行きましょう。

では、お別れの挨拶をお願いしま……。

 

「ご主人様?何をしておられるのですか?」ギロ

『あああ、愛紗!………いやぁ、ちょっと愛紗の脚に虫がついていてな。』

「では、なぜ、そのような体勢なのですか?私には下から下着を覗いているようにしか見えないのですが?」

『そそそそそそっそそ!そんなことないですよ!』

「ご主人様、私の目を見てお答えください。」

『あの?では、その青龍偃月刀をしまってくれませんか?』

「本当のことを仰っていただけましたら、何もしませんので、ご安心ください。」

『イヤイヤ、ホントナンダッテ。』

「ご主人様、御覚悟下さい!」

『ちょ!ストップ!インディアン嘘つかない!』

「ご主人様!日本語を話して下さい!」

『黒山羊さん、ちょ!マジで助けてって!』

 

あぁ、チリのワインが美味しいな。

この生ハムの切り落とし美味しいですよ。雛里ン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ご主人様!!成敗!  三ヽ(# `Д´)ノ┌┛Σ(ノ´Д`)ノ

 

 


 
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