姓:司馬 名:昭 性別:男
字:子上
真名:一刀(カズト)
北郷一刀が転生した者。
姓:司馬 名:懿 性別:女
字:仲達
真名:理鎖(リサ)
一刀と瑠理の偉大なる母。
姓:司馬 名:師 性別:女
字:子元
真名:瑠理(ルリ)
母を目標にする一刀の姉。一刀を溺愛している(?)。
姓:張 名:春華 性別:男
真名:解刀(カイト)
一刀と瑠理の父にして、一刀の師。
姓:王 名:元姫 性別:女
真名:美華(ミカ)
一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。
姓:鄧 名:艾 性別:女
字:士載
真名:江里香(エリカ)
後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。
姓:賈 名:充 性別:女
字:公閭
真名:闇那(アンナ)
司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。
姓:王 名:濬 性別:女
字:士治
真名:澪羅(レイラ)
後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。
姓:司馬 名:望 性別:女
字:子初
真名:理奈(リナ)
一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。
第八話
「反董卓連合 不参加の理由」
連合軍、半数以上の離脱。
この出来事には流石の曹操も頭を抱えていた。
”功績を上げようとすれば自分も孫堅のような事になりかねない。”
名声や地位といったものを欲するもの達からすれば確かにたまったものではない。
信念ではなく欲望のみので参加した輩ならば尚更だ。
当然、連合軍に居る気など失せてしまうだろう。
連合に残った者達は純粋に漢王朝を案じている者、此処で勝って董卓軍が天下を握る可能性を潰したい者、
董卓軍の暴走を止めようとする者、何らかの信念を持つ者と言ったところだろう。
(大幅に兵が減ったから兵糧の心配は無くなったけど・・・)
皮肉な事に半数以上の離脱があったことで兵糧の問題は無くなった。
しかし・・・
(これで董卓軍に勝てるか分からないわ・・・)
簡単な問題、今の兵数で虎牢関に篭る董卓軍に勝てるのか?、という事である。
普通に戦えば確実に否である。
勝つには策が必要なのだが並の策でも不可能、ならば大掛かりな策が必要、それも連合全てが連携して動くような、
しかし・・・
(先ほどの孫堅軍の事があったのに連携を取るなんて・・・不可能だわ・・・)
連合は確実に疑心暗鬼になっている。
そんな状態で連携をとろうとすれば確実に足並みが崩れる。
そこを董卓軍に突かれたら間違いなく連合は壊滅する。
(負ける?、こんな所で?・・・)
曹操はそんな思考を振り払おうとするが、その不安は払うことは簡単に出来ることではない。
曹操は思い返す、連合に参加した理由を、
当然これからの”覇道”ために名声を上げること、そして董卓軍から人材を引き入れるためである。
だがまず、名声を上げるには活躍するのはもちろんのこと、最終的には勝たなければならない。
たとえ活躍しても負けてしまえば、”結局は董卓軍には勝てなかった”ということを天下に晒してしまう。
さらに連合に参加した理由にも名声が左右される。
”国や民を董卓軍から救う”という意味で連合は作られているからだ。
その連合軍が董卓軍に負けてしまったとなったら・・・
多く者がこう思うだろう。
”彼らには失望した”と、”彼らには国や民を救う力は無い”と・・・
そうなっては名声は上がるどころかさらに下がるのは確実である。
そして次に敵軍から人材を引き入れることにも最終的には勝つことが要求される。
簡潔に言ってしまえば、敗軍に降る敵など居ないからである。
曹操の望みは勝つことが前提なのだ。
曹操だけではない、連合に参加したほとんどの者の望みも勝つことが前提であることがほとんどだろう。
だが今やこの戦い、勝つのは絶望的であった。
(こんなことになるならば何らかの理由をつけて参加しなければ良かったわ・・・!!!)
ここまで考えたとき曹操はある疑問に対しての答えが浮上した。
(司馬昭・・・あなた達はまさか!!)
(この連合は負けると思ったから参加しようとしなかったの!?)
連合が作られる少し前、
「連合には参加しない?」
一刀は反董卓連合の情報を仕入れ、理鎖、瑠理に話を持ちかけ、どうするかを聞いていた。
「どうしてなんだ母上?」
「・・・連合は負ける。」
理鎖は静かに、そしてはっきりと言った。
「母上もそう思った?」
瑠理はやはりと言った感じで同意していた。
「姉上?、一体どういう事なんだ。」
一刀は分からず瑠理に質問した。
「参加する者達が善意や使命感がある者だけとは思えない。」
「!、そうか!!」
此処にいたり、一刀も理解することができた。
「連合に参加する諸侯には何らかの思惑や野望を持つものがいる可能性は高い。そんな連中のすることは・・・」
一刀は少し考え・・・
「捨て駒にしようとする、功績を立てた者に対する嫉妬、最悪は功績を立てたものを除こうとする・・・
これじゃ、連携どころか仲間割れになる!」
「もう一つ、」
一刀の述べた可能性に瑠理はさらに言う、
「仲の悪い諸侯同士、あるいは過去にいざこざがあった諸侯同士が組むことになったら何が起こるかわからない。」
「!!・・・ここまでの可能性を考えたら、とてもじゃないけど・・・」
一刀の考えも二人と一致する。
そして・・・
「我ら司馬家が参加することは有り得ない・・・我らは引き続きここで”奴ら”の動向を調べる。」
理鎖の言葉でこの話は終わった・・・
曹操は悔いていた。己の軽率な判断に、
(今にして思えば、あの時でも判断材料はいくらでもあったはず・・・)
”あの時”とは檄文が届いた時である。
曹操ならば連合に参加する者たちがどういう人物なのかは大体予想は出来ていたはずだった。
曹操もそれは自覚している。
そしてそれだけではない。
連合軍に合流したときの彼らの様子を伺っていれば最悪の事態に備えることが出来たかも知れなかった。
(この曹猛徳ともあろう者が・・・名声や人材に眼が眩んで大局を図れなかったというの?・・・)
曹操は己を恥じた。
だが此処まで来てしまった以上、どうにかして勝つしかない。
そう思い返した時、曹操にある報告が入った。
董卓軍、虎牢関より討って出る、と
という訳で八話でした。
何故董卓軍は打って出たのか?
連合軍と董卓軍の勝敗の行方は・・・
そして理鎖の言う奴らとは?
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ようやく八話を投稿できました。
少し久々に司馬家の出番です。