No.411348 超次元ゲイムネプテューヌ 3dis Creators_0062012-04-20 10:46:52 投稿 / 全4ページ 総閲覧数:620 閲覧ユーザー数:609 |
第1章 ゲイム・スタート
C006:ねぷイズムしやがれ!
○ねぷイズムしやがれ!・タイトルバック
何もない空間から奥へ進むごとに高速で緑の木々が道をなすように成長し、4匹の蝶がカメラを追い越し、誘われるようにカメラは蝶を追う。
しばらくすると道となる木々が見当たらなくなり、解放された満面の花畑がカメラに映る。
蝶は花畑にとどまり舞い踊るように飛ぶ。
光と共に現れる「ねぷイズムしやがれ!」のタイトル。
ネプテューヌ、ネプギア、コンパ、アイエフの声「ねぷイズム、しやがれ!」
○プラネテューヌ・教会・ネプ姉妹部屋・昼
観覧席からの喝さいの中、窓を右に迎えたカメラが向かい合わせのソファーとテーブルの前で立っているアイエフ、コンパ、
モコ、ネプギア、ネプテューヌの順に寄ってきて通り過ぎる。
テーブルの上にはポテトスティックスナックがばらまかれた皿。
MCの立ち位置にいるネプテューヌ、ネプギア。
レギュラーキャストの立ち位置のコンパとアイエフ。
立ち所が分からずうろうろと行ったり来たりしているモコ。
ネプテューヌ「さぁ今日も始まりました! ねぷイズムしやがれ!」
アイエフ「タイトル混ざってるなんか」
ネプテューヌ「うるさいなぁ! タイトル適当なんだから!」
ネプギア「言っちゃった……」
ネプテューヌ「はい! 本日のゲストは、モコ・ド・ア・ラ・モードさんでーす!」
再び鳴りだす拍手喝さい。
モコ、ソファーやテーブルの向こうの壁に貼り付けてあるモニター、「サイバーネットゲート」のスイッチを勝手に入れる。
モコ「ふぉぉ?」
モコが軽く驚く中、画面上に「WELCOME TO CYBER NET SPACE powered by Leanbox」が表示され、黄緑色の六角形状の方眼が浮かび上がり、
そのハニカム構造上のマス目に従いどんどんと部屋がそれ以上の広さのスペースへと変化していく。
笑いを含んだ驚きの声をあげる観客と、戸惑う4人。
アイエフ「ちょっ、ちょっと! ちょっとちょっと!!」
モコ「おぉ、オ~イヨイヨイヨ」
慌ててゲートのスイッチを切りモコの左腕を引っ張り連れていくアイエフ。
わけも分からず左足ケンケンでそのまま引きずられるモコ。
アイエフによって丁度中央の位置に立たせられる。
観覧席からは笑いが起こる。
アイエフ、苦笑い気味で。
アイエフ「あの、あのねー……あまりに予想外すぎた。行動が……全く読めなかった」
ネプギア「あれは、出来ればあんまり触らないでね?」
モコ「ん?」
ネプテューヌ、半ば強引に進める。
ネプテューヌ「さぁみなさんソファーの方へどうぞ!」
ネプテューヌが誤魔化したことを理解した観客がせせら笑いをあげる。
MC側、ゲストとレギュラー側に分かれて着座する手はずなのだが、モコがどっちに座ろうか迷う。
ネプギアが迷うモコをゲストとレギュラー側のソファーに誘導する。
ネプギア「モコちゃんこっちね」
モコ「うん」
客席から「かわいー」との声が。
モコ「おぉっ」
客席の声に反応し振り返るモコ。
微笑み含みの笑いを示す観客。
ようやくモコが着座。
ネプテューヌ、Nギアから番組のスクリプトが書かれたファイルを取り出そうと右手にまたタレントのサインのようなものを書きだし、
ぼんっ! とファイル現物を出現させる。
ネプテューヌ「さぁ今日も色々聞いていきたいと思います!」
ネプテューヌ、ファイルを開き。
ネプテューヌ「ここプラネテューヌのエリアのアイデン村にお住まいと伺っていますが、実際アイデン村はどういった所なんでしょうか?」
モコ「村のこと知らない?」
ネプテューヌ「うん、しらない!」
ネプギア「教えて?」
ネプ姉妹の反応にいちいち笑う客席。
モコ「あのね、どこにあるとかはわかんないんだけど」
アイエフ「あぁ、ゲイムギョウ界中のいろんなとこにあるでしょあの村って」
モコ「うん。でね、村の人はみんなこれ持ってんの」
ネプテューヌ「カメラさんよってよってー」
モコ、例の「I」の字エンブレムのアイテムをカメラに見せる。
観客から「おぉー」といった声が。
コンパ「あ……
コンパ、なにか言いかけるがすぐにネプギアに入られる。
ネプギア「それって、村民の証みたいなもの?」
モコ「うーん、”あかうんと”とかなんとか」
アイエフ「あぁ”アカウント”ね。それをもらって会員にならないとサイトに出入りできないとかそういうの」
ネプテューヌ「それがそうなの?」
モコ「うん。村に入る時は”ろぐいん”っていうのをするんだけど、なんかろぐいんしてる間ねぷちゃん達とおはなしできなくなっちゃうの」
アイエフ「どういうこと?」
ネプテューヌ「あいちゃんそん時いなかったからわかんないだろうけど、さっきの謎の戦士登場イベントの最後の方でー、急にね、モコの音声がぶつっ! って切れたの」
躊躇なしにメタ発言をするネプ子さん。
アイエフ「ぶつっと! 回線切れちゃったみたいに?」
ネプテューヌ「村のセキュリティが復旧したとかなんとかで急に来ちゃったんだよ。それまで平然と喋れてたのってチェックの間アカウントフリーになってたからみたい」
ネプギア「さっきおでかけモードっていってたよね?」
モコ「うん。”ろぐあうと”っていうの」
アイエフ「なるほど、だから私達今まで村民の連中に話聞いたりおしゃべりしたりできなかったのね……」
モコ「ほえ?」
モコ、首をかしげる。
ネプギアが補足説明をする。
コンパ「わ……
またしてもネプギアが入り込んで説明する。
しゅんとなるコンパ。
さすがに笑う観客。
ネプギアも”分かっていて”苦笑いしながら続ける。
ネプギア「わたし達ね、ゲイムギョウ界の人たちがみんな、急に村に移民した理由が知りたくて調査してるの。普段はわたし達、さっきアイエフさんが話したマジェコンっていうのを使ってる人達を、いけないぞーって取り締まってるんだけど、なんだかね、なんていうか……わたし達の周りがね、どんどん寂しくなっていってるの。それで、どうしてかなーって調べてみたら、アイデン村っていうところにみんなして住みついて、それでさっきのモコちゃんみたいにお話しができなくなっちゃってるから、こういうのもなんだけど、見捨てられちゃったのかなって不安になって……」
モコ「どーして?」
コンパ「あの……
ネプテューヌ「さっき、女神のこと話したでしょ? あ、ここのお客さんは知らないか。ごめんね勝手にどんどん話しちゃって」
ネプテューヌの言葉とまたコンパが邪魔されて発言できない状況に再び笑う客席。
コンパ、皿のスティックスナックを食べ始める。
ネプテューヌ「話したの。モコに話したのね女神のこと、わたしとネプギアは姉妹でここプラネテューヌを日々守っている女神様だってこと。女神様はね、コンパとあいちゃん達天使っていうのと、その他大勢NPCのみなさまに頼られているから生きていられるのね。そういうの『シェア』っていうんだけどー、だから、シェアが、国民がどんどんどんどん村の方に流れてっちゃって、んーわたし達どーなんの? みたいな」
コンパ「でもだい……
アイエフ「そういえばさぁ」
またも遮られたコンパに観客は笑うしかない。
アイエフ「さっきのイベントで謎の戦士の正体がモコだったわけでしょ?」
ネプテューヌ「そうそうそうそうそう!」
アイエフ「なんかあの、変身アイテムあったじゃない? なんか、赤いやつ」
モコ「これ?」
モコ、例の赤いスマホを取り出す。
ネプテューヌ「はーいよってよってー」
ネプテューヌ、カメラをモコのスマホを映すように誘導。
アイエフ「そうそれ! あと、今まで長らくノータッチだったけど、右手の腕輪。すっごい光ってたわよね?」
モコ「友達の輪!」
ネプテューヌ「カメラにかざしてー」
モコ、指示通りにカメラに友達の輪を見せる。
モコ「ねぷちゃんがどっか行っちゃったあとこれと一緒に取りに行ったの。どちらもア・ラ・モード家の家宝でございますっ!」
ネプギアの方に向くカメラ、スマホの画面を捕らえる。
ネプギア、ロック画面になっているのを、マークをフリックして解除する。
ネプギア「ほいっと」
一瞬、ネプ姉妹の「N」に一本余分にくっつけ、携帯電話の電波状況「バリ3」を模したような「M」の字エンブレムに、
「Zyeen Gear」の文字。
その後アイコンが並ぶホーム画面に。
モコ「お?」
アイエフ「あらら? そんな勝手に……」
ネプギア「今一瞬見えた。ず、ずぃーーん? ぎあ?」
カメラが”引き”に戻り部屋の全員が映し出される。
ネプギアの行動とぎこちない発音に観客は笑う。
コンパ、スティックスナックの消費量が激しくなっていてそれもまた観客の笑いを誘う。
ネプテューヌ「ずぃーん……”ずぃーーん”ですか」
ネプギア「そう読むしかないんだもん……」
ネプテューヌ「ずぃーーんギアで変身するずぃーーんハートですかっっっ……」
ネプテューヌ、精一杯抑えるも飛び出してしまう笑い。
モコ、立ち上がってジェスチャーで”ずぃーーん”を再現。
モコ「ずぃーーーーんっ!」
ネプテューヌ「めんどくさい。ジーンでいいや」
モコ「あ!」
そのままの体勢で固まる。
アイエフ「なに? どうしたの?」
テーブルをドンと叩く勢いで前のめりになるモコ。
皿の上のスティックスナックがある程度テーブルの上に散った。
それに笑ってしまう観客。
モコ「あのねあのね! そういえば村の人はね、ぱっと見るだけで全部入ってくるの」
ネプテューヌ「……入ってくる?」
コンパの細かなじだんだアクションにくすくす笑いの客席。
モコ「目の前にいる人が誰でどこに住んでいて何をやっている人で今何してるとかそういうの全部。でもネプちゃんもギアちゃんもコンパちゃんもあいちゃんもぜーんぜん中身わかんない!」
アイエフ「プライバシーとか投げ捨てちゃってるわねそれ」
ネプギア「それはごく当たり前のこ──」
コンパ「です!!」
コンパ、突如立ち上がり語尾を発する。
観客の笑いが最高潮に達する。
モコ「コンパちゃん?」
アイエフ「コンパ?」
ネプテューヌ「ど、どったの?」
コンパ「さっきから……さっきからわたしだけモコちゃんとお話ができないですぅ!」
小刻みにぴょんぴょん跳ねてもどかしさを示すコンパ。
モコ「どーして?」
コンパ「どうしてって!」
ネプテューヌ「みなさんこれがこの国独特の文化”空気の論理”です。他の国にはこんなことしたって激しいクレームが来るだけですお気を付けください……!」
観客に向けたネプテューヌの諸注意(?)がまた彼等の笑いの琴線に触れる。
コンパ「だってぇ、話そうとするとみんなが別の話で遮ってぇ……」
涙目で主張するコンパがまた笑いを誘うらしい。
コンパ「話すタイミングを失うんですぅ……」
アイエフ「わかったわかった。ごめんって」
ネプギア「ごめんなさいコンパさん」
ネプテューヌ「ごめんねコンパ、会話に混ざっていいんだからね?」
モコ「ごめんなさい……?」
コンパにごめんなさいと言う意味に首をかしげるモコ。
ゆっくりとまたソファーに腰かけるコンパ。
ネプテューヌ「ってか、何の話だっけ? あ、そうだ。村の人のプライバシーが勝手に入ってくるってのは?」
ジェスチャーと共に再度説明をするモコ。
モコ「”ぱっ”と顔見ると”てゅっ”って入ってくる、はずなの」
アイエフ「”てゅっ”って入ってくるんだ……」
コンパ「でも、始めは誰も、何も分からないまま出会って、始まるものです」
落ち着いた物腰で話し始めるコンパに視線が集まる。
モコ「そうなの?」
コンパ「そうですよ」
アイエフ「まぁ、いま無理に分かれとは言わないから。少しずつ覚えていけばいいんじゃない? 人との距離感とか」
モコ「きょりかん?」
アイエフ「そ。距離感。あとTPOね。とにかく誰に対していつどこでどんな場合ではどうするか……あ、5W1Hとも言うわね」
ネプギア「それはちょっと意味が違う気が……」
モコ「むむ……むずかしい」
ネプテューヌ「だーいじょうぶだよ。そう言うのは自然と覚えてくもんだから」
モコ「そうなの?」
ネプテューヌ「うむ!」
アイエフ、立ち上がる。
アイエフ「ま、百聞は一見、もとい、一体験にしかず。とりあえずギルドでクエストでもして社会のお勉強とでもいきましょ」
ネプギア「え? クエストって、モコちゃんをそんなとこにつれてって大丈夫なんですか? さっきみたいにモンスターに襲われたら……」
ネプテューヌ、立ち上がる。
ネプテューヌ「大丈夫だって! 危険っちゃ危険だけどやることは今までのシリーズ通り遠足観光RPGだし」
アイエフ「危険では確かにあるけど、そう気負うようなことじゃないでしょ。それにとっとと今回におけるギルドの説明しないとまずいし」
コンパ、立ち上がる。
コンパ「善は急げともいうです。焦らずちょっとずつ掻い摘んでいくです」
モコ「なんか一人一人言ってることがしっくりこない気がするけど、まいっかー!」
モコも立ち上がると、空気を読んでネプギアも立ち上がる。
ネプテューヌ、コンパにあることを振る。
ネプテューヌ「さぁーみなさん話もまとまった所で皆さんでロケに行きましょう!」
ネプギア「言(行)っちゃって大丈夫かなぁ……」
ネプテューヌ「まぁまぁ。それではコンパさんお願いします!」
コンパ「うぇ!? わたしですかぁ!?」
アイエフ「ほら頑張んなさい!」
モコ「?」
コンパ、緊張した面持ちでMC側の立ち位置に移動する。
コンパ「そ、それでは……セット! 回転しやがれですぅ!!」
がちゃ。
コンパ「あ、いーすんさん……」
イストワール「盛り上がるのは分かりますが、もう少し静かに願いますか?」
ネプテューヌ、ネプギア、コンパ、アイエフ「すいません……」
そして閉じられるトビラ。
結局何も回転する様子を見せない。
ネプテューヌ「気を取り直して……それじゃあさっそくギルドへれっつごぉー!」
モコ、コンパ、アイエフ「おぉー!」
ネプギア「……大丈夫かなぁ? コンパさんなんか前後で逆のこといってたし……」
○ギョウカイ墓場
大陸全体がつぎはぎであり、丁度嫌悪感をそそるように地面を貫通し、生えているような鉄のチューブ。
あちこちに流れる、汚濁しきったことを感じさせる黄色い廃棄バグの水。
そして今でも現代ゲイムギョウ界を呪っているかのように、そこに必要以上についたモニターにゲイムギョウ界を映し出す、
恐らくは犯罪神マジェコンヌを祀る祭壇。
普段は不法投棄の大陸とも言うべき陸地だが、不思議とゴミが少ない。
否、何者かがごみを山にして集めたのだ。
リンダ「みょ~~~に小奇麗だと思ったら、あれだけあったゴミがあそこで山になってやがる」
クランカ「リンダ、そのゴミの山は崩しちゃだめでしゅよ」
クランカ、4つ並んだゴミの山の前でタブレットを操作している。
ただただ首をひねるばかりのリンダ。
リンダ「先輩マジなにおっぱじめるんスか?」
クランカ、タブレット操作を止め、4つの山を見上げられる位置まで歩く。
クランカ「愛すべき眷族、怒り悲しみうねらせ混沌をなす時、4の柱立ち上がらん」
リンダ「……さっぱりわかんネ。でもなんかスゲェことが始まるんスか!?」
クランカ「そうでしゅ。筋書きだけ見てもとんでもないことが……」
クランカ、口角をつり上げて、遠慮なくその鋭利に尖った歯を見せる。
リンダ「スゲェ! やっぱよくわかんねぇけど先輩はやっぱスゲェっス!」
クランカ、リンダに視線を向ける。
クランカ「でもその前に」
リンダ「なんすか?」
クランカ「規模の大きな大河劇には、その世界に浸るための序幕が必要でしゅ。故に、今から開演するための舞台準備をしにいくでしゅ」
リンダ「今からすか!?」
クランカ「けどクラはただただ観客が受け身になるような序幕にする気はさらさらないでしゅ。特に、最前列に座るVIPには舞台に上がって役者をやってもらうくらいのサプライズがほしいでしゅね」
リンダ「……やっぱ言ってることわかんねぇ……でも、アタシついてくッす!!」
クランカ「そうときまればリンダ、今すぐ支度するでしゅ」
リンダ「は、はいっス!!」
クランカ、リンダ、身体の線という線が光り出したかと思うと、その線だけを残して姿を消し、残った線もなぞるように上から消えていった。
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いやぁ、毎度意味不な展開すみません今回はのっけからこれです……。
こーいう、無駄話のクオリティってやっぱり普段からおしゃべりしてないと低くなってしまうのだろうか……。
てか、あのフレーズいっても大丈夫なんだろうか(オイ
4/22 台詞指定ミスとト書きを修正。