家が、燃えていた。
父さんと母さんは、僕を逃がそうとしている。
炎からじゃない。
笑いながら炎の中を突き進んでくる怪物からだ。
そいつは王冠のような頭をして、マントを羽織っていた。
覚えているのは怪物の姿と、父さんの言葉だけ。
「元気でな」
父さんは、そういっていた。
気付いた時、僕は家から遠く離れた場所へと転移させられていた。
戻ってこれたのは翌日の昼過ぎ。でもそこは、もう僕にとって家と呼べる場所じゃなかった。父さんと母さんの姿もない。あいつに殺されたってことは、すぐにわかった。
僕は声を上げて泣いた。泣いて泣いて、泣き疲れて、ようやく涙が止まった時、僕は大きな鉄板を見つけた。気になって鉄板を退けてみると………地下へと続く階段があった。
階段の下には、何かの研究室のような、広い空間が広がっていた。
よく見てみると、一つの机の上に手紙が置いてある。手紙にはこう書いてあった。
『ここにあるものは全部お前のものだ。自由に使いなさい』
こんなのいらない、僕はそう思った。思った時だった。あのやけに目立つ黒い箱を見つけたのは。
中に入っていたのは十字架の形をしたなにかと、Cと書かれたUSBメモリー。それと『取り扱い説明書』と書かれた一冊の本だった。
「十字架を背負う勇気、あるかい?」
僕は背後から聞こえた声に驚き、振り返る。
そこにいたのは、僕の友達だった。
それから一年経った。
いかがだったでしょうか?駄文ですが応援宜しくお願いします。
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初めまして、至らない点が多いと思いますが、よろしくお願いします。