No.404352

死にたがりの第八十九話 入院だとさ

入院ってマジ暇だよね……

2012-04-07 20:00:42 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:2504   閲覧ユーザー数:2405

あらすじ

 

アニスが再び倒れました

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

ピリリピリリピリリ、ピリリピリリピリリ……。

 

 

朝……俺は携帯の着信音で目が覚めた……。

 

 

「んっ……うるさい……」

 

 

手が動かないので、止める事は愚か、携帯を掴むことさえできない……。

仕方なく、名前だけを確認する……。

 

 

「……登録してない人からか……じゃあ……迷惑メールかな……」

 

 

そんな感じで、無視した。

メールだったので、着信もすぐに止まるだろう。

 

 

そう思って、再び眠りに着こうとした時……。

 

 

ズクン……。

 

 

「っ……!?」

 

 

心臓が跳ねる……痛い……。

尋常じゃないほどの痛みが走る……。

 

 

「ケフッ!」

 

 

痛い……ヤバいこれ……。

今までの比じゃない……。

 

 

「ケフッ、ケフッ!」

 

 

ビチャッ!

 

 

吐血まで……。

どうしたんだ、俺……このままだと、ヤバい……倒れる……。

 

 

「グッ……アッ……」

 

 

何で……いきなり……。

……もしかして……話が……終わりに近づいてる……のか?

 

 

「ハァッ……ハァッ……」

 

 

汗が頬を伝う……。

意識を保ってるので精いっぱいだ……。

 

 

「……ケフッケフッ!」

 

 

ベッドに血が掛かり、シミが出来る。

血の量は少ないけど……胸の痛みが尋常じゃない……。

 

 

「ハァッ……ハァッ……もう……駄目だ……」

 

 

ズルッ……ドサッ!!

 

 

そのまま俺は意識を失い、ベッドから落ちてしまう……。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

……気が付いたら、病院だった……。

 

 

腕には点滴がされていて、服は入院患者のソレだった……。

ムクッと起き上がる……時間はもう既に、四時過ぎ……。

 

 

少しだけ赤みかかった空と、ほとんどを覆いつくす黒い空……。

……結構な時間、俺は寝ていたんだな……。

 

 

少しだけボンヤリと、朝の事を思い出す……。

胸が痛みだし、血を吐き出し、そして倒れて気を失った。

 

 

……はぁ……完全にうかつだったわ……。

まさかあそこでああなるとは思わなかった……。

 

 

「はぁっ……」

 

 

ため息しか出ないは……。

呪いもヤバい所まで来てるって事かねぇ、死の一歩手前?

だろうね……ああ、嫌だいやだ。

 

 

「あー……しんど……」

 

 

とにかく、寝起きみたいな感じで、今は少ししんどい。

はぁ、はやて達は帰ったのかな?

まぁ、もうこんな時間だし。それに蒐集もある。

 

 

仕方ないよね。

 

 

「……ありゃ、クイーンも無いや」

 

 

首に掛かってるクイーンが無かった。

たぶん、病院に搬送されると時に外されたのだろう。

 

 

話し相手が居ないと、暇ですねこりゃ……。

はぁっ……。

 

 

「……どうするかな~」

 

 

ここで俺が入院したとなると、色々と不都合があるし。

出来る事なら、明日辺りにでも退院したい……。

 

 

でも、医者が許さないだろうし、何よりはやて達も駄目って言うだろうし……。

う~ん、これは困ったぞ……。

 

 

時間が無いって言うのに、まさか俺の方が先に限界が来るとは。

いやはや、大変な事態だねこりゃ……。

 

 

「うむぅ、困ったなぁ……マジで困った……」

 

 

……でも、良く考えたら。

これってはやてにもあった症状だよね。

 

 

血は吐いてないけども……。

 

 

やっぱり、もう少しで終わりって事か……。

はぁ、イレギュラーじゃなくてよかった。

 

 

こんな時期にそんなの起きたら、目も当てられないしね。

 

 

「……はぁっ」

 

 

ポフッ……。

 

 

そのまま倒れて、寝転がる。

……起きたのは良いけども、ナースコール押せないので、ナースを呼ぶこともできない……。

どうしたものかな。

 

 

「……寝ちゃおう……」

 

 

俺はそのまま目を瞑り、眠る事を選択した。

 

 

物語は二回目の終わりに近づいている。

その終わりは、果たして望みどおりの終わり方をするのだろうか……。

 

 

それは……誰にも分からない。


 
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