幸宏
「律姉?」
そう幸宏の携帯には着信履歴が当の本人から5件ほど来ていた
幸宏
「めんどくさいけど黙ってるわけにもいかねえしな・・・」
俺は4人病室を抜けて休憩室に行く
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幸宏は休憩所の椅子に座って律に電話をかける
プッ!
律
『もしもし~?ユッキーか~?元気~?』
幸宏
「おいッス、4日ぶり」
律
『病気大丈夫かーーーーー!!!!!???』
幸宏
「大声で騒ぐなうるせえ!周りに聞こえる!病院だぞ!」
律
『あ~ゴメンゴメン!で体の具合は?』
幸宏
「うん、2ヶ月ぐらいで退院だから学園祭前には戻れるよ、楽器もアンプ無しでギターとベースなら一応持ってきているから」
律
『そっか~!それじゃあお前のリーダーさんに代わるぞ~!ホラ泰!』
泰広
『え!?俺はいいよ、俺なんか・・・』
律
『いいからいいから!』
泰広
『分かったよ、・・・もしもし?えっと・・・幸宏君』
幸宏
「あ、ご無沙汰してます泰広先輩、練習どうっすか?」
泰広
『うん、順調だけど・・・ところで幸宏君は大丈夫なの?』
幸宏
「ええ、そこまでひどくないので・・・」
泰広
『一応学園祭でやる5曲出来そう?』
幸宏
「迷惑ならない程度なら練習出来ますので・・・」
泰広
『一応今回はギターを主体でよろしくね、それと合宿の件だけど・・・』
幸宏
「ああすいません、それには行けそうにないので先輩達で楽しんで練習してきてください」
泰広
『またいつか軽音部でお見舞いに来るから・・・それじゃあ切るよ?』
幸宏
「はい!ご心配ありがとうッス!他の皆さんにもよろしくお願いします」
泰広
『うん伝えとくよ、じゃあね!』
ピッ!
幸宏
「合宿ねぇ・・・いいなぁ・・・俺も行きたい・・・渚に出、純、憂・・・そして同じ部の梓・・・さらにクラスの皆やあいつにも迷惑かけたな・・・とにかく早く治そう」
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律
「それじゃあ明後日から合宿開始だから!」
澪
「えっ!?」
梓
「いきなりですか?」
正樹
「待てよ、皆用事があるかもしれねぇだろ?」
律
「ムッ!それじゃあ誰か用事のある者は手をあげーーーい!!」
ビシッ!
圭哉
「あれっ!!??」
あげたのは成宮圭哉一人だけだった
紬
「お兄さん何か用事でもあるの?」
楓
「女と縁のなさそうなお兄ちゃんが・・・」
圭哉
「やかましい!一応昔のバンド仲間と再会予定だったが・・・断っても・・・」
律
「じゃあよろしく!」
圭哉
「切り替えはえ~なおい!!」
律
「それじゃあ買出しに行こう!」
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能登
「あれ?正樹に律さん?それに泰広に兄さん、軽音部一同様じゃねえか」
圭哉
「(なんでこいつがいつのまに俺のあだ名を・・・)」
正樹
「よう春人」
律
「あれ?春ちゃん何してんの?」
能登
「何してるって・・・陸上の練習だよ」
そう春人君は高飛びのマットを見ながら靴紐を結ぶ
能登
「あれ?ところであの金髪のニットターバン被った1年坊主の幸宏は?俺あいつ気に入ってんだけどな!」
正樹
「あいつは入院中だ、夏季課外中は学校にいないだろうよ」
能登
「マジかよ!!!そりゃないぜ~~~~~!!!!」
川頭
「おーい春人!・・・ん?やっちゃんに兄さんに正樹じゃん、どしたの?」
圭哉
「(もう何も言わん・・・・・・)」
正樹
「今から合宿へ行くための買出しに行くんだよ」
能登
「合宿!!?こっちはそんなの無いぞ!」
春人君がかなり驚愕の顔で見てくる
正樹
「知らね」
能登
「『知らね』じゃねー!!ずるいぜずるいぜ~!!!」
正樹
「うるせぇな」
川頭
「落ち着け春人!」
泰広
「まあまあまあ・・・」
圭哉
「んじゃ俺達は行くから」
??
『やっちゃーーーーーーん!!兄さぁーーーーーーーーーん!!』
正樹
「んだよ次から次へと・・・」
少しイラつき気味の正樹
泰広
「時沢さん?」
目の前に現れたのは同じクラスの『時沢有子(ときさわゆうこ)』さん
同じ春人君やナイト君の陸上部だったようだ
圭哉
「おいッス、アリス」
ニックネームは『アリス』らしい
有子
「アリスでいいよ、やっちゃん!」
澪
「アリスお疲れ様」
時沢
「3人ともここになんでいるの!?」
圭哉
「いやちょっと用事の前にここに立ち寄っただけで・・・」
有子
「そっかぁ~・・・ならさここちょっと見て行かない?」
澪
「ゴメンねアリス、ちょっと急ぎでもあるから」
有子
「いいよいいよ、いつでも来てよ!」
正樹
「用事済んだなら行くぞ」
正樹が振り切ろうとすると・・・
ササッ!
有子
「・・・・・・・・・」
アリスが正樹の前に現れて顔をじっと見つめる
正樹
「な、なんだよ・・・・・・」
有子
「・・・・・・私あんたが気にくわない!」
正樹
「はぁ・・・?俺はお前が誰だか知らねぇしお前に何もしてないぞ」
有子
「ホラその態度!やっちゃんと兄さんは少し控えめすぎるけどあんたは高慢すぎるのよ!」
正樹
「・・・理由になってねぇ・・・」
有子
「それに去年のマラソン大会、運動部でないあんたに負けた事が悔しいのよ!!」
実は去年のマラソン大会で桜高の店員は280名で1年生部門では俺を含めた15人男子は265名の女子より10分遅く出発する決まりになっている
さらに細かく言うと2年生も同時に走るので正確には女子545名、男子45名という大人数、まあ風邪とかケガとかいるからそれよりも少ないだろう
ちなみに3年生はセンター試験を控えてるためそこは全て授業時間となっている
正樹は男子1位、総合1位だったらしくアリスは残り1キロの所で越されたらしい
ちなみにアリスは女子1位、総合4位・・・・・・俺は男子7位、総合62位・・・それに比べればいいでしょ・・・
言い訳させてもらうならしばらく走っていないし、さすがに10分のアドバンテージは大きい気もする
まあともかくアリスは要するに陸上部としてのプライドがあるとかだろう
有子
「次は負けないからねっ!!覚悟しなさいっ!!!」
アリスは振り切って再びグラウンドへ戻る
圭哉
「あれがツンデレってやつ?初めて見た」
正樹
「次から次へとなんだよ・・・」
川頭
「まああいつは負けず嫌いだから・・・」
楓
「いいじゃん面白い人じゃん!」
正樹
「・・・お前は1回ぶん殴られたいのか?」
紬
「それじゃあ行きましょう」
泰広
「じゃあね」
川頭
「それじゃまたな、やっちゃん!」
律
「またな~!春ちゃん!」
能登
「今度こっちにも来いよな!」
泰広
「それじゃあ行こう!」
俺達幸宏君を除いた軽音部9人は正門を抜けて街道がある所へと踏み出す...
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また新キャラの登場です^^
いずれまた掲載しますが俺の起用しているCVで女性キャラでは1番大好きですwなかなか演技が上手いし・・・でもオタク扱いされてるのが・・・
では43話目どうぞ~^^
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