No.401021 IS~彷徨いし剣の担い手~少し早かったか?バルゴさん 2012-04-01 11:27:41 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:2908 閲覧ユーザー数:2789 |
ICHIKA:SIDE
IS学園初日が終わった俺は、ブルースペイダーを走らせ、自宅に帰宅する最中だった。とりあえず『アンデッドサーチャー』をどうするか考えていたのだが……携帯に着信があった。
「もしもし。」
誰かなと思って出てみるとこれまた意外な人物からだった。
『織斑君ですか?私です、山田ですよ。今何処に居ますか?』
「自宅に帰る途中です。」
電話をかけてきたのは副担任の山田先生だった。どうやって、俺の携帯電話の番号を知ったのかと不思議に思ったが千冬姉が教えたんだろうなと思いながら受け答えをしていた。
『遅かった……』
「はい?」
もう自宅の側ですよと答えると、何故か落胆したような声を出すから思わず疑問の声があがる。
『実はですね……』
山田先生は何かを言おうとしているみたいだが……内容は後で聞かないといけないみたいだな。
「山田先生、後でかけ直します。」
『どうしたんですか?』
山田先生の尋ねる声を聞きながら、ポケットから取り出したブレイバックルに、カテゴリーAのカードを装填しベルトにする。
「顔見知りに会いました。」
そう言ってから携帯の通話を切り、ポケットに直して、ブレイバックルのターンアップハンドルを引く。
【TURN UP】
オリハルコンエレメントを潜り抜け、ブレイドに変身した俺は、ふらつきながら此方に歩み寄ってくる見たことの無いアンデッドと対峙する。
「アンデッドだけど……どのスートだ?」
俺が見たことは無いって事は前の時は解放されなかったか、橘さん達の誰かが封印したアンデッドって事だよな。
「まあ、良いか。」
見たところ上級アンデッドではなさそうだからな。そう考えながらブレイラウザーを握りアンデッドに向ける。
「アァアアアアアアアア!!」
雄叫びを上げて殴りかかろうと突っ込んで来たのを回避して、逆にブレイラウザーで切りつけ、ダメージを与えた。
「弱いな……」
なんか違和感を感じながらも呟く。この言葉が聞こえたのかアンデッドが凄まじい勢いで突進してきた。
「言葉を分かるだけの知能はあるんだな。」
【BEAT】
取り出したプライムベスタをラウズし『ライオンビート』を発動させ右拳を顔面に叩きつけた。直撃を受けたアンデッドは地面に倒れ、腰のバックルが開く。
「バックルが開いた?」
『ライオンビート』を叩きつけただけで封印可能な状態になった事を可笑しいと感じながらもブレイラウザーのオープントレイから取り出したプローバブランクを投げつけ封印した。
「スペードスートのアンデッドだったのか。」
戻ってきたプライムベスタ、スペードの4【TACKLE】をオープントレイに納め……左側から突然放たれた蔓に凪ぎ払われた衝撃で吹っ飛ばされた。
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??:SIDE
太陽が沈み、光がなくなった森では雨が降っていた。
「逃げ…きれない。」
森の奥深くでは1人の少女を2体の異形が追っていた。
「嫌だ、私はまだ封印されたくない。」
その言葉に何かを決めたのかポケットから取り出した何かに犬の絵が描かれたカードを入れた。そして何かはベルトになって装着された。
「もう一度、アイツに会いたいんだ!!」
そう叫び、ベルトになったソレのカバーを手動でずらした。
【OPEN UP】
森に電子音が響き渡った。
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ICHIKA:SIDE
「もう一体、居たのか。」
体勢を立て直し、当たりを見渡してその姿を確認した。
「なんで別々に……そこは不思議じゃないか。」
そもそもアンデッド達はバトルファイトの参加者の位置にある。嶋さんのように戦いを好まないアンデッドは寧ろ例外、アンデッドにとって他のアンデッドは倒すべき敵なのだから。まあ、上級アンデッドは他のアンデッドを制御していたのもいたけどな。
「まさか、ボアアンデッドと戦っていたのか?」
それなら、ボアアンデッドが簡単に封印出来たのも頷ける。劣勢になり逃げたがその先に俺がいたんだろうな。
「APに余裕が在るからまだマシか。」
ブレイラウザーでプラントアンデッドが放つ蔓を切り裂きながらオープントレイを開き1枚のプライムベスタを取り出す。
「蔓って事は……これが効くかな?」
【BLIZZARD】
【ポーラーブリザード】が発動、プラントアンデッドの足を凍らせ身動きを封じた。
【SLASH】
【リザードスラッシュ】を発動させたブレイラウザーでプラントアンデッドの全身に斬撃を浴びせ、腰のバックルを開かせた。
「やっぱり……弱くなってるよな。」
2体のアンデッドと戦って思った事だった。『あの時』と違うから―――――見つけていないからなんだと思い知らされる。
「これのは無いんだよな。」
俺が所持している6枚のプローバブランクの中にプラントアンデッドを封印出来るプローバブランクは無かった。仕方なく、コモンブランクのラウズカードを倒れているプラントアンデッドに投げ封印し変身を解除する。
「さて、かけなおすか。」
携帯を取り出し、話の内容を聞くために着信履歴で山田先生の電話番号を探し始めた。
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??:SIDE
「橘さん、あなたから託された力使います。」
『グレイブ』、そう名付けられた仮面ライダーに変身した私は右腰のホルスターに収納されている醒剣グレイブラウザーを握り構える。
「このラウザーは……ならこのライダーはブレイドの次世代型のライダー……」
グレイブラウザーを見た私は、私の記憶に在る仮面ライダーの……最後まで私の事を心配してくれた人の事を思い出していた。
「バトルファィトの勝者は願いが叶うか……、私に関しては、願いは叶わない!だから自分で!!叶える!!!」
あの時、私は何も望まなかった。ただ今までどおりに過ごしたいと思っただけだ。思っただけで何も行動せずに『ジョーカーだから』と、そんな理由で諦めて一夏に背負わせてしまった。
「だから今度は私も『私の運命』と戦う。」
グレイブラウザーのオープントレイを開き、取り出したカードをグレイブラウザーのスラッシュ・リーダーにラウズする。
【MIGHTY】
電子音と共にグレイブラウザーの刃先に重力場が発生し、刀身が光り輝いたグレイブラウザーを振り抜き、発生した光刃が2体のアンデット目掛けて放たれ……2体のアンデッドに当たり地面に吹き飛ばされた。
「……凄い。」
1枚のラウズカードでコンボクラスの威力が出せた事に驚きながら、グレイブラウザーのオープントレイを開き、取り出した2枚のコモンブランクのラウズカードをバックルが開いたアンデッドに投げつけ封印する。
「スペードのカテゴリー9とハートのカテゴリー5、よかった。」
手元に戻って来たコモンブランクのラウズカードを見て、私の中にあった衝動が抑えられていくのが分かった。
「今はこの4枚で抑えられるけど……このままじゃ、抑えきれなくなる。」
コモンブランクの5枚とハートの2のプライムベスタを見ながら呟き、決意する。アンデッドを封印しようと。
「2度とジョーカーの姿にならない為に。」
5話終了時点織斑一夏所有ラウズカード一覧
【SPADE】
A:CHANGE
2:SLASH
3:BEAT
4:TACKLE(NEW)
8:MAGNET
10:TIME
【HEART】
4:FLOAT
7:BIO(NEW)×
【CLUB】
6:BLIZZARD
K:EVOLUTION
5話終了時点時点グレイブ所有ラウズカード一覧
【WILD】
A:CHANGE×3
【SPADE】
9:MACH(NEW)
【HEART】
2:SPIRIT
5:DRILL(NEW)
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こういう展開もあまりない・・・はず・・