(前回末文より)
メグロイドX:これが本当のファイナルバトルよ!! 絶対に勝つ!
全員:おっしゃあ!
遂に、最終決戦のゴングが鳴らされたのだった!
***
(秘密基地・御前の間・夕方)
ソニカロイドZ:ネクストターゲットをサーチ・・・・・ネル&ハクをロックオン
ソニカロイドZのバイザーにネルとハクが映し出された!
ネル:お、俺はまだ死ねねーぜ! 博士特製のビームライフルでも喰らえ!!
バシュン!・・・・・・バシ!
ネルのビームライフルの弾は見事にソニカロイドZに命中した。が・・・
ソニカロイドZ:「プログラムアーマー」の損害率2%。自動修復開始。平行してターゲットを破壊する
バシュ!!!!
鋭い爪になったソニカロイドZの右腕アーマーがゴムのように伸びて、ネルを追尾していった。
ネル:う、うわ! ま、まだ死ねない・・・・
ハク:危ない!
ガシュ!!
右腕アーマーの爪はネルをかばったハクの腹部前側から進入して、ハクとネルの胴体を貫通してしまった! 二人の体がおもちゃの人形のように脆く儚くその場に崩れ落ちてしまった。
ネル:は・・・・博士・・・・また・・・・修理してね・・・・
ハク:先に・・・・・休んで・・・・ます・・・・
二人は目を閉じて機動を停止した。
プリマ博士:ネル!!!!!! ハク!!!!!!
テト:。゚(゚´Д`゚)゜。
プリマ博士は二人に駆け寄った。しかし、もう手遅れだった。レギオンの鳥かごを持続するため行動できないテトはネルハクの方を向いて泣いていた。ガーディアンがテトの体を借りているとはいえ、テトオリジナルの魂が泣いていたのであった。
ソニカロイドZ:ネル&ハクを消去完了。平行して、ネルの武装“エネルギー砲『ビームライフル』”、ハクの武装“火炎放射『酒炎砲』”を修得
御前:ヒャッハー! さすが俺達の改造プログラム“スナイパーウェア”だぜ! 次の始末もwktk!
御前:正義の味方・終了のお知らせ
御前:どんどん吸収しちまえ!
メグロイドX達は、この攻撃をどうすることも出来なかった。攻撃モーションが異常に速かったのである。ハクだけが近くにいて条件反射的に行動出来ただけだった。しかし、結果的には犠牲が増えただけだった・・・。
メグロイドX:『プログラムのアーマー』に、『自動修復機能』・・・
超剣神ガクポ:どうすればいいんだ・・・
プリマ博士:なら、修復が間に合わないような圧倒的な火力で母体を破壊する!
め~こ人形:だめなのだ! こいつからソニカさんをひっぱりださないとだめなのだ!
プリマ博士:じゃあ、あの装甲が壊れてくれる程度だ! とにかくあのアーマーを破壊しないと話にならんだろ! ソニカの事は攻撃しながら考える!
メグロイドX、超剣神ガクポ、レオン、ローラ、アン:協力します!
プリマ博士:ミサイルランチャー!
メグロイドX:はいぱーはどーけん!
超剣神ガクポ:超五月雨斬空剣!
レオン(ヒノカグツチ):黒点撃!
ローラ(セイリュウ):ブリザードキャノン!
アン(ラクシュミ):怒りの滴!
プレシオンの二人:私たちも! 暴走鉄球!
海斗:私もついでに、ダイヤモンドブリッツ!
ルカ:私も! たこルカボム!
JIM:OK! Tako JIM BOMB!
とにかく、GUMI達のありとあらゆる“飛び道具”を一斉に撃ち込んだのだった! さすがに“回避する”概念を持たないのか、ソニカロイドZに全て命中した。プログラムアーマーである服がどんどん消えていった・・・・ように思えた。
砲撃が終了した。
メグロイドX:これならどう!
しかし・・・
ソニカロイドZ:“正宗”と“ビームライフル”と“酒炎砲”の合成スキルによる“エネルギーオーバーアーマー”、完全消滅。プログラムアーマー損害率0%。これより複数ターゲットを捕食して吸収する。ターゲットロックオン、“レオン”、“ローラ”、“アン”、“JIM”、“プリマ博士”
ソニカロイドZは、プログラムアーマーを薄くして“ライトアーマー化”し、高速移動して流れるように、レオン、ローラ、アン、JIM、プリマ博士を“通りざま”に手を触れることで、瞬間接触捕食し吸収していった!
消えゆくレオン:な・・・・コイツ・・・・バケモノ・・・・
消えゆくローラ:信じられない・・・・
消えゆくアン:ごめん・・・だめだった・・・・
消えゆくJIM:Jesus(神よ)・・・・・・・
プリマ博士:ごめん・・・・・
そして5人は完全にソニカロイドZの体内に吸収されてしまった。
ソニカロイドZ:レオンの武装“サンシャインソニック”、ローラの武装“激流”、アンの武装“回復”、JIMの武装“紅蓮鞭”、プリマ博士の武装“リフレクト”を修得
ルカ:あ・・・あっという間に5人を・・・・
プレシオンの二人:くっ!
海斗:私たちをまだ吸収してないのは、キノコネットでの自分の存在を安定化させるためか・・・、なんたる事だ・・・・
め~こ人形:あちしは、だげきしかできないから、さいしょから、じょがいらしいのだ・・・
超剣神ガクポ:スキルを組み合わせて新しいスキルを生み出している・・・。飛び道具もダメ、接触もダメ・・
メグロイドX:みんな・・・・・
御前:さすが俺達のスナイパーウェア。伊達じゃねーぜ!
御前:うっしゃー! これで残り実質7人! テトを倒せないのが悔しいが、残り全部吸収して、“テト本体の心”を折ってやるわ!
御前:テトさえ機動不能になれば、こんな世界おさらばだぜ!
御前:あと7人、\(^o^)/
プレシオン・ライト(RIN):そうはさせない!
プレシオン・レフト(LEN):二人同時攻撃なら対応できまい!
プレシオンの二人は、ソニカロイドZを中心に左右に分かれた。RINが右に、LENが左だった。
ソニカロイドZ:次のターゲットを捕捉。圧殺ツインズ・プレシオンのRINとLENをロックオン
プレシオン・ライト:私が飛び道具
プレシオン・レフト:俺が斬撃
プレシオンの二人:さぁどっちの攻撃に合わせる? 双子の息はぴったりだよ?
ソニカロイドZ:ずれのない別属性の同時攻撃、案1棄却、案2・・・
プレシオン・ライト:フォトンエッジショット!
プレシオン・レフト:重粒子斬り!
プレシオン・ライトはその場で大量の光子で作った刃をソニカロイドZに撃ち込み、プレシオン・レフトはライトの攻撃と同時にダッシュしてソニカロイドZに向かっていった。それでもソニカロイドZは黙って動かず、案を検討していた。
ソニカロイドZ:案6棄却、案7・・・採用
プレシオン・レフトはもうソニカロイドZの目の前に立っていた。
プレシオン・レフト:斬る!!!
ソニカロイドZ:案7起動
ソニカロイドZのプログラムアーマーはライトアーマー1枚を残して無数の触手に変わった! プレシオン・レフトの重粒子を纏わせたソードはライトアーマーに突き刺さり食い込んでいた。しかしそれが仇になってしまった。
プレシオン・レフト:ぬ! 抜けない!
ソニカロイドZ:捕捉
プレシオン・レフトはあっさりと全身を触手に覆われてしまった。
プレシオン・ライト:レ・・・・・レン!
ソニカロイドZ:レフト捕獲完了、ライトも捕獲する
ソニカロイドZの触手は、膝を突いて呆然としているプレシオン・ライトも包み込み、自分の所まで引き込んだ後、二人は多数の触手に包み込まれ、完全に吸収されてしまった。
ソニカロイドZ:圧殺ツインズ・プレシオンの二人を吸収殲滅完了。ユニットスキル“圧殺”を修得
海斗:RIN!!!! LEN!!!!
ルカ:そ・・・そんな・・・・
御前:サイコーだぜ! 双子の同時攻撃も効かないってわけだぞよ!
御前:あっと5人! あっと5人!
御前:オラオラ、テトさんよ! これじゃあ、本体のテトのココロ、そろそろ折れるんじゃねーか?
御前:オワタ
さらにソニカロイドZはターゲッティングをやめようとしなかった。
ソニカロイドZ:テトを除く残存ターゲットを確認する。め~こ人形、メグロイドX、超剣神ガクポ、工藤海斗、巡音ルカ、ミク。戦闘力1のミクは除外で構わない。残り5人のうち、海斗とルカは後で利用するため除外。ほとんどの技が打撃のめ~こ人形も除外。メグロイドXは最後。よって、ネクストターゲットは、超剣神ガクポ
ソニカロイドZのバイザーに超剣神ガクポが映った。
ソニカロイドZ:これより吸収殲滅プログラムを実行する
超剣神ガクポ:今度は俺かい! 来やがれバケモノ! 相手になってやる!
メグロイドX:GAKU! あなたの武器は刀で接触系でしょ!
超剣神ガクポ:刀にオーラを纏わせて、オーラで斬る方法が残っている! 相手の攻撃は全て回避してやる! こい! アシュラの手!
超剣神ガクポの周りに6本のアシュラの手が宿り、全ての刀に青白いオーラが纏った!
ソニカロイドZ:対象物の兵器、属性変更。プログラム内容を再検討する
超剣神ガクポ:やはり、すぐには対応できないわけだな! なら、先手必勝!
超剣神ガクポはソニカロイドZに突っ込んでいった!
ソニカロイドZ:プログラム案1棄却、案2棄却、案3・・・
超剣神ガクポ:これでも喰らえ! オーラの舞!
青白いオーラを纏った6本の刀がそれぞれ円弧を描き、プログラムアーマーの表面を削り落としていった。ソニカロイドZはダメージを喰らっているのに、ただ考えているだけだった。
ソニカロイドZ:サブルーチン始動。プログラムアーマー損傷率50%。自動修復機能稼働率70%。メインルーチン帰還。案15棄却、案16棄却・・・・
プログラムアーマーに亀裂が生じ始め、中に緑髪、緑の服の女性が光の中で眠っていた。これが“ソニカの精神”の本体だった!
超剣神ガクポ:よし! アーマーを斬り裂いてやったぜ! あとは手でここから救い出せば・・・
ソニカロイドZ:案20採用。これより超剣神ガクポを直接捕食する
ガバッ!
ソニカロイドZの外装甲であるプログラムアーマーには亀裂が生じていて、割れて開いた状態であった。しかし、ソニカロイドZの案20は、それを“利用”したものだった! 割れた面を“大きな口”のようにして、超剣神ガクポをまさに、“捕食”、したのだった!
超剣神ガクポ:う、うわぁああああああああああああ!!!!!!!!!
パクッ!
ソニカロイドZ:プログラムアーマーの列断面の接合完了。ターゲット捕食吸収完了。超剣神ガクポの武装“オーラ”を修得。これより修復機能に完全移行。プログラムアーマーを防御形態にする
ソニカロイドZはプログラムアーマーで全身を包み込み、緑色の丸い球体に変形し、宙に浮いた状態で自動修復していた。
***
メグロイドX:きゃあああああああ!!!!!!!!
め~こ人形:こ、こわいこうげきなのだ・・・・・・
ルカ:が、GAKU君までやられるなんて・・・
海斗:・・・万事休すか・・・・
御前:よっしゃぁ! あと4人!
御前:ぱっくりちょっと!
御前:スタッフが後で美味しく頂きました
メグロイドX:・・・・で、でもちょっとだけだけど、“本当のソニカさん”を確認出来たわ。やはり、レギオンの連中が作ったのは、スナイパーウェアのプログラムアーマーだけ。本体はまだそのまま残っている
め~こ人形:なんとか、ほんたいの、ソニカさんをひっぱりだせればいいのだ・・・・・
ルカ:で、でもどうやって、あの無敵の装甲を突破するのよ・・・・私でもわからない・・・
め~こ人形、メグロイドX:そ、それは・・・・
そのとき、柱の影の方から、聞き慣れた声が聞こえてきた。
声:すいません! なんとか間に合ったみたいですね!
その声の主は“ミク”だった。
メグロイドX:み、ミクちゃん、何、その口調? って、出て来ちゃダメじゃない! 今、絶体絶命なのよ!
ミク:だから、なんとか間に合ったって。あ、私、ミクです
ルカ:それは知っているわよ。なによ、今更
ミク:すいません、お初でしたね。私は、『ライフウェアフォーラムの“元”管理人』の『初音ミク』です。この妖精ミクは私の制作途中のアバターで、GUMIさん達と先に合流させてました
メグロイドX:あ、あ、あなたが、あの連中がいた“元の鞘”のフォーラムの管理人だったの!
ミク:今はないですから、“元”管理人です
御前:て、てめーが、あのフォーラムを閉鎖しやがった管理人か!!!!!
御前:ぶっ殺す!
御前:氏ね!
テト:初音ミクさん、やっとこっちに全部来られましたか。間に合って良かったです
ミク:ごめんね、遅れて。あいつらはテトに任せて、放っておきましょう。できればヤジを黙らせたいけど、その機能はこのミクにもテトにもないのよね
ルカ:ミクさん・・・“元凶だったフォーラム”の元管理人が、やっとこ到着って、これってもう最悪の展開なんじゃないの?
海斗:初音ミクさん、“元“とはいえ、あんな連中が集っていたフォーラムの管理人だったって事は、ライフウェアの改竄を阻止できなかった”責任“が、フォーラムが閉鎖されていたとしても付きまとうんですよ! わかっているんですか!
ミク:だから責任を取るため、“全てを浄化するプログラム”を完成させて持ってきたんです
ルカ:浄化?
ミク:『スナイパーウェアを分解、解析するプログラム』です。今までは“不完全”だったんだけど、これがこの妖精ミクの正体です。これまでにミクが“スナイパーウェア”って言葉を聞くと頭が痛くなる事があったでしょ?。あれは不完全故の副作用だったんです
メグロイドX:あ!
ミク:如何せん、あいつら、フォーラムのサーバに、自分たちの“スナイパーウェア“のデータをほとんど残してこなかったから、データを集めるのに苦労しました。スナイパーウェアで飛ばされたGUMIさん達のデータとかを拾い集めて、今、やっとこ出来上がったんです。あ、私のここでのハンドルと精神体は、このミクさんになります
ルカ:わかったわ。で、そのプログラムを発動するにはどうしたらいいの?
ミク:えっと、海斗さん、ルカさん、め~こ人形さんのスキルでは発動出来ませんね・・・・あ、GUMI・・メグロイドXさんなら出来ます
メグロイドX:え! 私?
ミク:私が、あなたの究極技の“ゴッドハンド”を、このミクを使って更に強化します。技のモーションは簡単です。渾身の力を拳に集めて、あいつを殴ればいいんです
メグロイドX:え、だって、あいつ接触すると吸収されちゃうんじゃ・・・・
ミク:あいつの“無敵のアーマー”、おかしいと思わなかった? あれね、スナイパーウェアの根幹なのよ。そしてライフウェアプログラムにも浸食しているから、あなた達では絶対に突破できないシロモノだったんです
海斗:な・・・・・
ミク:でも大丈夫。“プログラム“には”プログラム“で対応できるのよ。まぁ、このミクのプログラムをあいつにぶつければ、すぐわかるわ。あ! そろそろあいつの修復が終わっちゃうから、メグロイドXさん、いいですか?
メグロイドX:わ、わかった。とにかく“ゴッドハンド”を発動させればいいのね
ミク:お願いします
遂に、ファイナルカウントダウンが始まった。
メグロイドXは渾身の力を右腕に集めて、輝く右腕を作り、突っ込んで殴る体制を作った。
メグロイドX:これでいい?
ミク:OK。ではミクをプログラム化して、あなたの右腕に纏わせますね。妖精ミク、これまでご苦労さんでした。アバター化を解除して、プログラムに戻って!
妖精の姿をしたミクは、白い文字の“0と1”が無数に集まった集合体に変身し、メグロイドXの輝く右腕の周りに集まっていった。
ミクの声:よし! これが“神々の黄昏”を意味する言葉“ラグナロク”を冠する最後の技、“ラグナロクハンド”よ! 思いっきりあいつにたたき込んじゃって!
メグロイドX:よっし! じゃあ、思いっきり力を溜めるわ!
メグロイドXはがっしりと“構えのポーズ”を取って、右腕に全ての力を注入していった。
ソニカロイドZ:修復率99%、これより変形シークエンスを開始する
球体だったソニカロイドZがだんだんと人間っぽい姿に変形していった。
メグロイドX:80%・・・・99%・・・・100%! うぉぉぉりゃぁぁぁぁ!!!!
メグロイドXは全速力でソニカロイドZに向かっていき、全ての力を集めて、“0と1”が纏った輝く右腕を、緑色の塊であるソニカロイドZにぶつけた!!!!
メグロイドX:『ラグナロクハンド』!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
御前:は! そんなへっぽこ技、効かねーな!!
御前:接触技で喰われちまえ!
ピキピキピキピキ・・・・・・
あれだけ無敵を誇っていた“プログラムアーマー”が黒い集合体のベースに代わり、構成成分が“白い文字”の“0と1”に、内外関係なく、どんどん変わっていった!
御前:そ、そんなばかな!
ミクの声:あなた方の自慢の“スナイパーウェア”を分解、解析しているのよ!
ペキペキ・・・ピキピキ・・・・パキッ
ついにソニカの周りに纏っていたプログラムアーマーは、無数の“0と1”が表示されている“黒い塊”になって地面に、ぼとっと落下し、中で気絶していた“ソニカの精神体”は、メグロイドXに抱きかかえられて、無事救出された。
パーーーーーーーーン!
同時にその黒い塊から、吸収されていた全員が、元の姿のまま、放り出された。
アル:いたた・・・
レオン:おお! 脱出できた!
ローラ:助かった!
アン:苦しかった・・・・良かった・・・・
JIM:Thank you!!!!!
プリマ博士:た、助かった・・・・
圧殺ツインズ・プレシオン:生きているよね・・生きているんだよね!
超剣神ガクポ:うぉ! 出て来れた!!
そして、ネルとハクの“機械の魂“も解放され、機動を停止していたネルとハクに入り込んだ。二人はゆっくりと目を開けた。
ネル:あ・・・また復活できた・・・・さすがプリマ博士ですね!
ハク:ありがとうございます!
プリマ博士:!!!!!!
プリマ博士は二人の所に駆け寄って、泣きながらギュっと抱きしめた!
プリマ博士:そ、そうよ! 私に不可能はないわ! あとで壊れているところ、ちゃんと直してあげるわ!
この衝撃で、気絶していたミリアムがようやっと目を覚ました。目の前にはソニカを抱きかかえたメグロイドXがいた。
メグロイドX:はい、ミリアムさん、娘さんの精神ですよ
ミリアム:!!!!!!!!
ソニカ:う・・・・・あ・・ここ・・・・あ、お母さん・・・・・
ミリアム:ソニカ!!!!!!
ミリアムは涙ぐんでソニカを思いっきり抱きしめた!
ミリアム:ソニカ!! よかった・・・・・無事だった・・・・・
ソニカ:お母さん、苦しいよぉ。って、ここどこ?
ミリアム:大丈夫! ここ、夢の中だから
ソニカ:そうなの? じゃあ、おうちに帰ろうか
ミリアム:そうね、そうしようか。でも準備がいるから、ちょっと待ってね
ソニカ:うん
これにて、ラストバトルは幕を閉じたのだった。
全員変身を解いていた。しかしテトはまだ鳥かごを外してなかった。
テト:さて、GUMIさん達数名を除いて、ここの帰還装置で現実世界に返して上げましょう
GUMI:え! 私たちはどうするの?
ミクの声:GUMIさん、GAKUさん、MEIKOさん達は、海斗さん達“KNC側”の人たちと一緒に本社に戻って、KNC本社の帰還装置で帰って貰います。ちょっとワケがあるんですが、海斗さんとルカさんならわかりますね
海斗:ああ、解りすぎるくらい解るよ
ルカ:一応行動するけど、テトさんとミクさんで確認をお願いね
テト、ミクの声:りょーかい!
海斗:第1の目的は、まず最初にミリアムさんとソニカさんを無事に帰還させる事だ
テト:そうです
プリマ博士が帰還装置を部屋に運んできた。
プリマ博士:ミリアムさん、ソニカさん、この魔法陣の中に二人とも立ってね
ミリアム、ソニカ:はい
二人が魔法陣の中にいることを確認したプリマ博士はスイッチを入れた。二人の体は薄れていった。
ミリアム:皆さん、ありがとう
ソニカ:ありがとうね。じゃあ!
シュン!
二人は無事に現実世界に帰っていった。
海斗:まず1つ目は完了。次は戦隊の4人が帰る番だ
レオン:すまないな。帰ったらオフ会でもしたいな
ローラ:私たち海外だから、なかなかそうも行かないと思うけどね
アン:ぐすっ、なんか寂しいでありんすね
アル:今度会うときは、料理、沢山教えてやるよ
テト:楽しみにしているよ!
4人が魔法陣の中に入った事を確認してから、プリマ博士はスイッチを入れて、4人を現実世界に帰還させた。
ルカ:これで2つ目終わりね
海斗:では、3つ目に移るか。能力覚醒!
海斗は青いマフラーver.に変身した。
GUMI:?
海斗:最大出力! 絶対零度!!!!!!!
海斗から猛烈な冷気と吹雪が出現し、帰還装置を凍り付かせ、さらに巨大な“氷塊”でマシンを覆ってしまった!
御前:あああああああああああああああ
御前:てめえ!!! この世界に2つしかない帰還装置の1つになんてことしやがる!!!!
御前:あと1機はKNC本社・・・・・・
海斗:レギオンども、私たちがソニカさんの精神を帰還させた事で、お前らの“現実世界”での罪状は、我々からの情報提供が前提だが、“ミリアムさんへの脅迫罪”、“ソニカさんへの特殊暴行罪”の2つのはずだ。スナイパーウェアでこっちに来てしまった人たちの事は残念ながらミリアムさんの罪になるが、それは我々が全員帰還させることで0となる。現実世界では“一時的な気絶”だけになるからな
ルカ:でも、おまえらがやったことの“正当な裁判”は、現実世界の法廷で行われることじゃない。こっちの世界の“律“で裁きます
御前:てめえ! 俺らをココに永久に幽閉しておくつもりか!
御前:そんなことしたら、裁かれるのはお前らの方だろうが!
海斗:いーや、そんなことはせんよ。最後の戦いで分離させた“スナイパーウェアのデータの塊”をルカ君のノートPCで解析したらだね、お前らの個人情報がたんまりと出てきたのだよ
御前:!!!!!!!
ルカ:ここに入るためには、必ずネットで使う“IPアドレス”は必要だからね。でもそれだけじゃない。あなた達を“同定”してしまう個人情報は、必ず入力しないといけないわよね
海斗:スナイパーウェア経由で入ってきたらしいから、ライフウェアからではわからなかったが、この“スナイパーウェアのデータの塊”からなら、全部わかる
御前:こ、こ、個人情報の漏洩だ!!
御前:個人情報保護法を知らないわけじゃないだろうが!
海斗:おやおや、“漏洩”はさせてないよ。あんたらも同意した“戦闘”の結果、ぶちまけられた“あんたらの持ち物”から、見て取っただけだぞ。それにライフウェアに保存されている個人情報を流したわけではない
MEIKO:自分で見せたのと同じよね
御前:や、やめろ・・・・・
海斗:大丈夫だ。ここで“一般公開”したら、さすがに個人情報保護法に引っかかる。だから、お前らには、“現実世界の被告”でも、“さらし者”でもない、それ以上の“大罪”を与えてやる。テトさん、鳥かごを一時的に20倍に大きくしてくれ
テト:アイアイサー
テトが両手を広げると、御前を囲んでいた鳥かごがかなり大きくなった。
御前:な、何をするつもりだ!
海斗:テトさん、ライフウェアの“アバター作成機能”を発動してくれ。こいつらを全員同じ“デフォルトアバター”の姿に変える事にする
テト:了解了解。デフォルトアバター化発動!
テトの声が終わると、鳥かごの御前人形にとりついていた“レギオン”の構成メンバー全員、約20名ほどが、全く同じ格好の服を着た男性と女性に変わっていった。御前の人形は宿主がいなくなり、静かに床に横たわって機動を停止した。
MEIKO:レギオンには女性も含まれていたのね・・・・
レギオンメンバー:てめえ! なにしやがる!
テト:鳥かご解除
なんとテトは鳥かごを消してしまった!
RIN:ぶん殴る! 絶対ぶん殴る!!
海斗:待て、RIN。こいつらの“地獄”はこれから始まる。殴られるより辛い“出口はある半無限地獄”だ
レギオンメンバー1:なんだと・・・・、LOG OUTして報復してやる・・・・・
レギオンメンバー2:・・・・LOG OUTできん・・・・・・
海斗:当然だ。お前らは正式に、この“ライフウェアで制御されたキノコネット”の住人になったのだからな。帰還方法は、この氷塊で包まれた中央の“帰還装置”か、我が社の本社の中枢部の帰還装置、それだけだ。自己帰還はできない
ルカ:あなた達には、各自、1回分の宿泊マネーと登録料の合計、20マッシュを付与しておいたわ。そして我が社が常に監視する事にします。手助けじゃないからね
海斗:そしてお前らを“集団化”させないため、ここからこの世界全体に“バラバラ”に散らせる。私は“殺してはいない”ぞ。生きるも死ぬも、お前らの行動次第だ。厳重警備されている我が社に進入して、無断で帰還装置をわかりもしないのに起動させて偶然帰還する事が出来る道をとるか、それとも
プリマ博士:ここの氷塊を永遠とも言える時間をかけて削っていき、操作が簡単なこの帰還装置で帰るか
ルカ:大きな柱はこの2つね。でもそれ以外は、手助けもしないけど、行使力もかけないわ。GUMI達もやってきた“闘技場での生き残るための戦い”に勝ってマッシュを稼ぎ、生活しながら、この2つの手を使って、なんとか現実世界に帰る、それしかないわね
海斗:そうそう、自分の覚醒次第だが、ヒーローヒロインには変身できるようにはしておいた。せいぜい頑張ってくれたまえ
レギオンメンバー全員:そ・・・そんな・・・・・
GUMI:当然の報いね。自分たちが行わせていたスナイピングのターゲットの気持ちを、自分で味わうがいいわ
RIN:殴らないでおくわ。本社のモニターであんたらの絶叫を聞いて、楽しむことにするわ
MEIKO:まぁ自力でこのレギオンの仲間に“敵同士ではなく”出会って集合して、頑張ることよね
テト:ではアバター分散システムを始動していいですか?
海斗:頼む
テト:では。ランダム分散システム発動。ここのデフォルトアバター全員をランダムに世界中に分散してください
レギオンメンバー全員:う・・・うわ・・・・・・ああああああああああああああああああ!!!!!!
ヒューーーーン、ヒューーーーーン、ヒューーーーーン・・・・・・
デフォルトアバターになったレギオンメンバーは、この場から全員いなくなった。世界中に散り散りに転送されていったのである。
GUMI:ふぅ。やっとこの場から“邪悪の権化”がいなくなった・・・・
海斗:さて、これからは我々の事だが、秘密基地はこのままにしておく。特に兵器になるようなものはないね?
プリマ博士:ありません。先ほど帰還装置以外の全機能を停止させました。キーロックしておきましたから、あいつらでは起動できません
海斗:OK。では、プリマ博士とネルハクテトさんは、正式に我が社の社員になってもらいます。プリマ博士は現実世界に肉体がありますから、まさに社員。ネルハクテトさんは肉体がない“ここの住人”ですから、我が社の“キノコネット世界のKNC本社の重要構成メンバー”として好待遇します。あいつらの監視とか偵察も行って貰いますから、忙しいですよ
ルカ:プリマ博士にもメンテナンスしてもらわないと行けないからね
GUMI:テトはキノコネットのガーディアンだしね!
プリマ博士:あ、ありがとうございます!
テト:協力感謝します
ネルとハクは、ちょっと下を向いて泣いている感じだったが、すぐに海斗の方を向いて、笑顔で挨拶した。
ネル、ハク:これからも、宜しくお願いします!
ルカ:さて、ミクさんですが、ここでのアバターがなくなってしまいましたね
ミクの声:あ、あの御前人形でいいです。“悪態を吐いていた”から、心中複雑ですけどね
声が消えると、御前人形が動き出した。
御前:これでいいです・・・・これでワシはいいのか?
ネル:ははは、昔の御前らしいや♪
その場の全員に、久々に笑みがこぼれた。
海斗:では御前さんの中にいる初音ミクさんも、我が社の社員ですよ。ライフウェアと危険人物に関して、かなりの情報を持っていると思うので、我が社の情報部で頑張って欲しいですな
御前:頑張りますのじゃ!
ルカ:で、RINさんとLENさんは、元のまま、我が社に戻って貰います
RIN:長い戦いでしたが、ようやっと、本社のデスクに戻れます
LEN:はぁ、僕のサボテン、大丈夫かな?
RIN:あんた、サボテンなんて飼っていたの?
LEN:可愛いよ、あれ
GUMI:さすが双子、息ぴったりですね
御前:お似合いのカップルじゃのぉ!
RIN:もう!
LEN:ちょ!
全員:ははは!
今度はそこの全員が、笑い声に包まれた。
ルカ:JIMさんも帰還ね。Good Job !.
JIM:Thanks !.
海斗:最後はGUMI君、GAKU君、MEIKO君だけど、正式に“ライフウェアユーザー”になってくれるかい?
GUMI:勿論です。いろいろあったけど、基本的に楽しい所だったし
GAKU:なんと言っても、北海道にこだわった食べ物、飲み物が気に入った!
MEIKO:ああ、酒、美味しかったね!
海斗:私も北海道育ちなんだよ。食べ物にはうるさいよぉ
ルカ:では、3人のPCに“ライフウェア正規版フルセット”を入れておきます。それを起動すれば、各自のPCから自由に入って、こっちのKNC本社の装置から、いつでも元の世界に帰れるわ
GUMI:ありがとうございます
GAKU:楽しみだな
MEIKO:また旨い食べ物と飲み物と温泉を堪能するかね
海斗:では、KNC本社に戻るとしましょう。あ、今度はあの人力飛行機じゃないから。今はガーディアンのテトさんがいるから、ワープして、帰還装置でさっさと帰ろう、現実世界へ!
GUMI:はぁ、これでやっとこ帰れるわ
こうして、そこの全員が秘密基地を後にした・・・・。
<後日談>
(秘密基地・凍結した帰還装置の部屋)
ガリ・・・・ガリ・・・・・
誰かが曲がったナイフで氷を削っていた。
元レギオンメンバー3:はぁ・・・はぁ・・・・まだ5mm・・・・・・
元レギオンメンバー4:くっそーーー!!!!! 飲まず食わずでまだ5mmかよ!! ちくしょーーーー!!!!
元レギオンメンバー5:絶対戻ってやる・・・・絶対戻ってやる・・・・
しかし凍結した機械のパネルの注釈には、こう書かれてあった。
“プリマ博士の処理が無い場合、この装置で帰還すると、ここでの記憶を全て失います”
***
(KNC本社)
RIN:エリア内に元レギオンメンバー確認、追い返します!
プリマ博士:頼みます
LEN:レーザー発射!
ビーーーー!
元レギオンメンバー6:おわっちちちちちち!!!!
侵入者は早足で帰っていった。
海斗:百年早いわ!
***
(キノコネット・メイテイの街・闘技場)
元レギオンメンバー1:はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・・やっとこ街についた・・・
元レギオンメンバー2:負けが多くて金も底を突き、宿代とメシ代を削る毎日・・・
元レギオンメンバー7:この街のバトルでは絶対に勝たねーとな・・・
髭のリングアナウンサー:それでは試合を始めます! 赤コーナー!、勇者GUMI! GAKU! MEIKOチーム!
元レギオンメンバー1:な!!!!! なんだと!!!!!
髭のリングアナウンサー:続きまして、青コーナー! 邪悪の権化! 名前省略!
元レギオンメンバー2,7:な!!!!!
GUMI達は手を鳴らしていた。
バキ、ボキ、バキ、ボキ
MEIKO:久々ねぇ。頑張っているみたいねぇ~♪
GAKU:でも、ここらで一発、あのとき出来なかった“お仕置き”が必要だねぇ~♪
GUMI:覚悟はいい?
元レギオンメンバー全員:ひぃぃぃお許しをぉぉぉ
GUMI、GAKU、MEIKO:だ・め・♪
髭のリングアナウンサー:それでは試合を始めます! キノコファイト、レディーーーーーゴォ!!
GUMI:おりゃあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!
(了)
CAST
GUMI(勇気めぐみ) & メグロイドX:GUMI
GAKU(神威学歩) & 剣神ガクポ:神威がくぽ
妖精ミク & ライフウェアフォーラムの管理人 & ナレーター:初音ミク
MEIKO(咲音メイコ) & ぷりちーどーる・め~こ(め~こ人形):MEIKO
RIN:鏡音リン
LEN:鏡音レン
LUKA(巡音ルカ):巡音ルカ
JIM(巡音JIM):巡音JIM
ネル:亞北ネル
ハク:弱音ハク
テト:重音テト
社長(工藤海斗):KAITO
プリマ博士:Prima
レオン・レッド(ヒノカグツチ):LEON
ローラ・ブルー(セイリュウ):LOLA
アン・ピンク(ラクシュミ):Sweet・Ann
アル・イエロー:BIG・AL
ミリアム・ブラック:MIRIAM
ソニカ & ソニカロイドZ:SONiKA
レギオン(元レギオンメンバー)、髭のリングアナウンサー:エキストラの皆さん
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○ボーカロイド小説シリーズ第6作目の”スーパーヒーロー大集合! グミの大冒険!“シリーズの最終話です。
☆ちょっと変わった、RPG風冒険小説です!
○今回はGUMIを筆頭とした“ボカロ達”が、色々なヒーローに変身して戦います。
○最終決着です!