ホビー用小型ロボット「LBX」、それらはかつて危険とされていたが強化ダンボールの開発により、再び子供達の手に渡る
小さな箱の中でのみ戦うことを許された小さな戦士を人は、『ダンボール戦機』と呼んだ
そしてここはミソラタウン、そこの小さなホビーショップに向かってLBXを愛する一人の少年が走っていた
「やばい、遅刻だー!」
この絶賛爆走中な彼の名は「山野バン」
数ヶ月前イノベーターと呼ばれる組織の野望を阻止すべく戦った、LBXが大好きな13歳
今彼は友人をキタジマ模型店に呼び出したにも関わらず遅刻してしまった為、キタジマ模型店へ走っているという状況だ
「はぁはぁ・・・ごめん!遅れた!」
バンは店に着くなり息を切らせながら待たせていた人物に謝った
「もう、遅いわよバン」
バンに頬を膨らませながらそう言う少女は「川村アミ」
バンとはご近所さんでLBXの知識が豊富でバンと共にイノベーターと戦った友人である
「またLマガでも立ち読みしてたのか?」
アミに続いて笑いながらそう言う少年は「青島カズヤ」通称カズ
バンとアミの親友で不良っぽいところもあるが人付き合いは良く、彼もまたバン達と共にイノベーターと戦った
「いや、ちょっと完成に時間が掛かってさ。 ・・・あれ?店長達は?」
「店長は呼ばれたとかで今はいないわよ、沙希さんは知らないけど」
「で?見せたいものがあるっていうから来たけど一体なんなんだ?」
「へへっ、それは・・・これさ!」
そう言って鞄から一つのLBXを取り出す
「これって!?」
「新しいLBX!?」
その見たことのないLBXにアミとカズは驚く
そのLBXは青とオレンジのカラーリングで歴戦の騎士のようなボディをしており、その手に持つ武器は光り輝いていた
「あぁ、父さんが新しく作ったオーディーンの後継機、『イプシロン』だ!」
「イプシロン・・・」
「すげぇ、カッケェじゃん!」
二人がイプシロンに感動しているのを見てバンは嬉しげにする
「でも、オーディーンはどうしたの?あんなに使い込んでたのに」
「オーディーンは父さんがまた新しいLBXを作るのに参考にしたいから借りたいって、それにイプシロンも使ってみたいんだ」
「へぇ、それじゃあ早速バトルしようぜ! どっちとバトルする?」
「・・・いや、バトルの相手はもう決めてるんだ」
そう言ったバンにアミとカズは顔を合わせる
「決めてある・・・って誰に?」
「それは・・・」
「僕だ」
その声に振り返る三人、そこにはバンが呼んだもう一人の少年がいた
「ジン!」
「久しぶりだね、バンくん」
彼は「海道ジン」
かつて敵として戦うもお互いを認め合い、自分の意思でバン達とイノベーターと戦ったバンの最大のライバルである
イノベーターとの戦いの後バン達とは別れていたがバンから連絡を受けミソラタウンに戻ってきたのだ
「ってことはイプシロンの最初の相手はジンなのね」
「ちぇ、俺もバトルしたかったのに」
「も、もちろん、二人ともバトルするよ」
「冗談だよ、俺もバンとジンの久しぶりのバトル見たいし」
「カズ・・・」
「そういうことなら早く始めようか、バンくん」
ジンは自分のLBX、『ゼノン』を取り出してそう言った
「あぁ、行くぞ!ジン!」
二人は店の真ん中にある強化ダンボールで出来たジオラマにLBXを入れる
「「バトルスタート!」」
そして二人のLBXが激突した
「やるな、ジン」
「バンくんこそ、初めて使うLBXをもう使いこなすとは、流石だよ」
バトルが始まってから数分が経っていた、激しい激突の末二人のLBXのライフはお互いあと僅かになっていた
「やっぱこの二人のバトルはすげぇな」
「えぇ、アルテミスの時とは大違い」
バンとジンのバトルを見ていたアミとカズはレベルの高さに圧倒されていた
「だが、そろそろ決めるぞ!」
「あぁ、これで終わりだ!!」
「「必殺ファンクション!!」」
『アタックファンクション 超プラズマバースト』
『アタックファンクション Ωエクスプロージョン』
二人のCCMから電子音声が流れ、それぞれのLBXが必殺ファンクションの体勢に入る
「いっけぇ!!」
「はああ!!」
そして二つの必殺ファンクションがぶつかり合う
するとイプシロンとゼノンのぶつかり合う武器が光りだした
「え!?」
「なに!?」
店の中が光に包まれる、そして光が止むと
「・・・バン、ジン?」
そこにはバンとジンの姿はなかった
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イノベーターとの戦いから数ヶ月、山野バンはライバル海道ジンと新しいLBXでバトルしていた。だが必殺ファンクションがぶつかり合ったときに発生した光に包まれ気が付くとなんとそこは異世界だった!異世界フロニャルドでバン達を待つ運命とは!?
この物語はダンボール戦機のエンディング後からダンボール戦機Wの間の話です