No.395407

第二十四話 修羅場……なのか?

男の娘……第三の性別……興味深い……

2012-03-20 22:49:33 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:3214   閲覧ユーザー数:3057

アニスサイド

 

 

「ニートの分際で!」

 

 

「何よ、そっちだって変態の癖して!」

 

 

「変態とは何ですか!私は純粋に愛しているんです、アニス君を」

 

 

「あら、どの口が。悪魔界では手癖が悪いと評判のザゼルで通ってるのに……」

 

 

「それはあらぬ誤解です!」

 

 

ギュムッ!

 

 

「うわぁ!?」

 

 

「私はアニス君を愛しています!アニス君一筋です!」

 

 

「あらあら、でもアニス君は、貴女みたいな貧乳よりも、私みたいな胸の方が好きに決まっているわ」

 

 

ギュムッ……!

 

 

「ちょっとぉ!?」

 

 

 

あ、どうも……ただいま修羅場の真っただ中に居るアニスです。

切実に言います、誰か助けてください……そもそも俺は誰の物でもありません。

むしろ俺の所有物俺なので、俺に許可を取ってください。

そして俺は美乳はです。

 

 

さて、みんなにはどうしてこうなったのか話さないといけないね。

まぁ……回想に入ろうじゃないか。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「さて、イシュタルさん呼んで、後何回儀式をすればいいのか聞かなくちゃ」

 

 

昨日思っていた疑問を効くために、契約したてのイシュタルさんを呼ぼうと思います。

まぁ、あの人ニート生活してるとか言ってたし、呼び出しても大丈夫だろう。

でも、ザゼルさんは……まぁ、良いか。

 

 

「使い魔召喚、イシュタル!」

 

 

何か最近、魔力を他の所で感知するんだけどさ。

もしかしなくてもジュエルシードの反応?

たぶんそれしかないよね。

 

 

そう思いながら、俺はイシュタルを召喚する。

ザゼルさんの時とは違い、少し小さめの魔方陣が展開された。

 

 

そして、発行が収まると、視界が開けてくる。

俺はそこで、見てはいけない物を見た気がした……。

 

 

「おっ、よっしゃ。紅玉ktkr……あっ」

 

 

「………すみません、取り込み中でしたか……」

 

 

イシュタルは何故かソファーに座りながらモンハンをやっていた……。

えっと……マジでニート生活してたんだこの人……。

 

 

「……あ、どうぞお続けください……」

 

 

「その優しさが妙に痛いから止めて!?」

 

 

「いえいえ、妙なではありませんので気にしないでください。ただ、これが元女神か、落ちた物だと思っているだけなので気にしないでください」

 

 

「二回も気にしないでって言われた……orz」

 

 

それは貴女のせいなので、特に言葉も掛けないぞコノヤロー。

つか、何で神はこんな人を女神にしたんだろうか。

仕事はしないし、他の世界に遊びに行くし、堕天するし、いつの間にか悪魔になってるし。

……あぁ、顔か、なるほどなるほど。ホント、神は節操無しですね……ド変態。

 

 

「うぅ~……小さい子に虐められた~……」

 

 

「あの……マジ泣きしないでくれます?ニートさん」

 

 

「ニートって言わないで!せめて自宅警備員って言ってくれないかしら!」

 

 

「……契約破棄しちゃいましょう……」

 

 

「いやぁ止めて!?やっと手に職付いたのに、一日で解雇ってあんまりよぉぉぉぉ!!」

 

 

………何なんだこの悪魔……もとい元女神さんは。

あぁ、もう虫を見るような目で見た方が良いのかもしれませんねこれは。

だってちょうど良いでしょ?

 

 

「はぁ、分かりました。こちらがいきなり呼んだのが悪かったのですから、別に契約は気なんてしませんので安心してさい」

 

 

「ホント!?やったぁ!それで、何で私を呼んだのかしら?星を一つ壊してほしいって願いなら今すぐにでも!」

 

 

「いやっ、やらなくて良いから……。それより聞きたいことがあったんだ」

 

 

「?聞きたい事?何です?」

 

 

「実は、儀式って後何回で終わるのかな~って思って……イシュタルさんに聞こうかなって思いまして」

 

 

「あぁ、その事……。そうねぇ、悪魔の加護を取り払う為の儀式だしぃ~。ん~……多くて後七回、少なくて五回かな」

 

 

まだそんなにあるのか……。

そして、最低でも後五人の悪魔が使い魔に……多いなおい……。

 

 

「用はそれだけかしら?」

 

 

「あ、はい……すいません……お忙しい中お呼びしてしまいまして……」

 

 

「それは私に対する挑発と取っても良いのかしら?アニス君……」

 

 

あ、ヤバッ……調子に乗り過ぎちゃった……。

 

 

「良いでしょう……そまで言うなら……私にも考えがあります」

 

 

「な、何でしょう……」

 

 

「……貴方を襲います……勿論、辱めると言う意味でですけど……」

 

 

えっ……ちょっ…それはいわゆる逆レイプと言うものでは……。

もしくは……いえ、なんでもありません。

 

 

「私、昨日から思ってたんです。「この子は良い声で鳴いてくれそう……」って」

 

 

うわぁ、この人ドSさんだぁ!?

しかも、九歳の子に何言ってんだこの人!?

 

 

「……冗談ですよね?」

 

 

「……私が冗談を言うとでも?」

 

 

「……あうあう、今から俺、襲われちゃうのですか?みぃ、痛いのは嫌々なのです……」

 

 

「……誘いの言葉としか聞こえないのですが?」

 

 

なにぃ!?

俺の渾身の梨花の真似で切り抜けよう作戦が通じないだと!?

くそ、ここは黒梨花で行くべきだったか!?

 

 

「おトイレは済ませましたか?神様にお祈りは?部屋の隅でガタガタ命乞いする心の準備はオーケー?」

 

 

いや、殺しちゃ駄目でしょ!?

仮にも俺、貴女のマスターなんですから!?

 

 

「それじゃあ……行きますよ♪」

 

 

「ちょっ!?ヤバいッ!?使い魔召喚!ザゼル!」

 

 

俺はもうなりふり構っては居られなかった。

仕方がないのでザゼルさんを召喚する事にした。

 

 

「ハァーイ!アニス君のアイドル、ザゼルさんですよー!って……あれ?」

 

 

……ザゼルさん、痛いですってその台詞。

余りに痛すぎて、イシュタル固まりましたよ?

 

 

「……久しぶりね、イシュタル」

 

 

「……えぇ、そうね。ザゼル……まさか、貴女もこの子の使い魔になっているとは……」

 

 

「貴女の方こそ、私と同じ人と契約していたとは……いやはや、気づきませんでしたよ。それで、何をしようとしてるのですか?私の物に手を出そうとは……流石、堕天した女神は違いますね。ニートさん?」

 

 

「はっ、変態が良く吠えるわね。そんなに今の主が大事?あはは、笑っちゃうわ。性癖がおかしい貴女には言われたくないわね、変態さん?」

 

 

そう言いあい、二人は睨み合う。

えっと……これって修羅場?修羅場だよね?

 

 

そして、冒頭に戻ります。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

「ちょっ!?いたたたたた!?痛いよ二人とも!?二人の力を考えて!俺死んじゃうから!」

 

 

「あ、すいませんアニス君……」

 

 

そう言って、ザゼルさんは離してくれたのだが。

 

 

「どうやら、私の勝ちの様ですね」

 

 

何故かイシュタルだけは離してくれなかった。

あぁ、胸の感触が嫌に腕に着く……はぁ、助けてほしい。

 

 

「何が貴女の勝ちなんですか!?どう見たって、引いた私に勝ちでしょう!」

 

 

「はん、それは言い訳に過ぎないでしょ?それに、先に引いた方が勝ちなんていつ言ったかしら?」

 

 

「ずっと腕を組んでいた方の勝ちとも言っていないじゃないですか!」

 

 

「あらあら、そんな信憑性ない事を言うのかしら貴女は。それだから変態なのよ、貴女は」

 

 

「えぇい!さっきから変態変態って!私を一体何だと思っているんですか!」

 

 

「変態」

 

 

「ムキーーーー!」

 

 

ザゼルさんは足をドンドンしながら怒りのボルテージを上げる。

あぁ、そんなにどんどんしたら、あのお方が……。

 

 

ガチャッ!

 

 

「さっきからうるせぇんだよ!!いい加減にしないと消すぞ!!」

 

 

ドゴッドゴッ!!

 

 

「「っ……たぁい!?」」

 

 

ほら、来ちゃった……アンクが……。

しかもかなり虫の居所が悪いみたいだ。

 

 

「な、何するんですか……アンクさん……」

 

 

「そうよ~、何するのよ~」

 

 

「……良いか……てめぇらのせいで俺がどんだけイライラしてるか分かってんのか!今すぐにでもここで捻り潰して晒すぞ!と言うかアニス!もうこいつらと契約は破棄しろ!」

 

 

「「なっ!」」

 

 

「……その方が……良さげだね……」

 

 

「「すみませんでしたぁ!!」」

 

 

「うわぁっ!はやっ!?」

 

 

土下座の最高位、ジャンピング土下座を綺麗に決める悪魔が二人、完成しました。

すげぇ、アンクと契約破棄と言う魔法の言葉……使えるなこれ。

 

 

「ふん、お前らはもう帰れ。良い迷惑だ」

 

 

「「……はい……」」

 

 

二人はショボンとしながら元の世界に帰って行った。

……えっと、もしかして今回はこれがオチ?

 

 

……終われ……。


 
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