No.393747

とある【正義】を持っているヒーロー 第26話

作者さん

にじファンより
詳しくはプロローグ1作品説明にて

2012-03-18 13:04:38 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:580   閲覧ユーザー数:575

【午後の授業】

 

    「はぁ、はぁ……お前らは連携重視で……そっちはスタミナを……」

    「ど、どうしたんですか?ぼろぼろですよ?」

    「気にするな……」

 

覚は走り回りすぎてへとへとである……

刹那はそこにいるのだが……

授業中に中断などはできない。

 

    「という事で練習しろ……はぅ」

    「覚先生〜!」

 

覚はつかれて倒れてしまった。

 

 

【放課後 中等部 保健室】

 

 

     「……はっ!」

     「目ぇさめた兄ぃ?」

     「こ、木乃香?」

 

覚が気がつくと目の前には木乃香がいた。

 

     「練習指示の後に気ぃうしなって倒れとったんよ」

     「それでみんながここまで連れてきてくれたのか……」

     「そうなんよ」

     「今まで一緒にいてくれたのか?」

     「うん。心配やったから」

     「木乃香……」

     「兄ぃ……」

 

なにやらいい雰囲気のような感じになった瞬間。

 

[ガラッ]

 

     「先生はもう気がついたですか?」

    「「!」」

 

突然のごとく夕映が現れた。

いい雰囲気は崩れた。

 

     「どうやら気がついてたようですね」

    「あ、ああ」

    「あ、兄ぃ!ウチは用事があるから!」

    「あ、ああ」

 

そして木乃香は保健室を去った。

確実に恥ずかしくなったからである。

 

    「……はっ、で、夕映は何の用事なんだ?」

    「例の話がうまく進んでるんです」

    「ああ、図書館島探検に坊主を同伴させる作戦ね」

 

以前ののどかとネギの恋愛大作戦の内容である。

 

    「一度はのどかが恥ずかしがり失敗しかけたのですが……」

    「そうか、ハルナがやりすぎで失敗しかけてないだろうな……」

    「あ〜そんなこともないこともないです」

    「わかりがたい返答だな……」

 

夕映の目は覚のほうを向いていない。

 

    「あまり気にしないでください」

    「わぁった……今何時だ?」

    「5時50分ぐらいですが……」

    「もうそんな時間か……」

 

刹那を探しても学園内にはいないかもしれない。

というわけで今回の捜索は中止とすることにした。

 

    「そだ、夕映、お前は好きな奴とかいねぇの?」

    「な、何ですか突然!」

    「いや、少し気になっただけさ。今回の作戦のことを考えて、ふとな」

    「そ、そうですか……」

    「……(まさか、な……)俺寮に帰るわ。疲れてるみたいだしな」

 

そして覚は夕映に別れの言葉を告げ、寮に帰った。

今日は仕事を休んで寝ることにした。

帰る覚。そんな覚の後ろ姿を夕映はじっと見ていた。

 

 

【次の日 中等部 ホール】

 

    「今日こそは刹那を……」

    「あ、覚先生ー!」

    「ん?」

 

和美が覚のところに向かって走ってきた。

 

    「フェスティバルの競技なんだけどさ〜百人組み手とツチノコの捕獲に決まったって本当?」

    「どこからの情報だよそれ。まだ種目は正式に発表されてねぇよ……」

    「何だ噂か、残念」

    「どうしてそういう話を信用するのかわからんのだが……」

   

なぜそのようがうわさが流れるのか。

覚は不思議でならない。

 

 

【3−A 休み時間】

 

    「…」

    「どうしたでござるか?」

 

裕奈、アキラ、楓の三人とのんびりとしている覚は

少し顔をしかめずらにしていたので楓は心配した。

 

    「この頃おかしいなぁって思って……」

    「おかしい?」

    「変な噂が流れるしみんなの記憶がこんからがるしなぁ」

    「そうですね……」

    「どうも何かあると思うんだ」

    「何かとは何ですか?」

    「!……なんだ、夕映か」

 

突然話しかけられたので覚は驚いた。

それを見て夕映は少し驚きながら話し続ける。

 

    「ここは3‐Aですから私がいても不思議ではないですよ」

    「いきなり出てくるからだよ……」

    「それもそうですね」

    「とにもかくにもだ、事件のにおいがするんだけどなぁ……」

 

 

何がなんだかわからん……

 

 

次回に続く


 
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