黄金の光で編まれた、剣の刀身を一振りする。
それだけで、血の臭いが我を支配する。
それだけで、血の臭いが私に付いて纏う。
人々の、そして精霊達の断末魔がこの耳に心地よい。
人々の、そして精霊達の断末魔がこの魂を抉る。
『鉄壁の金水晶』フォルティ・デア・ヴェルヴァ
そしてその使い手たる神官にして召喚士イクス……
我がセクレタル・ヴェーアの前には他愛もなかった。
私のセクレタル・ヴェーアの前に容易く屈してしまった。
この世界に最後まで残った『八剣聖』が一ローバルト、そして『聖剣』ヴィアーナ
ローバルトに断末魔をあげさせる事には成功したが、
故に興味がないからその使い手アスティア・ローラ・ポルテは見逃した。
またヴィアーナを折ることは叶わなかったが、
故に脅威を感じたからその使い手たるマレシアの命を刈り取った。
ローバルトは折れて使い物にならなくなったが、
それ故かその使い手たるアスティア・ローラ・ポルテは健在だった。
またヴィアーナは折られることなく泰然として其処にあったが
それ故かその使い手たるマレシアの命は風前の灯火だった。
最早ラクレスという世界は死へのカウントダウンへと突入していた。
さあ、今度はもう一つの世界アーシアも、同じ命運を辿って貰おうか?
ああ、今度こそもう一つの世界アーシアを、誰か救ってはくれないか?
誰にも我の邪魔はさせない。
誰か頼む、私を止めてくれ。
二つの世界で、この我が最後の唯一無二の絶対者となるその日まで───
二つの世界で、この私によって破滅の葬送曲が奏でられるその前に───
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えー、現在イベントでCD-ROM無料頒布中・自サイトにてフリーでDL可能な『女神の大地-prelude-』Win版Ver.1.1に収録の『1999』にてサルファが自称してますが、彼女がラクレス・サーガ第三部に相当する『女神の大地』のprelude開始時点から既に【起源者(オルタナーテ)】であるのは正解。なのですが、結論から言うと【真のアーシア】或いは【起源者】とはサルファが言うような唯一無二の存在ではなく、ある特殊な能力と特性とを持った者達の総称なのです。第一、唯一神信仰という概念自体のないラクレスにおいては、「全能者」という存在自体があり得ないものとされてますし…。
また、この本文中においてサルファが【起源者】である由縁がしれっと明かされていたりしてますが、お気づきの方はいらっしゃいますでしょうか?