No.392160 灰色の立派な魔法使い(マギステル・マギ) 第二夜 時を越えた破壊者 後編銀ユリヤさん 2012-03-15 22:34:14 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:3135 閲覧ユーザー数:3074 |
僕が向かった先には長い剣を持ち黒髪を片方で結び、人とは思えない異形と戦っている一人の少女だった。
キュイ―ン
「(アクマ!…でも人の魂が無い。と言う事はアクマじゃない?だけど何だあの周りのオーラは!?)」
左目が発動し異形達をアクマかどうか判断する。だが左目にはアクマに取り込まれた魂が見えない。その代わりに異形達の周りに謎のオーラが漂っていた。
その様子を見ていたら、少女が剣の先から衝撃波のようなものを放った。それが、多くのアクマと思われる異形達を消していった。
「!!…今のはイノセンスの力!やっぱり彼女はエクソシストなのか!?」
今の一撃でも異形達は多かった。その時だった、少女が足を滑らせ後ろに転んでしまった。
「あっ(いけない、このままじゃ)」
そう思った瞬間僕は走り出した。彼女を助けないと、そんな思いが僕を駆り発たせた。だが問題があった、いくら左腕が直っているとはいえ一度破壊されてしまったイノセンス。もう一度発動できるかどうか自信が無かった。そう思っていると1番前にいた異形が少女に向かって棍棒のような物を振り上げていた。
もう一か八かだった。僕は彼女を助ける為に左腕を掲げイノセンスの力を使うための言葉を、思いを込めて発した。
「(頼む力を貸してくれ)イノセンス・・・発動!!」
その言葉と共に僕の左腕は形を変え、銀色の強靭な、対アクマ兵器へと姿を変えた。
(!!…出来た。よし、これで)
僕はイノセンスが発動した事に喜んだ、よかった。僕はまだこの力で戦えるコレでまた大切な人達を守れる、それと同時に今は彼女を守るという覚悟を決めて異形達に向かっていった。そして彼女から遠ざけるために腕を伸ばし大きく振り払う。
『『『『『うわぁーーー』』』』』
『うおぉっ、なっなんや』
異形達が人語を話せる事には少し驚いた。でもレベル2も喋っていたからあまり気にしなかった。僕は少女と異形達も間に立ち塞がり、左腕を構え異形達をにらんだ。よく見ると異形達は日本に古くから伝わる『鬼』と呼ばれる者に酷似している事に気がついた。その中で1番前に居た鬼が喋り掛けてきた。
『おっお前、何もんや!』
雰囲気からしてコイツがリーダー格のようだ。何者と言われても、彼女の知り合いでもないしこの服とこの腕を見てもエクソシストとは思ってないみたいだし。僕はこの状況の中で1番相応しい?と思う言葉を見つけ出し左腕を構えなおして、
「…あなたたちの敵です。……悪いですけど破壊させていただきます」
そして僕は左腕を鬼たちに向かって切りつけた。前の3体はジャンプして避けられたが、後ろの15体ほどに当たった。だか変に思った。15体とも手ごたえはあったがアクマのように爆発もしなければ、血も出さなっかった。
でも気にしている暇は無かった、すぐに体制を整えた鬼達が迫ってきたいくら倒してもきりが無い。
僕は次で決めるため間合いを取り、イノセンスに力を込め振りかざした。
「コレで決める!
鬼たちの体に一つの十字架が刻まれ、声も出ずにまるで霧のように消えていった。
後には薙倒された木と夜の森の静寂だけが残った。
「(やっぱり変な感覚だ…シンクロが落ちてる?)…あ、そうだ!」
イノセンスを戻してから、倒れている少女へと向かった。そして手を差し伸べる。
「だいじょうぶですか?…それと聞きたい事が チャキ …へ?」
声を掛けたら行き成り剣を向けられた。
そう言えばバカンダの六幻に似た形してるなぁ~こっちの方が長いけど………
「動かないでください…少しでも動いたら…首と体が離れますよ……」
…前途多難です(涙)
Tweet |
|
|
1
|
2
|
追加するフォルダを選択
後編だけど二夜です