~???~
あれ?ここは……何処だ?
暗い……暗い、闇の中……でも……怖くは無い……とても安心する……。
まるで、母親に抱きあげられて、抱きしめられているかのように……安心する……。
だが、その暖かさが、すぐになくなった……。
「もう少しよ!頑張って!!」
「んぅ~ん!!はぁはぁ……!」
「頑張れ!もう少しだ!!もう少しで生まれるぞ!」
何かが聞こえる……誰か新しい生が、目の前で生まれ出時みたいに……切羽詰まっていた……。
そして、この体が動く間隔……。
「んぅ~ん!!」
「頑張れ!頑張るんだ!!」
「んぅ~ん!あぁぁぁ!!」
「……オギャア!オギャア!(うぉっ、眩しっ!)」
俺はいきなりの光にびっくりし、目を閉じ……って、あれ?何も見えない……。
既に目を閉じている状態なのか?
「産まれたぞ!とうとう産まれた!」
「えぇ!貴方!」
「オギャアオギャア!(俺、まさか最初から!?リスタート!?)」
とにかく……俺は産まれてしまったらしい……。
~それから三年後~
……ふぅ、まさか、あんな羞恥プレイがあったとわな……。
あ、どうも……どうやらキンクリしてしまったようだね……ここはすでに三年後の世界……。
早いね……この三年間はとても恥ずかしかったっと言えよう。
あぁ、言い忘れていたね、俺の名は……あぁ、転生前の名は忘れてしまったんでね、何て言ったら良いか……そう、今の名前は……アニス・クロイツベル……そう、俺の名前は厨二になってしまったんだ……。
「アニス~!どこに居るの~!」
「あっ、お母さん!こっちやこっち!!」
前方に、俺を捜してるお母さんを呼ぶ。
お母さんの名前は、アリス・クロイツベル……うむ……何処かの某幻想郷のアリスさんみたいな人だ……。
「もう、勝手に居なくなっちゃ駄目っていつも言ってるでしょ?」
「えへへ、ごめんなさーい。でもでも!アンクが居るからだいじょーぶ!ね!アンク!」
「あぁ、そうだな。大丈夫だ、俺がしっかり見ていた」
「アンク!もぅ、しっかり見てる位なら、ちゃんと注意しなくちゃ駄目よ!」
「ふん……」
アンク……そう、彼はアンク……下の名は無い……。
彼がどう言う経緯で今ここに居るのかって?……何かね、この人、俺と同じ神様に会って、使命を受けたらしいんだ。
俺のパートナーになれって言う……まぁ、その対価に神様がアンクに人間の体とコアを全部(タカ・コア三枚クジャク・コア三枚コンドル・コア三枚)をくれてやったらしい……。
神様、アンクも強くって事、覚えていたんだね!
で、どうやってここに来たか?だよね?
アンクは……そうだね……神様に送られてから、何かこの家で働きたいと言ったらしい……。
何でも俺の家は金持ちらしく……それで、俺が産まれたから専属の執事兼ボディーガードを欲していたらしい。
それを利用して、アンクは俺の専属の執事兼ボディーガード!
最初は乗り気じゃなかったらしい……いきなり神とやらに会って、俺のパートナーになれとか言われて……まぁ、アンクのキャラじゃないしね。
でも、そこは神様……どうやらアンクに五感の他に、情も入れていくれたらしい……。
だから、俺の執事をしている内に、情が移り、今では仲良しこよし!ってわけ。
因みに、俺が転生者だって事はアンクは知ってる。
「それより、ここで何していたの?」
「アンクと遊んでた!」
「そう……もぅ、アニスはアンクにすごく懐いてるわねぇ。羨ましいわぁ~」
「当然だ、産まれてからすぐに一緒で、付っきりだったんだ。それで懐かないんだったら俺が困る」
「あらあら、アンクも言うようになったわね~。それじゃ、おやつにしましょうか!」
「やった~!!」
「今日はクッキーを焼いてみたの!」
「……何……だと……」
「……おい……逃げるぞアニス」
アンクの声で我に返り、俺はアンクと共に逃げる。
ヤバい!やばいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバイ!母さんの料理は駄目なんだ!
核以上に危険なんだ!やばいやばい!まだ死にたくなぁぁぁぁい!!
「あ、何で逃げるのよっ!?アンクも!」
……だって……お母さんの料理は、洒落にならない位……まずいんですもん……ねぇ。
一回、神様に再び顔見せに飛んで行ったんだ……魂が……。
こんなのが、今の俺の日常!
あ、あともう一つ……。
死にたがりは何とか自分で抑えれてますぜ……まぁ、アンクも居るから、そうそう首吊ろうとか、手首切ろうとか考えなくても良いんだけど。
時々、無意識に何だけど……剣とかで訓練してる時に、自分に切っ先を向けちゃう時があるんだ……。
一回は未遂、二回目はアンクが何とか防いでくれた。三回目は少し首に先が刺さった程度……。
やっぱあれだね、死がこびり付いて取れないや……。
お父さんやお母さんは、何かの病気なんじゃないかって思って、何回も検査をしてもらった。
でも結果は正常……でも、こんな俺でも気持ち悪がらずに接してくれてるから、頑張って抑えている。
「アニス~、今日も可愛いな~」
「えへへ~」
今の声の正体はお父さん……名は、クラウド・クロイツベル。
富豪息子だったらしく、家業を継いで、今に至るらしい……。
そして、親ばかだ……気持ち悪い位に親ばかだ……でも、嫌いじゃないわ!!
「今日もご苦労だったね、アンク君」
「アニスの専属の執事だからな、これ位は当たり前だ」
まぁ、やっぱアンク。雇い主に敬意を払おうとしないし、敬語も一切使わない。
だがお父さんはそこが気に入った!とかで、アンクを雇うことにしたらしい……。
「さて、皆もそろったし、夕飯にしましょうか!」
「じゃあ、俺はそこらの周囲を見ている」
そう言って、つかつかと移動し、他のメイドや執事達の所で立っている。
……こうして見ると、やっぱアンクって執事の中でかなり浮いてるな~。
「さ、頂きましょうか」
「「「この世の全ての食材に感謝を込めて、いただきます」」」
何故トリコ風の挨拶なのかって?
……まぁ、俺もそこには突っ込んだよ……何でっ?ってな……まぁ、気にしないことにしたよ
Tweet |
|
|
5
|
4
|
追加するフォルダを選択
続きです
キンクリは、話の飛び方的な意味です