No.390426

風が揺らした世界のカケラ

茅霞さん



ひな祭り、過ぎましたね。茅霞ですっ

最近、というか前からPCの画面が

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2012-03-12 00:19:12 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:501   閲覧ユーザー数:500

 

 

 

 

 

 

当たり前の毎日が嫌いだった。

 

いつも同じ日々の繰り返しで

だんだんと色褪せていく世界が

 

どうしようもなく味気なく、

どうしようもなく嫌いだった。

 

 

そんな時、

 

 

ほんの一瞬、

気まぐれで下を向いたら

 

小さな小さな花があった。

 

 

その花を見た瞬間、

 

 

ああ、こんな世界でも

捨てたもんじゃないな

 

なんて思えた自分がいた。

 

花があるのだって

本当は当たり前なのに

 

 

僕は忘れていたのだ

 

 

毎日の中のほんの少しの幸せを、

いつも通りの世界の美しさを、

 

僕は毎日を過ごすうちに

そんな当たり前の輝きを忘れ、

 

下を向かないことで強くなったと

毎日を同じと思うことで生きていると

 

そう思い、感じることで

世界の儚さを、自分の弱さを、

 

 

忘れたことにしていたんだ。

 

 

 

ほんの少し下を向くだけで

いとも簡単に思い出せるのに

 

自分は強いんだと驕り、

忙しいと言い訳をして、

 

足元にすらある、

世界のカケラに気づかない。

 

 

けれども僕らは思い出す。

 

本当は毎日がとても儚く、輝いていて、

世界はこんなにも美しいんだと。

 

 

この思いが、感情が、

これからの世界にも伝わるように

 

そっと、花を撫でる。

 

 

ほんの少し、

世界が綺麗だと主張できるように

 

全ての人が毎日の大切さを

ずっとずっと忘れないように、

 

世界だって捨てたもんじゃない

 

なんて思い、感じ、

そしていつもの日々を

 

嫌いから、

好きに、

 

当たり前から、

価値のある尊い日々にできるように

 

 

 

風が揺らした世界のカケラ

(価値のある尊い日々を忘れずに)

 

 

 

 

 


 
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