ここはとある通学路。
九段下久遠、ジャネット・エマソン、デイジー・ハインツの三人が授業を終え帰途についていた。
「でさでさっ、ジャネットもクオンも昨日のニュース見た!?」
「見た見た。アレだよね、えーっと、トリップ…フラッパーズだっけ?」
「何言ってるの。トリッカーズだよ…」
「そうそうそうトリッカーズ!今日もカッコよかったよねー!!」
「すごいなー憧れちゃうなー」
と、うきうきした様子で話すジャネットとデイジー。
しかしその話を聞いていたクオンは深いため息をついたのであった。
「はあ…確かに一般市民から見ればかっこいいかもしれないけどさ」
「何言ってるの?クオンちゃんもトリッカーズは見たことあるでしょ?」
「見たことあるっていうか、嫌ってほど見てるよ」
なんでこの話題にクオンがいい顔をしないのか、不思議そうに見つめるデイジー。
しかし数秒の間をおいて、ジャネットが思い出したように言った。
「あ、そうか!クオンちゃんは警官なんだもんね」
「そ。だってあいつら窃盗犯じゃん。おまけに捕まえようとしてもあと一歩ってトコで逃げちゃうしさ」
「でも、トリッカーズが盗むものって言ったらあくどい手段で市民から奪われたものだったりするでしょ?それを返してあげようって言うんだから、見逃してあげてもいいんじゃない?」
「あーのーさ、だからといってああいうやり方が許されると思ってるの?少しは追いかけてるこっちの身にも…」
と、ふいにクオンの耳に内蔵されている通信機から着信音が響いた。
「はい、クオンですけどー。…はい、あ、フィー姉ちゃん?…え!?なんだって!?トリッカーズが出た!?…うん、すぐ行く」
突然の通信にぽかんとしているジャネットとデイジーに、クオンは真剣な眼差しを向けつつ言った。
「…ごめん、出動要請入っちゃった」
「出動要請!?」
「あー、警官だもんね。で、どんな事件なの?」
空気を読まないデイジーの質問に対し、クオンは思い切り声を張り上げて怒鳴りつけるように言った。
「だーかーら!トリッカーズだよっ!トリッカーズが出たの!!…ったく、ボクは現場に行くから先帰ってて!!」
「「は、ハイ…!」」
嗚呼、またしても事件が発生してしまった。これでは恋するヒマもない!?
がんばれクオン!めげるなクオン!!天はキミを見放さない…ハズ?
Tweet |
|
|
3
|
3
|
追加するフォルダを選択
どうやらトリッカーズが出現したようです。
さぁ、クオンちゃん出動だ!!
出演:
クオン(http://www.tinami.com/view/372605 )
続きを表示