No.382632

そらのおとしものスペシャル かぐや姫(TAKE2)+女神戦隊エンジェンジャー

BLACKさん

今回は「劇場版そらのおとしもの 時計じかけの哀天使」のDVDなどが発売された記念+BLACK作品300作品目の投稿記念で二本立てです。


今回の関連作品

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2012-02-24 18:34:44 投稿 / 全14ページ    総閲覧数:1184   閲覧ユーザー数:1159

 

 

作者「え~と、とうとう『劇場版そらのおとしもの 機械じかけの哀天使(エンジェロイド)』のDVDとBDが発売されました!」

智樹「それ俺が言うべき台詞だろ!」

イカロス「まあまあ、マスター…」

ニンフ「けど、発売されたからってどうしたのよ?」

作者「記念に一本投稿するということだ」

アストレア「あれ? この間、投稿しなかったっけ? 寒いネタで…」

作者「ああ、投稿したさ。けど、せっかくの記念だ。投稿しない手はない」

カオス「そうなの?」

日和「さあ?」

作者「それにさっき確認したら、今回ので300作品目の投稿になる。ある意味いい記念だ。映画記念と300作品記念。

とりあえず今回の話は豪華二本立てで、二本目は俺の作品で最近ほとんど活躍の場がない日和がメインの話だ。

映画の主要人物だしな」

日和「ありがとうございます」

作者「礼を言われるほどじゃない」

ニンフ「どうせあんたが書きたいから書いただけでしょ」

作者「その通り。前にネタバレで言ってるけど、劇場版では特撮ヒーローものをよく歌っていた『宮内タカユキ』さんがある歌を歌ってるんだよな。

そんでもって最近になって某動画サイトで公式配信されている特撮『特警ウインスペクター』、それの主題歌も『宮内タカユキ』さんが歌ってる。

先週の配信の話だけど、その話と歌ってる人の影響で作ったのが今回投稿する話だ。

それで話の内容に合わせて俺が前に投稿したスーパー戦隊系『女神戦隊エンジェンジャー』の話でやる」

イカロス「あれですか。マスターが怪人の…」

作者「だって一番怪人にしやすいもん。

とまあそんな前書きおまけはともかく、かなり久々の『女神戦隊エンジェンジャー』いくぜ!

けどその前に投稿する話があるぜ」

アストレア「何を?」

作者「『ウインスペクター』と同じメタルヒーローシリーズの影響で作る話をまずは投稿してやるぜ!」

カオス「二つ投稿して大丈夫なの?」

作者「最初のは結構短いうえに本番は『女神戦隊エンジェンジャー』だからな。

とりあえず最初の投稿に行くぜ!」

 

 

 

 

 

 

 

そらのおとしものでかぐや姫

 

 

 

 

昔々、ある山に智樹爺さんとそはら婆さんが住んでいました。

なんで智樹が爺さんでそはらが婆さんかって?

そりゃ、普通にかぐや姫とかがお爺さんとお婆さんに拾われたから、設定的にさ。

ある日智樹爺さんが竹を取りに山奥へと行く。

すると一つの竹が光輝いていました。

 

「なんだこりゃ?」

 

智樹は危ないものと思い、その竹を避けようとしました。

しかしそれでは話が始まらないので無理矢理光る竹が割れました。

 

「どっしぇえええええええ!!?」

 

智樹は突然光る竹が割れたので驚きました。

するとその光る竹から羽の生えた少女が現れました。

 

「お、女の子!?」

 

智樹は仕方ないのでその女の子を自分の家に連れて帰りました。

 

「ただいま~」

「おかえり~、智…ちゃ……」

 

そはらは智樹の背中に女の子がいることに気づきました。

 

「智ちゃん、その子は?」

「ええっとだな……竹が光ってて、その竹から突然……」

 

智樹は一生懸命その時の状況を教えようとしますが、そはらは既にチョップ体勢だった。

 

「あの…そはらさん……」

「智ちゃんのエッチーーーーーーーー!!」

「げふっ!」

 

智樹はそはらの殺人チョップをくらいました。

 

 

それからそはらは目を覚ました少女の話も聞いて智樹の話が事実だと分かりました。

 

「それであなた、名前は?」

「イカロスです」

「なんであんな竹の中に居たんだ?」

「分かりません」

「それじゃあどこから来たのかも分からないの?」

「はい…」

 

二人はイカロスが記憶喪失なのに困り果てる。

 

「どうする智ちゃん?」

「どうするってたどうしようもないだろ。

だからと言ってこのまま帰すっても帰る場所も分からないし…。

とりあえず家に置いておくか」

「そうだよね」

「よろしくお願いします」

 

こうしてイカロスは二人の元に置いておくことになった。

それから瞬く間にイカロスが智樹とそはらの元に住んでいることは山里の方にも届いた。

イカロスのその美貌に惚れ、とある男がやって来た。

鳳凰院キング義経と言う男であった。

 

「お願いです、イカロスさんとお付き合いさせてください!」

「ダメだ!」

 

智樹は義経のお誘いを断る。

 

「なんでお爺さんが断るんですか? 僕はイカロスさんに言ってるんですよ。イカロスさん、どうですか?」

「……」

 

イカロスは黙ったきりだった。

そしてイカロスはそはらに耳打ちする。

 

「何々? ……分かった」

「何だって? そはら」

「五月田根家に置いてあるスイカを持ってくればいいって」

「五月田根家の!?」

 

義経は驚く。

五月田根家とは山里にある家の中でも一番権力のある家であった。

 

「…分かりました」

 

義経は五月田根家に侵入しようと五月田根家の前にやって来た。

 

「さてとどうするか…」

 

正面突破、鳳凰院家の者としては正面突破こそ優雅なものであったが、相手は五月田根家となるとそう簡単には正面突破はさせてくれない。

 

「ならば仕方ない、裏から回るとしよう」

 

義経は五月田根家の裏口に回ろうとしたら…。

 

「何してるのかしら~」

 

そこに五月田根家の息女、美香子がやって来る。

 

「あなた、うちのスイカを狙ってるんでしょ~」

「な、何故それを!?」

「お約束♪」

 

美香子の手にはマシンガンが握られていた。

 

「じ、時代考証を無視しすぎでは……」

「関係ないわ~」

 

美香子は義経に向かって思いっきり銃を撃ちまくり、撃退するのだった。

 

 

「失敗しちゃったね」

「まあ失敗するだろうと思ったけどさ」

 

義経の失敗はすぐに智樹達の耳に入った。

 

「けれど、イカロス」

「はい」

「なんでお前、そのスイカ持ってるんだ?」

 

イカロスの持っているスイカ、それは五月田根家で栽培したスイカだった。

 

「はい、あの家にいた黒服の人達と戦って会長からもらいました」

「戦ったって…」

「色々あったんです」

 

二人は理由を聞かないことにした。

 

「それにしても今日は月が綺麗ですね」

「満月だな」

 

するとその満月から何かが智樹達の家に落ちてきた。

 

「うわああああ!!」

「な、何?」

 

そこにはイカロスとは別の羽を生やした女性が二人。

その二人は顔たちがほとんど同じでした。

 

「あ、あんた達は一体…」

「その空の女王(ウラヌス・クイーン)を連れ戻しに来たんだよ」

「黙ってな、地蟲(ダウナー)」

 

その女性達は智樹とそはらを無理矢理どける。

 

「あなた達は…」

「さっさと帰るよ、ウラヌス・クイーン」

「落し物は持ち主のところに帰らないとね……」

 

二人はとても冷酷そうな顔をしていた。

 

「よく言うな、侵略者のくせに!」

 

そこに一人の男がやって来る。

 

「何だ貴様!?」

「悪魔の集団、シナプスの手先め!」

「何故その名を知っている!?」

「貴様は一体……」

「ええい!」

 

女性の一人が腕についている砲撃砲でその男を撃つ。

男の所は爆発を起こすが、その爆発の中から先ほどの男とは思えない赤い鎧のような装着ヒーローのようなものを着ていた。

 

「宇宙刑事、シャ○バン!」

「いやいやいや秋山! いくらなんでもシャリ○ンはまんまでしょ!?」

「じゃあ名前チェンジで…」

「てかそれ自体やめろよ!」

「ええ~だってこれ書くきっかけシャ○バン見てだもん」

「いいからやめなさい!」

 

秋山をしかる智樹。

 

「はいはい…」

 

秋山は元に戻る。

 

「その娘はお前達に怯えてるようだが?」

 

秋山がイカロスの方を見る。

秋山の言う通りイカロスはどこか怯えていた。

 

「そんなの気のせいだろ」

「まあとにかくだ、本人の意思を尊重せずに行かせることは俺がさせない!」

 

秋山は飛んできた女達に戦いを挑む。

 

「イカロス! 大丈夫か?」

「はい……」

 

イカロスは何とか起き上がる。

 

「あの人を助けないと……」

 

秋山は二人の凶暴な女達と戦うが、いくらか劣勢であった。

それもそうだ。相手は空を飛んで砲撃し、秋山は何とか避けるのが精いっぱいであった。

 

「イカロス」

「私は……エンジェロイド」

「イカロス?」

「もしかして記憶が?」

「はい、すべて思い出しました。

私はシナプスの戦略エンジェロイド、タイプαイカロスです」

「戦略……」

「要するに戦闘用兵器ってことだ!」

 

秋山は攻撃を避けながらも智樹達に教える。

 

「戦略……」

「兵器……」

 

智樹とそはらはそれを聞いて驚きを隠せない。

しかし……。

 

「そうか」

 

智樹とそはらは優しい顔をしていた。

それは同情からくるものではない。

 

「なんとなくだけど、私達分かってた」

「分かっていた?」

「ああ。それに会長の家の人達をぶっ飛ばしたってのを聞いてな…。

それで確信しちまった。けど、イカロスが優しいのは俺達はよく知ってる」

「うん。イカロスさんと過ごした日々はそんなに長くなかったけどね…」

「イカロス、お前はどうしたいんだ?

あいつらと一緒に帰りたいか? それともここに残りたいか?」

「私は…」

「お前が決めろ! イカロス!」

 

智樹は怒鳴るようにイカロスに決断を迫った。

 

「私は……私は………」

 

イカロスは涙を流す。

そして決断した。

 

「ここに残りたいです!」

 

イカロスの格好が最初に出会った時のものに変化した。

 

「よく言ったイカロス!」

 

秋山は避けながら、イカロスの方を見る。

 

「これで俺も本気が出せる!」

「何?」

「貴様、本気じゃなかったのか!?」

「当たり前だ」

 

秋山は何らかの変身ポーズを取る。

 

「赤射!」

 

そう言うと秋山は先ほどの赤い姿になった。

 

「宇宙刑事、シャ○バン!!」

「だからそれになるなよ!」

「いくぞ!」

 

シャリ○ンは気にせずに女達と戦いを続ける。

 

「タイプαイカロス、タイプγハーピーの迎撃をします!」

 

イカロスは秋山とハーピー達の戦いの中に入って来る。

 

「セーフティ解除、Artemis、フルファイヤー!」

 

Artemisのミサイルがハーピー達を襲おうとし、ハーピー達は腕のPrometheusで撃ち落す。

 

「ク○イムバスター!!」

 

シャ○バンは腰についていた銃「クライ○バスター」でハーピー達を撃つ。

クラ○ムバスターはハーピー達のPrometheusの手元に命中する。

 

「くぅ……」

 

ハーピー達が怯んだ隙にイカロスはHephaistosを準備していた。

 

「まずい!」

「引き上げるぞ!」

 

ハーピー達はイカロスのHephaistosの威力を知っていたため、すぐさま撤退した。

 

「終わったな」

「はい」

「で、あんたは一体……」

「さあな」

 

シャ○バンは元の姿に戻りその場を去っていた。

 

「何だったんだろう?」

「さあ? それより、イカロス」

「はい」

「これからもよろしくな」

「はい」

 

こうして三人は今まで通り平和(?)に暮らすのであった。

 

 

 

 

終わり

 

 

 

 

 

作者「と言うことで、影響の元ネタは『宇宙刑事シャリバン』だ」

智樹「なんでかぐや姫だったんだ?」

作者「前々からやりたいと思っていたものだ。

そんでもってイカロスがかぐや姫だけど月に戻らず智樹達の所に残るを考えてたけど、どうも他にネタが欲しいと思ったところでシャリバンを見てこうなった。

ちなみに元となったシャリバンの話は2週間前の配信の話だな」

ニンフ「そのシャリバンってのも配信されてたのね」

作者「さて、シャリバンの次はウインスペクターの影響作品だ!

いくぜ!

あ、それとここ出ずっぱりの俺の分身の秋山は出ないんでよろしく!」

智樹「元々オリキャラだからいいだろ」

 

 

 

2月25日からの追記

 

 

作者「って俺、前にかぐや姫ネタ投稿してた!」

ニンフ「今頃気づいたの」

作者「だって去年だもん! とまあ前とは全く別ネタにはなってる…とは言い難かった。少し確認してみたよ」

ニンフ「あんたの考えることは基本が同じってことよ」

作者「まあ気になる人は俺の投稿作品からどうぞ。紹介はこれくらいにしてせっかくの記念だから、次の『女神戦隊エンジェンジャー』をどうぞ」

 

 

 

 

 

 

女神戦隊       エンジェンジャー

 

 

 

 

イカロス       エンジェルレッド

 

 

 

ニンフ        エンジェルブルー

 

 

 

アストレア      エンジェルイエロー

 

 

 

カオス        エンジェルバイオレット(追加戦士)

 

 

 

風音日和       エンジェルセイザー(追加戦士)

 

 

 

 

 

守形英四朗      エンジェンジャー達の長官

 

 

 

五月田根美香子    エンジェンジャーのスポンサー

 

 

 

見月そはら      イカロス達の通う学校の同級生

 

 

 

ダイダロス      エンジェンジャーのメカニック

 

 

 

 

 

シナプスのマスター  敵帝国のボス

 

 

 

ハーピー1      帝国の幹部

 

 

ハーピー2      帝国の幹部

 

 

 

桜井智樹       敵怪人

 

 

 

 

 

 

 

ある日のことである。

エンジェンジャーの拠点地である美香子の家のテレビでニュースが流れる。

 

ニュースキャスター『ここ最近、突然人が襲われる事件が多発しています。犯人は不明、被害者は皆突然後ろから襲われ、目撃者もいないとのこと。

その被害は東京から各地に広がっており、警察は注意をよびかけています』

ニンフ「………」

 

テレビを見ていたニンフは思わず上を見る。

 

アストレア「これってやっぱり……」

美香子「シナプスの仕業かしら?」

イカロス「ですが、シナプスは今まで空見町以外での活動は見られていません」

ダイダロス「仮にシナプスの仕業だとしても、狙いはなんなのかしら。

シナプスの最終目的は人類抹殺だけど、それなら一思いに殺しているはず…」

 

シナプスの裏切り者であり、エンジェンジャーのメカニックであるダイダロスが推測する。

 

カオス「でもそれがあのマスターの作戦じゃないの?」

守形「それは否定しきれんかもしれんが……」

ダイダロス「とにかくエンジェンジャーの見回り範囲をしばらくは拡大した方がいいわね」

守形「そうだな、すまないがお前達、頑張ってくれ」

イカロス、ニンフ、アストレア、カオス「「「「はい!」」」」

 

4人は返事するが、同じエンジェンジャーである日和は返事をしない。

 

守形「風音?」

日和「あ、はい」

 

日和も返事してその場を後にした。

 

美香子「風音さん、どうしたのかしら?」

守形「何か心当たりでもあるのか?」

ダイダロス「…………」

 

 

 

 

 

 

 

襲来!  巨大怪鳥!!

 

 

 

 

 

 

 

 

人が襲われると言うニュースは学校中の評判となっていた。

 

女子生徒1「怖いわよね~」

女子生徒2「皆で一緒に帰らないと…」

男子生徒1「なあ、一緒に帰らないか? 帰る方向一緒だし…」

女子生徒1「そうね、男の子と一緒だと少しは安心かも…」

 

生徒達は不安の声をあげていた。

 

そはら「イカロスさん達はそのニュースのせいで全国に飛んでるんだよね?」

イカロス「はい、今もニンフとカオスが飛んでいます」

アストレア「でも少し納得できないのよ」

そはら「アストレアさん?」

アストレア「仮にシナプスの仕業だとしても、なんで目撃者がいないんだろうって…」

そはら「透明になってるんじゃ?」

イカロス「シナプスの技術では人などを襲う時、必ず一瞬でも透明化が解除されるのです」

そはら「そうなんだ」

日和「…………」

 

日和は黙り込んでいた。

 

そはら「日和ちゃん?」

日和「あ、ごめんなさい、少し考え事を…」

 

日和はそう言って立ち去ってしまう。

 

そはら「ねえ、日和ちゃんの様子おかしくない?」

アストレア「そう言えば昨日からおかしいですよね、イカロス先輩」

イカロス「うん」

そはら「どうしたんだろう?」

 

日和の様子がおかしいのに心配する皆。

日和は一人廊下を歩く。

 

日和(今回の事件の犯人、もしかしたら……)

 

日和には何か心当たりがあった。

 

 

その日の夜、空見町の隣町で……。

 

女「きゃあああああああ!!」

 

一つのアパートから女性の悲鳴が聞こえてくる。

 

男「なんだ?」

 

女性の隣の部屋に住む男が駆け込む。

しかし女性は背中から血を流し、倒れていた。

 

男「大丈夫ですか?」

女「うう……」

男「いったい何が……」

 

男は侵入し、逃走に使ったと思われるベランダの方を見る。

すると外には1羽の大きな鳥が空を飛んでいた。

 

男「鳥? こんな時間に……」

 

男は女性の部屋にあったオペラグラスでその鳥を見てみる。

するとその鳥の爪には血の跡があることに気づいた。

 

男「もしかして、あの鳥が?」

 

しかもその鳥の爪には女性の下着が付いていた。

 

男「間違いない」

 

 

その夜に起こったことはすぐに警察に知らされ、そのことはニュースにもなった。

 

ニュースキャスター『犯人は驚くべきことに全長3メートルと巨大な鳥が襲っていたことが判明。

その鳥が一体どこからやって来、その目的は…。現在警察は調査を………』

 

ニンフはテレビの電源を切る。

 

ニンフ「これで間違いなくシナプスの仕業ね」

カオス「大きな鳥さんもシナプスの力なら出来るよね」

ダイダロス「鳥の種類がなんなのかは分からないから対策のつけようがないわ」

美香子「それならいつもの作戦でいいんじゃないかしら?」

ニンフ「いつものって……」

守形「女性の下着を囮にするんだな」

ダイダロス「ひとまずそれしかないわね……」

日和「………」

 

そしていつものように女性の下着囮作戦が開始されたが、怪鳥はその作戦に引っかからず、別の場所でまた人を襲った。

さらに翌日。

 

アストレア「下着に目もくれませんでしたね。やっぱりニンフ先輩の下着じゃ…ぷすす~」

ニンフ「私のじゃ不満だって言うの!」

イカロス「まあまあ…」

 

怒るニンフをなだめるイカロス。

 

カオス「アストレアお姉様じゃないけど、その鳥さん、別のものが欲しいんじゃないのかな?」

守形「別のものか…ダイダロス、襲われた人達に何か共通点はないか?」

ダイダロス「少し待ってて……」

 

ダイダロスはコンピューターを使って急いで警察のデータベースを覗き、調べる。

するとあることに気づく。

 

ダイダロス「分かったわ、被害者の共通点」

守形「それはいったい?」

ダイダロス「着ていた服よ。これを見て」

 

ダイダロスが皆にモニターを見せる。

 

美香子「これって…」

ダイダロス「被害者は皆、服の背中に銀色が入っていたのよ。あの怪鳥はそれを目印にして襲っていたの」

アストレア「でもなんで銀色?」

ダイダロス「それはまだ分からない、けどこれが何かの前触れとなると……」

守形「何にしてもその鳥を止めないとな、エンジェンジャー、頼んだぞ」

イカロス、ニンフ、アストレア、カオス「「「「はい!」」」」

日和「…………」

 

また日和だけ返事しない。

 

守形「風音?」

日和「あ、ごめんなさい。囮のことを考えてまして…」

美香子「まさか、風音さんが囮になるって言うのかしら?」

日和「はい、やらせてください!」

ダイダロス「……」

守形「…分かった、早速銀色の服を用意しよう」

 

そして囮作戦が開始されるのであった。

 

 

日和はあまり人気のないところを歩く。

 

日和「…………」

 

日和が歩きだしてから数十分後。

 

???「きしゃあああああ! きしゃああああ!!」

 

日和の元に噂の怪鳥がやって来た。

 

日和「!! サクーライ!!」

 

日和はその怪鳥の名前を叫ぶ。

 

ニンフ「出てきたわね!」

 

建物の陰に隠れていたイカロス達が飛び出してくる。

 

アストレア「皆さん、行きましょう!」

イカロス、ニンフ、アストレア、カオス『女神変身!!!!!』

 

四人は変身する。

 

イカロス「エンジェルレッド!」

ニンフ「エンジェルブルー!」

アストレア「エンジェルイエロー!」

カオス「エンジェルバイオレット!」

日和「………」

 

四人は日和が変身していないこと気づく。

 

ニンフ「ヒヨリ!? どうしたの?」

日和「………」

アストレア「ニンフ先輩!」

イカロス「来る!」

 

サクーライと呼ばれた巨大怪鳥はイカロス達の方に向きを変え、襲い掛かってくる。

 

イカロス「Artemis」

 

イカロスはArtemisを撃つが、サクーライは巧みにミサイルを紙一重で避け、近づいて来る。

 

アストレア「イカロス先輩、危ない!」

 

アストレアが羽の加速でイカロスの前に立ち、aegis=Lを展開する。

 

サクーライ「くしゃああああああ!!」

 

サクーライはaegis=Lにぶつかる直前に上に直進し、回避する。

 

アストレア「ええええ!!」

 

そしてサクーライはうまくアストレアと盾の間に入り込み、アストレアの胸を鷲掴みする。

 

アストレア「きゃあああああああああ!!」

 

アストレアはサクーライを振り払おうにもサクーライは離れない。

 

アストレア「ええええええいい!!」

 

アストレアはchrysaorを出し、サクーライを切ろうとする。

 

日和「だめええええ!!」

 

日和はエンジェルセイザーに変身し、アストレアの攻撃をやめさせようとする。

 

アストレア「きゃっ!」

 

日和がアストレアに飛びかかろうとしたのに気づき、サクーライはアストレアから離れ、日和とアストレアはぶつかって倒れる。

 

ニンフ「デルタ! ヒヨリ!」

カオス「あ、あの鳥が逃げるよ」

 

サクーライはアストレアの加速を上回るスピードでその場から逃げて行った。

 

イカロス「反応ロスト…」

 

5人が変身を解除する。

 

ニンフ「ヒヨリ、どうしたの!? さっきから…いえ、少し前からおかしいわよ!

一体なんなの? あの鳥、ヒヨリと関係があるの?」

日和「………」

カオス「日和お姉ちゃん…」

イカロス「日和さん、教えてください」

日和「……分かりました」

 

ひとまず一同は美香子の家に戻ることにした。

 

 

守形「風音、ここ数日お前の挙動には色々疑問があった。

話してもらえるんだろうな?」

日和「はい」

 

日和は重い腰を上げるように語りだした。

 

日和「私がエンジェルセイザーになるずっと前のことです。

私は一匹の鳥を飼っていました。その鳥は鷲のようでしたが私も詳しいことは分かってません。

その鳥はシナプスに来た時、既に怪我をしていて私は見過ごすことが出来ず怪我の手当てをしたんです」

美香子「それで怪我が治った後も風音さんの所にいたのね」

日和「はい…。私は内緒で飼うことにしてその鳥に『サクーライ』と言う名前を付けたんです」

カオス「それでさっき『サクーライ』って呼んでたんだね」

日和「サクーライは何故か妙にセクハラをしてきたんです。私はそれをサクーライのスキンシップだと思って、特に叱らなかったんです」

アストレア「………」

 

つまりはサクーライはスキンシップを利用した攻撃をアストレアにしたのだ。

アストレアにとってはかなり迷惑な攻撃だった。

 

イカロス「それでそのサクーライは…」

日和「分かりません。私がエンジェルセイザーに改造されてからは私も会ってないので……」

ダイダロス「おそらく、取り残されたサクーライはあの男が見つけたのね。

日和さん、黙っていたけど私、知ってたの。あなたがあの鳥を飼っていたことを…。

多分、あの男もね……」

日和「そんな……」

ダイダロス「あの男のことよ。サクーライを改造して、人類抹殺に利用を…」

日和「やめてください!」

守形「だが事実だ。サクーライは人々を襲っている」

日和「けどサクーライは私の……」

美香子「風音さん、残念だけどそれはもう昔の話なの」

ダイダロス「あの男がサクーライを使って最終的に何をするかは分からないけど、サクーライをこのままにしておくわけにはいかない。

今のところ警察は発表してないけど、あの鳥の処分はまず間違いないわ」

日和「………」

守形「風音、戦えないと言うのなら今回お前を外す」

日和「いえ、戦わせてください」

ニンフ「ヒヨリ」

日和「サクーライは私に任せてください」

カオス「日和お姉ちゃん、大丈夫なの?」

日和「心配かけてごめんね、大丈夫。

それに…」

守形「それに?」

日和「私に考えがあります」

 

 

日和は一人森の近くの採掘場に立っていた。

 

日和「ここにいるんだよね? 出てきて、サクーライ」

 

日和がサクーライの名前を呼ぶ。

すると日和の側にサクーライが飛んでくる。

 

日和「やっぱり来たね。ここ、よく降りて遊んだところだよね?」

 

日和はこっそりとシナプスから降りてサクーライと遊んだ場所。

それがこの森と採掘場の間であった。

 

サクーライ「ぎゃあ! ぎゃあ!」

日和「サクーライ! 私のこと覚えてない? 日和だよ!」

サクーライ「ぎゃあ! ぎゃあ!!」

 

サクーライは日和を襲おうとする。

 

ニンフ「ヒヨリ、危ない!」

日和「きゃっ」

 

ニンフが日和を庇う。

 

日和「ニンフさん…」

ニンフ「日和、あなたには悪いけど、あの鳥はここで食い止めるわ!」

 

ニンフだけでなく、イカロス、アストレア、カオスも出てくる。

 

イカロス、ニンフ、アストレア、カオス『女神変身!!!!!』

 

イカロス達は変身する。

 

ニンフ「いくわよ!」

 

ニンフ達はサクーライと戦闘に入る。

サクーライは武器らしいものは持っていないが、鳥特有の動きと速さ、そして鋭い爪で四人を苦しめる。

それを黙って見ている日和。

 

日和「………」

アストレア「ああ!」

イカロス「っ!!」

 

イカロスとアストレアが一番ダメージを受けて、倒れる。

 

カオス「イカロスお姉様! アストレアお姉様!」

 

その様子をモニターで見ていたシナプスマスターとハーピーズ。

 

ハーピー1「あのウラヌス・クイーンが手も足も出ないとは…」

ハーピー2「あの鳥を使ったのは正解でしたね、マスター」

シナプスマスター「当然だ。ベータも口では倒すと言っているが、実際は出来ない。ゼータのことを考えているからな…。

もう遊びはいい、サクーライ、ウラヌス・クイーンとデルタを葬れ!」

 

サクーライは命令された通り、倒れているイカロスとアストレアに襲い掛かろうとした時であった。

 

日和「!!」

 

エンジェルセイザーに変身した日和が二人を庇うようにで、二人の代わりにサクーライの攻撃を受け傷ついた。

 

イカロス「日和…さん……」

日和「大丈夫ですか? イカロスさん、アストレアさん」

アストレア「でも日和さんが…」

日和「いいんです」

 

日和はサクーライと対峙する。

 

サクーライ「きしゃあ!」

シナプスマスター「何をしているサクーライ! 邪魔なゼータも葬ってしまえ!」

サクーライ「きしゃあああああああああああ!!」

 

サクーライは日和を襲うが、日和は抵抗しない。

 

ニンフ「ヒヨリ! なんで攻撃しないの!」

カオス「このままじゃ……」

 

カオスが手を出そうとした時である。

 

日和「来ないで!」

 

日和が大声で止める。

 

日和「この子は私が止める!」

 

そうは言いつつもサクーライの攻撃を受け続ける日和。

そして何度目かの攻撃の時。

 

サクーライ「きしゃあああああ!!」

 

サクーライの爪は日和の胸を掴んだ。

 

日和「きゃっ…でも!」

 

日和はそのままサクーライを抱きしめた。

 

日和「サクーライ……、お願い戻って…」

 

日和は訴える。

 

サクーライ「きしゃあ! きしゃあ!!」

 

しかしサクーライは暴れて聞こうとしない。

 

日和「サクーライ!!」

 

涙を流しながら訴えた日和。

すると日和の涙がサクーライにかかり、サクーライは突然大人しくなる。

 

サクーライ「きしゃあ?」

日和「サクーライ?」

サクーライ「くわっくわっ」

 

サクーライは気性が激しいのがなくなったかのように大人しくなった。

 

日和「サクーライ」

シナプスマスター「ちっ、使えん奴め」

 

シナプスマスターは何かのボタンを押す。

それはサクーライを改造した際に付けた自爆装置であった。

 

シナプスマスター「自分の鳥と共に消えろ! ゼータ!!」

ニンフ「ヒヨリ! そいつから離れて! 自爆するわよ!」

 

ニンフは叫ぶが日和は離れようとしない。

 

アストレア「日和さん!」

日和「大丈夫、私は死なない。そしてこの子も……爆発させない!!」

 

日和の体が光り出す。

 

カオス「これって……」

ニンフ「日和は時間操作能力で戻す気よ、改造される前のあの鳥を……」

日和「!!!!」

 

操られていた時ならともかく、今の状態でやると体に大きな負担がかかる。

しかし日和はその負担を無視して時間操作能力を使う。

 

日和(戻って、サクーライ!)

 

日和は強く願う。

そして日和の体の発光が終わる。

 

イカロス「日和さん……」

日和「ああ……」

 

日和は倒れてしまう。

 

イカロス、ニンフ、アストレア、カオス『日和さん(ヒヨリ)(お姉ちゃん)!!!!』

 

四人が急いで日和の所に駆け寄る。

 

日和「大丈夫です」

サクーライ「きしゃあ…」

 

サクーライが心配そうに日和を見る。

 

日和「サクーライ、よかった。戻ったのね」

ニンフ「ええ、機械反応はないわ」

日和「よかった……」

 

日和は一時機能停止をする。

 

 

それから数日後。

 

サクーライ「きしゃあああ!」

日和「きゃっ」

 

日和が学校から帰るとサクーライが迎えに来るが、いつも日和の胸に頭を突っ込ませる。

 

日和「もうサクーライたら…」

サクーライ「くわっくわっ」

 

日和はとても嬉しそうであった。

そんな二人の友情を弄ぶシナプスは絶対に許してはいけない!

戦え、風音日和! 地球を! 人類を守ってくれ! エンジェンジャー!!

 

 

 

 

ひとまず終わり


 
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