「やっぱり小狼くんも、その、胸は大きい方が良いの?」
「なっ!?」
さくらから思わぬ質問を投げかけられ、小狼の顔は一気に赤くなる。
「なぜ、そう思うんだ?」
「……この間、ほら、小狼くんがお仕事部屋でそのまま寝ちゃったことあったでしょ?」
「ああ」
「あのとき、毛布でも掛けてあげようって行ったら、その、たまたま学校の鞄の中に、ね……?」
小狼の顔はみるみる青ざめていった。
「あ、あれはアイツらが無理矢理鞄に入れた物で、俺の物じゃ――」
そう、アレは中学に入ってから出来た悪友たちが、小狼のためにと鞄へ無理矢理押し込んだグラビア雑誌。しかも全ての雑誌が巨乳美女の特集だった。
「私、胸ないから……」
「ばか。俺はお前の、さくらのだったら大きさなんて、か、関係ない!」
「ホント?」
上目遣い、そして毛布の隙間から覗く肩口が、せっかく収まった小狼の高ぶりを誘発する。
「ああ。さくらのは可愛いと思うから……」
「あ、ありがと」
さくらは顔を真っ赤にしてはにかむ。照れ隠しでちょっとだけ下を向いた仕草が、余りに可愛らしくて……。
――もう、我慢できない。
「今、証明してやるよ……」
「え? きゃっ……ふぅ……」
小狼はさくらの下あごに手を当てて上向かせ、愛くるしいその唇をそっとふさいだ。
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某サイトでのやり取りから派生したお話し。
「今年は丑年だけど、さくらちゃんに“牛”というイメージはないよね」というのが発端。
▼2012/02/23:作品を公開するアカウントを変更しました。