第弐話 三国無双と出会い・・・。
「おー、人がいっぱいおる。
あー!あれは!」
「あー!!阿蘇阿蘇の最新刊なの!」
ドドドドドドッ!!
「あ!待たないか!二人ともっ!」
ダダダダダダッ!
俺は今、洛陽に居る。
強くなる為に、各地で強者を探して廻ってる。
なかなか、三国志に出てくるようなやつには、
出会えていない。
曹操の所では、夏候惇、夏候淵が居るそうだが、
会うことは出来なかった。
また、気が向けば行こうと思うが、
ひとまず置いておこう。
洛陽には張遼、華雄、呂布といった、
強者が居ると噂で聴いたからだ。
かの「神速の張遼」、「飛将軍呂布」には、
特に期待している。
うん?変な声が聞こえた?それはあれか?
「はー。絡繰り夏候惇人形や。ほんまもんや。
こんなとこにあるやなんて、ウチついとる!」(グッ)
「かわいー!この社練の抜具の新作、
かわいいのー!」(キラキラ)
「・・・お前たち、いい加減に・・・」(ゴゴゴゴ)
「「あ、」」
「まあ、まて、[凪]。」
このままいくと、経験上凪が周囲のものを破壊する。
それはさすがにまずいので、止める。
「ですが・・・。」
「そーなの、凪ちゃん、怒っちゃヤなの」
「せやで、凪。そー怒らんと、のんびり行こーや」
この三人は上から、
楽進
真名を凪。
于禁
真名を沙和
李典
真名を真桜
本来なら、曹操に仕えることになる、三人だ。
それが、なぜか、この世界では、三人の仲が非常に良く。
なぜか、俺について来た。
正直、大したことはしてない。
凪達の村に居たとき、賊退治を手伝って、
なんか頼まれたから、適当に一月程調練つけて。
さて、いくか。と、思ったら、
なんか「尊敬しました」とか言って、
凪がついて来ることになって、
「なら沙和も~」「ならウチも~」とかいって、
沙和と真桜もついて来た。
まあ、この話はいずれまた。
「ですが、八雲さん。八雲さんの目的は将軍との仕合。
この二人のせいで、できなくなったりしては・・・」
「いいさ。もともと、会えるかどうかも判らないんだ。
多少、寄り道したって大差はないさ」
「さっすが、八雲さん。話がわかるの♪」
「せやな。ついでに、この絡繰り夏候惇人形も買ってくれへん?」
「それは、話がまた別だ。」
「えー、兄さん、ケチやなー」
真桜の戯れ言は、適当に流す。
「うわっ!誰かそいつを捕まえてくれっ!」
突然、そんな声が、辺りに響いた。
見れば、男が一人なにかを抱えて、
こちらの方へ走って来る。
おそらく、いや、間違いなく、盗んだんだろう。
すると、目の前をだれかが駆けて行った。
「はああぁぁぁぁーっ」
凪だ。凪が盗人の腹を蹴飛ばして、捕まえた。
いいのか?とも、思うが、周囲に特に被害は無い。
なら、別に構わないだろう。
「なんや、捕まえてしもたか。
ウチが捕まえよ思とったんやけど」
なにやら、特徴的な人物が出てきた。
なにやら、羽織りらしきものを掛け。
さらしを巻いた女性。彼女は、
「ウチは張遼言うんやけど、あんさん、名前は?」
張遼と名乗った。
なるほど、彼女が趙遼か。
「私は楽進といいます」
「ふーん」
張遼は、凪を見て何か考え、
「ななっ、ちょお、話があるんやけど、ちょっとええ?」
そういった。
それを聞いた凪は、少し困った風にこっちをみる。
すると、それに気づいた張遼は、
「連れがいるんやったら、一緒でもかまわんで」
それを聞いた凪は、・・・どうやら行くことにしたようだ。
凪と張遼がこちらへ来ると、
張遼は簡単に挨拶をした。
どうやら、俺の実力は上手く隠蔽出来ているようだな。
今すぐ、闘いを挑んでもいいんだか。
面倒事になると厄介だ。それに上手くいけば、
呂布とも闘えるかもしれない。そんな手を逃すわけはない。
だから、気は抑え、話を聞く。
張遼は挨拶を終えると、案内を始める。
行き先は、洛陽の城だった。
・・・なんだ?これは・・・?
いや、これ
という言い方は語弊があるな。
正確に言うなら、
「誰だ?こいつらは」
「八雲さん。その呼び方はさすがに・・・」
「誰が、こいつらよ!」
「誰が、こいつらだ!!」
「恋殿に失礼なのです!」
「へぅ怒っちゃだめだよ、詠ちゃん」
「・・・・・ちんきゅ、怒るのだめ」
「せやな。ただ、ちょお、お兄さんも言い方が悪いで?
あと、華雄も落ち着き」
・・・上から、俺、凪、賈駆、華雄、董卓、呂布、張遼
の順だ。
いや、確かに言い方が悪かった。
だか、本当に誰だ?
誰だ?この儚げな少女は?
誰だ?この天然そうな、ぽぉーとした女の子は?
他はまだわかる、だが、この二人は誰だ?
董卓?三国志では、悪逆非道でとおってなかったか?
呂布?三国無双で、三国志においては反覆、反逆の将
と呼ばれてたはずだ。
どちらも、そうは見えない。
なにが三国志に似た世界だ。英雄が女の子以前に別人じゃねーか。
これから先、余り三国志の知識を頼るのは危険かもしれない。
注意しておこう。
「でも、月~」
「で、ですが、恋殿~」
賈駆と陳宮の二人も、史実と違い、それぞれ主君に
べったりだ。
とりあえず、
「そうだな。俺も言い方が悪かった。すまんな」
誤っておこう。
「はぁ~、もういいわ、言うだけ無駄だと理解したから」
「あははっ!お兄さんも、
ここまでくると、たいしたもんやなぁ」
「むぅ!ねねは納得いかないのです!」
さっきから大体こんなカンジだ。
ん?言葉遣い?主君でもないのに、わざわざ変える必要あるか?
少なくとも、俺は感じない。
「で、仕官の話だったわよね?
実際のところ、使えるの?霞?」
そう、仕官の話だ。
あの後、張遼に連れられて来た、俺達は、
この董卓達に会い、自己紹介してさっきのやり取りに至る。
「ところで、なんで、俺達まで連れてこられたんだ?
正直、凪だけで十分だろ」
カチコチになってる、凪達の代わりに思ったことを言う。
なんか、視界の端で、凪が泣きそうになって、
他の二人が勢いよく、縦に首を振っている。
「いや、確かにそうなんやけどな?
いまは、人手が一人でも欲しいんよ。
せやから、使えそうやったし連れてこ、思ってな?」
隠蔽に問題があったわけじゃなさそうだ。
「そうね。武官として、恋達までとはいかなくても、
それなりなのは、楽進だけっていうのはまあ、あれだけど。
文字さえ読めれば、文官として使えるし」
「ふん!まあ、ワタシ達のような奴が、
そうくるわけもないがな」
「恋殿に勝てるものなど、いないのです!」
まあ、隠蔽が上手くいっていて、
余計な面倒事に巻き込まれないのはいいんだが、
このままだと、呂布や張遼と闘えなくなるな。
「・・・違う」
「ん?なにが違うんや?恋?」
突然、呂布が喋り始めた。
「違う。その人、恋より強い」
言葉少なに、そう言った。
正確に、呂布は俺の実力を理解している。
「「「「なっ」」」」
賈駆、華雄、陳宮、張遼は、驚き、
董卓は驚きの余り、声がでないらしい。
「ちょ、ちょお、まち!恋!
恋より強いってほんまか!?」
「そ、そうなのです。
恋殿より強いなんて、ありえないのです!!」
「恋、それ本当?」
「・・・(コクっ)」
どうやら、俺は、呂奉先という人物をなめていたらしい。
今まで誰もが、気付かなかった、
あるいは、気付けなかった俺が隠している実力を、
看破した。
果たしてそれは、天性の直感によるものか、
それとも、努力に裏打ちされた、洞察力か。
「陽堂、恋と闘って」
楽しみだ。
「おもしろい。受けて立つ
あとがき
はい、てなわけで次回は早くも、VS恋。
呉での話は、まだまださきです。すみません。
そして、凪達連れて来ちゃいました。やっちまった。
とにかく、呉にいくのは、反董卓連合が、
終わったあとくらいになるかな。
とりあえず、しばらくは、董卓軍にいます。
もう、書いてて恋ちゃんはマジで癒やし。
自分の中で、蓮華、思春、恋、愛謝、凪は別格だと思います。
まあ、とりあえず、この話はまた今度にでも。
みなさん、楽しんで頂けましたでしょうか?
そうであれば幸いです。
最初に言いましたように、次回はVS恋です。
戦闘描写が、書けるか不安ですが、頑張ってみよう思います。
これからも、楽しんで頂ければと思います。
では、再見。
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これは、ひとりの男の転生から始まる物語。
男は力を得て、何を為し、どう生きるのか。
それはまだ、誰も知らない。
どうも、ナナシノゴンベです。
処女作です。学生なので、鈍亀更新です。ついでに駄文です。
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