No.373757

恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第三十六話

アキナスさん

二回戦最終戦、仮面の下に隠された正体は・・・

2012-02-06 02:44:05 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4835   閲覧ユーザー数:4020

「と言う訳で、第二試合は紫苑・桔梗組の勝利となりました。華琳様、何か一言」

 

「経験の差かしらね?引き出しの多さでは一番の組でしょうし・・・」

 

流石に迂闊な事は言わない華琳。

 

「・・・そうですね。ところで、次が二回戦最後の試合になるわけですが・・・」

 

あまり喋っていると禁句に触れそうなので、話題を変える地和。

 

「華琳様の予想は?」

 

「連携なら季衣たちの方が上だと思うわ」

 

「では、季衣たち有利ですか?」

 

「そうね。戦い方によっては分からないけど・・・」

 

 

 

 

 

 

「選手は中央へ!」

 

一刀の呼びかけに、集まる四人。

 

「季衣、突っ込みすぎないでね」

 

「うん、分かった」

 

忠告する流琉と、素直に頷く季衣。

 

「作戦通り行くからね」

 

「任せるにゃ!」

 

仮面の二人も何やら作戦があるようで、互いに頷いていた。

 

「それでは・・・ゲットセット!」

 

そう言うと一刀はさくさくと手を動かし始め、

 

「んヨーーーーイ・・・・・・・・・」

 

長い溜めの後、

 

「すたー・・・とぅは!」

 

気が抜けるような声を出したのであった・・・

 

 

 

 

 

季衣と流琉は、苦しい戦いを強いられていた。

 

とにかく、攻撃が当たらない。

 

仮面の二人は闘場をあちこち動きまわり、二人をかく乱していた。

 

その素早さに、季衣たちは的を絞れない。

 

おまけに、攻撃範囲に入ってきたとしても・・・

 

「てーい!」

 

季衣の鉄球が犬仮面に向かっていく。

 

それに対し犬仮面は、

 

ヒョイと鉄球の上に飛び乗った。

 

「それ!」

 

そしてそこから飛び降りつつ、季衣に対し蹴りを放つ。

 

「うわ!?」

 

ガッ!

 

ズン!

 

季衣は何とか両腕でガードしたが、武器を落としてしまう。

 

「まだまだだよ!」

 

攻め時と見た犬仮面は、季衣に対して連撃を仕掛けた。

 

ヒュンヒュン!

 

「わっ!わっ!」

 

慌てながらも避ける季衣。

 

重い武器を放した事が逆に幸いしたようで、素早い攻撃を全て避けていた。

 

「季衣!」

 

流琉が援護に入ろうとするが、

 

「お前の相手はこっちだにゃ!」

 

猫仮面が間に立ち塞がる。

 

「邪魔しないで!」

 

「そうはいかないにゃ!」

 

ドゴン!

 

ガキン!

 

武器がぶつかり、激しい音と共に火花が散る。

 

分断された季衣と流流。

 

ピンチであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

しかし、一気に勝負がつくかと思われた第三試合は長期戦となっていた。

 

「にゃーー!」

 

ビュウ!

 

「させません!」

 

ギュルルル!

 

ギィン!

 

鈍い音を立ててぶつかる二人の武器。

 

流琉と猫仮面は全く互角の戦いを続けており、ピンチになっていた季衣の方は・・・

 

「いいかげんにやられちゃってよ!」

 

ブンブン振り回す犬仮面。

 

「当たらないよ~~」

 

そして、それを全て避ける季衣。

 

そう、いつも重い武器を使って闘っている季衣がその武器を降ろせば、身軽になるのは当然である。

 

おまけに犬仮面は、フィニッシュを意識しすぎて大振りになっている。

 

避けるのは他愛の無い作業と言えた。

 

「ぜえ、ぜえ・・・」

 

空振りを繰り返して、息が切れてきた犬仮面。

 

ダッ!

 

一瞬犬仮面が動きを止めた時、季衣は落とした武器の方へ走り出した。

 

「い、行かせない!」

 

息切れを起こしながらも先回りしようと走る犬仮面。

 

先に大鉄球の所へたどりついたのは・・・犬仮面だった。

 

しかし、季衣はそのまま突っ込んでくる。

 

「はあ・・・はあ・・・これで・・・終わり!!」

 

犬仮面は突っ込んでくる季衣へと、全身全霊の一撃を見舞った・・・

 

 

 

 

 

 

「えーい!」

 

季衣はそれをスライディングで避けた。

 

その時、犬仮面の足を掴んで・・・

 

「ふぎゃっ!」

 

バランスを崩して前のめりに倒れこむ犬仮面。

 

その時、カラン・・・と音がして、仮面が外れた。

 

うつ伏せに倒れているため、顔はまだ見えない。

 

「これでどうだ~~!」

 

ギリリ!

 

季衣は足を掴んだまま、いわゆるボストンクラブの体勢に移行した。

 

「いたたたたたた!」

 

思わず顔を上げる犬仮面。

 

仮面の外れたその素顔は・・・

 

「離しなさ・・・いたたたた!!」

 

小蓮であった。

 

「降参する?」

 

「しない!」

 

「そう?じゃあ・・・」

 

ギリリリリ!

 

「痛い痛い!降参!降参するから放して~~!」

 

半泣きで叫ぶ小蓮。

 

ちらりと一刀の方を見る季衣。

 

一刀はふう、とため息をついて、

 

「勝負あり!季衣・流琉組の勝ち!!」

 

季衣たちの勝利宣言をしたのだった・・・

 

 

 

 

ちなみに猫仮面は・・・

 

「ふにゃあ・・・優勝すればごちそうおごって貰えたのににゃ・・・」

 

南蛮王孟獲であった。

 

「美以ちゃん食べ物に釣られて来たんだね・・・」

 

「らしいと言えばらしいですが・・・」

 

桃香、愛紗の台詞に、観客席で見ていた蜀の将たちは苦笑いを浮かべた。

 

そして・・・

 

「誰?」

 

美以と会ったことの無い一刀は一人、首を傾げていたのであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

二回戦も終わり、いよいよ大詰めです。

 

っていうか、美以たちの存在、あるところに一刀で忘れてたんですよね。

 

何とか出そうと思って、こんな形で出てもらいましたけど・・・

 

とりあえず、近況報告。

 

まじこいS、発売日に買って四日ほど前にコンプしました。

 

でも面白いシーンが多いので、繰り返しやってます。

 

男性陣(女性陣もだけど)の声優が凄すぎる。

 

そんな訳で、次回に・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「川神流!星殺し!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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