No.359714

恋姫外史アナザー・とりあえず一刀第三十二話

アキナスさん

ようやく一刀君の出番です・・・

2012-01-07 12:45:35 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:5485   閲覧ユーザー数:4499

「さあ!第六試合!いよいよ嵐を呼ぶ男の登場です」

 

いったんテンションが下がった地和だったが、再びハイテンションになって実況を始める。

 

「この試合に関して、重要な点は何処でしょう?華琳様」

 

「・・・・・・正直分からないわ。あの男がやる事は破天荒すぎて、予想がつかないもの」

 

「う~ん、確かに・・・・・・」

 

どういえばいいか頭を悩ます華琳と地和。

 

「選手は中央へ!!」

 

審判の声と共に、一刀、凪、明命、亜莎が中央で向かい合う。

 

「修行の成果を見せてやるぜ」

 

「師匠!本気でいかせていただきます!」

 

「一刀様が相手であろうと、手加減はいたしません」

 

「全力でお相手します」

 

それぞれが意気込む中、審判が腕を振り上げる。

 

「それでは・・・試合開始!!」

 

腕を振り下ろし叫ぶ審判。

 

第六試合の始まりであった・・・・・・

 

 

 

 

 

一刀と凪は、お互いに弾かれるように横へ飛ぶ。

 

明命と亜莎も同様で、その結果、互いに離れた所で一対一の体勢になった。

 

一刀の正面には亜莎。

 

凪の正面には明命が陣取っていた。

 

先手は明命。

 

ヒュウ!

 

風を切る音と共に、魂切が凪を襲う。

 

ギイン!

 

「くう!」

 

凪はその一撃をかろうじて防いだ。

 

一時距離を取る明命。

 

「ふうう・・・」

 

その間に、凪は気弾を放つ為に拳に気を集めるが、

 

「させません!」

 

それに気付いた明命は、すぐさま距離をつめて攻撃を仕掛ける。

 

ギン!

 

「ちいっ!」

 

再び防御する凪。

 

だが、明命の速さについていけず、その後は防戦一方となっていた・・・

 

 

 

 

 

ところ変わって、一刀と亜莎。

 

こちらでは一刀が先制攻撃を仕掛けた。

 

突っ込んでいく一刀。

 

シャッ!

 

亜莎が腕を突き出すと、袖から何やら伸びてきた。

 

「うおお!」

 

一刀は急ブレーキをかけて横っ飛びした。

 

今出てきたのがなんなのか一刀が確認する前に、それは亜莎の袖に引っ込んでいた。

 

「そういやあ、亜莎の闘う所は見たことなかったけど・・・暗器使いか・・・」

 

「・・・ご名答です、一刀様」

 

首を縦に振って言う亜莎。

 

「うかつに近づけねえな・・・だったら・・・とっておきを見せてやる」

 

そういうと一刀は、右手に気を集中させ始めた・・・

 

「ぬううう・・・」

 

「隙ありです!」

 

亜莎は警戒しながら、一刀に飛び道具を投げる。

 

ヒュンヒュン!

 

一刀はほんの少しだけ身体をずらす。

 

ピッ!

 

いくつかが一刀の身体をかすった。

 

それでも一刀は気を溜め、そして、

 

ボウッ!

 

一つの気弾が、一刀の手の平に出現した。

 

一刀は気弾の浮いている右手を振りかぶり、

 

「喰らえ!繰気弾!!」

 

亜莎へと気弾を放った・・・・・・

 

 

 

 

 

 

「・・・!」

 

亜莎は身体を仰け反らせて気弾を避けた。

 

「・・・それが一刀様の取っておきですか?」

 

拍子抜けしたような顔で亜莎は言う。

 

「そうだけど?」

 

一刀はさっきから、しきりに指を動かしている。

 

「・・・さっきから何をしているんですか?」

 

「さあ、何だと思う?」

 

そんな会話の中、

 

「亜莎!後ろです!」

 

明命の声に亜莎が後ろを振り返ると、

 

「えっ!?」

 

避けたはずの気弾が、再び亜莎の方へ向かってきていた。

 

「ひゃあ!」

 

突然の事に、驚きながらも弾を避ける亜莎。

 

亜莎の横を通り、弾は静止する。

 

「これがとっておきだ。いつまで避けられる?」

 

そう言うと再び一刀は指を動かし、気弾を動かし始めた・・・

 

 

 

 

 

亜莎が繰気弾を必死に避けている頃

 

「亜莎!」

 

明命は一刀めがけ走り出す。

 

が、その前に凪が立ち塞がる。

 

「あの方の邪魔はさせません!」

 

「ならば、力づくで押し通ります!」

 

ギイン!

 

ガキン!

 

凪は少しずつ押されていたが、それでも明命を一刀の元へは行かせなかった・・・

 

 

 

 

 

こちらは一刀たち。

 

一刀の繰気弾は、きわどい所をつくものの、亜莎には紙一重で避けられていた。

 

「らちがあかねえな。それに・・・」

 

チラッと凪の方を見る一刀。

 

凪はよく耐えているが、疲労の色が目に見えて濃くなっていた。

 

「しょうがねえ・・・」

 

一刀はそう言うと、気弾を亜莎の真正面で静止させた。

 

「・・・?」

 

怪訝そうな顔をする凪。

 

その瞬間

 

パアン!

 

ピカーーーッ!

 

気弾が弾けて、眩いばかりの光が闘場に広がった。

 

「きゃあ!」

 

目がくらんだ亜莎は、思わず目を瞑り、袖で目を覆った。

 

しかし、何かの気配を感じて目を開けると

 

「・・・ふええ!?」

 

息がかかるほどの近い所に、一刀の顔があった。

 

更に、離れようとする亜莎を一刀は腰に手を回して抱きしめた。

 

「か、一刀しゃま!?」

 

完全にパニックになっている亜莎。

 

そのまま一刀は、亜莎を抱きかかえて闘場の隅に行き、

 

「・・・すまんな」

 

「え?」

 

パッと亜莎を離した。

 

ポテン・・・

 

亜莎は場外に落ちた。

 

つまり、

 

「勝負あり!」

 

こうして審判の宣言と共に、試合は終了したのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

「酷いです!一刀様!」

 

「悪かったって・・・」

 

先程の一刀の行為にすっかりお冠の亜莎。

 

「うう、あんな負け方するなんて、本当に恥ずかしかったんですよ!」

 

「だから悪かったって!手段を選べる時間がなかったんだよ!それに・・・」

 

「それに?何ですか?」

 

「・・・正直、亜莎にあんまり怪我させたくなかったし」

 

「へ?」

 

亜莎が呆けたような声を出す。

 

「なんつーか、可愛いすぎるんだよ、亜莎は。だから、できるだけ痛めつけるような勝ち方はしたくなかったっつーか・・・」

 

頬を掻きながら、目線を横に向ける一刀。

 

「か、かかかわいいだなんて、そんな事・・・」

 

真っ赤になる亜莎。

 

「いや、本当だって」

 

とかいちゃついている二人に、

 

「・・・亜莎、羨ましいです」

 

羨む視線を向ける明命と

 

「・・・一刀様」

 

ボロボロになって明命の攻撃に耐え続けていた凪が、恨みがましい視線を向けるのだった・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

どうも、アキナスです。

 

一刀君の試合がやっと書けました。

 

一体ここまでに何話使ったんだろう・・・

 

そして、これから後何話書けば終わるんだろう・・・

 

とか考えながらも、とりあえず次回に・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「狼牙風風拳!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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