No.343366

真・恋姫†無双 雛里√ 鳳凰一双舞い上がるまで 第三章 13話 (後編)

TAPEtさん

なんか、思い通りに書けなかった気がします。
雑でごめんなさい。

2011/12/10 七乃と彩さんの口調の調整

2011-12-04 20:47:44 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:3177   閲覧ユーザー数:2798

一刀SIDE

 

「私たちと手を組まないかしら、孫策」

 

太史慈のその話を聞いた時、僕は一瞬最悪の図が目に見えた。

 

いや、太史慈が民を代表して革命を起こす?それは良しとしよう。

でも、そこに孫策が加わったらどうだ?これはもはや革命なんてものじゃない。政治問題が複雑に混ざったただの力争いに格下げだ。

もし孫策と太史慈が手を組んで袁術に勝てば孫策は独立できて、あわよくばそのまま豫州の統治権を得る。それは今の孫策にとってあまりにも大きな力となりうるものではな

 

いだろうか。

 

現に豫州で起きてる問題を解決するため孫策の力を借りてはいたが、それを戦争として解決するというのは僕の考えとは違っていた。

複雑に混ざりあった理解関係を解くための戦なんて、それこそ無駄な血を流すというもの。

 

それ以上の問題はこの話を孫策が飲まないはずもないという……

 

「断るわ」

「うわぁ、厄介になってき……は?」

 

断った…だと?

しかも一言で?

 

「悪いけど、こっちは袁術からあなたを討てという命令を受けているわ。今回は見逃してあげるけど、あなたと手を組むつもりはないわ」

「何故だ?お前たちもまた、袁術に犠牲にされた者たちではないのか?」

「はぁ…あなたが考えているようなそう単純な話ではないわよ。こっちは。んじゃ、そういうことだから」

「待て、孫策!」

「くどいわよ」

 

孫策の剣が慌てながら孫策を追おうとした太史慈の首筋の手前で止まった。

 

「もう一度言いましょう。私はあなたの英雄ごっこに手を出すつもりはない。それでもあなたがやるというのなら、その時はあなたと本気で戦ってあげるわ」

「………」

「さ、帰りましょう、一刀」

「あ、ああ…」

 

僕はあまりにも予想外の状況にあっけなくしつつも、孫策の後と付いていった。

 

 

孫策SIDE

 

最近勘が弱くなってきたかしら。あんなので反応するなんて……

とにかく、城に戻ってきて、冥琳に話さなくちゃね…

 

「以外だな。僕はあの話を飲むと思ったんだが」

「へ?」

 

後ろで一刀がそう言うから、私は城に行く足を止めて一刀の方を見た。

 

「いやね、私だって戦をする時はちゃんと考えるわよ」

「……ほぉ…」

「………」

「………」

 

っ…

 

「…ま、まぁ…とにかく、あの話は飲むわけにはいかないのよ。例えそれがこっちに勝ち目がある戦いだとしてもね」

「何故だ?」

「だって、今袁術に倒れてもらっては困るもの」

 

今は母さまが居た時とは違う。

私たちにはまだ力が足りないのだ。

他の所と力を合わせて、袁術を倒したところで、私たちにはその次を築く力がない。

そのまま他の群雄たちに倒される未来が待っているだけよ。

今はまだ周りから見るに強大な袁術の下に居るから守られてるものを、いざ独立したらそんなことまで全部考えなければならないのに、今の私たちにはそれができないのよ。

 

今はまだそういう時期ではない。

袁術が倒されるのはもうちょっと先になってもらわなければ困るのよ。

 

「良くは分からないが、まぁ、今回のことは素直に感心したと言おう。お前が自分の口で戦をしないと言うとは思わなかった」

「戦はするわよ。もし太史慈が本当に反乱を起こしたら、こっちも袁術の命令に従わなければならないわけだし…」

「それは…こっちに考えがある。例の蜂蜜事件を解決すれば、袁術軍も少しはマシになるだろう。それで豫州の民を落ち着かせることが出来るはずだ」

「へー、それこそあなたの口から出る言葉じゃなさそうだけど。人を助けるとか言っておいて、それはただの弥縫策じゃない?」

「そうかもしれない。が、どっちにも機会をあげるべきだと思うんだ。悪いことをされた方も、そしてした方も……許される機会ぐらいあげてもいい。それでも駄目だったら

 

……………後は止めなければならないけどな。どっちでも」

 

………

その時一刀の目が、何か遠い目をしていた。

 

あなたも、その間色々あったのね。

 

「あ、そう、あなた、蓮華とは何で知ってるのよ」

「この期に及んでそれを聞くか」

「聞く間がなかったからよ。で、どうなの?どうやって蓮華が真名を譲ったほどの関係になったの」

「…大したことは…なかった。ちょっと江賊と絡んで問題が起きたまでだ」

「江賊?」

「雛里ちゃんが江賊に捕まって、蓮華たちに救出を手伝ってもらった」

「へー、で、一緒に掃討したの、江賊?」

「何人は死んだが……ほぼ捕獲して、今は元の江賊だった甘寧の所で訓練している。甘寧は蓮華に仕えた」

 

甘寧と言ったら……確か母さまを殺した黄祖の部下の中でそんな名前があったわね。その後江賊になったと聞いたけど、江賊になっていたの?しかも蓮華に仕えたなんて…良

 

く許したわね、蓮華も。

それも一刀のせいかしら。

 

「……あ、言っておくが、蓮華とは何の関係でもないぞ。俺は雛里ちゃん一筋だからな」

「何それ、そう言うから逆に気になるじゃない……まさか、あなた、蓮華に手を出したの」

「…………だ、してないよ?」

「……あやしい……」

 

ほんとはナニかあったんじゃないの?

 

「蓮華に聞けばいいだろうが」

「まぁ、それはおいおい確認するとしましょう。今はまず冥琳に報告よ」

「分かった」

 

 

 

 

 

 

雛里SIDE

 

「袁術さまを……助ける?」

 

一瞬、張勲さんが言っていることがわかりませんでした。

というか、私は私や真理ちゃんたちがしたことがバレたのではないかってヒヤヒヤしていました。

 

「何を言っているのかわかりません。私は今袁術軍で旅銀を稼ぐために一時的に下級官吏として働いているだけですし、倉もそうです。張勲さんが言っているようなことが務

 

まるはずがありませんし、そもそも何故袁術さまが私に助かってもらわなければならない状況なのかもわかりません」

「そうですね……どこから説明すればいいのでしょうか。取り敢えず、鳳士元さんのことはこちらからも調べさせて頂きました。荊州の有力者としてかの有名な水鏡先生の一

 

番弟子の一人だった人ですよね」

「……そう…ですけど」

「そして、新野にいた江賊団と絡んでいた甘寧さんと一緒に居たことも確認していんです。もちろん、文台さんの次女である孫仲謀さんと一緒にいたことも」

「!!」

 

それを聞いた私は驚きすぎて座った椅子が後ろに倒れるほどの勢いで立ち上がりました。

予想はしていました。あれほど孫権さんと長く居たら、袁術さんのところでも私たちお注視するだろうということは…敢えて考えないようとしていたところもありました。だ

 

って、この方法じゃなければ一刀さんの考えに追いつくことができなかったものですから」

いや、でも、もうちょっと考えてみると、その事実自体が、私たちに危害を与えるほどの事実ではないかもしれません。

あっちから考えられることは、こっちが孫家と通じているという話ぐらいです。でも、事実上こっちは孫家とは敵対していると言った方が正しいです。

 

「そう慌てなくても大丈夫ですよ。言いましたよね?こっちは助けを求めているだけなんです」

「…………」

「まぁ、ここまで言っておいて、警戒しないでと言った方がおかしい話だけどね。七乃、そういう話は良いから、こっちの状況を教えたらどうなの」

「と、そうでしたね。ただ、こっちが鳳士元さんたちに関しては把握しているということです」

「……私たちをどうするつもりかは知りませんけど、私たちを捕まえたところで、孫策さんとの関係で優位に立つことはできません」

「うーん、それが、そういう話ではないのですよ。鳳士元さん」

「鳳統ちゃん。我々は今『袁術軍の将』としてではなく、『袁術さまの部下』として、鳳統ちゃんに助けを求めているの」

「……へ?」

 

それってどういうことですか?

 

「鳳統ちゃんももう調べた通りに、今豫州には阿片が入った蜂蜜が回っているわ。それは、今袁家の元老、及びその子たちが好き勝手にやっているうちに起きた状況なの」

「……この状況が袁術さまと関係がないと言いたいのですか?」

 

そんなのは無責任です。いくら幼く力の弱い君主だとしても、最小限の威厳というものがあるとしたら、袁家の元老たちだとしてもここまで外道な真似はしないはずです。

 

「鳳士元さんが言うことも分からないわけじゃないけど……元老たちは既に美羽さまを傀儡にする気なんですよ。ばらまいたのが蜂蜜であった時点でそれは明らかなんです」

「…どういうことですか?」

「袁術さまは元々蜂蜜好きでね、良く街で蜂蜜を買って食べたりしたの」

「!?」

 

『しかし、袁術か………蜂蜜水が飲みたくなる名前だな』

 

その時、私は一刀さんが最初寿春に来た時言った言葉を思い出しました。

ということは、袁術さんも既にその蜂蜜を食べたってことですか?

 

「でも、数日前袁術さまに会った時は大丈夫だっ……」

「影武者だったの」

「!?」

「…本当の美羽さまは…もう……」

 

…まさか。

 

 

 

 

真理SIDE

 

「袁術…さん?」

 

これが…豫州刺史の袁術だと言うのですか?

以前遙火ちゃんと雛里お姉さんと一緒に居た時会った顔とは全然違います。

目元は暗くなって、手足も震えて、すごく無気力が姿です。

とても、一州を治める者とは思えません。

 

「七乃…蜂蜜……蜂蜜が飲みたいのじゃ……街で売る蜂蜜を持ってきてたもぉ……」

「…!?」

 

もしかして、袁術さんは…既に蜂蜜に中毒されてるんですか?

これが、阿片中毒になった人の姿ですか…実際に見たのは初めてです。

こんなひどい様だなんて……もう少しすると、豫州の人々が全部この人みたいになるってわけじゃないですか。

 

「蜂蜜……!」

「てわわ!」

「蜂蜜!蜂蜜をくれたも!じゃないと妾死んでしまうのじゃ!」

 

この人、今私が見えてるんですか?!

 

「てわわ!は、離してください!」

「はちみ…きゃふっ!」

 

私が強く振り切ったら、割りとあっさりと解放されたのですが、反動で寝床の絹で飾った柱の方に頭を打ってそのまま気絶したようです。

 

「はぁ……はぁ……」

 

話によると、豫州刺史の袁術さんはかなり幼いそうです。私や遙火ちゃんぐらいしかないはずです(遙火ちゃんの年は不明ですけど)

見た目では雛里お姉さんより少し上…?って感じですけど、顔はすごく幼い顔です。

あまり太守としての威厳なんてものは見当たりません。阿片中毒の人に求める要素ではないですけど。

 

「だけど、太守の袁術さんがこんな状況だなんて…これはただ豫州の民を使って金を稼ぐというものではないってことです」

 

誰かは知りませんけど、袁術さんを阿片中毒にさせ、排除するか、それとも傀儡にした後、己が豫州を乗っ取るということを考えそうな人が袁術さんにこの蜂蜜を飲むように

 

仕組んだと思った方がいいでしょう。

となれば……やっぱりこれは袁家奥での問題……

豫州の民たちはただその中で犠牲にされてるだけです。

何か手を打たなければなりません。それも今直ぐ……もうこんなところで悠長に情報収集なんてしている場合ではないのかもしれません。

 

「袁術さん…」

 

孫家の人たちは孫権さんもそうでしたが、袁術さんに皆恨みを持っていました。

でも、本当に袁術さんは孫家の人たちが恨むべき対象なのでしょうか?

そんな人が、今ここでこうしているのです。何かがおかしいです。

袁術さんもただ、袁家を裏で操る人たちが盾をして使う、傀儡でしかないのかもしれません。

 

そう思ってきたら、袁術さんのこんな姿が可哀想でしかたアリませんでした。

 

何か、私に出来ることがあるなら……

 

「!」

 

私には…出来なくても、出来るかもしれない人なら知ってます。

 

・・・

 

・・

 

 

 

 

 

雛里SIDE

 

「…状況は理解しました。袁術さままで正気でない今、いつ問題が起きてもおかしくない状況ってことですね」

 

もしかすると、最初から狙いは袁術さま一人だったのかもしれません。

袁術さま一人さえ居なくなれば、後は本当に自分たちのやりたい放題というわけですし……。

 

「でもそうするぐらいだったら何故豫州全体にその蜂蜜を…?別に献上品みたいにしても良かったのでは……?」

「こちらの読み通りでしたら、おそらくこの状況を起こしたのは元老たちと、そして蜂蜜をばら撒いた商人の二組です。自分たちが豫州を治めるという権力欲と、物欲が重な

 

って出来上がった協力構図ですが、近頃になってそれが和解されたみたいです」

「へ?」

 

つまり……両側が別れた?

 

「実際街では太史慈という者が民たちを扇動して、反乱を起こそうとしているわ。恐らく、商人側の八つ当たりでしょうね」

「でも、袁術軍の力なら反乱ぐらい直ぐ鎮めるのでは?」

「それが、反乱軍の動きを先に呼んだ元老たちが私兵として徴兵を行ったせいで、こっちの軍の数は一万にも至らないんです」

「そんな……じゃあ、反乱が起きたら?」

「元老たちはそのまま逃げて、美羽さまに全ての罪が被られることになるでしょうね」

「………」

 

これはもう、私たちは何もかも遅すぎる状況でこの問題に手を出したのかもしれません。

謂わば爆発寸前の火山に近づいたようなものです。

既に反乱は起きようとしているし、止める方法なんて見当たりません。

なのにこの状況を作った者たちは既に逃げた後。残された人たちにだけ火が移るのです。

これってもはや問題を解決するとかじゃなく、ただの戦後処理の並の仕事になっています。

 

「つまり、張勲さんたちは私に何を望んでいるんですか?この戦いを止めるんですか?」

「そうなったら一番ですけど、多分無理でしょうね。だから、孫策さんにも先に話をして、太史慈さんと接触出来るようにしておきました」

「態と孫策さんが袁術さまを攻めるように仕掛けたってことですか?」

「はい、太史慈さんならともかく、孫策さんたちなら、袁家の元老たちを逃がすということはないでしょうからね」

「まぁ、ここまで問題を起こしておいて逃げすわけにはいかないからね。あの爺どもだけ逃げてここで稼いだ金を袁紹の所に逃げる図が目に見えるみたいだわ」

 

……紀霊さんと張勲さんの考えはつまり、元老たちを犠牲にさせて自分たちは袁術さまを連れて逃げるという考えですね。

…どの道、被害を受けた民たちは助からなくなります。

戦いを止めて、問題を起こした商人と元老たちを捕まえることができたら一番ですけど…………

 

 

「じゃあ、つまり太史慈さんと孫策さんたちを味方にしてしまったら良いってわけですね?」

「はい?」

 

だって、そうじゃないですか。その二組の手を借りれば、元老たちも商人も捕まえることが出来ます。

 

「あの鳳統ちゃん、こっちは両方にありったけ恨み買ってるのだけれど、孫策も太史慈に従う民たちも、私たちを助けるわけないわ」

「それに、太史慈を裏で操っているのが例の商人ってわけですからね。どこに居るかも分かりませんし…確認する人力をいません」

「なら、他の所の力を借りればいいです。孫策軍でも、太史慈軍でもない他の所から……

「……」

「張勲さん、私に任せてくださったら、豫州を失うことなく、戦いも止めて、袁術さまも救って見せます。どうしますか?」

「………」

 

 

あの人たちが私の思う通りに動いてさえくれれば、コレ、私が思ったより簡単に終わるかも知れません。

 

 

 

 

 

太史慈SIDE

 

「待て、孫策!」

 

一言で私の申し出を切り捨てた孫策をもう一度説得しようと、私は去ろうとする孫策を掴もうとした。

が、帰ってきたのは刀だけだった。

 

「もう一度言いましょう。私はあなたの英雄ごっこに手を出すつもりはない。それでもあなたがやるというのなら、その時はあなたと本気で戦ってあげるわ」

「………」

 

ごっこ?これが遊びですって?

今でも豫州の民たちは苦しみの挙句泣いて喚いているのよ。

もう直ぐその悲しみの声は、豫州全体に広がることになるでしょうね。

それを止めようとする私の努力が、貴様にとってはただのごっこにしか見えないというの?

貴女はそんな心を持って貴女の民を守るの?

 

「孫家が何故傾いたか分かるというものよ」

 

孫策と天の御使いが居なくなったその場で、私はそうつぶやいた。

良いだろう。こうなれば、こっちだけでもなんとかする。

 

 

・・・

 

・・

 

 

 

「太史慈殿、ご苦労様です」

 

汝南の街に戻ってくると、私を待っていたかのように『彼』が来た。

 

「麋竺」

「太史慈殿、孫策との同盟は如何だったでしょうか」

「…一言で断られたわ。私がやっていることが、ただの英雄ごっこだってさ」

「なんと!孫家の名も地に落ちましたな。あのような者が孫家の長になったとは……」

「そんな奴はもう良いわ。我々だけでも十分に袁術を討つことが出来る」

 

豫州各地で人たちが一時に反乱の旗を挙げるように約束されているわ。

その数、数万に至って、豫州の民たちの怒りがどんなものか教えてくれる。

寿春の城ではまだ分から無いかも知れないが、ここ汝南の街では何週前から一気に蜂蜜の供給が中断されてそれはもう地獄絵図となっていた。

残った蜂蜜を買うために、人たちは持っている全てを売った。金、家、娘まで売りつけたらしい。

こんな状況を見てただで居られるわけがない!

 

「太史慈殿、太史慈殿さえ良ければわたくしが手を打ってみましょう」

「手を打つとは…?」

「孫策が居なくても我らが勝てることは確かですが、少なくとも孫策軍の兵は良く訓練された精鋭。こちらはただの民衆の群れなことを考えれば、彼らが加わることで被害を

 

最小限に出来ることです。最初からそれだからこそ、彼らの力を借りるべきと申し上げたのです」

「しかし、孫策は臆病にも袁術を恐れて我らと戦おうとしているわよ。どうやって…」

「こちらに付くしかなくするのです。わたくしにお任せくだされば、全て上手く通るようにして見せましょう」

「………」

 

麋竺は徐州の出身の商人だけど、青州で私の噂を聞いて、私が居なくなった後、何度か一人になった私の母に生活に必要な金などを送ってやったらしい。

それが、豫州であのようなことが起きてること、そして、私がここに隠れていることを知って、ここまでやってきた。

彼は反乱軍を組むための軍資金などを貸してくれた。同じ商業に付く者として、あんな下衆な真似をする者を許せないと言いながら、私にその蜂蜜を売った商人と、彼らと結

 

託した袁家を成敗することに私の力を貸して欲しいと言ったわ。

 

「…解ったわ。あなたに任せましょう」

「はい、では、私はこれで……あ、いつものお茶は中に置いてあります故…」

「ああ、ありがとう。麋竺が持ってきてくれるお茶はいつも美味しいから助かるわ」

「高級なお茶ですからね。では、わたくしはこれで失礼します」

 

麋竺はそのまま私の屋敷を出て行った。

 

……後もう少しよ。

袁家、貴様たちが今まで苦しませてきた民たちの手で最後を迎えれば良い。

民たちはただ貴様たちに利用されるばかりの弱者ではないのよ。

 

 

 

 

一刀SIDE

 

数日後、

 

孫策が豫州反乱軍と共に独立の旗を揚げたという噂が豫州と僕たちが居る揚州廬江に広まった。

 

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
11
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択