No.342337 Destiny/Domhan Eagsula(デスティニー/ドムハン エアグスラ) 第2話 強敵と暗躍BLACKさん 2011-12-02 17:21:25 投稿 / 全6ページ 総閲覧数:1678 閲覧ユーザー数:1648 |
「お前が俺のマスターか?」
セイバーが恵生に尋ねる。
「マスターって一体……」
「分かっていないのか? それともマスターじゃないのか……。まあいい」
セイバーは剣を構え、蔵の外に出て、ランサーと対峙する。
「お前はランサーと見た。手合せ願おう」
「あなたがセイバー……分かりました」
ランサーが槍を構える。
「いくぞ!」
「うおおおおお!!」
セイバーの剣とランサーの槍がぶつかり合う!
その二つの武器の衝撃で風圧が生まれる。
「きゃっ!」
蔵から出ようとした恵生は思わず手で体を庇う。
「すごい……」
セイバーとランサーは互いの武器を何度も何度もぶつけ合う。
「はあ、はあ……」
ランサーは息切れを起こしていた。
それに対してセイバーは未だに息切れを起こしていなかった。
(なんて人だ…。いくら僕はアーチャーに続いて連戦だからってのはあるけど体力には自信があるのに……)
ランサーは考える。
「(仕方ない)ストラーダ!」
ランサーは槍の名前を自分の槍の名前を叫び真名解放を行う。
『デューゼンフォルム』
するとランサーの槍についていた噴射口が二つから四つに増える。
「うん?」
『ソニックムーブ!』
次に槍が別の呪文の名前を叫ぶとランサーのスピードが上がった。
「くっ、スピードを上げたか」
ランサーは高速移動で動き回り、ストラーダと呼んだ槍でセイバーを貫こうとする。
「え?」
ランサーは一瞬セイバーを見失った。
「飛燕脚」
セイバーも高速移動に似た行動でランサーの攻撃を避け、ランサーの後ろにいたのだ。
「そのストラーダと言った槍……そうかお前は時空管理局、機動六課にいた人間『エリオ・モンディアル』だな」
「やっぱり、ばれてしまいましたね」
エリオと呼ばれたランサーは構えを解く。
「僕のマスターは真名解放するときは必ず必殺であるように言ってたのに…失敗したな。
今日の所はこの辺で引き上げます。ストラーダ!」
『ソニックムーブ!』
エリオは高速移動でその場を去っていった。
「逃げたか」
セイバーは剣を背中にしまう。
第2話 強敵と暗躍
「あのあなたは……」
恵生が蔵から出てくる。
「お前、手を見せてみろ」
「え?」
「いいから見せてみろ」
セイバーは強引に恵生の手を取る。
すると恵生の左手には変わった痣が浮かび上がって来た。
「これって……」
「これは令呪だ」
「令呪?」
「簡単に言えばサーヴァントを無理矢理にでも従わせるためのものだ。
使えるのは三回までだ」
「三回……、ところであなたは?」
「俺か、俺はセイバーのクラスのサーヴァントだ」
「いや、さっきランサーって言った子にエリオなんとかって……」
「それは奴の真名だ」
「真名って本名ってことだよね」
「そう言うことだな」
「じゃああなたにも真名があるの?」
「当たり前だ」
「じゃあ教えてよ。本当の名前があるのにそのクラスって呼ぶの変じゃない」
「それは……」
そんな時、セイバーは何かの気配を察知する。
「え~と、セイバー?」
「そこにいる奴!」
セイバーは再び剣を抜いて、屋敷の外壁にいる者を排除しようとするが……。
「止めて!」
恵生は令呪を使ってセイバーを止めた。
「! お前、令呪を使ったな! 何故だ?」
「何故っていきなり襲うことないじゃ……」
「今はそれは懸命かもな」
するとそこに一人の男が屋敷の正面から入ってくる。
「よ、八子空」
「あなたは……小坂彬渡(おさか りんと)」
「そう。そんでこいつが……」
彬渡に呼ばれて別の少女が入って来る。
「俺のサーヴァントのアーチャーだ」
「アーチャー?」
「!」
セイバーは令呪により動きを封じられてはいるものの警戒は解いていない。
「おいおい、俺は別に戦いに来たんじゃない。ちょっとランサーがこの屋敷に入るのを見て様子を見に来たんだ」
「ランサーを知ってるの?」
「お前の命の恩人に対して言うセリフか?」
「命の恩人って……じゃあ私を助けてくれたのって……」
「俺」
「!」
恵生は彬渡に近づく。
「待て、危ないぞ!」
セイバーが止めようとするが、まだ令呪の効力で動けない。
恵生は彬渡の手を握る。
「ありがとう、私の命、助けてくれて」
恵生はお礼の言葉を彬渡に言った。
「ま、まあ……」
彬渡は戸惑い、照れながらもお礼の言葉を受け取った。
「しかし、お前がマスターになるとは思わなかったぞ、八子空」
「ねえねえ小坂、小坂って聖杯戦争が何かって知ってる? あのランサー……エリオって子が私を刺す時に言ったのが気になって蔵の本で調べようとしたんだけど載ってなくて……」
「お前、そんなことも知らないでセイバーを召喚したのかよ」
「召喚って言うか……勝手に出てきたと言うか……」
「…仕方ねえ、俺について来い。アーチャー、お前は霊体化してろ」
「はい、マスター」
アーチャーは姿を消した。
「うわ、消えた?」
「霊体化だ。サーバントは幽霊みたいなもんでもあるからな。
お前もセイバーを霊体化させた方がいいぞ」
「そう? それじゃあセイバー、霊体化して」
「無理だ」
「「え?」」
セイバーの答えに恵生と彬渡が同じ言葉を漏らす。
「今なんて?」
「無理だと言ったんだ。俺は霊体化出来ん」
「なんで?」
「サーヴァントなら出来るだろ?」
「とにかく俺は無理だ。今やろうと思っても出来ん」
「どうする?」
「仕方ねえな。何かコートか何かでかぶせて歩かせるしかないだろ。どう考えたって目立ちすぎる」
「ちょっと探してくる」
恵生は家の中からマントを見つけ出し、それをセイバーにかぶせ、二人は彬渡に連れられてある場所へと向かった。
「ここって教会だよね?」
「ああ、教会だ。ここに聖杯戦争の監督役がいる」
「戦争に監督役っているの?」
「聖杯戦争は普通の戦争とは違うからな。セイバーはそこで待たせた方がいいな」
「なんで?」
「監督役がすごく胡散臭い奴だからだ。俺もアーチャーを置いておく。行っておくがアーチャー、セイバーとはもめるなよ。何があってもだ」
「はい、マスター」
「セイバーもね」
「了解した」
恵生と彬渡はセイバーとアーチャーを教会の外に置いて、教会の中に入っていった。
「終死郎」
教会の礼拝堂には神父とは思えないコートを着た背の高い男がいた。
「彬渡か、それで俺に何の用だ?」
「聖杯戦争の最後のマスター、連れてきたぞ」
彬渡が恵生を紹介する。
「そいつは?」
「初めまして、八子空恵生です」
「八子空……そうか」
「? ひょっとしてお義父さんのこと知ってるの?」
「お前の言うお父さんと言うのは八子空断のことかな?」
「そうです!」
「そうか……。だが今はそれを語る時ではあるまい、彬渡」
「ああ。こいつはサーヴァントを召喚したが、聖杯戦争のことを何にも分かってないみたいだからな。
ルール説明くらいしてやれ」
「そうだな、前回は聖杯戦争を無視して好き放題に暴れていたマスターとサーヴァントがいたからな。
では教えよう、この『聖杯戦争』について……。
『聖杯戦争』、それは聖杯に選ばれた7人の魔術師達がサーバントを召喚する。
そのサーヴァントにはセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカー。
そしてサーヴァントを召喚したマスターはサーヴァントを使役し、たった一つの聖杯を巡って殺しあう。
そして最後の勝者はサーヴァントを通して、聖杯から願いを叶えてもらう。
それが『聖杯戦争』だ」
終死郎が聖杯戦争の説明をした。
「そんな、なんで殺しあうの」
「聖杯が一つしかないからだ」
「でも殺しあうのってそのサーヴァントだよね?」
「基本的にはな。だがサーヴァントは魔術師から供給がないと一日も持たず現界出来ず消滅する。
まあアーチャーのクラスにいるサーヴァントなら話は別だがな。
だが供給がない限りはアーチャーでも魔力消費を続ければ消滅する。
サーヴァントは基本的にどれも強い。だからマスターの方を倒そうという考えもある。
それにサーヴァントを失ったマスターは完全に聖杯戦争で脱落するわけではない。
マスターを失ったサーヴァントと契約し、聖杯戦争に再び戦いに参加することも可能だからな」
「そうなんだ…」
「それと言い忘れたことがいくつかあったな。
お前のその手にサーヴァントを従えるための令呪があるはずだ」
「うん、それは一応聞いた」
「ほう、すでに一つ使ったのか。気が早いな。
最大で三回使えるが最後の一つは絶対残しておけ」
「なんで?」
「サーヴァントは無償でマスターに仕えるわけではない。
令呪を適当に三回使わせた後、マスターを殺そうと考えるサーヴァントもいるくらいだからな」
「そんな……」
「まあマスターを殺そうとするサーヴァントはまれだが、基本的にサーヴァントは従順ではないと言うことだ。
お前が召喚したサーヴァントも利害が一致しない限り殺されることはないはずだ。
サーヴァントが他のマスターと契約するのは難しいからな。
話はこのくらいか……」
「ねえ、さっきサーヴァントはマスターの供給なしだと現界出来ないって言ってたけど、他に方法があるの? マスターの供給なしで現界する方法」
「ある。人を襲うことだ」
「人を襲う……」
終死郎の言葉に思わず絶句した。
「そうだ。それはマスターがサーヴァントにやらせることも可能だ。
そうすればサーヴァントの魔力量が上がるからな。
それをやらせるマスターも少なからずいる」
「そんな……」
「まあお前がどうするかは俺には関係ない。俺はあくまで監督役だ。よほど出すぎた真似をした奴がいない限りは介入するつもりはない。
それとお前がサーヴァントを失った時はここに駆け込むと良い。
監督役はここはサーヴァントを失ったマスターを保護する役割もあるからな。
今日はこのくらいでいいだろう」
「あ、一つ思い出した。あなたはお義父さんのこと知ってるみたいだけど…」
「八子空断のことを聞きたいのなら明日以降聞かせてやろう。
正直なところ俺は眠い、よほどのことがない限り、今日はもう帰ってくれ」
そう言って終死郎は教会の奥へと行った。
「とりあえず話はこんなものだ、俺達も教会を出るぞ」
恵生と彬渡は教会を出て行った。
「おかえりなさい、マスター」
「話は済んだか?」
「ああ」
「済んだよ」
「それでどうするんだ?」
「どうするって?」
「俺と組まないか?」
「え? なんで?」
「こういうのは組んだ方がいいだろ」
「そして裏切るか」
「う……まあ最後の一人になるまで戦う関係上、最終的には裏切ることにはなるけど……」
「最初っから裏切られること前提ってどうも嫌だな~」
恵生がそんなことを漏らしていると……。
「うん?」
四人の前に一人の青髪の少年と真紅の髪をした女性が立っていた。
「あれって……」
「マスター、離れてください!」
アーチャーが彬渡の前に立ち、セイバーも恵生の前に立つ。
「え? 何?」
「あれはサーヴァントだ」
「初めまして」
少年は執事がご主人に挨拶するかのように手を添えて挨拶する。
「初めまして、皆さん……。僕の名前はルフィリーヤス・アンベルツイン」
「アンベルツイン!」
彬渡は少年の名字を聞いて驚きの顔を見せる。
「そしてこれが僕のサーヴァント、バーサーカー」
バーサーカーと呼ばれた少女はどこからか戟を取り出す。
「バーサーカー、まずはあの裏切り者のヤシウロダンの子供とセイバーをやっちゃえ!」
「!」
バーサーカーがその戟を振ると、バーサーカーの前の道路が削りえぐれる。
「なっ! ぐああ!」
「っ!」
セイバーとアーチャーはバーサーカーの強力な攻撃に遥か後方に吹き飛ばされてしまう。
二人は墓地まで吹き飛ばされてしまった。
「なんて攻撃だ、ただ振っただけでこれだけの威力とは……」
セイバーが体勢を立て直した時、バーサーカーが上から飛びかかるように戟を振り下ろす!
「っ!」
セイバーは背中にある剣を取り出し、戟を防ぐ。
「ぐおおおお!!」
「!!!」
バーサーカーが力を入れるごとにセイバーの足が地面に埋もれていく。
「セイバー!」
「どう、僕のバーサーカーは」
ルフィリーヤスが勝ち誇ったような顔で恵生と彬渡を見る。
「あんなに強いのは当たり前だよね、なんたってあの中国の三国志でも最強と呼ばれた呂布なんだもんね」
「呂布? 呂布ってあの……でもあの人、女だよね? 呂布って男じゃないの?」
「そう言うわけじゃない、三国志と言っても色んな作品がある。三国志の人物が全員女性の作品とかな…。恐らくあの呂布はそう言う世界出身だ」
「そうだよ、まあ呂布を呼び出そうとしたら女の方が来るとは思ってなかったけど、呂布を名乗ってるだけあって本当に強かったよ」
「くそ……こいつはまずいな…」
「なんで?」
「バーサーカーは名前の通り『狂戦士』。
バーサーカーだけのスキルとして『狂化』があるんだけど、それは理性を犠牲にして力を大きく上げるものだ。
ただでさえ力の強い呂布がバーサーカーの『狂化』を受けたら手の付けようがない。
まあその弱点としては魔力供給が激しいから自滅しやすいってところなんだが……」
「どうしたの?」
「アンベルツインの奴がマスターってことは潜在魔力量は半端じゃないはずだ。魔力切れの自滅を起こすってことはまずないだろうな。
それにあの呂布を見てれば分かる。あいつは『狂化』を受けてるのに理性を保っていやがる。もしかしたら『狂化』の影響の魔力消費は俺達のと変わらないかもしれない」
「さすが小坂家の跡取り。そこまで見抜くなんて……。でも見抜いたからってどうしようも……」
ルフィリーヤスが呂布とセイバーの方を見るとある者がいないことに気が付く。
「……アーチャーはどこ!?」
呂布と戦っているのがセイバーだけだとようやく気付き、ルフィリーヤスの言葉を聞いて恵生と彬渡も辺りを見てみるもアーチャーの姿は見えない。
「暗いからって、見つからないってことは……」
「小坂は分からないの?」
「今探してる…………!」
彬渡が向いた方向の遥か遠く、セイバーとバーサーカーから約1キロメートルの上空にアーチャーがいた。
「あんな上の所に……」
「なんだ、あの矢は?」
アーチャーは弓を持ち、その弓には矢が付いてあった。
そしてアーチャーの目は緑色から赤色へと変わっていた。
「え? 小坂はあのアーチャーが何者か分からないの?」
「ああ、あいつ記憶喪失らしく、あいつ自身自分が何者か分からないって言ってやがるんだ。
嘘の可能性はないとは言えないが、なんで嘘をつくのかも分からないからとりあえず信用することにしてあいつの真名はまだ聞いてない。
けどのあの矢は一体……」
アーチャーの構えている弓矢は黒い色をしており、矢の先端は炎のようなものが上がっていた。
「!」
アーチャーが矢を放つ!
「aegis(イージス)」
アーチャーが宝具らしき名前を誰にも聞かれないように言うと、墓地周りには防御結界のようなものが張られた。
「これは……」
「セイバー、危ない!」
セイバーもアーチャーの放たれた矢に気づくも完全な回避は間に合いそうにない。
そんな時、恵生が飛び出し、セイバーを庇うように覆いかぶさる。
そしてアーチャーの放った矢は呂布に着弾した。
着弾と同時に大爆発が起こる。
爆発は防御結界のおかげで結界内から漏れなかったが、もし結界が無かったらその爆発は鋼呂市だけでなく県までも爆発の影響を受けていたかもしれなかった。
「セイバー、大丈夫?」
「ああ、しかし何故俺を庇った?」
「なんでって、危ないって思ったから……」
「それよりどけ、まだバーサーカーがいる可能性がある」
「う、うん」
恵生がセイバーからどき、爆発の煙が止むとそこには怪我はしているものの五体満足に残っていた呂布がいた。
「あいつ、あんな爆発をもろにくらったはずなのにまだ……」
「バーサーカー! 今日の所は退くよ!」
「(コクッ)」
呂布はルフィリーヤスの言葉に従うように頷き、霊体化してその場を去っていった。
「今日はこの程度にしておいてあげる」
ルフィリーヤスが撤退していこうとすると……。
「待って! お義父さんが裏切り者ってどういう……」
恵生はルフィリーヤスに真意を尋ねようとしたが、ルフィリーヤスは聞かずに去っていった。
「行っちゃった…」
「………」
赤色の目から緑色の目に戻ったアーチャーは彬渡の所に降りる。
「大丈夫ですか、マスター」
「なんとか……、まさかあんなに危険なものを持ってるなんてな……」
「正直私も驚いてます」
「ねえ、アーチャー」
アーチャーの所に恵生がやって来る。
「はい」
「今の私やセイバーだけじゃなくて小坂まで巻き込んだのよ。他に言うことはないの?」
「マスターにだけは被害が及ばないように出力調整などしてました」
「そうじゃなくて、ごめんなさいと謝ってほしいの」
「私とあなた達は敵対関係です、謝る必要はないはずです」
「それでもよ!」
「恵生落ち着け、アーチャーの言ってることは最もだ。
アーチャーにとってはバーサーカーも俺も敵だ。一緒に葬りたいのは当たり前のことだ。謝る必要はない」
「けど!」
「セイバーとアーチャーの言ってることは最もだな。
けど俺まで危ない目に遭ったんだ、その詫びとして八子空にも謝っておけ、アーチャー」
「マスターがそう言うのでしたら……ごめんなさい」
アーチャーは心がこもってない声で恵生に頭を下げて謝った。
「それでいいの(………)」
恵生はそうは言いつつも一つ疑問があった。
「どうした?」
セイバーが考える恵生に声をかける。
「ううん、何も」
しかし恵生はあることを考えていた。
(アーチャーの目標はバーサーカーを狙っていたように見せかけて実は私を狙ってた……)
アーチャーがわずかにだが、視線をバーサーカーから恵生に移したのが、魔力で視力をあげた恵生には見えていたのだ。
(でもなんで? アーチャーの正体と何か関係があるの?)
恵生はその疑念を持ったまま彬渡とアーチャーと別れることになった。
幕間
恵生とセイバーが帰宅する中、まったく別の場所にある家の地下室では……。
「そうか、最後のサーヴァントが召喚されたか。アサシン」
「は」
老人がアサシンと呼ばれた女性が霊体化から実体化する。
アサシンは美人で、長くて黒い髪を縛っており、胸はとても大きかった。
「お前はしばらくは気配遮断で戦闘を行わず、サーヴァント同士の戦いを観察しろ」
「分かりました、くそ虫」
「それでだ、お前はどうするんだ?」
「………」
老人はその部屋に同室していた何者かと会話するもその何者かは反応しない。
「その様子から見るとお前は戦いたくないでいいのだな」
「…(コクッ)」
その者はただ頷いた。
「そうか、ではライダーは茜雫に預けるがよい。そう令呪に命令すればよい。
それに仮の令呪を茜雫に預ければお前の令呪は一時だが消えるだろう」
「…………」
その者は小さな声で令呪に命じる。するとその者の令呪は消え、消えた令呪のマークの付いた本が現れる。
老人は令呪の本をその者から取り上げる。
「ではこいつを茜雫に預ける、よいな」
「……(コクッ)」
老人は地下室から出ていく。
(恵生先輩……)
その者は恵生の心配をするのであった。
幕間終了
今回明らかにされた情報。
サーヴァント名「セイバー」
マスター 八子空恵生
真名 不明
男性
クラス保有スキル
「対魔力」B 魔力の乗った攻撃に対して防御が働く。対魔力はランクと同格以上でないとダメージを与えることは難しい。(魔力が乗ってない攻撃でダメージを与えることは不可能ではない)
「騎乗」 B 機械類なら何でも乗りこなせる。(生き物類は乗ることが出来ない)
個人スキル
「魔力察知」B 魔力反応を察知することが出来る。ランクBなら半径20メートル内の魔力反応を感知可能。
「戦闘続行」A 致命傷でもしばらくは動くことが可能。完全一撃の技でないとすぐには倒れない。
所有宝具
「???」
ランク不明 剣であること以外、現時点では不明。
必殺技
飛燕脚
ランクC 簡単な高速移動をする技。飛距離は短いが相手の後ろや上に回り込みやすい。
サーヴァント名「アーチャー」
マスター 小坂彬渡
真名 不明
女性
クラス保有スキル
「対魔力」 C 魔力の乗った攻撃に対して防御が働く。対魔力はランクと同格以上でないとダメージを与えることは難しい。(魔力が乗ってない攻撃でダメージを与えることは不可能ではない)
「単独行動」A 魔力供給が無くても現界出来る。Aランクだと1ヶ月は現界可能。
個人スキル
「魔力察知」B 魔力反応を察知することが出来る。ランクBなら半径20メートル内の魔力反応を感知可能。
「戦闘続行」A 致命傷でもしばらくは動くことが可能。完全一撃の技でないとすぐには倒れない。
所有宝具
「???」 宝具ランク不明
「aegis」 宝具ランクA+
アーチャーの持つ絶対防御結界。その防御範囲は自分の目の前のみから日本一つは覆いかぶせるほどに広げることが可能。
サーヴァント名「ランサー」
マスター 不明
真名 エリオ・モンディアル(出典作『魔法少女リリカルなのはStrikerS』)
男性
クラス保有スキル
「対魔力」B 魔力の乗った攻撃に対して防御が働く。対魔力はランクと同格以上でないとダメージを与えることは難しい。(魔力が乗ってない攻撃でダメージを与えることは不可能ではない)
所有宝具
「ストラーダ」 宝具ランクB
エリオの持つアームドデバイス。デバイスのため意思を持っている。
必殺技
ソニックムーブ
ランクA 魔力を纏い、高速移動を可能とする。
サーヴァント名「アサシン」
マスター 不明
真名 不明
女性
クラス保有スキル
「気配遮断」A+ どんな結界内でも探知されずに侵入可能。気配遮断中は探知不可能だが大がかりな攻撃をすると気配遮断が解かれる。
個人スキル
「単独行動」B 魔力供給が無くても現界出来る。Bランクだと1週間は現界可能。
「戦闘続行」A 致命傷でもしばらくは動くことが可能。完全一撃の技でないとすぐには倒れない。
サーヴァント名「バーサーカー」
マスター ルフィリーヤス・アンベルツイン
真名 呂布(出典作『恋姫†無双』シリーズ)
女性
クラス保有スキル
「狂化」B 大きな力を得る代わりに理性を失うが、このバーサーカーは理性を失っていない。
所有宝具
「方天画戟」 宝具ランクA
呂布の愛用武器。これと言った能力はないが、対魔力をやすやすと無視して切り裂くことが可能。
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この物語は作者が「Fate/Zero」を見た影響で「Fate/Stay night」の話を基に作った作品です。
基となった話はアニメ化されてないルートをメインとしているため、ネタバレが嫌な人はあまりお勧めできません。
また話によっては原作のシーンなどを見ながら作っている場面もあり、原作で出てきたセリフと全く同じやほとんど同じなところもあることをご了承ください。
なお、サーヴァントにつきましてはクロスオーバー的にまったく別の作品からの参加となっています。
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