No.338112

魔法少女リリカルなのはStrikerSーThe Faceless Godー 第3話「交渉」

juneさん

前回から若干間が開きましたがようやく更新です。

今回はようやく原作キャラが登場します(と言っても一人ですが・・・)

まぁ次回からボチボチ出していくんでいつものように生暖かく見守ってください

2011-11-22 23:33:39 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:2144   閲覧ユーザー数:2041

 

3日後 ミッドチルダ 病院

 

検査の日から3日が過ぎた、その間の俺はというと普通に病院生活をエンジョイしていた

と言っても、出歩けるのは、病院の中だけなので探検は早々に終わってしまったが

ここのナースのみんなは揃いも揃って話好きらしく、いつも誰かしらが部屋に遊びにきてくれるので、この3日間俺は退屈することはなかった。

一度だけナイアに

(━━無自覚って、残酷だよね・・・。)

と言われた。

なんのことだ?

あと、ここにきて分かったことが一つ。俺の名前は東雲紫苑(しののめしおん)と言うんだが、

この名前、特に苗字がこの世界の人には非常に発音しづらいらしく

今まで正確に発音できた人はいない

そんなこんなで、俺のこの病院内での呼称は「シオン」で統一らしい

また、名前などのニュアンスから文化的には英語圏のそれと非常に似ていることが分かった。

 

「あ、ちょっといいですか?」

いつものように病院内を散歩していると、ひとりのナースに呼び止められた

「ん?なんですか?」

と軽い調子で返すと

「いえ、この間の検査結果が出たんですが・・・その・・・」

歯切れの悪い回答が返ってきた

「まさか・・・どこか悪いんですか?」

万が一のことを考慮して聞いてみるが

「いえいえ、そんなことはないんですが・・・」

と、即座に否定してくれた。ホッ一瞬ヒヤッとしたぜ

「検査結果に関して管理局の方が・・・」

と続けて説明しようとしたそのとき

「あ、いたいた。んもう、探したわよ?」

と、いきなり見知らぬ女性に声をかけられた

「えっと、どちらさまで?」

「ん?私?私はリンディ・ハラオウン。時空管理局の局員よ。」

(━━ふぅん、管理局か・・・これは使えるね)

(あぁ・・・)

「はじめまして、自分は・・・」

「あぁ、いいわ。だいたいのことは知ってるから、東雲紫苑君」

「!?」

「びっくりした?まぁでも私が知ってるのってあなたの名前と検査の結果ぐらいなんだけどね」

(おい、ナイア・・・)

(━━わかってるよ、この人、要注意だね。」

(そうじゃない、今の聞いたろ?この人、初めて俺の名前を噛まずに行ったぞ!)

(━━そ、そう・・・それは・・・よかった、ね・・・。)

「それで、用件はなんですか?」

それでも、ナイアの言うように警戒しておくに越したことはない。

「そんなに警戒しないで、今日は、あなたをスカウトしにきたのよ。」

俺の発言がよほど刺々しい言い方だったのか、そんな言葉と共に害意の全く感じられない笑顔を返された・・・って今なんつった!?

「もしかして、さっき言いかけてたことって・・・」

と、説明を求めようとそばにいるナースに視線を向けると

「えぇ、そうです。シオンさんのデータを見た管理局の方が、是非スカウトしたいと・・・」

そう返された・・・やっぱりか。

なんにせよ、これはこっちから出向く手間が省けたとも言えるな。

(━━これは好都合だよ、シオン。)

(あぁ、そうだな。)

どうやらナイアも俺と同意見らしい

「というわけだから、とりあえず付いてきてもらえるかしら?」

「えぇ、わかりました」

こうして、俺の新しい人生が始まった

 

 

 

 

 

 

 

「さ、入って」

さっきの病院から車(異世界にもあるんだな・・・)で30分ほど行ったところにある建物の一室

に俺は案内された。

ちなみにナイアは今は休眠中らしく、呼びかけても全く反応しない(ってか神様なのに睡眠って必要なのか?)

「お邪魔します・・・ってかここって見た目普通の民家なんですけど?」

そう、俺が案内された場所は比較的大きいというのを除けばごくごく一般的な民家だった

「それはそうよ、だってここ、私の家だもの」

「へぇ、ここは、Ms.ハラオウンの家なんですか・・・ってなんだって!?」

おいおいマジかよ、正体不明な輩を家に招き入れるかよ普通・・・。

「リンディでいいわよ、それと、私の家に招待したのは、こちらに敵意がないってことの証明みたいなものだからきにしないで。」

・・・そこまで考えての行動か。油断ならないな。

というか、

「勝手に人の思考を先読みしないでください」

「まぁまぁ、気にしたら負けよ?」

そんなやりとりをしながら客間に案内される。

「シオン君はコーヒーがいい?それとも、お茶?」

「あ、じゃあお茶で。」

・・・この時俺は気付かなかった。この選択が、一生モノのトラウマを生むことに。

 

 

 

「はーい。お待たせー。」

しばらく待っていると、リンディさんがお茶を持って戻ってきた

「はい、どうぞ。熱いから気を付けてね」

「どうも」

素直にお茶を受け取る俺。

「さて、シオン君。あなたのこれからだけど・・・」

と、リンディさんが話を切り出そうとしたので

「さっきの話でしたら、お引き受けしますよ」

さっきの意趣返しにと言わんばかりに先回りして答えると、

「あぁ、そうじゃないの。その件はもう確定事項だから。私が言ってるのはこれからの衣食住のことよ。」

と、さも当然のように返されってしまった。

どうやら、この人に口で勝つのはどうやら無理らしい・・・

「・・・・・・」

と俺が呆然としていると

「あらあら、私に口先に関して敵うと思っていたのかしら?」

と、イタズラが成功した子供のような笑顔で返された。

「・・・とまぁ冗談はこの辺にして、ここからは真面目な話をするわ。」

と、リンディさんはさっきまでとはうって変わって真剣な表情になって話題を変えた。

「ちょっと長くなるけど我慢して聞いて頂戴。」

そう言うと、リンディさんはお茶をすすり少し間を置いてから語りだした

「まずあなたはこの世界の人間ではないわ。ここはミッドチルダ、数ある次元世界を管理統括する組織『時空管理局』の地上本部がある世界よ。

そしてあなたが元いた世界は第97管理外世界、現地名称は地球。

あなたは何らかのきっかけで発生した時空のひずみに飲み込まれて、ここにやって来たの。

ここまでは、いいかしら?」

「・・・あぁ、なんとなくだが一応理解した。で?」

「で?って、意外と普通の反応ね。もっと驚くかと思ったのに。」

「いや、これでも十分驚いてる。ただ状況的にそれを表に出さないほうがいいと思っただけさ・・・。」

「そう・・・意外と肝が据わっているのね。まぁこっちとしては好都合なんだけどね。

話を続けるわね。普通こういうケースでは漂流者を保護して心身ともに回復したのちに

元いた次元に帰すのが決まりなんだけど、あなたの場合それができないのよ。」

「ほぅ・・・それまたなんでさ?」

「それはあなたも薄々見当がついてるんじゃないかしら・・・そう、あなたのその左腕と左眼

はデバイス・・・それも、ロストロギア並みの代物だっていうことが分かったの。」

「・・・ちょっと待ってくれ、そのデバイスっていうのとロストロギアていうのはなんだ?」

「そうねぇ、とりあえず、デバイスは武器や兵器っていう認識で構わないわ。

ロストロギアは・・・まぁ解析、生産ができないっていうところではオーパーツに似ているかもしれないわね。」

・・・いまいち要領を得ないがつまりは、

「普通だったらそのまま返してはい終了ってなるはずが

こっちの技術が使われたモノをはめてるからそうもいかないって感じだろ?」

 

「あら、意外とやるのね。まぁ大筋はそんなところよ。そこでさっきの局員にならないかっていう話になるのよ。あなたにしたらこの世界のことを知ることができる、こちら側からすれば貴重な戦力を得ることができる・・・悪い話じゃないでしょ?」

「・・・まぁな。それよりも俺の具体的な処遇はどうなるんだ?さすがに正規の部隊に編入させるわけにはいかないだろう?」

「意外と詳しいのね・・・向こうの世界では軍人でもやってたの?」

「傭兵だよ・・・いくらなんでもこんなガキを正規の軍人として雇う軍はないさ・・・。」

「そう、苦労したのね・・・それはそうとしてあなたの処遇についてだけど、つい最近ちょっと大きな事件があってねその関係で数名を管理局員として編入したのよ。あなたにはその人たちと一緒に生活してもらうわ。」

「なるほどな。一緒の方が監視しやすい、か・・・。」

「そんな言い方しないで。それに、これはあなたにとっても悪い話じゃないのよ。

そのその編入した人たちが住んでいるのが、何を隠そう地球なんだから」

「へぇそうか、それは好都合・・・って地球だと!?」

なんだと!?、じゃあ今までの帰れない云々っていうのは・・・。

「まぁ、ハッタリね。」

マジかよ・・・っていうか人の心読むなよ。

「と・に・か・く、そういうことだからよろしくね、シオン君。」

と、勝手にまとめるとリンディさん。全く、この人は・・・。

「・・・はぁ。よろしくおねがいします・・・。」

そして俺も、それに対して素直に応じてしまうのであった。

(これは、完全に主導権を持っていかれたな・・・)

と、何か負けたような気がするのをごまかそうと湯呑に手を伸ばし、中身をぐいっと煽るように飲む。

口の中に広がるのは緑茶独特の香りと、程よい渋み、そしてそれらを全て打ち消すかのような圧倒的な甘味・・・って甘味!?

「ってか甘っ!!なんですかこのお茶は!?」

これまで緑茶など数えるほどしか飲んだことはない紫苑だったが、

日本人の遺伝子がそう告げるのか「これはヤバい」と、直感していた

「あら、砂糖入りは初めて?お口に合わなかったかしら?」

と、ちょっと(かなり?)残念そうな様子で聞いてくる

(口に合わないなんてレベルじゃねぇよ!!)

・・・なんてことを言えるはずも無く

「ま、まぁ、ちょっと苦手ですかね・・・。」

と返すのが精一杯だった・・・。

あとがきっぽい何か

紫苑「やっと俺の名前が出たか・・・ところでよ作者。」

なんでしょうか?

紫苑「なんで俺、ファーストネームで呼ばれてんの?普通病院とかだとファミリーネームだよな?」

それについては一応ちゃんとした理由があるんです。本文中にも書きましたが、

英語圏の人に東雲は発音しづらい(できない)と思ってファーストネームの方で呼称を統一しました。(一部例外あり)

ちなみに「シオン」というのも厳密に言うと「ショーン」みたいな発音になっています(紛らわしいので書きませんが)

紫苑「じゃあなんでそんなめんどくさい名前にしたんだよ(怒)」

・・・ぶっちゃけこの名前ネタがやりたかったんです。それだけです。

あ、っていっても下の名前は作者の友人の名前からいただきました

紫苑「言いたいことはそれだけか?」

ちょっ、だからM4出さないでって!!分かった、分かりましたから!!

一応ちゃんとした理由もあるんですよ。「東雲」っていうのは、昔の時間区分で明け方の薄暗い時を表しているんです(厳密には少し違いますが)で、ナイアーラトテップは混沌から生まれたっていうところからイメージを持ってきました。

紫苑「何かこじつけっぽくないか?」

ソ、ソンナコトハナイデスヨ?

紫苑「・・・やっぱり思いつきか。まぁいい、それよりも、今後の展開ってどうなるんだ?」

今後の展開?まぁ、本文にもあったようにとあるおうちに居候します。そっからは基本日常ターンです。

紫苑「要するにだ、ほとんど何も決まってないんじゃねぇかよ!!」

そうカリカリしないで、あんまり言いすぎるとネタバレになるじゃないか。

まぁそんな感じで進行していきます。

それではみなさん、さよーならー。

紫苑「無理やり締めやがったな・・・・。」

 

あとがきのあとがき

 

お久しぶりです。

前回の更新から一週間も経ってしまいましたww

多分これからも、週一の更新になるかと思います。

 

砂糖入りのお茶について

リンディさんの砂糖入り緑茶は、実際に外国ではポピュラーな飲み物らしいです。

(詳しくは砂糖入り緑茶でググッてください)

作者も一度だけ飲んだことがありますが、あれはトラウマにしかならない味でしたww

もちろん好みの問題なので好きな人は好きだと思います。

ただ、紅茶もノンシュガー派な作者には、結構きつかったです。

 

今回は、書いては消してを繰り返したので、ところどころ文章がおかしい点があると思います。

(一応見直してはいますが・・・)

なので、誤植や表現の誤り等があれば、コメントにてお知らせください。

すぐに修正します。

 

それではまた次回、お会いしましょう。See you next time!


 
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