No.337765

一刀の晋王転生録 第一章十二話

k3さん

十二話投稿できました。
とりあえずは開戦前の話になります。
本格的になっていくので長くしていきます。
追伸、何進の台詞の修正しました。

2011-11-22 00:52:32 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:9898   閲覧ユーザー数:7999

 第十二話

   「黄巾の乱 開戦前の密談 前編」

 

賊の討伐が終わる様子は無かった。

 

進展を強いて挙げるならば賊達はある共通点があり、黄色の巾をつけているということと、

 

中心となっているのが、張角、張宝、張梁の三人だということぐらいである。

 

彼らの共通点がわかろうと、首謀者と思われる人物達のことがわかっても居場所といったことが

 

わからなければ瑣末なことである。

 

とりあえず、黄巾の巾をつけていたことから、彼らは黄巾党と呼ぶことにした。

 

だが事態は急に動いた。

 

黄巾党が一箇所に集まってきている時があるということがわかったのだ。

 

この報を受けた朝廷はついに軍の本体を動かすことになった。

 

軍を率いるのは何進大将軍である。

 

まず何進は、近くで討伐を行っている諸侯と義勇軍に集まるように命じた。

 

こちらも戦力を一箇所に集めて黄巾党が集まったところを一気に殲滅せんとしているのである。

 

こうして集まった近くにいた諸侯達の名を上げよう。

 

董卓軍、

 

袁紹軍、

 

袁術軍、

 

公孫賛軍、

 

曹操軍、

 

孫堅軍、

 

劉備軍、

 

そして・・・

 

何進と共に出陣した司馬昭率いる軍である。

「へぇー、随分集まったなぁー。」

 

「そうだね、一君。」

 

今回の出陣には美華も同行していた。

 

献刀は理鎖、解刀に預けていた。

 

なぜ今回は美華も同行しているのか、その理由は二つである。

 

一つ、何度も一刀と離れるのが嫌だということ。

 

二つ、女から一刀を守るため(?)。

 

だそうである。

 

「えーと、集まったのは、董卓と袁紹に袁術、そして公孫賛、あと、曹操と孫堅さん、劉備か・・・」

 

「袁紹と曹操?・・・」

 

美華の声に感情がこもっていなかった。

 

「あー、美華・・・今回はあの二人を責めに来たわけじゃないから。」

 

「わかってるよ一君。」

 

(大丈夫だよ一君、何もしないよ。・・・一君に何もしようとシナケレバ。)

 

(本当に大丈夫か?)

 

若干の不安を抱えながら、軍議に参加することにした。

 

「諸君、こうして集まってもらったのは他でもない、黄巾党の奴らが不定期的ではあるが

 

 一箇所に集まる時があるというのが判明したからである。奴らが一箇所に集まったところで

 

 我らは突撃して一気に奴らを徹底的に殲滅させる!、漢室の名誉のためにも負けられぬ!、

 

 各軍準備を始めよ!、けっして怠るなよ。これで軍議を終了する。」

 

そう言ったあと何進は自分の天幕に戻っていった。

「策とかを一切考えずに突撃するっていうのかよ・・・」

 

そう言って一刀は少し苦い顔をしていた。

 

「一君、やっぱりちょっと不味いと思う。」

 

「ええ、そう思うわ。」

 

「同感だな。」

 

「お邪魔しまーす。」

 

一刀と美華が話し合っていたとき、三つの女性の声が聞こえた。

 

一刀達の天幕に入ってきたのは、

 

曹操、夏候惇、夏候淵、荀彧

 

孫堅、孫策、孫権、周瑜

 

劉備、関羽、見知らぬ少女二人だった。

 

「どうした?、そんなにぞろぞろと・・・」

 

「あなたが何進の言ったことについてどう思っているかを聞きたかったのよ。」

 

「アタシもそこの娘と同じだ。」

 

「私は司馬昭さんに報告したいことがあったので。」

 

とそれぞれ用件を言った。

 

(なんでこんなに女ばっかりなの!、一緒に来て本当によかったよ!)

 

美華が心の中でこの出来事に怒りを出していた。

 

「まぁー、まずは劉備の用件から行こうか、お互い知らない人がいるみたいだし。」

 

「それじゃあ、朱里ちゃん、雛里ちゃん。」

 

「はわわ、私は諸葛亮、字を孔明といいましゅ。劉備軍の軍師を務めていまし・・・はわわ。」

 

「あわわ、同じく軍師をしています。龐統、字を士元といいましゅ。司馬昭殿とこうしてお話ができて

 

 光栄でし・・・あわわ。」

 

かみながら自己紹介をした二人。

 

(ちょっと緊張しすぎだなぁ・・・軍師ってことは・・・報告とはこの二人のことか。)

 

それから全員が全員に自己紹介する。最後に、

 

「私は王元姫、一君の・・・司馬昭の妻よ。」

 

女性はみな、美華に注目した。その感想は・・・

 

まず曹操、

 

(・・・相変わらず可愛さと美しさを両立した顔ね・・・。)

 

次に孫策、

 

(ちょっ!?、蓮華より尻の形が良くない!?)

 

そして劉備、

 

(ふえー、私より胸があるかも・・・)

 

三人とも、ある種の敗北感を味わっていた。

 

(はわわ・・・)

 

(あわわ・・・)

 

(巨乳めぇ・・・)

 

諸葛亮、龐統、荀彧にかんしては絶望といった顔をしていた。

 

「それで劉備、報告って?」

 

「あ、は、はい、優秀な軍師二人と出会えたので紹介しとこうかなって。」

 

「そうか、それじゃあ用件は終わりってことかな?」

 

「いえ、二人が司馬昭さんに聞きたいことがあるんだって。」

 

「はわわ、ですが曹操さん、孫堅さんと同じことなんです。」

 

「あわわ、司馬昭殿はどう思われますか?」

 

最終的には皆、同じことでここに来たっという形になった。

 

「じゃあ、まず皆の意見を聞きたいな、こういう形で人に意見を求めるならまずは

 

 自分の意見から言うべきじゃあないかな?」

 

「・・・一理ありますね、では私達から。」

 

そういって、諸葛亮、龐統は真剣な顔になった。

 

(へぇ、軍師らしい顔つきになったな・・・)

 

「その前に確認したいことがあります。」

 

「うん?、なんだい?」

 

「本体の兵の錬度はどのくらいなのですか?」

 

(やっぱりそこに食いついたか・・・)

 

当然か、と思いながら、

 

「はっきりいうと全然駄目だな、鍛錬時間は少ない、統率があるほど鍛錬しているとは

 

 思えない。・・・素人といっても過言じゃないかもしれない。ただ数に物を言わせて

 

 いるようなものだ。」

 

「「・・・・・やっぱり・・・・・」」

 

二人の軍師はそういうと、

 

「では、私達の意見を言います。このまま何進大将軍の言うままにすると、

 

 勝てたとしても相当な痛手を被ることになると思います。」

 

「司馬昭殿が言うとうり漢の本隊が素人同然ならば、実戦経験のある黄巾党に軍の質が劣ります。

 

 よって漢室の名誉が回復するとは思えません。」

 

二人が意見を言った後、

 

「次は私達だな。」

 

周瑜がそういうと、

 

「私もほぼ同じだ、わが軍の隠密に少し探らせてたが相手の士気は賊とは思えないほど

 

 高いらしい、後は二人と同じ考えだ、簡単にはいかないだろう。」

 

周瑜が言い終えると、

 

「最後は私達ね。」

 

曹操がそう言うと荀彧が説明しだす。

 

「こちらも同じようなものね、張角、張宝、張梁はあそこまで人を集めた・・・

 

 と言うことは統率力は結構侮れないと思うわ。あんたがさっき言ったことが本当なら

 

 質、士気、統率・・・全てが劣る・・・あまり勝てる気がしないんだけど・・・」

 

それぞれが意見を言った。

 

「で、司馬昭殿、アンタはどう思うよ。」

 

孫堅は一刀に意見を求めた。

 

「俺が見えているのは・・・」

 

そして言った。

 

 

 

 

「敗北、それも圧倒的な大敗だ。」

 

 

 

 


 
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