No.336806

フランちゃんのおほしさま

今回は絵本風にチャレンジ。いずれはイラストにも手を出してみたいものです。しかし東方は本当にキャラが固まってて書きやすいなぁ……orz。オリジナルの方も手を付けたいです。誰か時間をくだしあ。

2011-11-19 23:24:13 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:427   閲覧ユーザー数:427

 あろところに、おんなのこがすんでました。

 おんなのこは赤いきりのおやしきのちかにすみ、やさしいおねえさんや、めしつかいたち、まほうつかいといっしょにしあわせなまいにちをおくっていました。

ある日、そのおんなのこはへやの小さなまどから夜空を見あげて思いました。

「あの、お空にあるきらきらはなにかしら」

 おねえさんにきいてみました。

「あれはお星さまよ」

「お星さま?」

「そう。わたしたちをいつも見まもってくれているの」

 おんなのこはその夜、ふたたび空を見あげました。そして両手できれいにかがやくお星さまをつつむと、ぎゅ、と手のなかにとじこめました。手をひらくと、お星さまが夜空にまたたいています。

 おんなのこはかなしくなってしまい、くらいへやでひとり、ないてしまいました。

 あさになって、おんなのこは召使いのおねえさんたちにいいました。

「わたし、お星さまがほしい」

 召使いのおねえさんたちはこたえました。

「わたしたちにはできません。かわりにこれをあげましょう」

 そう言ってめしつかいのひとりがおんなのこに石ころをあげました。

「これをもって、まほうつかいのところにいってみてください」

 おんなのこは、まほうつかいのいるとしょかんにやってきました。

「わたし、お星さまがほしい」

 まほう使いはこたえました。

「わたしにはできません。かわりにこうしましょう」

 そう言ってまほうつかいはめしつかいからもらった石ころにまほうをかけてひかりかがやく石ころにしてくれました。

 それでもおんなのこはまんぞくできません。

 つぎにおんなのこは、おねえさんのところにやってきました。

「わたし、お星さまがほしい」

 おねえさんはこたえました。

「お星さまはみんなのもの。だれかがもっていてはいけないわ」

 そう言っておねえさんはひかる石ころにまほうをかけました。ひかる石ころはよりつよくかがやき、おんなのこをあたたかくつつみこみます。

「それに、あなたはすでにお星さまをもってるじゃないの」

 ひかりのなかからめしつかいたちやまほうつかいのすがたがうかびあがりました。みんな、にこやかなえがおをしています。

「みんなあなたを見まもっているの」

 おんなのこはその夜、ふしぎなゆめをみました。

 光ひかりかがやく石ころにのり、空をとびまわります。そのまわりをたくさんの星たちがついてくるのです。

 おんなのこは星たちといっしょにダンスをおどって、歌をうたって、たのしく笑いあいましたとさ。


 
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