No.327004

真・恋姫†無双 ~君思うとき、春の温もりの如し~ 合間22

lovegtrさん

今回は穏の拠点です。
拠点が続きますが、もう少しお付き合い下さい。
ではどうぞ!

2011-10-31 02:38:57 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:9000   閲覧ユーザー数:3665

「あぁ……ん……はぁ~…やっぱり駄目です……」

政務を終え、自分へのご褒美と思い以前より楽しみにしていた本を読んでみましたが、やはりいつもの様に胸の高鳴りを得ることが出来ません。

理由はわかっています、他に私をワクワクさせるものが出来たのです。

「一刀様……」

この国のであり、私たちの主人、それでいて気さくな方です。

あの方に少なからず思いを抱いている者は少なくありません。

私ももちろんそのひとり。

「あぁ~ん、一刀様~…穏はこの思いをどうすれば良いのですか~?」

今まで散々、あの手この手で一刀様に仕掛けてみたのですが、ことごとくかわされてしまいました。

例えば、

『あ~ん…この本、とてもいいですぅ~…』

一刀様の前で本を読み、自分の性癖を逆に利用し誘惑する方法。

『そうか。それは良かったね』

しかし一刀様はいつもの事とこちらに構ってくれませんでした。

他にも、

『今日は暑いですね~』

そう言いながら服の裾を持ちパタパタと扇ぎながら、下着を少し見せます。

『確かに暑いな』

そう言い、おもむろに上着を脱ぎ始めます。

そこに亞莎ちゃんが部屋に入ってきて、

『一刀様、新しい案件です…ってキャーー!』

どうやら一刀様が裸になろうとしていると思ったらしく、そのあと倒れた亞莎ちゃんを介抱するのに大変でした。

「もうこうなったら手段は選びません!見ててくださいね一刀様!」

そうと決めたらまずはあの人に手伝ってもらわなくてわ。

「あ、いました~。お~い、華佗さーん!」

目的の人、雪蓮様の診断にやって来た華佗さんを見つけ声を掛けました。

「ん?これは陸遜殿。俺に何か用か?」

「はい~、実は最近なんだか力が出ないんです。なので、何か精がつく薬は無いかと思いまして」

私そう言うと華佗さんは神妙な顔になり、

「なに?それはいけないな。分かった、ならこれをやろう」

そう言い小瓶に入った薬を取り出します。

「これを飲めば元気百倍!しかし原液で飲むのは危険だ。茶などに薄めて飲んでくれ」

なんだか騙すようで気が引けますが、まずはひとつ手に入りました。

「それから、もう一つあるんですけど~」

 

華佗さんと別れたあと、政務室に向かうと一刀様が一人で政務を行なっていました。

「お疲れ様です~、一刀様。お茶を淹れたんでどうぞ~」

「丁度休憩しようと考えていたんだよ。ありがとう、穏」

私が出したお茶を一口飲むと一刀様は、

「ん~…あれ?なんだか眠くなってきたぞ……」

そのまま机に突っ伏してしまいました。

華佗さんから精力剤のほかにもらった睡眠薬を一刀様に出したお茶に混ぜておきました。

さすが華佗さんが作った睡眠薬、すぐに効きました。

さて、これからが大変ですね。

「ふふふー、まずは寝台に運ばないとー」

普段はあまり前線に立ちませんがこれでも武芸をかじった身、少し苦労しながらもなんとか一刀様を寝台に運ぶことが出来ました。

「ん~ん……あれぇ?俺は一体?」

「やっと目覚めましたかぁ」

あれから少し経ち、ようやく一刀様が目を覚ましたました。

「って、なんだこれ!?」

一刀様が目覚め一番に気がついたことは、自分が全裸で両手足を寝台の四隅に縄で括りつけられていたこと。

「何なんだこれ!穏、助けてくれ!」

「駄目ですよ~、せっかく結んだのに、解くなんてぇ」

「え?何を言っているんだ、穏…」

「うふふ、だってこれ私がやったんですよ」

「なぜ?一体どうして!」

「一刀様が悪いんですよ。私が色々としたのに気が付かないのがいけないんです。

 一刀様のことが好きなのに、一刀様は全然気が付いてくれませんでした。

 だからこうして強攻策に出たのです」

「だからって何もここまでしなくても。良いから縄を解いてくれないか?」

腕を引き一刀様は縄を解こうとしますが解けません、そんなヤワに結んでいませんよ。

「ごちゃごちゃうっさいですね。これでもくらえ!」

華佗さんにもらった小瓶に入った薬を口に含み、一刀様に口移しで飲ませます。

「ん!?一体何を飲ませたんだ?……かっ!?体が熱い…!」

…そういえば華佗さんが原液で飲まないようにって言ってましたっけ。

テヘ☆失敗失敗。

 

ブチブチブチ

 

するとすごい音が聞こえ、恐る恐るそちらを見ると、一刀様は結んでいた手足の縄を自力で千切っていました。

「穏……覚悟は出来ているのだろうな……」

目は赤く血走り、息も荒くこちらに迫ってきます。

「泣いても許さないからな……」

「あ~れ~!!」

 

翌朝。

起きると隣には干からびた一刀様の姿がありました。

「昨日はすごかったです。さすが華佗さんの精力剤、危険です。私乙女なのに何度も…」

でも、当初の目的は達したので良かったです。

余談ですがその日、一刀様は起きだすことが出来ず、一日寝こむこととなりました。

今回は穏の拠点でした。

いつも思うのですが、穏の拠点は難しい!

穏と言ったら本が思いつくほど強烈な印象があります。

なのでオリジナリティをだそうとしてもなかなか良いものが思いつきません。

今回は薬で無理やりといった感じにしてみたのですが、なんだかヤンデレみたいになってしまいました。別にいいんですよヤンデレ。

ゲームでも意外と穏はヤキモチ焼きで独占欲が強かったので、ヤンデレの素質はあるのかもしれません。

ではまたノシ


 
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