No.324639

真・恋姫✝無双 新たな外史を創る者達 十一話

DOWANNGOさん

こんにちわ~
今回もまた『にじふぁん』様から持ってきました。
反董卓連合軍が終わるまでは『にじふぁん』様から持ってきます。
反董卓連合軍が終わったら別の物語になります。
では、始まり~

2011-10-27 14:15:50 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3528   閲覧ユーザー数:3012

「ここまで反董卓連合軍が集まっていると壮観だな。」

 

俺は今泥水関の城門に立っている。

目の前に広がるのは反董卓連合軍の兵士達。

 

「白、参加しているのは誰だ?」

 

「はっ!主な諸侯は袁紹、袁術、曹操、孫策、劉備ですね。

それ以外には巧みに馬術を操る馬族ですね」

 

ああ、翠も居るんだったな。

だが、籠城戦だから馬術は関係無いな。

そう言えば馬術では白蓮もすごいだろうに……憐れだ……

 

「一刀、敵はどう出る?」

 

「ふむ、敵は俺達を引きずり出す為に華雄の武を

侮辱するだろう」

 

「ふっ、その程度で私が出る訳なかろう」

 

別の世界ではお前はその程度で出てるんだよ……

 

「そして、一気にこっちに向かって突入って感じだ」

 

「うむ、私が出なければ良いのだな?

分かった」

 

絶対お前は出ようとするって……

はぁ……不安だ……

 

「む?一刀、誰か来たぞ」

 

「む?」

 

華雄が指した方を見ると確かに居た。

 

「雪蓮か……」

 

俺が誰にも聞こえないようにそう呟くと雪蓮は叫ぶ。

 

「暴政を働いている愚かな者の駒達よ!

貴様等が出てくるが良い!

もし貴様等が我等を恐れず戦う勇気があるのなら!」

 

そう言えば雪蓮は様々な世界で挑発役だったな。

 

「ああ、貴様等にそんな勇気がある訳が無いか。

貴様等は暴政を働いている者の駒なのだからそんな武も勇気も無いな!」

 

ブチンッ!

 

ん?今何か切れたような音が……

 

「孫策め!良くも我が武を!

その上董卓様を侮辱するとは許せん!

私は出る!」

 

さっきまで出ないと言ってた奴が一時間も経たずに出るとか言うなよ……

別の世界でどんなやり取りがあったか分かるな……

 

「華雄、落ち着け」

 

「貴様!董卓様を侮辱されて黙っていろと『二度目は無いぞ?』っ!」

 

華雄は俺の声に覇気が含まれているのに気が付いたのか黙る。

 

「俺もキレてるんだ。

だが、月を守りたいならここはお前は出るな。

俺がお前の屈辱をはらす」

 

「……どうするのだ?」

 

「ちょっとな」

 

俺はそう言いながら城壁の端に立つ。

雪蓮side

 

「これで出てくるわね」

 

私が挑発すれば華雄は出てくる。

それに合わせ劉備達と協力し華雄を討取って

泥水関を攻略する。

それが私達の策だ。

 

「しっかし遅いわね~

早く出てくると思ったけど……」

 

そんなことを呟いていると城壁の端に一人の少年が立つ。

私はその少年に見覚えがあった。

 

「龍帝!?」

 

私は驚いた顔をした。

まさか龍帝が董卓に味方しているとは思っていなかったからだ。

龍帝はこう叫んだ。

 

「孫伯符!貴様そこまで落ちたか!

相手の武を侮辱し更にはその相手の主人を侮辱するとは

貴様は武人として何も感じぬのか!?

答えよ!孫伯符!」

 

「っ!」

 

そのは覇気に思わず屈しそうになる。

だが、私は負けられない。

私は必死に覇気に耐えてこう叫んだ。

 

「洛陽で圧政をし民を苦しめている者を侮辱して

何が悪い!」

 

「董卓が暴政をしているだと?

ふざけるな!貴様は董卓を見たことがあるのか!

洛陽に来たことがあるのか!

董卓は暴政などしていない!

貴様等はただ自分の名を上げたいが為にここに攻め込んできた屑だ!」

 

そんなこと信じられる訳が無い。

だが、龍帝は続けた。

 

「本来なら貴様等は我が家臣が貴様等の相手をする所だが

貴様等の行いは断じて許さぬ!

貴様等に我と闘う勇気があるならば待っていろ!

我が貴様等を殺してやる!」

 

龍帝はそう叫んで後に下がった。

私は嫌な予感がしてなら無かった。

 

一刀side

 

「一刀様、董卓殿が暴政を行っていないと言って良かったのですか?」

 

「ああ、奴等は策には文句を言わないと言ったからな。

ところで……」

 

「はい?」

 

「何故華雄は気絶している?」

 

華雄は白眼をむいて気絶していた。

泡まで吹いてるし……

 

「一刀様の覇気に当てられ気絶しました。

私も危なかったです」

 

それなりには抑えたつもりだったが……

 

「悪かったな」

 

「いえ」

 

「それだけだ。

行ってくる」

 

「行ってらっしゃいませ」

 

俺はその返事を聞いて城壁の端に行く。

そして、そこから跳んだ。

降りた場所の前には孫策が立っていた。

 

「ふっ、退かなかったか。

なかなか勇気があるじゃないか」

 

「だって、面白そうじゃない。

龍帝よ?龍の皇帝よ?

どれ程の強さか気になるじゃない?」

 

流石雪蓮だな。

強そうな奴と闘いたいと言う願望が半端無いな。

 

「良いだろう。ならば、俺の本気を見せてやる」

 

「ふふっ、来なさい!」

第三者視点

 

孫策は南海覇王を構え一刀の様子を見る。

 

「(あれだけの覇気を持っているならそれなりの実力者の筈。

なるべく早く片付けた方が良いわね……)」

 

そんなことを思っていると一刀は龍帝刀を抜く。

 

「随分細い剣ね。

多分それ折れるわよ?」

 

「なら試してやるよ。

どっちが折れるかってのをな」

 

「やってみなさいよ」

 

「後悔するなよ」

 

一刀はそう言うと孫策に襲いかかる。

 

「(私よりも早い!)」

 

一刀は龍帝刀が届く距離までいくと龍帝刀を振う。

孫策はとっさに南海覇王で防御するが衝撃を殺しきれず後に下がる。

 

「っ!あなた早いわね」

 

「この剣は速さで敵を斬る剣だからな。

それより見ろよ自分の剣を」

 

「え?あ!」

 

孫策が南海覇王を見ると斬られたところから上が無くなっていた。

孫策は周りを見渡す。

 

「探し物はこれか?」

 

「え?」

 

一刀は左手に南海覇王の刃を持っていた。

 

「斬った時に少しな。

どうする?これであんたは戦えないぜ」

 

「戦っているのは私一人では無いわよ」

 

「ああ、知ってる……ぜ!」

 

一刀はその場で回転斬りをする。

 

「っ!」

「きゃうっ!」

 

後には呉の隠密の甘寧と周泰が居た。

 

「お前等がいつから隠密をしていたか知らんが俺は五歳の頃から

隠密をしていた。

お前等では俺には勝てん」

 

「「っ!」」

 

二人気付いてしまった。

この男には絶対に敵わないということに……

すると一刀は露骨に嫌そうな顔をした。

 

「やれやれ……まだ来るのか……」

 

一刀の視線の先には曹孟徳の両腕の夏候姉妹。

そして、大徳劉玄徳の義姉妹の関羽と張飛が居た。

 

「龍帝北郷一刀。

我等の主から『知ってる』え?」

 

「どうせあいつのことだから俺を捕まえろって命令を出したんだろう?」

 

夏候淵は一瞬驚いた顔をしたがすぐに顔を元に戻す。

 

「我が主を知っているのか?」

 

「ああ、色々あってな」

 

一刀は張飛と関羽と趙雲の方を向く。

一刀はわざと三人を知らない様な口調で聞く。

 

「貴様等は?」

 

「鈴々は張飛なのだ!」

 

「我が名は趙子龍だ」

 

「我が名は関羽」

 

「ほう、ならば貴様等に問う。

何故ここに来た?」

 

一刀がそう聞くと三人は即答する。

 

「悪さをしている董卓を倒しに来たのだ!」

 

「暴政を働いている者を打倒しに来た」

 

「二人の言う通りだ。

洛陽で苦しんでいる民の為に我等は立った」

 

「先程我は董卓は暴政を働いていないと言わなかったか?」

 

「そんなことは信じられないのだ!」

 

「ならば、張飛よ

何故我が立ったと思う?

龍帝である我が暴政を働いている董卓を

助ける理由はどこにあると思う?」

 

「分からないのだ……」

 

一刀は冷静を装っていたが内心は怒っていた。

何も知らずに董卓を悪と言う反董卓連合軍に

そして、かつて別の世界で何も知らずに洛陽に攻め込んだ自分に……

 

「簡単だ。

暴政を働いていないのに攻め込まれている董卓を

守るためだ。

董卓が暴政を働いているならば我はここに立っていない。

それどころか董卓を斬り捨てているだろう。

だが、我は貴様等から董卓を守る為にここに居る。

どう言う意味か分かるな?」

 

「……本当に董卓は暴政を働いていないのか?」

 

「愚問だな。

それと言っておくが貴様等は退かない方が良いぞ」

 

「何?」

 

「今貴様等が退いたら殆んどの諸侯を敵に回すことになるぞ。

どうせ総大将は袁家の人間だろう?」

 

「ああ、袁紹だ」

 

「仮にも袁家は名家だ。

お前等が退けばお前の主は苦しい思いをすることになる」

 

「っ!」

 

「分かったら俺と戦え。

俺が勝っても殺しはしない」

 

「……分かった」

 

関羽は渋々ながら了承し堰月刀を構える。

 

「関雲長、参る!」

 

「来い!」

 

軍神の如くの関羽の堰月刀が一刀を襲う。

だが、一刀は冷静に全てをかわしていく。

 

「貴様何故攻めてこないのだ?」

 

「俺の勝手だろうが」

 

一刀が攻めていないのには理由があった。

それは時間を稼ぐ為だ。

董卓を助けるために一刀が練った作戦には時間が必要だった。

その為一刀は関羽に攻撃をしていない。

孫策の剣を折ったのは自分に戦う意思があるという意思表示だ。

まさか孫策の剣を折った者に戦う意思が無いなどとは誰も思わない。

一般兵が見れば一刀はかわすしか手が無いだけと思われ

そこそこの物が見れば様子を見ていると思われる。

その為一刀はかわし続けている。

 

「(俺が白達に提示した策が成功するのにかかる時間は大体三時間程だな。

恐らくそろそろだと思うが……何かあったのか?)」

 

「く!何故当たらないのだ!」

 

関羽は焦りから少しづつ攻撃が荒くなっていく。

 

「(愛紗の攻撃が荒くなったか。

倒さないと不自然に思われるな……)」

 

一刀は右手で関羽の堰月刀を掴む。

 

「な!?」

 

そして、左手で関羽の鳩尾に正拳をくらわせる。

 

「ぐっ!」

 

関羽はそのまま気絶する。

 

「ただ、かわされ続けただけで集中を切らすからこうなる」

 

一刀がそう言った瞬間張飛が襲いかかってくる。

 

「よくも愛紗を殴ったなーー!」

 

張飛はそう言いながら斬りかかって来る。

 

「成程、関羽と同等の実力か……」

 

一刀は張飛の攻撃をかわしバックステップし距離をとる。

そして、こう言った。

 

「張飛、お前一人では我には勝てん。

趙子龍よお前も来い。

趙子龍だけでは無い。

ここに居る者達全員かかって来い」

 

「何だとーー!?お前なんか鈴々だけで十分なのだ!」

 

「はぁ……」

 

「(しょうがない……格の違いと言う奴を教えてやるか)」

 

一刀はそう考え自分の中の『死神』を起こす。

 

「いい加減格の差を弁えろ。

お前だけじゃ俺に勝てる訳無いんだぞ。

俺はお前に勝つ可能性を与えてやったんだぞ」

 

「っ!」

 

その場に居た全員気付いてしまった。

この男には一人で太刀打ち出来ない。

 

「分かった」

 

「星!?何を言うのだ!?」

 

「この者には一人では勝てまい。

ここに居る者達全員でかからなければ死ぬのは

我等だ」

 

「そうだな、姉者」

 

「……仕方無いな……」

 

「……明命」

 

「……はい」

 

「話は終わったな。

かかってこい」

 

「(月を助けるまで俺は倒れ無い!)」

 

龍帝対三国の武将の対決が今始まる!


 
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