No.298789
黒子……ですの。最終話![]() tanakaさん 2011-09-12 20:47:12 投稿 / 全1ページ 総閲覧数:2500 閲覧ユーザー数:2418 |
上条さんに告白をしたあの日。あの日から数日――わたくしはずっとソワソワしていた。
早く返事が欲しい。だけどその返事を聞くのが恐い。そんな矛盾した気持ちがずっと
渦巻いていましたの。
うずうず……そわそわ……
そんな感情を止めたのはやはり上条さんからの連絡で――
『白井、今日この後会えるか?』
「はい、大丈夫ですけれど……」
『あの時の返事をしたいんだ』
「――っ!? わ、分かりましたの! す、すぐに向かいますの!」
電話を切り、待ち合わせの場所に急いで向かう。
どんな結果になるか分かりませんが、それでも小さな期待を胸に秘めわたくしは急ぐ。
まったく、ただ一言が聞きたいがためにここまで必死になるだなんて、わたくしも
すっかり乙女になってしまいましたわね。
ですが、そんな自分も悪くはないと思ってしまいますわ……
「よっ、白井」
「か、上条さん……っ!?」
わたくしより先に待ち合わせ場所に居た上条さん。上条さんという人を考えると、一時間
くらい不幸で遅れてくると思ってたのですが……これは予想外ですね。
でも、上条さんがすでに居るということは、すぐに答えが聞けるということですか……
うぅ……っ、まだ心の準備が出来ていませんのに。
「早速で悪いけどいいか?」
「は、ひゃいっ!?」
「白井?」
「~~~~~~っ!! な、何でもないですの! そ、それよりも返事を……」
は、恥ずかしいですの。緊張で声が上ずってしまうなんて、恥ずかし過ぎますの。
「お、おう。ちょっとだけ恥ずかしいけど……白井、俺と付き合ってくれ」
「――――」
「し、白井!? おい、聞いてるか? おーい、白井さーん」
心配そうな上条さんの顔が近づいてきて――っ!?
「か、かか、上条さん!?」
なな、何を顔を近づけているんですの!? わたくしに何をしようとしてたんですの!?
「うおっ!? 驚いた。急に大きな声をあげるなよ。つーか、いきなり固まってたけど、
何かあったのか?」
何も理解していない様子の上条さん。
あなたが悪いんですのよ。あなたの発言が嬉しすぎて、ついフリーズしてしまったんですの。
で、ですが上条さんの返事、ちゃんと聞かせていただきましたの。
わたくしが待ち望んだ答え。その答えを上条さんの口から直接――
うふ♪ うふふふふふふふふ……♪
「し、白井……さん? 急に変な声を出されると恐いのですけど……」
怯えた表情の上条さん。おっと、つい嬉しさが爆発をして、変な声が出ていたみたいですね。
「失礼しました。えっと、それで今日からわたくし達は恋人なんですのよね?」
「お、おう……」
そうですわよね。お互い告白をして、お互いが受け入れたのですから。
と、ということは――
「き、きき、キスをするのも普通なんですのよね?」
「キス――っ!?」
「ダメでしょうか……?」
上条さんはわたくしとキスをするの嫌ですか?
瞳をうるうるとさせながら上条さんを見上げる。
「ぐ――っ、だ、ダメ……じゃない、ぞ」
「では――」
唇をツンと尖らせ顔を近づける。
「……」
「……上条さん?」
「い、いくぞ――」
「はい♪」
二人の唇と唇がそっと触れ、わたくし達は――
これが、わたくしと上条さんの……いえ、当麻さんとの馴れ初めですの。
付き合った当初は色々と問題があったりもしましたが、それでも二人でその障害を
乗り越えていきましたの。そして、今日わたくしは結婚します。
大好きで愛してやまない当麻さんと……
「黒子……愛してるぞ」
「わたくしもですの。当麻さん」
このまま永遠に一緒に居られることを誓います。
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雑な終わり方で申し訳ないです。
うわぁぁぁぁぁぁん。