■以前「地獄からの使者」を発表したあとに、さる方から依頼された作品です。「スパイダーガールことメイディ・パーカーが、スパイダーマンのスーツを着た正面画」という内容でしたので、いろいろな点で結構苦心しました。
■スパイダーガールというのは「可能性の未来」を舞台に、ピーター・パーカー（スパイダーマン）の娘が、父のようなスーパーヒーローとして活躍する、というものです。読んだことがなかったのも大変でしたが、最大の問題は『彼女をいかに表現するか』でした。
■コスチュームを着たヒーローというのは記号化されていますから、誰が描いても大差ないんですが、中身の方は「決まっているのは髪型と年齢くらいで、あとは絵担当の裁量にまかされている」のがアメコミです。アニメの設定資料みたいなのはないんですね。
■なので画像検索で見たイメージをもとに、ピーターとMJの娘、元バスケット選手、ティーンエイジャーという設定から、自分なりのメイ・パーカーを描くことにしました。もちろん正面画、という、バランスがもっとも要求される指定から、いつも以上に緊張感を帯びて微調整を繰り返しています。
■アレな部分が浮き上がってますが、メイは素肌の上からスーツを着用しているので仕方がない……とお思いください。一応区分は「2」にしておきます。