No.282738

傾国の美人・・(水とカゴの中のカナリアの小話)

ののさん

オリジナル・・ファンタジー 先の小説 水と籠の中のカナリアの
ほのぼの短編?

将来、国を滅ぼす傾国の美人になると国一番の占い師に言われたのは・・6歳の少年だった

2011-08-23 13:53:33 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1131   閲覧ユーザー数:1131

傾国の美人・・(水とカゴの中のカナリアの小話)

 

先の話より…10年前

 

昔話の

それは少年達の会話

 

なぁ♪例の未来の予言の美女に会わせてくれよ…

 

あれは…占い師の戯れ言だよ

 

げんなりとして 彼は言う

将来

国を滅ぼすやも知れない美人になる

とお告げがあったのは

 

お前の年の離れた妹だろうが…

 

 

それに…国一番の占い師の占い♪

 

 

ウキウキしている友人に

 

げんなりとしながら…言う

 

まだ6つになったばかりの子ども

なんだがな…

 

なんだよ!友達のささやかな頼みじやないか…

会わせてくれよ!

 

わかった…

 

 

屋敷に入り

彼らは家の中庭で…

遊ぶ二人の子どもを見る

 

ほぉ…二人か…

お揃いのピンクのリボンを頭につけて

可愛い妹達だな…

 

大きな上の子ども

の方

 

下も良く似て愛らしいが

 

確かに…綺麗な面立ち…

 

将来は間違いなく

息を飲むような美女になるぞ…

 

なぁ嫁にくれるか?

 

この馬鹿

 

予言の美女は上の方か?

 

ああ!そうだよ!

 

本当に美女になるぞ…楽しみじやないか♪

 

可愛い妹でよかったじやないか♪

 

弟…

 

はい?

 

弟だよ!

その予言の傾国の美女は

 

嘘だろう…

 

だから…占いは違うって言ってんだろうが…

 

 

1つ聞いていいか…

 

どうぞ

 

じゃあ!なんで弟なのに

頭にピンクのリボンしてるだ…

 

母親やあの妹が

可愛い顔の弟にドレス着せたり

リボンつけて遊んでいるだけだ…

 

弟の方は

おとなしい…ほえほえ…というか

のほほん…とした性格なんで…

気にしないで…ああやって

されるがままなんだよ…

 

大きな

ため息

 

あ…走りかけて…こけた…

泣きもせずに…ぼぉーとしてる…

 

 

まあ…何はともあれ

どちらも可愛い子ども

 

性別はともかく…

美人で…素直ないい子だな…

 

まぁね…

 

妹の方はしっかり者で

ちゃっかり…弟の菓子を横取りしたり

オネショした布団を

弟の布団と入れ替える所が…あって…いや本当にしっかりしてる…

 

で…

弟は

いつも…その事にまったく気がついてない…

 

あんな性格で世渡りなんか…出来るのか…

 

トロく騙されやすそうな…性格で

どうやったら男を手玉にとる傾国の美人になるだろうか

 

あの占い師に…聞いてみたい…

 

 

 

そして十年後

 

兄さん(傾国の美人の方?)は

敵の城で 今頃 何をしてるのかしら…

 

しっかり者の反乱軍に協力中の妹は

ため息1つ…

 

 

そして…傾国の美人こと

兄は

 

その…のほほんとした性格ゆえに…

敵の家来と仲良しとなり※親衛隊長ではない

 

沢山の菓子を分けてもらって

 

演奏の仕事の為の

楽器の練習をさぼり

菓子と紅茶に舌鼓を打って

ささやかな幸せを満喫していたのでした…

 

 

果たして反乱軍のお役に立てる日は来るのだろうか…

 


 
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